メイホーホールディングス(7369)のIPOがマザーズに新規上場承認されたので詳しくご紹介したいと思います。今回も業績や上場規模などを確認し、IPO抽選に参考になるような情報を評価してみたいと思います。


主幹事は東海東京証券が務め公開株数404,000株、オーバーアロットメント60,600株です。上場規模は想定発行価格1,670円から計算すると約7.8億円になります。


事業にあまり魅力がないと感じましたが、吸収金額が小さいため初値2倍程度は見込めると考えられます。IPO空白期間が続くため初値持越しとなる可能性も高いと思います!


メイホーホールディングス(7369)IPOの初値予想と上場
※メイホーホールディングス公式サイト引用


同社は事業承継の受け皿として積極的にM&Aを実施し、日本全域をカバーする企業ネットワークの構築を行っているそうです。


グループ内に多種多様な見識、技術、知見、ノウハウを獲得し、それをグループ入りした企業を中心に還元していくプラットフォーム型のビジネスを推進するとあります。


事業売上を確認すると建設関連に強みを持つ企業だと考えられます。国土交通省が販売先大手なので安心感がありそうです。


ただ新型コロナウイルス感染症により警戒する介護事業も手掛けています。人材関連サービスも内容を確認すると厳しい環境のようです。では内容を確認してみたいと思います!!


メイホーホールディングス(7369)IPOの上場基本データと引受幹事

項目上場基本データ
市場マザーズ
※名古屋証券取引所セントレックスにも上場
業種サービス業
事業内容建設コンサルタント業、補償コンサルタント業、測量業、地質調査業、人材派遣事業、警備業、建設業、介護事業等を営む子会社等の経営管理およびこれに附帯する業務
上場日6月02日
ブックビルディング期間5月18日~5月24日
想定価格1,670円
仮条件1,710円~2,080円
公開価格2,080円
初値結果4,630円(公開価格2.23倍)
監査人有限責任あずさ監査法人


【手取金の使途】

上記の手取概算額453,020千円については、「1新規発行株式」の(注)5.に記載の第三者割当増資の手取概算額上限93,105千円と合わせた手取概算額合計上限546,125千円を当社の事業拡大を見据えた広告宣伝費、人件費、その他及び長期借入金の返済に充当する予定。

広告宣伝費については、上場後の当社グループ規模の拡大に向け、新聞広告やメディア等への広告、プロモーションビデオ及び当社グループ紹介ツールの制作などPR活動を積極的に実施することにより、当社グループの認知度を向上させ企業理念に賛同していただける企業や人材にアピールすることを目的しております。

人件費については、各事業の収益力を強化するため、優秀な技術者等の人材を積極的に採用すること、上場後の内部管理体制をさらに充実させるため、管理部門の採用活動と既存の社員への教育活動を充実させることを目的としております。

その他については、M&Aに係る調査、外注費であり、基本合意書締結により具体的な案件の進展があった場合の資金として充当する予定、長期借入金の返済については財務体質強化を目的として充当する予定であります。

※有価証券届出書(新規公開時)引用



項目株数データ
公募株数300,000株
売出株数104,000株
公開株数(合計)404,000株
オーバーアロットメント60,600株
上場時発行済み株数1,500,000株(公募分を含む)
想定ベースの時価総額約25.1億円
幹事団東海東京証券(主幹事)
野村證券
SMBC日興証券
SBI証券
岡三証券
安藤証券
水戸証券
委託見込岡三オンライン
SBIネオトレード証券


メイホーホールディングス(7369)上場評判とIPO分析

想定発行価格1,670円を基に吸収金額を算出すると約6.7億円となり、オーバーアロットメントを含めると約7.8億円規模の上場となります。


同社グループは持株会社として経営指導等の経営管理を行うメイホーホールディングス及び子会社13社で構成され、建設関連サービス事業、人材関連サービス事業、建設事業及び介護事業を主たる事業としています。


中小企業庁がまとめた「中小企業・小規模事業者におけるM&Aの現状と課題」によると、2025年までに70歳を超える中小企業・小規模事業者の経営者は約245万人となり、うち約半数の127万人が後継者未定の状況となる見込みです。


この状況を放置すると中小企業・小規模事業者廃業の急増により、技術の消失や雇用の喪失、GDPが失われる可能性が大きくなります。


同社グループは人口減少、生産年齢人口の減少等を背景に休廃業・解散に追い込まれている中小企業の事業を承継し、グループ事業全体における生産性の向上並びに経営効率の向上とともに収益力を高め、新たなグループ入り希望者を獲得していくことを目標としているそうです。


メイホーホールディングス(7369)上場評判と業績
※有価証券届出書引用


建設関連サービス事業は国及び地方公共団体を主な顧客として、公共工事におけるコンサルタント業務を提供しています。


現在の主たる提供サービスは交通量等の各種調査、設計、測量、補償コンサルタント、公共工事の施工管理等を行う発注者支援の建設コンサルタント業務です。


岐阜県や愛知県を中心とした東海地方の他、滋賀県、福井県、佐賀県、福島県が主要なサービスエリアとなっています。


メイホーホールディングス(7369)IPOのサービス事業詳細
※有価証券届出書引用


人材関連サービス事業は、日本国内において技術者派遣、製造業派遣を主要事業としています。また警備事業やカンボジアにおいて、日本で受託した図面作成等業務をアウトソーシング先として受ける事業を行っています。


さらにカンボジアに設立した現地法人において、技能実習生候補の募集、教育、日本への送り出し手配を行っています。


日本国内における主要な顧客は、建設技術者派遣では大手ゼネコン、製造業派遣では各種製造事業者となっています。警備事業では工場、学校等の施設や建設会社となっています。


また海外においては、アウトソーシング受託事業としてカンボジアに自社拠点を有し、国内の不動産会社、製造業等の図面作成等業務のアウトソーシングサービスを提供しています。


建設事業は、総合建設業と法面工事事業を中心としています。主要な提供サービスは建設工事、国道維持管理工事、緑化及び法面工事であり主要な顧客は国及び地方公共団体等です。


本事業の特徴は、中部エリアを中心に地域に密着した公共工事・地元企業対応実績、国土交通省維持修繕工事を長期に受注可能な即応体制、技術力、高品質・低コストでの提案力が高く評価され、継続受注の実績をあげているそうです。


メイホーホールディングス(7369)の販売実績と取引先
※有価証券届出書引用


介護事業は通所介護(デイサービス)、認知症対応型通所介護(認知症専用デイサービス)、居宅介護支援事業所(ケアマネ事業所)を行っています。


主要な提供サービスは、デイサービス居宅支援であり、岐阜市内に4ヶ所、愛知県常滑市に1ヶ所の通所施設を運営しています。


本事業の強みは、顧客ニーズに合ったサービスメニューの開発と職員に介護・看護等の各種専門家を揃え、徹底した研修を重ねて培った高レベルなサービスです。


同一エリア複数店舗による地域密着型運営を行うことで、地域内での品質の高水準での均一化と運営の効率化を図るとともに、他の介護事業所との差別化を図っています。


メイホーホールディングス(7369)の企業財務情報と配当性向

回次第3期第4期
決算年月2019年6月2020年6月
売上高4,691,4895,233,755
経常利益262,566322,756
親会社株主に帰属する当期純利益126,652210,304
包括利益118,019210,292
純資産額518,138728,431
総資産額2,273,7642,483,561
1株当たり純資産額431.78607.03
1株当たり当期純利益金額105.54175.25
自己資本比率(%)22.7929.33
自己資本利益率(%)27.5933.74
株価収益率(倍)
配当性向(%)
営業活動によるキャッシュ・フロー361,543△99,299
投資活動によるキャッシュ・フロー24,6546,894
財務活動によるキャッシュ・フロー△232,565△47,750
現金及び現金同等物の期末残高379,585239,428
※数値は千円単位



第5期第2四半期連結累計期間(2020年7月01日~2020年12月31日)
  • 売上高2,284,428千円
  • 営業利益142,042千円
  • 経常利益147,907千円
  • 親会社株主に帰属する四半期純利益88,511千円



【第5期第2期のチェックポイント!】

同社グループを取り巻く環境の状況は、建設業界では新型コロナウイルス感染症による公共工事の受注の延期、一部工事の遅延等軽微な影響はあるものの、今後とも全国規模の防災・減災対策、インフラ老朽化対策、リニア中央新幹線建設など、社会資本整備が不可欠であり建設投資は底堅く推移していくことが見込まれているそうです。

人材派遣業界及び警備保障業界では、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、雇い止めや自宅待機を余儀なくされるなどの影響が出ています。また、カンボジアにおける外国人の送り出し機関についても、当該国及び日本国からの要請により送り出しそのものが停止され大きく影響を受けています。

介護業界では、新型コロナウイルス感染症による感染拡大が社会に深刻な影響を及ぼすなか、ガイドラインに基づいた様々な感染予防および事業継続に努め感染拡大防止策を講じているそうです。かなり厳しい状況だと感じます。


メイホーホールディングス(7369)の株主状況とロックアップについて

会社設立は2017年2月01日、岐阜県岐阜市吹上町六丁目21番に本社を構えます。社長は尾松豪紀氏(1963年11月04日生まれ)、株式保有率は62.49%(774,000株)です。


従業員数26人で臨時雇用者4人、平均年齢40.8歳、平均勤続年数3.9年、平均年間給与5,139,513円です。連結従業員数は378人で臨時雇用者383人になります。


連結のセグメント別従業員数は建設関連サービス事業131人(臨時126人)、人材関連サービス事業152人(臨時129人)、建設事業26人(臨時6人)、介護事業43人(臨時118人)、全社共通26人(臨時4人)です。


氏名又は名称所有株式数(株)所有株式数割合(%)ロック
尾松 豪紀774,000株62.49%
河合 清明210,000株16.96%
藤原 巧106,500株8.60%
山本 恭司68,000株5.49%
尾松 恵子46,000株3.71%
大井 昌彦2,000株0.16%×
東 彰寿2,000株0.16%×
※株主上位7名の状況


【ロックアップについて】

本募集並びに引受人の買取引受による売出しに関連して、貸株人である尾松豪紀、売出人である河合清明及び藤原巧並びに当社株主である山本恭司及び尾松恵子は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日後180日目の2021年11月28日までの期間(以下「ロックアップ期間」という)中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社普通株式の売却(ただし、引受人の買取引受による売出し、オーバーアロットメントによる売出しのために当社普通株式を貸し渡すことは除く)等を行わない旨合意しております。

※有価証券届出書(新規公開時)引用



上位株主には180日間(2021年11月28日まで)のロックアップが付与されています。ロックアップ解除倍率の記載は目論見にありません。


また、上場前の第三者割当等による募集株式等の割当等に関し、割当を受けた者との間に継続所有等の確約を行っています。


親引けは20,200株を上限として従業員持株会が行う予定になっています。


メイホーホールディングス(7369)IPOの初値予想と幹事引受け株数

大手初値予想は仮条件発表後に掲載を予定しています。しばらくお待ちください。最新業績予想の他、仮条件発表後のPERやPBRなども後日追記します。


仮条件範囲が上振れし1,710円~2,080円に決定しました。これにより吸収金額が最大で9.7億円になり時価総額が31.2億円となります。


しばらく上場がなかった期間があるため大きく買われる展開を某社も予想しているようです。ベンチャーキャピタル出資がなく需給の心配はなさそうです。ただ成熟感ある岐阜県岐阜市の地方企業なので投資家の逃げ足も速いと思われます。


大手初値予想3,500円~5,000円
修正値3,500円~4,000円

※注目度B


仮条件上限の2,080円から計算すると4,000円の初値で1.92倍になり、初値2倍には届かない予想が出ています。10億円以下の上場でも翌日持ち越しが厳しいようです。ロックアップは解除条件設定がない180日間となっています。


また仮条件の上振れは想定発行価格が低かったことによる反動だと言われているようです。そもそもPERが低い事業なので1桁台でも特に違和感がありません。


業績予想を確認すると2021年6月期の連結業績予想を確認することができました。売上は52.92億円で前期比1.13%増、経常利益3.69億円で前期比14.60%増になる予定です。


四半期利益は2.55億円となり前期比21.43%増を予想しています。新型コロナの影響で旅費交通費や交際費などを抑えることができ費用減による収益アップのようです。売上は前期とあまり変化がありません。


同社はM&Aを行って事業規模を拡大しているようですが、買収による成長も限定的と評価が出ているようです。地方企業なので仕方がないと思います。上場後しばらくすると出来高が急激に細りそうなイメージがあります。


IPOに当選しても数日以内に売却する投資家が殆どだと思います。初値が高ければ深追いすると旨味がなくなるかもしれません。EPS208.36からPERは9.98倍、BPS1,000.56からPBRは2.08倍になります。配当や株主優待はありません!


幹事名割当株数引受割合
東海東京証券(主幹事)363,700株90.02%
野村證券12,100株3.00%
SMBC日興証券8,100株2.00%
SBI証券8,100株2.00%
岡三証券4,000株0.99%
安藤証券4,000株0.99%
水戸証券4,000株0.99%


株数も少ないため東海東京証券からの申込みで良さそうです。今年2本目の主幹事になります。ファブリカコミュニケーションズ(4193)に続く銘柄になりますが、今回は株価設定が通常サイズとなっています。


と言うことで口座開設を行っている方はIPO抽選に参加しておきましょう。これから口座開設を行う方は連休が入るため早めのアクションが良さそうです!!


IPOルールは下記記事でまとめているのでよかったら参考にしてください。




この他、野村證券が前受け金不なので申込んでおきましょう。年間を通すとIPO当選確率が高い銘柄が出てくるためその時はチャンスです。


当選後に入金すればよいため気楽に抽選に参加できます。詳しくは下記記事を参考にしてください。


岡三オンラインも取扱いがあると思います。こちらも前受け金不要です。3,500円貰えるタイアップが付いているため是非利用してください!




タイアップと言えば未上場企業の株が買えるファンディーノさんの口座開設でAmazonギフト券が1,000円分貰えます。これからIPOを目指す企業に投資ができるため、投資額の数倍~数十倍の利益期待があります。


詳しくは下記記事で確認して頂ければと思います。国内最大規模の株式投資型クラウドファンディング取扱事業者です。




類似企業のPERやPBRを調べてみました

類似企業とPERやPBRは仮条件発表後に記載したいと思います。


類似企業PER
PBR
E・Jホールディングス(2153)PER8.75倍PBR0.8倍
コプロ・ホールディングス(7059)PER13.81倍PBR2.17倍
協和コンサルタンツ(9647)PER10.44倍PBR0.82倍
※2021年5月18日の株価基準

ストックオプションの株数や発行価格を調べました

ストックオプション行使期間株式の数発行価格
2022年12月03日~2030年12月02日まで38,500株840円


ストックオプション(新株予約権)は38,500株となっていますが上場時点で売却はできません。第三者割当も840円となっていました。


ベンチャーキャピタル出資はありません。そのため公開株数以外の株流通は少ないはずです。


ツイッターでもIPO記事のチェックができます!

最新情報を手に入れたい方やレア情報、気になったことをツイートしています。IPO投資歴は15年と長くソーシャルレンディングも6年目突入!安定の利益でブログも15年目に突入。


メイホーホールディングス(7369)IPOの評価と申し込みスタンスまとめ

メイホーホールディングスのIPOは上場規模が小さい事とIPO空白期間がポイントになりそうです。


参加スタンスは全力参加で問題ないと思います。全力で申込んでも当選確率は低いためできることを行いましょう!


メイホーホールディングス(7369)IPOの評価
※メイホーグループ公式サイト引用


建設関連サービス事業は、国及び地方公共団体からの受注割合が高いため、国及び地方公共団体の公共投資予算に大きく左右されるそうです。政府の税収も関係するため長期ではやや考えるところもあります。


公共事業の予算が当社グループの想定以上に削減された場合には、同業他社との価格競争が激化と目論見にあるため収益に直結しそうです。


この他、業績の季節的変動があり売上高が3月末に集中する傾向にあります。公共事業だとそうなりますよね。建設事業も国や地方公共団体からの受注割合が高いため同様のことが言えます。


積極的に企業買収を実行するそうですが、買収後の債務整理などの問題もあると思います。実績ある企業のM&Aを実施しているそうですが、類似企業も多いはずなので収益性が高い企業でも負債処理などが気になります。


配当は内部留保を行った後に実施する可能性があるようです。現状だとしばらくないと思います。


事業的に収益が急拡大することは考えにくいため初値2倍くらいを目標に個人的には考えています。ただ短期的に売買が行われ盛り上がり過ぎると是正されるでしょう。


IPOに当選し10万円の利益を目指す展開と考えそれ以上利益が出ればラッキーだと思います!


PayPay証券の口座開設はお済ですか?みずほ証券主幹事の場合に取扱いの期待があります。発表されてからでは混雑するため事前に口座開設を済ませておきましょう。


詳しくは下記記事で説明しています。


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