ZEALS(ジールス)[9255]のIPOがマザーズに新規上場承認されたのでご紹介したいと思います。チャットコマースサービスを提供している企業でLINEに特化しています。LINEのスーパーアプリ化といった言葉を使っています。


主幹事は大和証券とクレディ・スイス証券が共同で務め、海外販売も行われます。


公開株数7,412,800株でオーバーアロットメント1,111,900株です。上場規模は想定発行価格1,530円から計算すると約130.4億円になります。


ZEALS(ジールス)IPOが上場承認
※ZEALS公式サイト引用


フリークアウト・ホールディングス(6094)が現時点で持分法適用関連会社になっています。しかし上場による売出し等で持分法適用関連会社から外れる予定です。


12月は小粒上場が多いと言われていましたが全くそんなことはないみたいですね。しかもVC関係の上場が多いため公開価格割れとなるIPOも複数銘柄出てくると思います。


またリアルとデジタルの融合が昨今話題となり、あらゆるサービスが日常的にオンオフ関係がなくなると言われています。


同社が力を入れているLINEを調べるとメッセージングアプリとしての利用率が82.5%となっています。殆どの方がLINEを使っているようです。


契約件数の拡大やARPAの向上により契約件数も伸びているようです!!


ZEALS(ジールス)IPOの上場基本データと引受幹事について調べました

項目上場基本データ
上場日上場中止
市場マザーズ
業種サービス業
事業内容チャットボットを活用した会話型広告サービス事業
ブックビルディング12月08日~12月14日
想定価格1,530円
仮条件1,220円~1,420円
公開価格12月15日
初値結果
企業情報https://zeals.co.jp/
監査人EY新日本有限責任監査法人
手取金の使途
  • 人件費
  • 業務委託費・非正規社員人件費
  • 採用費
  • オフィス移転に伴う地代家賃
  • サーバー代
  • 広告宣伝費
  • 研究開発費・海外展開費用
  • 借入金返済


項目株数データ
公募株数2,500,000株
売出株数4,912,800株
公開株数(合計)7,412,800株
オーバーアロットメント1,111,900株
上場時発行済み株数15,240,000株(公募分を含む)
想定ベースの時価総額約233.2億円
幹事団大和証券(共同主幹事)
クレディ・スイス証券(共同主幹事)
三菱UFJモルガン・スタンレー証券
SBI証券
松井証券
楽天証券
マネックス証券
委託見込auカブコム証券


ZEALS(ジールス)の事業内容と上場に伴う評判を考察してみました

想定発行価格1,530円を基に吸収金額を算出すると約113.4億円となり、オーバーアロットメントを含めると約130.4億円規模の上場となります。また巨額上場企業が出てきました!


同社はチャットボットによる顧客エンゲージメントプラットフォームの提供を行っている企業です。


チャットボット技術を用いることで、クライアントがユーザーに対して「LINE」や「Facebook messenger」などのプラットフォームを通じ、従来は実店舗でしか受けられなかった接客体験を提供するサービスです。


サービス提供は商品購入や会員登録など、クライアントそれぞれの目的に合わせた最適なコミュニケーションの流れを設計しています。


ZEALSは個々のユーザーに合わせた接客体験をチャットボットによって自動で提供することが可能です。


ZEALS(ジールス)IPOの業績
※有価証券届出書引用


同社サービスでは、チャットボットがユーザーの検討フェーズに応じて、ユーザーのニーズのヒアリングや診断、商品・サービスの説明や口コミ情報の提供、不安要素のヒアリング・不安要素の解消対応等を行います。


コスメや健康食品、エステ、人材、教育、金融等の業界を中心にエンタープライズを含め幅広い企業にサービス提供を行っています。


2021年9月現在で契約アカウント数が245社となっていました。


ZEALS(ジールス)IPOのサービス状況
※有価証券届出書引用


同社によれば、競合他社では初期費用や月額利用料の課金体系とすることが多いそうです。


しかし、同社では成果報酬制を原則的な料金体系とし、初期費用やシステム利用料は原則無料とするプランを主力としています。


売上高の8割超が成果報酬による売上となっているそうです。


成果報酬モデルではクライアントとの契約ごとに成果を定義し、報酬単価を設定し成果報酬売上を計上しています。


ZEALS(ジールス)の販売実績と取引先
※有価証券届出書引用


特徴的な機能としては、パーソナライズされたプッシュ通知やシームレスなコマース体験が挙げられるそうです。


LINEの提供するAPIのほぼ全てに対応し、ユーザーによる商品・サービスの認知・興味関心、比較検討、購入から継続購入に至るまで、クライアントのマーケティングのすべてをサポートできるそうです。


新規分野への事業展開として、2021年2月からチャットボットを活用した自動車ディーラー向けの入庫予約サービス提供を開始しているそうです。


ZEALS(ジールス)の経営指標と業績状況を確認してみました

回次第6期第7期
決算年月2020年3月2021年3月
売上高742,5121,377,805
経常利益又は経常損失△328,066194,539
当期純利益又は当期純損失△328,876190,799
資本金427,050100,000
純資産額186,5031,377,293
総資産額338,3161,972,123
1株当たり純資産額△150.93△111.60
1株当たり当期純利益金額△28.2216.34
自己資本比率(%)55.169.8
自己資本利益率(%)24.4
株価収益率(倍)
配当性向(%)
営業活動によるキャッシュ・フロー△351,639278,917
投資活動によるキャッシュ・フロー△26,347△13,906
財務活動によるキャッシュ・フロー33,4801,314,453
現金及び現金同等物の期末残高155,0581,734,522
※数値は千円単位



第8期第2四半期累計期間(2021年4月01日~2021年9月30日)
  • 売上高871百万円
  • 営業損失491百万円
  • 経常損失497百万円
  • 四半期純損失497百万円


ZEALS(ジールス)の株主状況とロックアップについて調べました

会社設立は2014年4月01日、東京都目黒区下目黒一丁目8番1号に本社を構えます。社長は清水正大氏(1992年1月16日生まれ)、株式保有率は32.75%(4,528,000株)です。


従業員数179人で臨時雇用者151人、平均年齢31.4歳、平均勤続年数1.1年、平均年間給与6,241,000円です。


セグメントはチャットコマース事業の単一セグメントになります。


氏名又は名称所有株式数(株)所有株式数割合(%)ロック
清水 正大4,528,000株32.75%
株式会社フリークアウト・ホールディングス3,107,200株22.47%
ジャフコSV5共有投資事業有限責任組合2,714,000株19.63%
株式会社サイバーエージェント920,000株6.65%
ジャフコSV5スター投資事業有限責任組合490,000株3.54%
YJ3号投資事業組合324,000株2.34%×
遠藤 竜太256,000株1.85%
FreakOut Shinsei Fund 1号投資事業有限責任組合216,800株1.57%
※株主上位8名の状況、△表示は新株予約権を表します


上位株主には180日間(2022年6月20日まで)のロックアップが付与されています。ロックアップ解除倍率の記載は目論見にありません。


また、新株予約権を保有する遠藤竜太氏、佐藤彗斗氏、その他22名もロックアップ対象となります。第三者割当等では割当を受けた者との間で継続所有等の確約を行っています。


親引けは行われません。


ZEALS(ジールス)IPOの初値予想と幹事引受け株数をチェックしました

大手初値予想は仮条件発表後に掲載を予定しています。しばらくお待ちください。最新業績予想の他、仮条件発表後のPERやPBRなども後日追記します。


想定発行価格は1,530円でしたが、仮条件範囲は1,220円~1,420円に決定しています。これはまずい展開だと感じます。


上場による吸収金額は最大で121.1億円、時価総額216.4億円になります。今期は前期黒字から赤字転落となり上場時の印象も悪そうです。


上場企業としては新味があり独自性を持っている企業です。しかしサブスクリプション型の収益ではないため評価が低いと考えています。今後の成長を左右するのは自動車ディーラー向け入庫予約サービスのようです。


2021年3月期の売上高は成果報酬モデル84.4%、広告運用モデル11.5%、その他4.1%になります。取引先も大手企業名が出ており、誰もが知るサイバーエージェントの名前も出ています。


大手初値予想1,400円~1,600円
修正値1,300円~1,600円

※注目度A


業績を確認すると2022年3月期の単独予想を確認することができました。それによれば売上18.59億円となり前期比35.00%増、経常利益-12.27億円となり前期1.94億円からの赤字転落になります。


四半期利益は-12.27億円となり前期1.90億円から大幅な赤字転落予想となっています。上場タイミング悪いのでは?と普通に感じます。


売上も吸収金額に見合っているとは思えません。サブスクやSaaSだと良いのかもしれませんが、同社は成果報酬型のためかなり欲張っている印象を受けます。


また、公開価格が1,420円決定の場合の指標はEPS-91.51からPERは算出不可、BPS223.25からPBR6.36倍になります。配当や株主優待の設定は現時点でありません。


プライシングが下がり安心感があるような気もしますが収益方法に不安があります。同社サービスが唯一無二であれば上場後の業績は期待できますが、今の時代様々なツールがあるように感じます。


ただそのうちチャットボットは当たり前になると思います。しかし、まだ日本では広まっていない気がします。


変な言い方をすれば、今上場しなければ上場タイミングを逃すため、無理やり上場させてきたようにも感じます。それと海外販売数が売出株数の範囲内で可能なため海外販売が最大57.6%になります。


海外引き受けが旺盛であってもどうやら公開価格が一杯一杯のように感じます。と言うことでZEALSのIPOはほぼ不参加で挑むつもりです!!


幹事名割当株数引受割合
大和証券(共同主幹事)5,263,100株71.00%
クレディ・スイス証券(共同主幹事)1,853,200株25.00%
三菱UFJモルガン・スタンレー証券74,100株1.00%
SBI証券74,100株1.00%
松井証券74,100株1.00%
楽天証券37,100株0.50%
マネックス証券37,100株0.50%


ファーストインプレッションは保留にしたい銘柄です。成果報酬制のため赤字上場でも許されるのか?でも赤字額がかなり大きいためそこが気になります。機関投資家には人気かもしれませんが疑問が残ります。


海外市場での販売が行われるため海外比率が高いのかもしれません。大和証券主幹事のため当選しやすいと思います。


またグループ企業のCONNECT(コネクト)でも取扱いが行われると思います。マネックス証券でも株数が多いため期待できそうです!




東証1部上場のあなぶき興産(8928)が直接運営しているジョイントアルファに口座開設するとAmazonギフト券が1,000円分貰えます。


不動産投資型のクラウドファンディングになるため安心して投資できると思います。複数企業に分散投資を行うとリスク軽減になると思います。




類似企業のPERやPBRを調べました

類似企業とPERやPBRは仮条件発表後に記載したいと思います。


類似企業PER
PBR
フュートレック(2468)PER22.09倍PBR1.17倍
JNSホールディングス(3627)PER6.73倍PBR1.06倍
テクマトリックス(3762)PER33.58倍PBR5.24倍
※2021年12月09日の株価基準

ストックオプションの株数や発行価格を調べました

ストックオプション行使期間株式の数発行価格
2020年1月17日~2028年1月16日64,000株48円
2021年7月01日~2028年6月30日410,000株60円
2021年12月27日~2030年12月26日14,000株60円
2023年2月17日~2031年2月16日419,200株275円
2023年9月08日~2031年9月07日197,200株425円
2023年10月1日~2031年9月30日6,000株425円


ストックオプション(新株予約権)は上場時点で474,000株が上場時に行使期限を迎えます。


発行済株式総数12,740,000株に対する新株予約権(潜在株式等)の所有割合は8.5%となっています。また3,796,800株をベンチャーキャピタルが保有しおり、所有割合は29.8%です。


ZEALS(ジールス)IPOの評価と申し込みスタンス!まとめ

ジールスIPOは他の銘柄の上場日程を確認して申込を行いたいと思います。人気化する要素はあると思います。


ZEALS(ジールス)IPOの評価
※ZEALS公式サイト引用


2021年9月末現在で累計ユーザー数が約240万件となっているそうです。同社ではアカウント数の拡大とARPA(1契約当たりの売上高)を重視しているそうです。


事業拡大によりARPAも順調に成長しているそうですが、今後は黒字化するタイミングがポイントになりそうです。


現在は自動車ディーラー向けのサービス展開に注力しているそうなので、成功すれば多くのメーカーで導入される期待があります。


赤字の要因は積極的な開発投資や広告宣伝活動等からのようです。クライアントに継続して利用されることで収益が積み上がる収益モデルと同社は説明しています!


上場企業のZUU(4387)のグループ会社となっているCOOL(クール)でアマギフキャンペーンが行われています。口座開設で1,000円分のAmazonギフト券となっています。


eKYCが導入され口座開設しやすくなっています。保証付きファンドに投資を行うとリスク軽減になると思います。詳しくは下記記事でまとめています。


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