THECOO(ザクー)[4255]のIPOがマザーズに新規上場承認されたのでご紹介したいと思います。あり得ない株価設定で驚きました。しかも赤字続きなので違和感があります。海外販売があるためそこに期待でしょうか?


主幹事はみずほ証券と大和証券が共同で務めます。公開株数は500,700株でオーバーアロットメント75,100株です。


上場規模は想定発行価格7,180円から計算すると約41.3億円になります。今期も赤字だと個人投資家の参加率は低い気がします。


THECOO(ザクー)IPOが上場承認
※THECOO公式サイト引用


メインとなるFanicon事業の「Fanicon」ではアーティストや俳優、インフルエンサー、スポーツ選手など幅広いジャンルのアイコンが取り扱われています。


そのため利用者はオンライン上で安心して交流できます。


同社はユーザーから月額課金を頂くサブスクリプション売上が基本となっています。また購入ポイントの消費による売上も存在しています。


売上は伸びていますがまだ赤字続きなのでいつ黒字化できるのか不安な銘柄です。アイコン解約率はサービス開始以来低水準で推移しているとだけあります。数値は掲載されていないようですね。


THECOO(ザクー)IPOの上場基本データと引受幹事について調べました

項目上場基本データ
上場日12月22日
市場マザーズ
業種情報・通信業
事業内容ファンコミュニティプラットフォーム運営事業、インフルエンサーマーケティング事業及びオンライン広告事業
ブックビルディング12月06日~12月10日
想定価格7,180円
仮条件7,000円~7,200円
公開価格7,200円
初値結果6,100円(騰落率-15.28%)
企業情報https://thecoo.co.jp/
監査人PwC京都監査法人
手取金の使途
  • Fanicon事業における広告宣伝費及び販売促進費
  • 人材採用費及び増加人件費
  • 本社オフィス移転にかかる費用
  • Fanicon事業の海外展開にかかる費用
  • 借入金返済


項目株数データ
公募株数200,000株
売出株数300,700株
公開株数(合計)500,700株
オーバーアロットメント75,100株
上場時発行済み株数2,021,355株(公募分を含む)
想定ベースの時価総額約145.1億円
幹事団みずほ証券(共同主幹事)
大和証券(共同主幹事)
野村證券
いちよし証券
SBI証券
マネックス証券
楽天証券
松井証券
東洋証券
極東証券
あかつき証券
委託見込SBIネオトレード証券
DMM.com証券(PR)


THECOO(ザクー)の事業内容と上場に伴う評判を考察してみました

想定発行価格7,180円を基に吸収金額を算出すると約36.0億円となり、オーバーアロットメントを含めると約41.3億円規模の上場となります。


同社は一般ユーザー向けのファンコミュニティプラットフォーム「Fanicon」の提供を行うFanicon事業を行っています。


また、クライアント企業向けにインフルエンサーを用いたマーケティング施策支援やオンライン広告コンサルティングを行う法人セールス事業を展開しています。


創業者かつ代表取締役の平良真人氏がグーグル合同会社で広告営業チームを統括していたことから、オンラインマーケティングを支援するオンライン広告事業からスタートしています。


その過程でYouTuberを使ってプロモーションを行いたい要望が多く、YouTuberやインスタグラマー等のインフルエンサーを用いたマーケティング施策支援である「インフルエンサーセールス事業」を開始して成長してきたそうです。


THECOO(ザクー)IPOの業績
※有価証券届出書引用


Fanicon事業は「Fanicon」の提供と運営管理を行い、「Fanicon」はアーティストやインフルエンサー、タレント等とそのファンが集いアイコンとしての価値を提供したいアイコン側のニーズと、アイコンとつながりたいというファン側のニーズをマッチングさせるプラットフォームです。


Faniconは従来のオフラインのファンクラブとは異なり、ファンコミュニティのオーナーであるアイコンとファンが一緒になってコミュニティを盛り上げるネットワーク効果があるそうです。


色んなサービスが世の中にありますね。


「Fanicon」の主な機能は、シーン投稿やライブ配信といった限定の情報発信となっています。収益構造は、サブスクリプション型の月額料金及び購入されたファニポイントの利用分の売上を収益としています。


THECOO(ザクー)のサブスクリプション売上と事業内容
※有価証券届出書引用


法人セールス事業では、クライアント企業に対しインフルエンサーを用いたマーケティング施策の実施支援を行う「インフルエンサーセールス事業」があります。


この他、クライアント企業に対してオンラインマーケティングに関する支援を提供する「オンライン広告事業」があります。


オンラインマーケティングは形式を問わず、ウェブ上で行われる広告活動やマーケティングを指し、自社のブランドや製品・サービス等に関するメッセージを潜在的な顧客に広めることができます。


THECOO(ザクー)IPOの販売実績と取引先
※有価証券届出書引用


インフルエンサーを利用した広告活動はクライアントの費用が結構発生しますよね。ただこのようにニッチな輪の中であれば効果を発揮しそうです。


THECOO(ザクー)の経営指標と業績状況を確認してみました

回次第6期第7期
決算年月2019年12月2020年12月
売上高1,447,9862,320,058
経常損失△211,843△60,667
当期純損失△243,975△65,673
資本金204,19790,000
純資産額△156,130480,807
総資産額685,3171,718,273
1株当たり純資産額△346.94△302.08
1株当たり当期純損失△174.70△40.19
自己資本比率(%)△22.827.9
自己資本利益率(%)
株価収益率(倍)
配当性向(%)
営業活動によるキャッシュ・フロー△163,49024,259
投資活動によるキャッシュ・フロー△52,883△162,679
財務活動によるキャッシュ・フロー169,004606,949
現金及び現金同等物の期末残高130,651599,181
※数値は千円単位



第8期第3四半期累計期間(2021年1月01日~2021年9月30日)
  • 売上高2,452,999千円
  • 営業損失59,070千円
  • 経常損失60,226千円
  • 四半期純損失64,832千円


THECOO(ザクー)の株主状況とロックアップについて調べました

会社設立は2014年1月20日、東京都渋谷区神宮前三丁目25番15号神宮前テラス5Fに本社を構えます。社長は平良真人氏(1973年12月22日まれ)、株式保有率は7.11%(142,200株)です。


従業員数91人で臨時雇用者19人、平均年齢32.9歳、平均勤続年数2.3年、平均年間給与5,624,000円です。


セグメント別従業員数は、Fanicon事業54人(臨時10人)、法人セールス事業23人(臨時8人)、全社共通14人(臨時1人)となっています。


氏名又は名称所有株式数(株)所有株式数割合(%)ロック
株式会社ハイアンドドライ419,000株20.96%
YJ2号投資事業組合184,970株9.25%
平良 真人142,200株7.11%
NVCC8号投資事業有限責任組合117,750株5.89%
武井 哲也102,000株5.10%
NVCC7号投資事業有限責任組合100,000株5.00%
D4V1号投資事業有限責任組合90,303株4.52%
原田 潤90,000株4.50%
※株主上位8名の状況、△表示は新株予約権を表します


國分隆毅氏と武井公也氏、星川隼一氏、中山顕作氏には90日間(2022年3月21日まで)のロックアップが付与されています。


この他、ハイアンドドライ、平良真人氏など複数人に対して180日間(2022年6月19日まで)のロックアップとなっています。


さらにベンチャーキャピタル等に対し180日間(2022年6月19日まで)のロックアップと発行価格1.5倍以上のロックアップ解除が設定されています。どう考えても1.5倍は無理だと思います。


親引けは行われません。


THECOO(ザクー)IPOの初値予想と幹事引受け株数をチェックしました

大手初値予想は仮条件発表後に掲載を予定しています。しばらくお待ちください。最新業績予想の他、仮条件発表後のPERやPBRなども後日追記します。


仮条件範囲が7,000円~7,200円に決定しました。吸収金額は最大で41.5億円、時価総額145.5億円になります。


某レポートを拝見すると難しいIPOである事が伝わり、結構衝撃的な内容だと思いました。


株価の異常高に加え業績が伴っていないため判断しずらいようです。というよりもなぜこのような価格帯なのか?と言った疑問を投げかけているように感じます。


みずほ証券が主幹事を務めるIPOは株高になることが多いです。しかし本案件は少々無謀過ぎる気がしています。腕のみせどころだと思いますが、株価設定が高いため買い越しスタートできるのか見ものです。


芸能関係のIPOは資金が入りやすいとされていますが、類似企業比較では収益性を考えると無謀過ぎる印象も受けます。私はブックビルディングに参加しますが、かなり消極的に参加する予定です。


大手初値予想7,000円~10,000円
修正値7,000~7,500円

※注目度B


業績を確認すると2021年12月期の単独予想を確認することができました。それによれば売上33.92億円となり前期比46.21%増、経常利益-1.13億円となり前期-0.60億円から赤字が拡大しています。


四半期利益は-1.16億円となり前期-0.65億円から5,100万円の赤字拡大となります。業績面の評価は難しそうです。


公開価格が7,200円決定の場合の指標はEPS-63.50なのでPERの算出は不可、BPS819.99からPBR8.78倍になります。配当や株主優待の設定は現時点でありません。


公募組には少しハードルが高いため無理してIPOに参加しなくてよいと考えています。この内容で利益が出たとしても投機的な投資だと思うので仕方がないと考えています。


他のIPOに集中しましょう!!


幹事名割当株数引受割合
みずほ証券(共同主幹事)270,500株54.02%
大和証券(共同主幹事)175,200株34.99%
野村證券25,000株4.99%
いちよし証券10,000株2.00%
SBI証券5,000株1.00%
マネックス証券2,500株0.50%
楽天証券2,500株0.50%
松井証券2,500株0.50%
東洋証券2,500株0.50%
極東証券2,500株0.50%
あかつき証券2,500株0.50%


THECOO(ザクー)のIPOは人気があるのか微妙です。インフルエンサーを取扱った企業の上場は過去にもあり人気化していますが、現在はIPOに資金が向かっていないためよく考えて申込みしたと思います。


一部の投資家には人気だと思いますがなんだか不安です。そんな銘柄ばかりが12月に集中して上場する予定です。


今回は野村證券が資金不要でIPOに参加できます。この他、松井証券でも同様に資金不要で参加可能です。


株価設定が高すぎるため参加者も少ないと思います。このIPOに参加したら他の銘柄に参加できない方が続出でしょう!




不動産投資型クラファンでタイアップキャンペーンが始まりました。COZUCHIに口座開設するだけでAmazonギフト券を2,000円分プレゼントしています。


興味がある方は先着1,000人なので早めに申込んだほうがよさそうです。まだ枠があるため詳しくは下記記事で確認をお願いします。




類似企業のPERやPBRを調べました

類似企業とPERやPBRは仮条件発表後に記載したいと思います。


類似企業PER
PBR
エムアップホールディングス(3661)PER43.91倍PBR7.25倍
SKIYAKI(3995)PER59.82倍PBR3.43倍
Birdman(7063)PER18.41倍PBR9.09倍
※2021年12月06日の株価基準

ストックオプションの株数や発行価格を調べました

ストックオプション行使期間株式の数発行価格
2017年8月19日~2025年8月18日4,050株60円
2019年2月20日~2026年12月15日27,400株60円
2019年2月02日~2027年1月15日3,000株61円
2019年12月26日~2027年12月21日26,000株60円
2020年12月29日~2028年12月26日27,500株600円
2020年12月04日~2030年12月03日90,000株795円


ストックオプション(新株予約権)は全株式の177,950株が上場時に行使期限を迎えます。発行価格の低さに驚きです。


また、同社のベンチャーキャピタル保有割合は36.9%となっています。


THECOO(ザクー)IPOの評価と申し込みスタンス!まとめ

THECOO(ザクー)IPOはスルーする可能性があります。公開株数は通常サイズとなっていますが株価設定が高過ぎて思うように申込めない可能性が個人的にあります。


2021年12月上場するIPOが30社程度となり本日だけで5社の承認です。12月後半に上場する銘柄は参戦者が減り厳しいかもしれませんね。


THECOO(ザクー)IPOの評価
※THECOO公式サイト引用


同社はファンビジネス市場が大きく広がっていることが想定され「Fanicon」の成長余地も大きいと考えているそうです。


インフルエンサーに共感を得る方がターゲット層になりますよね。若い層はテレビを見ずにスマートフォンを見る時間が多く、既に身近なコンテンツとして同社サービスもあるのかもしれません。


また、同社は「Fanicon」の認知度を高めるため費用と人件費などの費用と収益性のバランスを取るために、全社での単月営業黒字を2022年12月期第4四半期中に達成する努力を行うそうです。


1年以上先のことですが目論見に書くと言うことはそれだけ意識していると感じます。上場時にはたいして評価されないでしょう。


黒字化すると法人税や住民税及び事業税が計上されることになるため注意も必要です。その前に黒字化ですけどね。


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