JDSC(ジェイディーエスシー)[4418]のIPOがマザーズに新規上場承認されたのでご紹介したいと思います。なんと主幹事が大和証券とSBI証券のダブル主幹事になっています!


公開株数は2,440,000株でオーバーアロットメント366,000株になります。AIや機械学習を用いたビジネスのため魅力はあると思いますが、売出人がVCなんですよね。


上場規模は想定発行価格1,620円から計算すると約45.5億円になります。この中には海外販売分も含まれています。


JDSC(ジェイディーエスシー)[4418]IPOが上場承認
※JDSC公式サイト引用


大手企業と共同で研究開発を行い、産業全体に共通する課題を解決するAI関連のサービスやソリューションを多数創出している企業になります。


通常の受託開発やコンサルティングと比較した場合、同社は持続的な事業拡大を実現しやすいビジネスモデルとなっています。


収益面でもフロー型収益とストック型収益の2通りがあり、横展開が進むほど収益性が上がるビジネス構造になります。また、多くの場合にプロダクトやアルゴリズム活用が可能のためプロジェクトの粗利率が改善するそうです。


上場するタイミングが少し早い気もしますが、ダブル主幹事のためなんだか期待してしまいます!


JDSC(ジェイディーエスシー)IPOの上場基本データと引受幹事について調べました

項目上場基本データ
上場日12月20日
市場マザーズ
業種情報・通信業
事業内容AIや機械学習等を活用したアルゴリズムモジュールの開発とライセンス提供事業及びITシステムの開発と運用事業
ブックビルディング12月03日~12月09日
想定価格1,620円
仮条件1,620円~1,680円
公開価格1,680円
初値結果1,681円(公開価格1.0006倍)
企業情報https://jdsc.ai/
監査人有限責任監査法人トーマツ
手取金の使途
  • 新規顧客開拓やプロダクト開発への人件費
  • 新規プロダクト創出のための研究開発費
  • 通信費


項目株数データ
公募株数400,000株
売出株数2,040,000株
公開株数(合計)2,440,000株
オーバーアロットメント366,000株
上場時発行済み株数12,811,700株(公募分を含む)
想定ベースの時価総額約207.5億円
幹事団大和証券(共同主幹事)
SBI証券(共同主幹事)
SMBC日興証券
みずほ証券
野村證券
三菱UFJモルガン・スタンレー証券
マネックス証券
いちよし証券
岩井コスモ証券
岡三証券
委託見込岡三オンライン証券
SBIネオトレード証券


JDSC(ジェイディーエスシー)の上場に伴う評判とIPO分析を行いました

想定発行価格1,620円を基に吸収金額を算出すると約39.5億円となり、オーバーアロットメントを含めると約45.5億円規模の上場となります。


同社はデータサイエンスや機械学習、AIといった最先端の技術を社会に提供している企業になります。


AIの技術力とビジネス力の双方を駆使し、個社課題の改善のみではなく、産業全体の改革や産業共通のSDGs達成に貢献し「UPGRADE JAPAN」を実現することを目指しているそうです。


売上は前期で10.9億円程度しかなく吸収金額に対して見合っているのか微妙です。赤字から脱しているようなので大手予想の評価を確認し投資スタンスを最終的に決定したいと思います。


JDSC(ジェイディーエスシー)IPOの業績推移
※有価証券届出書引用


同社はAIソリューション事業の単一セグメントとなっています。


各産業を代表する大手企業をパートナーとする共同研究開発を通じて、産業共通課題を解決するAI関連のサービスやソリューションを多数創出し、それらを自社プロダクトとして他企業にも幅広く提供することで収益を計上しています。


需要予測関連ソリューション、マーケティング最適化ソリューション、データ基盤構築ソリューション等の7つのサービスを行います。


JDSC(ジェイディーエスシー)のAIソリューション事業の内容
※有価証券届出書引用


同社の特徴は「AIアルゴリズムに関する技術面での豊富な知見」、「AIによる解決策の提示から実行まで一気通貫で支援するビジネス面での高い執行能力」、「大手企業との共同開発と産業横展開を両立する生産性の高いビジネスモデル」となっています。


同社はビジネスデベロップメント部門、データサイエンス部門、デベロップメント部門の三位一体のチーム体制により、産業課題の掘り起こしやAIによる解決策の提示、AIアルゴリズムの開発及びAIソリューションの実装までを包括的に推進しています。


正社員のうち半数以上はデータサイエンス部門及びデベロップメント部門の技術領域に所属しており、データサイエンス部門の一部メンバーは東京大学の最先端の研究室に在籍しながら国際的にも最前線の研究活動を行っているそうです。


この他、技術面に優れたチーム、各産業の大手企業と強固なパートナーシップなど目論見では家の会社凄いんだぞ!と言わんばかりの内容となっています。


AIソリューションやアルゴリズムなどIPOでは人気キーワードが度々出てきます。


JDSC(ジェイディーエスシー)IPOの販売実績と取引先
※有価証券届出書引用


収益面の話では、展開するAIソリューションごとに、共同研究開発や初期導入フェーズにおける課題特定や全社戦略策定の支援、PoCの実施、AIアルゴリズムの構築及びシステム実装等の準委任型の役務提供を通じたフロー型の収益があります。


また、AIソリューション導入後のフェーズにおける運用保守料やサービス利用料、ライセンス利用料、コンソーシアム会費等のストック型の収益もあるそうです。


上場規模と実績が伴っていない気もしますが、これもストック型ビジネスの影響なのかもしれません。大和証券とSBI証券のタッグは久しぶりですよね。


JDSC(ジェイディーエスシー)の経営指標と業績状況を確認してみました

回次第2期第3期
決算年月2020年6月2021年6月
売上高515,5151,089,424
経常利益又は経常損失△81,94527,825
当期純利益又は当期純損失△86,42827,719
資本金100,000100,000
純資産額385,2913,051,881
総資産額469,1093,188,388
1株当たり純資産額11.7915.62
1株当たり当期純利益金額又は当期純損失△9.272.39
自己資本比率(%)82.1395.72
自己資本利益率(%)1.61
株価収益率(倍)
配当性向(%)
営業活動によるキャッシュ・フロー△72,933150,315
投資活動によるキャッシュ・フロー△21,542△14,451
財務活動によるキャッシュ・フロー177,9552,628,373
現金及び現金同等物の期末残高251,4183,015,655
※数値は千円単位



第4期第1四半期累計期間(2021年7月01日~2021年9月30日)
  • 売上高316,275千円
  • 営業利益50,766千円
  • 経常利益50,774千円
  • 四半期純利益42,161千円


JDSC(ジェイディーエスシー)の株主状況とロックアップについて調べました

会社設立は2018年7月23日、東京都文京区本郷二丁目38番16号JEI本郷ビル8階に本社を構えます。社長は加藤聡志氏(1980年8月06日生まれ)、株式保有率は38.31%(5,300,400株)です。


従業員数55人で臨時雇用者15人、平均年齢35.0歳、平均勤続年数1.1年、平均年間給与7,734,000円です。


セグメントはAIソリューション事業の単一セグメントになりますが、部門別に人員がわかれています。


氏名又は名称所有株式数(株)所有株式数割合(%)ロック
加藤 聡志5,300,400株38.31%
UTEC4号投資事業有限責任組合2,725,100株19.70%
株式会社SMBC信託銀行1,749,300株12.64%×
金井 正義1,010,800株7.31%
コタエル信託株式会社872,200株6.30%
淵 高晴400,400株2.89%
橋本 圭輔277,900株2.01%
ダイキン工業株式会社233,100株1.68%×
※株主上位8名の状況、△表示は新株予約権を表します


上位株主には180日間(2022年6月17日まで)のロックアップが付与されています。ロックアップ解除倍率の記載は目論見にありません。


売出人のUTEC4号投資事業有限責任組合は90日間(2022年3月19日まで)のロックアップとなっています。こちらも解除条件はありません。


また金井正義氏保有の新株予約権は上場時点で売却できません。


第三者割当等による募集株式の割当等を受けた者は継続保有の確約が行われています。上記だとSMBC信託銀行とダイキン工業が当てはまります。


親引けは従業員持ち株会社に対して6,000万円を上限として実施される予定です。


JDSC(ジェイディーエスシー)IPOの初値予想と幹事引受け株数をチェックしました

大手初値予想は仮条件発表後に掲載を予定しています。しばらくお待ちください。最新業績予想の他、仮条件発表後のPERやPBRなども後日追記します。


仮条件範囲は1,620円~1,680円と上振れ決定しています。吸収金額は最大で47.1億円、時価総額215.2億円になります。


人気の高いAI関連のため初値期待は高いと思いますが、スピード上場のため実績に乏しさを感じます。大半の企業は上場後に値を切り下げる展開のため同社もセカンダリーには神経質になりたいところです。


大手初値予想2,000円~3,000円
修正値2,000円~2,200円

※注目度A


業績を確認すると2022年6月の単独予想が出ており、売上14.73億円で前期比35.26%増、経常利益3,200万円となり前期比18.52%増となります。


四半期利益は3,000万円となり前期比11.11%増となる予想が出ています。もちろんこの業績なので配当や株主優待はありません。


公開価格が1,680円決定の場合の指標はEPS2.40からPER700倍、BPS290.35からPBR5.79倍になります。


本当に利益が見込めるのかわからない地合いが続いていますが、IPOには参加しておきたいと思います。状況によっては公開規模が大きいため割れる可能性があるかもしれません。


幹事名割当株数引受割合
大和証券(主幹事)1,927,700株79.00%
SBI証券317,200株13.00%
SMBC日興証券73,200株3.00%
みずほ証券31,700株1.30%
野村證券31,700株1.30%
三菱UFJモルガン・スタンレー証券24,400株1.00%
マネックス証券12,200株0.50%
いちよし証券7,300株0.30%
岩井コスモ証券7,300株0.30%
岡三証券7,300株0.30%


大和証券主幹事のためグループ企業のCONNECT(コネクト)からの当選確率も高そうです。CONNECTでの当選者も多くなっているため侮れません。ただ今回はあまり人気がないかもしれません!


業績は拡大中となっていますが同日上場のIPOが複数銘柄あること、さらに上場規模が大きいことが気がかりです。事業自体は好まれそうなのでブックビルディングに参加すると思います。


IPOルールは当選者の声を下記記事でまとめてみました。




また11月に入り新規タイアップが続々登場しています。直近ではFunds(ファンズ)の口座開設でAmazonギフト券3,000円分とお得なキャンペーンが始まっています。


上場企業等へ貸付を行っているため比較的安全な投資になると思います。融資型クラウドファンディングでは知名度が高い企業です。詳しくは下記記事でまとめています!




この他、SBI証券が主幹事のためSBIネオトレード証券でもIPOの取扱いが行われると思います。野村證券と同じで資金不要でIPO抽選に参加できます。IPOルールは別記事にまとめています。


またタイアップ中なのでよかったら現金2,000円も頂いてください。取引が1回必要になりますが手数料無料で取引可能です。




類似企業のPERやPBRを調べました

類似企業とPERやPBRは仮条件発表後に記載したいと思います。


類似企業PER
PBR
ALBERT(3906)PER68.81倍PBR5.22倍
PKSHA Technology(3993)PER266.59倍PBR2.43倍
HEROZ(4382)PER352.25倍PBR3.31倍
※2021年12月02日の株価基準

ストックオプションの株数や発行価格を調べました

ストックオプション行使期間株式の数発行価格
2019年2月20日~2029年2月19日1,010,800株72円
2021年9月06日~2031年9月06日334,600株464円
2021年9月28日~2031年9月06日77,700株464円


ストックオプション(新株予約権)は1,423,100株が上場時に行使期限を迎えます。しかし行使可能なのは上場から1年後になります。


発行済株式総数12,411,700株に対する割合は11.5%(12,411,700株)となっています。


JDSC(ジェイディーエスシー)IPOの評価と申し込みスタンス!まとめ

JDSCのIPOはVC(UTEC4号投資事業有限責任組合)の売出株数が多いためそこがネックになると思います。


上場後も株式を100万株以上持ち続けるため将来の売り圧力になりそうです。


JDSC(ジェイディーエスシー)IPOの評価
※JDSC公式サイト引用


国内のAIソリューション市場は2019年時で0.9兆円となり2025年時には1.9兆円になるとされています。同社には追い風状態と言えますが競合も多いはずです。


同社の場合は産業全体の複数社にAIソリューションを提供することが可能となっているためその辺りが強みとなっています。


AI市場やSDGs市場の成長をより強く享受できると考えているようです。あとは人材ですよね。


技術面及びビジネス面の双方で優れた人材が必要だと同社も認識し人材の確保と育成が課題となっています。少子化により人員確保も重要なポイントです。


また、東京大学との連携により技術力の強化も続けていくとあります。将来的には海外市場でも通用する基盤を作り進出する狙いがあるそうです。


機関投資家が同社をどのように評価するのか楽しみしておきたいと思います。


COZUCHIでもタイアップが始まりました。口座開設でAmazonギフト券2,000円分となっています。先着1,000人となっているため急いだほうがよいかもしれません。


また新しいタイアップもさらに控えているためご参加頂ければと思います!!


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