のむら産業(7131)のIPOがシャスダックに新規上場承認されたので詳しくご紹介したいと思います。今回も業績や上場規模などを確認し、抽選に参考になるような情報を評価してみたいと思います。
主幹事はみずほ証券が務め売出株数(公開株数)661,900株、オーバーアロットメント99,200株です。上場規模は想定発行価格1,210円から計算すると約9.2億円になります。
ベンチャーキャピタルによる100%売出しのため人気は見込めないと思います。
※のむら産業公式サイト引用
同社は包装や梱包資材、包装や梱包機械に関わる問題を解決するためのサービスをワンストップで提供しています。
IPOでは人気と言えない事業のため初値は低調になる可能性があります。VC売出し株と言うことでさらに評価が下がりそうです。
ただ12月1発目の上場(IPO)になるため公開価格割れはないのかもしれません。吸収金額が低いことに期待したいと思います!
のむら産業(7131)IPOの上場基本データと引受幹事について調べました
項目 | 上場基本データ |
上場日 | 12月02日 |
市場 | JQスタンダード |
業種 | 卸売業 |
事業内容 | 包装資材部門と包装機械部門で構成される包装関連事業、物流梱包事業 |
ブックビルディング | 11月15日~11月19日 |
想定価格 | 1,210円 |
仮条件 | 1,160円~1,210円 |
売出価格 | 1,210円 |
初値結果 | 1,113円(騰落率-8.02%) |
企業情報 | https://www.nomurasangyo.co.jp/ |
監査人 | EY新日本有限責任監査法人 |
項目 | 株数データ |
公募株数 | 0株 |
売出株数 | 661,900株 |
公開株数(合計) | 661,900株 |
オーバーアロットメント | 99,200株 |
上場時発行済み株数 | 1,546,250株 |
想定ベースの時価総額 | 約18.7億円 |
幹事団 | みずほ証券(主幹事) SBI証券 いちよし証券 水戸証券 丸三証券 極東証券 あかつき証券 楽天証券 |
委託見込 | SBIネオトレード証券 DMM.com証券 |
のむら産業(7131)の上場に伴う評判とIPO分析を行いました
想定発行価格1,210円を基に吸収金額を算出すると約8.0億円となり、オーバーアロットメントを含めると約9.2億円規模の上場となります。業績は売上微増で推移し利益は頭打ちのように感じます。また前期利益は連結で大きく下げているようです。
同社グループは、のむら産業と連結子会社2社(山葉印刷株式会社、パックウェル株式会社)から構成され、包装資材・計量包装機械を主に取り扱う「包装関連事業」、また製函封函機・緩衝材を主に取り扱う「物流梱包事業」を展開しています。
※有価証券届出書引用
包装関連事業は大きく分けて「包装資材部門」と「包装機械部門」の2つにわかれます。
包装資材部門では、米穀精米袋を中心とした食品及びその他の包装資材の企画・デザイン及び販売を行います。
包装機械部門では、米穀用自動計量包装機を中心として計量包装機械の企画開発及び製造販売を行います。
※有価証券届出書引用
物流梱包事業は、連結子会社であるパックウェル株式会社が、「包む」「埋める」「封をする」といった梱包における問題を解決するための、製函封函機や緩衝材などの商品の仕入販売を行います。
さらに商品の導入支援やメンテナンス等のサービス提供を行っています。
製商品の具体例としては、エアー緩衝材の製造機及び専用フィルム資材、ウレタン発泡材生成機及び専用溶剤、紙緩衝材の製造機及び専用紙資材、ガムテープの操出機・封緘機及び専用ガムテープ資材などを取り扱っています。
※有価証券届出書引用
国内メーカーと比べ多様なラインナップを有する海外メーカーの商材を仕入れ、直接又は販売会社を通じてエンドユーザーに販売、メンテナンス等を行っています。
主な顧客はオンラインストア企業、発送代行会社、その他製造業等があるそうです。
のむら産業(7131)の経営指標と業績状況を確認してみました
回次 | 第55期 | 第56期 |
決算年月 | 2019年10月 | 2020年10月 |
売上高 | 5,047,421 | 4,898,835 |
経常利益 | 306,012 | 265,243 |
親会社株主に帰属する当期純利益 | 181,345 | 54,894 |
包括利益又は四半期包括利益 | 191,786 | 52,315 |
純資産額 | 1,038,615 | 1,054,748 |
総資産額 | 3,495,663 | 3,166,871 |
1株当たり純資産額 | 746.33 | 757.93 |
1株当たり当期純利益金額 | 130.31 | 39.45 |
自己資本比率(%) | 29.7 | 33.3 |
自己資本利益率(%) | 19.2 | 5.2 |
株価収益率(倍) | – | – |
配当性向(%) | – | – |
営業活動によるキャッシュ・フロー | 333,115 | △120,952 |
投資活動によるキャッシュ・フロー | △39,028 | △10,769 |
財務活動によるキャッシュ・フロー | △197,751 | △233,741 |
現金及び現金同等物の期末残高 | 1,005,757 | 640,293 |
- 売上高35億25百万円
- 営業利益1億74百万円
- 経常利益1億74百万円
- 親会社株主に帰属する四半期純利益は1億6百万円
のむら産業(7131)の株主状況とロックアップについて調べました
会社設立は1965年11月09日、東京都東久留米市前沢五丁目32番23号に本社を構えます。社長は清川悦男氏(1960年1月14日生まれ)、株式保有率は9.99%(139,075株)です。日野自動車出身の方となっています。従業員数76人で臨時雇用者8人、平均年齢43.1歳、平均勤続年数11.0年、平均年間給与5,383,000円です。連結従業員数は99人で臨時雇用者は8人です。
連結会社のセグメント別従業員数は、包装関連事業73人(臨時7人)、物流梱包事業14人(臨時0人)、全社共通12人(臨時1人)となっています。
氏名又は名称 | 所有株式数(株) | 所有株式数割合(%) | ロック |
MCP4投資事業有限責任組合 | 761,150株 | 54.70% | ○ |
清川 悦男 | 139,075株 | 9.99% | ○ |
株式会社サタケ | 111,350株 | 8.00% | ○ |
シコー株式会社 | 69,675株 | 5.01% | ○ |
アルク産業株式会社 | 68,200株 | 4.90% | ○ |
堀田 正仁 | 41,500株 | 2.98% | ○ |
のむら産業社員持株会 | 39,075株 | 2.81% | ○ |
松本 博 | 27,500株 | 1.98% | ○ |
上位株主には180日目の2022年5月30日までのロックアップが付与されています。ロックアップ解除倍率の記載は目論見にありません。
また親引けは行われません。
のむら産業(7131)IPOの初値予想と幹事引受け株数をチェックしました
大手初値予想は仮条件発表後に掲載を予定しています。しばらくお待ちください。最新業績予想の他、仮条件発表後のPERやPBRなども後日追記します。仮条件範囲が1,160円~1,210円に決定し想定発行価格が上限となっています。そのため吸収金額は最大で9.2億円とかわりありません。時価総額は18.7億円です。
ファンド(VC)が完全に売り抜けするIPOになるため投資家のイメージはあまり良くないでしょう。しかも配当に期待したいのに配当が出るのか出ないのかはっきりわからないまま上場します。
配当が出ないのであれば誰がのむら産業の株を買うのだろうか?と疑問が付きます。何しろ精米袋等の販売を主力にし日本国内で消費量が減る想定のため成長性は全く感じられません。
また昨今は原油高となっているため原価の高騰も考えられると思います。業績も良いとは言えずIPOとしては人気がないと考えています。
修正値1,200円~1,350円
上場直前1,250円
※注目度C、修正値は11月16日に追記
業績予想を確認すると2021年10月期の連結業績予想が出ています。売上51.12億円となり前期比4.37%増、経常利益3.21億円で前期比21.13%増になります。
四半期利益は2.01億円で前期比272.22%増になります。増収増益に感じますが前期の落ち込みが酷かっただけです。前期四半期利益は0.54億円となっています。
公開価格が1,210円決定の場合の指標はEPS144.74からPER8.36倍、BPS895.10からPBR1.35倍になります。配当や株主優待の設定は現時点ではっきりわかっていません。
公募組は不参加予定の方が多いようです。私が参加している投資家グループもほぼ不参加のようでした!
幹事名 | 割当株数 | 引受割合 |
みずほ証券(主幹事) | 576,100株 | 87.04% |
SBI証券 | 13,200株 | 1.99% |
いちよし証券 | 13,200株 | 1.99% |
水戸証券 | 13,200株 | 1.99% |
丸三証券 | 13,200株 | 1.99% |
極東証券 | 13,200株 | 1.99% |
あかつき証券 | 13,200株 | 1.99% |
楽天証券 | 6,600株 | 1.00% |
人気は別として当選を狙うのであればみずほ証券からの申込を優先しておきましょう。ベンチャーキャピタルによる売出し株のため人気はなさそうですが上場規模は小さめです。
みずほ証券のIPOルールは下記記事でまとめているので参考になればと思います!
みずほ証券のIPO抽選ルールについてIPO専業投資家が真相を語ります。これまでの当選歴から評価を交えて評判や評価も行いたいと思います。IPO投資においてみずほ証券は必要な証券会社?それとも不要な証券会社なのか調べて …
最近は丸三証券が幹事入りすることが増えてきました。まだ口座開設を行っていない方は準備だけしておいたほうがよいかもしれません。
たまに引受け株数が多い場合があります。こちらもIPOルールをまとめています。
丸三証券のIPO抽選方法やルールについて完璧にまとめたいと思います。1年間にIPOを取扱う数はそれほど多くありませんが口座開設者も少ないため穴場証券と言えます。また個人的に当選実績も持ち合わせています。 店頭配分とネット …
それとバンカーズのAmazonギフト券キャンペーンが11月30日までとなっています。口座開設で1,000円分のアマギフが貰えて投資を行えばさらに追加でアマギフを貰うことができます。
気になる方はキャンペーン内容をまとめたのでよかったら参考にしてください!!
バンカーズ(Bankers)で新年度キャンペーンとしてAmazonギフト券または楽天ポイントが貰えます。あり得ない仕打ちに既存投資家は残念がっているはずです。なぜならサービス開始時にはアマギフ500円分しか貰えなかった …
類似企業のPERやPBRを調べました
類似企業とPERやPBRは仮条件発表後に記載したいと思います。類似企業 | PER | PBR |
大成ラミック(4994) | PER10.01倍 | PBR0.89倍 |
丸東産業(7894) | PER4.54倍 | PBR0.42倍 |
ショーエイコーポレーション(9385) | PER9.58倍 | PBR1.28倍 |
ストックオプションの株数や発行価格を調べました
ストックオプション行使期間 | 株式の数 | 発行価格 |
該当事項なし | -株 | -円 |
ストックオプション(新株予約権)はありません。
ツイッターでもIPO記事のチェックができます!
最新情報を手に入れたい方やレア情報、気になったことをツイートしています。IPO投資歴は15年と長くソーシャルレンディングも6年目突入!安定の利益でブログも15年目に突入。のむら産業(7131)IPOの評価と申し込みスタンス!まとめ
のむら産業のIPOは当選歴を増やすために参加する感じです。利益狙いの申込みだと痛い目を見る可能性があります。ただ吸収金額が低いため公開価格割れはないのでは?と予想します。
※のむら産業公式サイト引用
売上高全体に占める米穀業界への売上高が、2020年10月期で約81%と高い比率となっています。のむら産業単体だと約96%になります。
主食用米の需要量は減少傾向にあるため将来性があるとは言いにくいと思います。また、米穀業界の卸再編等の顧客統廃合や、消費者ニーズの多様化による需要の変化などがネックとなるようです。
生産拠点の多くが東日本エリアに集中しているため、東日本エリアの販売割合が高く、2020年10月期の販売実績は包装資材の約92%、包装機械の約75%となっています。強みでもありますが開拓余地がありそうです。
VC(MCPパートナーズ)とのMBO(マネジメント・バイアウト)は2013年7月です。またのれんの減損もあるため投資前にしっかり確認しておきましょう。為替変動リスクのある外貨建資産と負債もあるそうです。
当サイト限定でCOZUCHIとタイアップさせて頂くことになりました。先着順でAmazonギフト券(アマギフ)を2,000円分プレゼントしています。
口座開設ベースとなっているためハードルはかなり低いと思います!
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