ラストワンマイル(9252)のIPOがマザーズに新規上場承認されたので詳しくご紹介したいと思います。今回も業績や上場規模などを確認し、抽選に参考になるような情報を評価してみたいと思います。


主幹事はSBI証券が務め公開株数350,400株、オーバーアロットメント52,500株です。上場規模は想定発行価格1,330円から計算すると約5.4億円になります。


上場規模が小さく公開株数が少ないため初値2倍程度は見込めると思います。直近上場のリベロ(9245)が参考になりそうです!


ラストワンマイル(9252)IPOの初値予想と上場
※ラストワンマイル公式サイト引用


同社グループが提供するサービスは電気、ガス、宅配水、インターネット回線等を中心とした生活関連インフラサービスです。


競合企業が複数社存在していますが、同社は新生活マーケットに特化しサービス提供事業者、サービス販売事業者両方の立ち位置を有するハイブリッドプロバイダーとして生活インフラサービスをワンストップで代行します。


顧客の手間を削減できる唯一無二のブランド力と目論見にあります。


引越しなどの新生活は顧客にとって煩雑な手続きが発生するタイミングです。面倒なサービスをラストワンマイルに任せれば楽ですよね。


収益構造はフロー型収益とストック型の収益の両方を得ています。


フロー型収益により当座で必要となる運転資金をまかない、ストック型収益を得ることで安定的な経営に寄与しているそうです!


ラストワンマイル(9252)IPOの上場基本データと引受幹事

項目上場基本データ
市場マザーズ
業種サービス業
事業内容インサイドセールス等を活用した新電力、新ガス、インターネット回線等のインフラサービスの取次販売および自社サービス「まるっとシリーズ」の提供
上場日11月24日
ブックビルディング期間11月08日~11月12日
想定価格1,330円
仮条件1,570円~1,710円
公開価格1,710円
初値結果2,520円(公開価格1.47倍)
企業情報https://lomgrp.co.jp/
監査人EY新日本有限責任監査法人


【手取金の使途】

差引手取概算額199,480千円及び「1新規発行株式」の(注)4.に記載の第三者割当増資の手取概算額上限64,239千円を合わせた、手取概算額合計上限263,719千円については、①事業拡大に伴う人件費及び採用費及び②人材確保及び教育訓練にかかる人材教育費、並びに③業務基幹システム強化に係る外注費用に充当する予定。

※有価証券届出書(新規公開時)引用



項目株数データ
公募株数171,200株
売出株数179,200株
公開株数(合計)350,400株
オーバーアロットメント52,500株
上場時発行済み株数2,732,418株(公募分を含む)
想定ベースの時価総額約36.3億円
幹事団SBI証券(主幹事)
あかつき証券
岡三証券
松井証券
水戸証券
極東証券
東洋証券
楽天証券
マネックス証券
丸三証券
東海東京証券
委託見込岡三オンライン
SBIネオトレード証券


ラストワンマイル(9252)上場評判とIPO分析

想定発行価格1,330円を基に吸収金額を算出すると約4.7億円となり、オーバーアロットメントを含めると約5.4億円規模の上場となります。


同社グループは新生活を迎えるタイミングにおける様々な手続きなどのニーズに対し、顧客にとって「最高のサービス」を「必要なタイミング」に「最適な方法」で届けることを追求する事業をラストワンマイル事業と名付けメイン事業としています。


最高のサービスとは、常に顧客ファーストの精神で時代の流れを反映し、自社サービス・他社サービス問わず取り揃えます。


既存サービスでは埋められない顧客のニーズに対しては同社グループが取り扱うサービスの拡充でニーズを満たし、電気やガスなどの生活インフラサービスを中心に利便性の高いサービスを多種多様に提供しています。


必要なタイミングとは、主に新生活マーケットにおける、引越し手続き・入居前及び入居後の煩雑な手続き、世の中に溢れる情報・サービスからの選択など、顧客にとっての面倒や煩雑さが発生するタイミングのことです。


不動産仲介事業者、引越し事業者等の提携企業との連携により顧客の必要なタイミングをいち早くキャッチしているそうです。


ラストワンマイル(9252)上場評判と業績
※有価証券届出書引用


最適な方法とは、顧客が望むサービスを適切に届ける案内手法のことであり、主に池袋、福岡、仙台に合計約400席で運営しているインサイドセールスセンターを活用しています。


また、ラストワンマイル事業の発展を支えるため、サービス提供事業者、サービス販売事業者、両方のノウハウを「セールスとサービスのハイブリッドプロバイダー」として最高水準で確立することを目指しています。


そのために同社グループではこれらを完全分業制としており、同社をサービス提供事業者として位置づけ、子会社の株式会社まるっとチェンジを個人向けサービス販売事業者として、株式会社ITサポートを法人向けサービス販売事業者として位置づけ分社化しています。


事業者、サービス販売事業者、両方の立場を運営している企業としてのノウハウを活かし、顧客の悩みを一手に解決できることがラストワンマイル事業の最大の強みとなっています。


ラストワンマイル(9252)の業績推移とストック指標
※有価証券届出書引用


新生活における顧客の悩みを抜本的に解決する具体的な内容は、電気、ガスなどの生活に必要不可欠なインフラサービスを主軸に、宅配水やインターネット回線など新生活を迎えるタイミングでニーズの高いサービスを一括で案内しています。


インサイドセールスを主軸に、デジタルマーケティング、フィールドセールス、LINE・SMS等のコミュニケーションツールを活用して販売活動を実施しています。


さらに、顧客にとって最適な方法を選択できるという利便性向上のみならず、営業生産性も高めているそうです。


ラストワンマイル(9252)の販売実績と取引先
※有価証券届出書引用


ビジネスモデルの特徴としてはサービス提供事業者、サービス販売事業者、両方の立場を運営しており顧客の悩みを一手に解決できることが最大の強みです。


サービス販売事業者として顧客と直接コミュニケーションをとることで顧客の真のニーズを得られ、サービス提供事業者として顧客のニーズをフレキシブルに反映し自社サービスを「最高のサービス」として磨き上げることができます。


また、3,600社を超える提携先企業との連携により、顧客の「必要なタイミング」をいち早くキャッチすることが可能となっています。


最適な方法は、電話等を活用したインサイドセールスを主軸としていますが、創業当初より積み上げた実績、蓄積したノウハウやナレッジを活かし独自のトークスクリプトを作成する等、顧客にとってストレスなく、正確な提案ができるよう日々ノウハウのブラッシュアップを重ねているそうです。


ラストワンマイル(9252)の企業財務情報と配当性向

回次第8期第9期
決算年月2019年11月2020年11月
売上高8,776,7947,220,406
経常利益137,78063,902
親会社株主に帰属する当期純利益39,64819,410
包括利益39,64819,410
純資産額789,046808,456
総資産額2,343,6142,137,024
1株当たり純資産額308.07315.65
1株当たり当期純利益金額15.487.58
自己資本比率(%)33.737.8
自己資本利益率(%)5.22.4
株価収益率(倍)
配当性向(%)
営業活動によるキャッシュ・フロー△146,829△9,626
投資活動によるキャッシュ・フロー△30,6216,596
財務活動によるキャッシュ・フロー165,448△212,007
現金及び現金同等物の期末残高852,738637,700
※数値は千円単位



第10期第3四半期連結累計期間(2020年12月01日~2021年8月31日)
  • 売上高6,189,121千円
  • 営業利益141,490千円
  • 経常利益172,450千円
  • 親会社株主に帰属する四半期純利益114,292千円



【第10期第3期のチェックポイント!】

今期第3期において同社グループが掲げるラストワンマイル事業で、情報化社会の進展に伴い個人消費者の生活インフラに関する需要が高く推移しています。また法人顧客においても電気、インターネット等のインフラを始めとするサービスの需要が高まっているものの、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う経済の混乱による影響を受け先行き不透明な状況となっています。


ラストワンマイル(9252)の株主状況とロックアップについて

会社設立は2012年6月04日、東京都豊島区東池袋四丁目21番1号アウルタワー3階に本社を構えます。社長は清水望氏(1985年12月22日生まれ)、株式保有率は49.39%(1,396,400株)です。


従業員数73人で臨時雇用者4人、平均年齢37.27歳、平均勤続年数3.74年、平均年間給与4,663,000円です。連結従業員数は237人で臨時雇用者70人となっています。


セグメントはラストワンマイル事業の単一セグメントです。


氏名又は名称所有株式数(株)所有株式数割合(%)ロック
清水 望1,396,400株49.39%
株式会社光通信200,000株7.07%
株式会社プレミアムウォーターホールディングス186,900株6.61%
秋月 帥謙167,000株5.91%
渡辺 誠108,900株3.85%
株式会社スマイル106,845株3.78%
株式会社エアトリ91,155株3.22%
※株主上位7名の状況


【ロックアップについて】

本募集並びに引受人の買取引受による売出しに関連して、売出人かつ貸株人である清水望並びに当社株主である秋月帥謙、渡辺誠、株式会社スマイル、市川康平、久木宮美和、工藤健二、馬塲亮治及び尾﨑充は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場日後180日目の2022年5月22日までの期間中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社株式の売却等は行わない旨合意しております。

当社株主である株式会社光通信、株式会社プレミアムウォーターホールディングス、株式会社エアトリ、SSSEO株式会社、株式会社ベクトル、100キャピタル1号投資事業有限責任組合、日本アジア投資株式会社、ジャパンベストレスキューシステム株式会社、綿引一及び株式会社Wizは、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場日後180日目の2022年5月22日までの期間中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社株式の売却(ただし、その売却価格が「第1募集要項」における発行価格の1.5倍以上であって、主幹事会社を通して行う東京証券取引所での売却等は除く)等は行わない旨合意しております。

※有価証券届出書(新規公開時)引用



上位株主には180日間(2022年5月22日まで)のロックアップが付与されています。一部の株主はロックアップ解除倍率1.5倍の設定となっています


上記の他、みずほ成長支援第2号投資事業有限責任組合には90日目の2022年2月21日までのロックアップ、さらにロックアップ解除倍率1.5倍の設定となっています。


親引けは行われません。


ラストワンマイル(9252)IPOの初値予想と幹事引受け株数

大手初値予想は仮条件発表後に掲載を予定しています。しばらくお待ちください。最新業績予想の他、仮条件発表後のPERやPBRなども後日追記します。


想定発行価格から仮条件範囲が大きく上振れし1,570円~1,710円に決定しました。吸収金額は最大で6.9億円、時価総額は46.7億円になります。このことから機関投資家の評価は高いようです。


しかし光通信出身の社長という材料は気になります。上場前の株主第2位は光通信となっており売出には応じていません。


また、売上よりも利益面の心配がある銘柄となっており上場後の業績も気になります。


大手初値予想2,000円~3,000円
修正値2,500円~3,000円

※注目度C、修正値は11月08日に追記


2021年11月期の連結業績予想は売上85.25億円となり前期比18.07%増、経常利益2.20億円となり前期比249.21%増になります。


四半期利益は1.30億円となり前期比584.21%増を見込んでいます。また公開価格が1,710円に決定した場合の指標はEPS50.74からPER33.70倍、BPS416.45からPBR4.11倍になります。


上場時点で配当金や株主優待の設定はありません。


参考になると言われている企業はダイレクトマーケティングミックス(DmMiX)になります。DmMiXも光通信出身者が経営する企業となっています。


需給は逼迫する観測が出ていますが初値予想が低いため、IPOチャレンジポイントを利用した当選者は少ないかもしれません。


ラストワンマイルのIPOに500P~600Pを使うのは勿体ないと思う方が多いはずです。


さて今回はどうなるでしょう?一つのイベントなので楽しみにしておきたいと思います。VCは1社で公開価格1.5倍以上でロックアップ解除となっています。


幹事名割当株数引受割合
SBI証券(主幹事)297,900株85.02%
あかつき証券14,000株4.00%
岡三証券7,000株2.00%
松井証券7,000株2.00%
水戸証券3,500株1.00%
極東証券3,500株1.00%
東洋証券3,500株1.00%
楽天証券3,500株1.00%
マネックス証券3,500株1.00%
丸三証券3,500株1.00%
東海東京証券3,500株1.00%


公開株数が少ないため主幹事のSBI証券から申込を行いましょう。普通に抽選参加しても当選は難しいかもしれませんが他社で申込むよりも当選確率は高いと思います。


そして今回もIPOチャレンジポイント枠を狙った抽選に期待しています。ラストワンマイルのIPOは全ポイントを使用する投資家が多いかもしれません!!


SBI証券はポイントを貯めておくことでIPOに当選しやすくなるシステムを採用しています。IPOルールを下記記事でまとめているのでよかったら参考にしてください。




幹事構成を確認するとネットで抽選参加できる証券会社が少ないようです。松井証券は前受け金不要でIPO抽選に参加できるため申込だけ行っておきましょう。


CINC(4378)は松井証券で当選された方が複数人ツイートしていました。申込まないと当選できませんからね。


また、丸三証券も年末のIPOのため口座開設を行っておくとよいと思います。今回は難しいと思いますが引受株数が多い場合は当選できる可能性があります。


かなり穴場証券だと思います。IPOルールは下記記事でまとめています。




ラストワンマイルのIPOチャレンジポイントボーダーラインを予想!

ラストワンマイルのIPOチャレンジポイントボーダーラインについて予想してみました。公開株数が少なく人気があるIPOだと思いますが、問題なのは株価があまり高くないことです。


このIPOに全てのポイントを使用して大丈夫なのか?上場1日目は初値持越しなのか?とそこが気になります。


ラストワンマイルのIPOチャレンジポイントボーダーライン予想


600ポイント以上保有している方はスルーするかもしれませんが、500ポイント台の投資家は思い切って使用するかもしれません。


最近のIPOチャレンジ当選者のポイントを確認するとさっさと使いたい方が多い気がします。私もそろそろ使いたいと考えています。仮条件が上振れになればと考えています。


最近のIPO市場は吸収金額が少ないからと言って積極的な投資を行わない傾向にあります。公開価格割れは考えられませんが、初値2倍程度で終わるとポイントを使用した投資家は残念な気持ちになると思います。


売上よりも利益が少ないことが気になります。第9期(2020年11月期)は単体で赤字となっています。


しばらく前に上場したリベロ(9245)は新生活サービスプラットフォームの構築で「引っ越し、電気・ガス」などのライフラインの手配を行っていた企業です。


ラストワンマイルの初値パフォーマンスが気になりますよね。ちなみにリベロは公開価格を大きく超えて推移しています。※2021年10月20日調べ


初値2倍は堅いと思うので今回もIPOチャレンジポイントのボーダーラインを予想しながら投資を楽しみたいと思います。予想値は500ポイントあたりでしょうか!?


またSBI証券が主幹事となっているため今回もSBIネオトレード証券で抽選に参加できると思います。SBI証券主幹事の場合に取扱いが行われています。


資金不要でIPO抽選に参加できるため申込だけは行っておきましょう。直近で当選報告も出ているため運が良ければ当選できるかもしれません。今だとタイアップ中なので現金2,000円を貰うことができます。


1回取引になりますが売買手数料を無料にできます。詳しくは下記記事でまとめています。




類似企業のPERやPBRを調べてみました

類似企業とPERやPBRは仮条件発表後に記載したいと思います。


類似企業PER
PBR
りらいあコミュニケーションズ(4708)PER13.72倍PBR1.75倍
ダイレクトマーケティングミックス(7354)PER29.11倍PBR8.78倍
アースインフィニティ(7692)PER41.72倍PBR7.98倍
※2021年11月07日の株価基準

ストックオプションの株数や発行価格を調べました

ストックオプション行使期間株式の数発行価格
2019年7月01日~2027年5月31日68,900株297円
2020年8月01日~2028年6月10日46,500株297円
2020年10月01日~2028年8月16日15,600株297円
2020年12月01日~2028年11月30日26,900株800円
2021年6月01日~2029年4月11日21,900株938円
2022年7月01日~2030年5月31日66,500株1,203円
2022年11月01日~2030年9月30日20,000株1,203円


ストックオプション(新株予約権)で行使期限に入る株数は179,800株になります。


新株予約権は266,300株なので発行済株式総数2,604,418株の10.22%に相当することになります。


ラストワンマイル(9252)IPOの評価と申し込みスタンスまとめ

ラストワンマイルのIPO期待できると思いますが、投資家が思ったような利益が出るのか微妙です。


はやくIPOチャレンジポイントを使って楽になりたい方は多いはずです。私も使ってしまいたいと考えています!


ラストワンマイル(9252)IPOの評価
※ラストワンマイル公式サイト引用


同社のストック型収益を調べると2021年11月期第3四半期末時点でストック型収益が売上に占める割合は41.2%、ARR(アニュアル・リカーリング・レベニュー)は37億円です。


2016年11月期~2020年11月期のストック型収益による売上伸率は43倍となっています。


今後は生活インフラサービスだけではなく、顧客の人生の中に訪れる様々なライフイベントに存在する顕在ニーズに合わせたビジネスを行い契約年数を延長させる仕組みの構築も行うそうです。


新生活マーケットに特化したサービスは新奇性があるとは言えないため、思ったほど需要が発生しないかもしれません。それにサイエンスアーツ(4412)と上場日が被りやや残念な気持ちもあります。


初値利益は20万円程度見込めるかもしれませんが、SBI証券主幹事のため少し気になるところがあります。結論的には全力申込みで利益を狙うんですけどね!


不動産投資型のクラウドファンディングで人気があるCOZUCHIについて詳しく調べてみました。もちろんインタビューも行って評価しています!


劣後出資を行うため投資リスクが低くなると考えています。融資型クラファンよりも安心して投資ができると個人的に考えています。ガッツリと内容をまとめているのでよかったら参考にしてください。


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