カクヤス(KAKUYASU)IPOが東証2部に新規上場承認されました。今回も業績や上場規模などを確認し自己評価していきたいと思います。


主幹事は野村證券が引受け公開株数2,042,000株、オーバーアロットメント306,300株となり売出株中心のIPOになります。想定発行価格1,520円から上場規模を計算すると約35.7億円です。


カクヤスIPO上場承認と初値予想


東証2部上場で約35.7億円は荷もたれ感があります。またIPOでは特に魅力が乏しい卸売業となっています。売上は頭打ち感があり横ばい、利益は緩やかに右肩上がりとなっています。


前期売上は連結で約1,087億円と規模も大きく利益は7.45億円となっています。今期で38期を迎えているため企業への信頼は高そうです。事業から察するに流動性が低い東証2部への上場となりまた微妙なIPOが登場しました。


カクヤス(7686)IPOの上場基本データと引受幹事

項目上場基本データ
市場東証2部
業種卸売業
事業内容酒類・食品等の料飲店および一般個人向け販売
公開予定12月23日
ブックビルディング期間12月05日~12月11日
想定価格1,520円
仮条件1,520円~1,600円
公開価格12月12日
企業情報https://corp.kakuyasu.co.jp/
監査人有限責任監査法人トーマツ


【手取金の使途】

手取概算額393百万円については、当社の事業拡大を見据えた設備資金として373百万円を、①ECサイト(自社サイトの電子商取引)の開発等、②POSレジスター更新、③倉庫作業効率化投資、④店舗新設及び改修に係る資金に充当し、借入金返済資金として20百万円を⑤長期借入金の返済資金の一部に充当する予定であります。

①ECサイトの開発等に係る資金として令和2年3月期に73百万円を充当する予定

②店舗のPOSレジスター更新に係る資金として令和3年3月期に100百万円を充当する予定

③平和島流通センターの倉庫作業効率化投資に係る資金として令和3年3月期に100百万円を充当する予定

④「なんでも酒やカクヤス」の店舗新設及び改修のための資金として100百万円を充当する予定

⑤長期借入金の返済資金の一部として令和3年3月期に20百万円を充当する予定

※有価証券届出書(新規公開時)引用



項目株数データ
公募株数285,000株
売出株数1,757,000株
公開株数(合計)2,042,000株
オーバーアロットメント306,300株
上場時発行済み株数7,525,000株(公募分を含む)
想定ベースの時価総額約114.4億円
幹事団野村證券(主幹事)
みずほ証券
三菱UFJモルガン・スタンレー証券
SMBC日興証券
マネックス証券 ←完全平等抽選
SBI証券
岩井コスモ証券
委託見込au カブコム証券
ライブスター証券
DMM.com証券


カクヤス(7686)上場評判とIPO分析

想定発行価格1,520円を基に吸収金額を算出すると約31億円となり、オーバーアロットメントを含めると約35.7億円規模の上場となります。2019年12月のIPOではベース(BASE)テクノフレックスが同じ東証2部です。その中でも一番吸収額が大きいようです。


グループ企業は同社と連結子会社3社(株式会社検校、株式会社NSK、株式会社KYマネジメント)により構成されて、国内において酒類をはじめとする食料品の販売事業や卸売事業を行っています。


東京都23区内で1店舗の商圏を半径1.2kmとモデル設定し、23区内なら何処でもビール1本から2時間以内で無料配達を行う体制作りをスタートしたそうです。受注から届けるまで一貫して自社で提供するワンストップのサービスを作り上げてきたそうです。



事業の核は業務用向と個人向の顧客に対する酒類の販売です。一般的な酒類販売業者は、業務用向販売と個人向販売の手法の違いから、業務用向販売に特化又は個人向販売に特化する形で事業運営を行っています。


同社は両方の顧客に対し販売を展開することで、商圏エリアの配達量を増加させ、短時間で届けれるよう効率的な配達サービス実現を目指しているそうです。


カクヤスIPO上場評判と業績


「なんでも酒やカクヤス」では、東京都23区を中心に横浜や大阪等にドミナント展開しています。個人向けでは店頭での販売の他に、東京都23区及び横浜市・川崎市・大阪市・東京都下の一部のエリアにおいて、顧客の自宅をはじめ顧客が指定する場所に1時間枠で配達を無料で行っているそうです。


各店舗からは業務用向けの配達も行い、業務用センターからの出荷機能を補完する役割も果たしています。近年はワイン類の販売をメインとする店舗として「KAKUYASU class」も出店しています。


宅配の受注はコールセンターとWEBサイトで行います。WEBサイトは自社サイトの他に外部サイトへも出店を行い、WEBセンターを拠点とした全国向けの出荷にも取り組んでいるそうです。


「なんでも酒やカクヤス」の拠点は令和元年10月末現在、店舗・小型倉庫及びWEBセンターで173箇所となっています。


カクヤスIPOの事業系統図


「KYリカー」は神奈川県を中心に東京都下や埼玉県の川口市などの郊外に酒の大型専門店として出店しています。


来店した顧客を中心に接客方法を創意工夫しながら営業活動を行っており、豊富な品揃えのもと飲み方提案や独自イベント等を企画しています。KYリカーの店舗は令和元年10月末現在29店です。


「CORK」は個人向けギフト花需要にお応えするために、お酒とお花をセットで販売しているセレクトショップです。


ワインソムリエやフラワーアートディレクターを店舗に配置し、パーティ需要やギフト需要に対応した品揃えで、酒屋から脱却した新しいスタイルの事業展開を行っています。CORKの店舗は令和元年10月末現在、新宿店1店舗となっております。


この他日本各地から和酒を取寄せて販売する子会社、取引先等へ投資及び投資管理を行って子会社、社員向け社宅等の運営・管理を行う子会社があります。


カクヤスIPOの販売実績


また、業務用センターを首都圏と大阪府で11箇所に配置し業務用顧客コードを同社が付す料飲店等の顧客へ配達を行っているそうです。


店舗や小型倉庫については、基本的に社内物流センターである平和島流通センターを経由する物流となります。一部イレギュラーな配達として、業務用向のビール・ルート配達の飲料・冷凍食品・タバコに関しては、店舗や小型倉庫がメーカーや卸より直接仕入れを行っています。


カクヤス(7686)の企業財務情報と配当性向

回次第36期第37期
決算年月平成30年3月平成31年3月
売上高110,044108,715
経常利益1,0711,806
親会社株主に帰属する当期純利益434745
包括利益459701
純資産額4,3154,682
総資産額28,55128,920
1株当たり純資産額596.09646.82
1株当たり当期純利益金額60.04103.03
自己資本比率(%)15.1216.19
自己資本利益率(%)10.3216.58
株価収益率(倍)
配当性向(%)
営業活動によるキャッシュ・フロー3801,975
投資活動によるキャッシュ・フロー△3,704△1,700
財務活動によるキャッシュ・フロー2,338438
現金及び現金同等物の期末残高1,1271,840
※数値は百万円単位


第38期第2四半期連結累計期間(平成31年4月01日~令和元年9月30日)

  • 売上高55,198百万円
  • 営業利益799百万円
  • 経常利益805百万円
  • 親会社株主に帰属する四半期純利益510百万円



【カクヤスIPOの第38期第2期のチェックポイント!】

酒類食品流通業界では小売業の業態を超えた販売競争が激化している事や、人手不足を背景とした人件費や物流費の上昇が続き厳しい経営環境が続いているそうです。

同社では新規顧客の開拓や既存販売先との関係強化、店舗の新規出店・リニューアルやWEBサイト充実などを行ったそうです。

売上面では業務用売上高が7月に例年にない気温の低下や、日照時間の減少、長雨などの天候不順の影響がありましたが、8月には天候が回復したことによりビアガーデンなどの売上が堅調に伸張したそうです。また新規取引先が増加したそうです。


カクヤス(7686)の株主状況とロックアップについて

会社設立は1982年6月15日、東京都北区豊島二丁目3番1号に本社を構えます。社長は佐藤順一氏(昭和34年1月26日生まれ)、株式保有率は0.25%(20,000株)です。


従業員数1,513で臨時雇用者1,413人、平均年齢34.9歳、平均勤続年数7.3年、平均年間給与4,556,729円です。連結従業員数は1,523人で臨時雇用者1,415人です。セグメントは酒類販売事業の単一セグメントになります。


氏名又は名称所有株式数(株)所有株式数割合(%)ロック
株式会社SKYグループホールディングス6,982,000株87.16%
カクヤス従業員持株会216,000株2.70%
佐藤 順一20,000株0.25%
田島 安希彦16,000株0.20%
並木 吉彦10,000株0.12%
赤坂 敏明10,000株0.12%
関口 信彦10,000株0.12%
※株主上位7名の状況


【ロックアップについて】

本募集並びに引受人の買取引受による売出しに関連して、売出人及び貸株人である株式会社SKYグループホールディングス並びに当社株主である佐藤順一、田島安希彦、並木吉彦、赤坂敏明及び関口信彦は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む)後90日目の令和2年3月21日までの期間中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社普通株式の売却等(ただし、引受人の買取引受による売出し、オーバーアロットメントによる売出しのために当社普通株式を貸し渡すこと及びグリーンシューオプションの対象となる当社普通株式を主幹事会社が取得することを除く。)を行わない旨合意しております。

当社の株主であるカクヤス従業員持株会は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む)後180日目の令和2年6月19日までの期間中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社普通株式の売却等を行わない旨合意しております。
※有価証券届出書(新規公開時)引用



上位株主には90日間(令和2年3月21日まで)のロックアップが付与され、ロックアップ解除の設定はありません。


また、カクヤス従業員持株会に対しては180日間(令和2年6月19日)のロックアップが付与されています。親引けは福利厚生を目的に102,000株を上限とし買い付ける方向だそうです。


カクヤス(7686)IPOの初値予想と幹事引受け株数

仮条件が想定発行価格を下限として1,520円~1,600円に決定しました。どうやら企業評価があり仮条件引上げとなったようです。ベンチャーキャピタル出資はないものの東証2部として約38億円規模の上場は需給に不安が残ります。


都心では知名度があり投資家の買い意欲は見込めるそうです。地方に住んでいる私はあまり魅力を感じません。同社は業績が安定しているため買い需要が期待できるようですね。地合いがこのまま良好であれば公開価格割れはないでしょう。


約7割が居酒屋やレストランなどになっていることから飲食業界では「ないと困る企業」のようです。時期により繁忙期が異なり、気候による売上変動も起きるようです。毎年同じような異常気象が起きていますが同社の売上げや利益は安定しているようです。


2030年3月の連結業績予想は売上1,104.6億円で前期から1.6%増、経常利益は18.4億円で前期から2%増になっています。四半期利益は9.5億円で前期の7.5億円から27%増を予想しています。


EPS129.31からPER12.37倍、BPS775.50からPBR2.06倍になります。配当金が49.8円予定され配当利回り3.11%になります。配当性向は30%を予定しているそうです。


初値予想1,500円~2,000円

初値予想1,500円~1,700円(修正値)


難しいIPOとなっていますが今年の野村證券引受けの東証2部は頑張っています。東証2部はこれまで10社上場し5社を野村證券が引受け公開価格割れは1社だけです。


今回は公開価格割れとはならないと思いますが仮条件上限決定にならない場合は厳しいかもしれません。個人的には配当3%超えなので買い需要があると考えています。


幹事名配分単位引受割合
野村証券(主幹事)1,838,000株90.01%
みずほ証券81,600株4.00%
三菱UFJ・モルガンスタンレー証券40,800株2.00%
SMBC日興証券20,400株1.00%
マネックス証券20,400株1.00%
SBI証券20,400株1.00%
岩井コスモ証券20,400株1.00%


あまりIPOとしては人気がなさそうなので当選を狙って申し込めば配分率が高いかもしれません。野村證券の他、三菱UFJ・モルガンスタンレー証券店頭だとまとまった配分が期待できるかもしれません。ネット証券だとマネックス証券からの申込みが有効そうです。


マネックス証券のIPO抽選ルールと当選画像


2019年12月31日までのキャンペーンになりますが、クラウドクレジットで全員に5,000円分のポイントを貰えるキャンペーンが行われています。20万円以上の投資が必要になりますが利回り換算で2.5%利益上乗せと考えるとかなりお得です。


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もっと詳しく知りたい

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⇒ SBIネオモバイル証券(ネオモバ)評判とデメリット!Tポイント投資で業界激震


ポイント投資を始めるとTポイントを獲得しようと色々と工夫するので生活にもメリハリが出るかもしれません。ヤフーショッピングなどのネットショッピングが好きな方には特にお勧めです。Tポイント2重取りが出来てしまうんですよね。

類似企業のPERやPBRを調べてみました

類似企業とPERやPBRは仮条件発表後に記載したいと思います。


類似企業PER
PBR
アクサスホールディングス(3536)PER46.4倍PBR2.49倍
アシードホールディングス(9959)PER11.8倍PBR1.41倍
やまや(9994)PER12.1倍PBR0.73倍
※2019年12月05日の株価基準

ストックオプションの株数や発行価格を調べました

ストックオプション行使期間株式の数発行価格
平成31年3月17日~令和8年12月16日327,200株523円
令和2年3月17日~令和9年12月16日443,600株564円


ストックオプション(新株予約権)は327,200株が行使期限に入ります。付与対象者は取締役4名、従業員791名となっています。売却規制などは特にないようです。


ツイッターでもIPO記事のチェックができます!

最新情報を手に入れたい方やレア情報、気になったことをツイートしています。IPO投資歴は14年と長くソーシャルレンディングも4年目突入!安定の利益でブログも14年目に突入。


カクヤス(7686)IPOの評価と申し込みスタンス

カクヤスIPOは微妙ですね。まず投資家に好まれるような事業ではありません。株主優待の設定もないため配当狙いで買うしかないでしょう。配当利回りは想定発行価格1,520円計算で3.28%になります。配当利回りは悪くないようです。


業績は今期増収増益予想が既に出ているためIPOのタイミングは悪くないのかもしれません。続く上場がなければ2019年12月のIPOはカクヤスで終わりかもしれません。株価が「格安」設定だと良いんですけどね。


カクヤスIPOのサポートとコールセンター


インヴァスト証券「トライオートFX」


PERをざっくり計算すると約11.75倍あたりになるようです。地方の投資家にはメリットがあまり感じられませんが東京23区の投資家には馴染みがあるのかもしれません。


KAKUYASU DEXPO(カクヤスデクスポ)などの飲食業界向けの酒類総合展示会なども行っているそうです。国内業務用酒販売上No.1と公式ページには書かれています。


今後はITをさらに活用し利便性について全国的に認知を拡大するためのアプローチを行うそうです。宅配件数の最大化に向けプロジェクトの発足や「One to Oneコミュニケーション」を行うためのデータベースマーケティングの導入も行うそうです。



また統計によると国内酒類市場の消費数量は年々減少傾向にあるそうです。メディアでもそのように言われていますよね。さらに国内人口が減少過程にあるため同社事業も心配なところがあります。


ただ人口の一極集中化により同社主要販売エリアの東京・神奈川・大阪では酒類消費数量が増加傾向にあるそうです。地方とのギャップを感じますね。


競合による影響面では、業務用向販売については大手業務用酒販店での競争が激しくなっているそうです。個人向販売については酒類専門小売業者以外にもスーパーマーケット、コンビニエンスストア、インターネット通信販売等の大小様々な事業者が多く存在しています。


その中でもカクヤスは頑張っていると思われ、地味な卸売業だけど評価される部分もあるように思います。今後はITを使って他社よりも安く商品を販売しなければならず長期的な安定はどうなんでしょうね。


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