湖北工業(6524)のIPOが東証2部に新規上場承認されたのでご紹介したいと思います。業績は伸びていますがこれ大丈夫なの?と思っています。大手予想では小粒案件しか出ない予想なんですけどね。
主幹事は野村證券が務め公開株数2,600,000株、オーバーアロットメント390,000株です。海外販売も予定されています。
上場規模は想定発行価格3,840円から計算すると約114.8億円になります。東証2部でこの規模は珍しいです。
※湖北工業公式サイト引用
同社は車載向け、又は産業機器向け等の高付加価値・高信頼性リード端子を製造販売しています。
自動車関連市場やコンピュータ関連など幅広い販売先があります。また海底ケーブル市場やデータセンタ市場、ファラデーローテータ市場がターゲットになるようです。
ニッチ過ぎる事業なので一般人には少しわかりにくいと思いますが、なくてはならない企業だと思います。
自動車業界では電気自動車やハイブリッド車など複合的な需要があり、飛躍的な増加が見込まれているようです。100年に一度の変革期とも言われています。
しかしながら東証2部で100億円超えの吸収は厳しいと感じます。オンリーワンとなるような材料があればまた違った角度から考察できそうです。
とりあえず機関投資家の情報待ちでしょう。
湖北工業(6524)IPOの上場基本データと引受幹事について調べました
項目 | 上場基本データ |
上場日 | 12月21日 |
市場 | 東証2部 |
業種 | 電気機器 |
事業内容 | アルミ電解コンデンサ用のリード端子及び光ファイバ通信網用の光部品・デバイスの製造・販売 |
ブックビルディング | 12月06日~12月09日 |
想定価格 | 3,840円 |
仮条件 | 3,840円~4,000円 |
公開価格 | 4,000円 |
初値結果 | 5,300円(公開価格1.33倍) |
企業情報 | https://www.kohokukogyo.co.jp/ |
監査人 | 有限責任監査法人トーマツ |
手取金の使途 |
|
項目 | 株数データ |
公募株数 | 1,600,000株 |
売出株数 | 1,000,000株 |
公開株数(合計) | 2,600,000株 |
オーバーアロットメント | 390,000株 |
上場時発行済み株数 | 9,000,000株 ※新株予約権により増加の可能性あり |
想定ベースの時価総額 | 約345.6億円 |
幹事団 | 野村證券(主幹事) 三菱UFJモルガン・スタンレー証券 SMBC日興証券 SBI証券 西村証券 丸三証券 あかつき証券 |
委託見込 | SBIネオトレード証券 DMM.com証券 |
湖北工業(6524)の事業内容と上場に伴う評判を考察してみました
想定発行価格3,840円を基に吸収金額を算出すると約99.8億円となり、オーバーアロットメントを含めると約114.8億円規模の上場となります。東証2部でこの規模は荷もたれ感が半端ないでしょう!同社グループは湖北工業と連結子会社5社により構成されています。主な事業はリード端子事業(アルミ電解コンデンサ用リード端子の製造・販売)、光部品・デバイス事業(光ファイバ通信網用光部品の製造・販売等)です。
リード端子の製造・販売を国内顧客向けに行い、光部品やデバイスの製造販売を国内顧客及び海外顧客向けに行っています。
※有価証券届出書引用
同社はリード端子の製造販売を国内顧客向けに行っており、光部品やデバイスの製造販売を国内顧客及び海外顧客向けに行っています。
リード端子の一部の製品をKOHOKU ELECTRONICS (S) PTE.LTD.及び蘇州瑚北光電子有限公司から購入し、光部品やデバイスの一部の製品を蘇州瑚北光電子有限公司及びKOHOKU LANKA (PVT) LTD.から購入しています。
※有価証券届出書引用
創業当初から、主要アルミ電解コンデンサメーカーの工場拠点に近い立地での生産を進めています。
特に日系アルミ電解コンデンサメーカーのASEAN地域、中国等への海外進出に呼応し、マレーシア、中国・東莞、中国・蘇州の3拠点に子会社を設立して生産を行っているそうです。
各生産拠点においては同一設備、同一生産方法で生産を行います。
また、BCP(事業継続計画)に対応する体制を構築しており、長きに亘り安定供給を継続しているそうです。
※有価証券届出書引用
光部品・デバイス事業は昨今の情報通信に欠かせない光ファイバ通信の機器や光モジュールに使用される光部品や光デバイスを製造販売しています。
1955年から高信頼性が要求される光アイソレータの製造販売に携わっているとあります。
水深6,000メートルの海底で25年間故障せず機能し続けることが重要のようです。そう考えるとインフラ銘柄ですよね。
湖北工業(6524)の経営指標と業績状況を確認してみました
回次 | 第61期 | 第62期 |
決算年月 | 2019年12月 | 2020年12月 |
売上高 | 9,979,959 | 11,176,912 |
経常利益 | 1,360,336 | 2,357,682 |
親会社株主に帰属する当期純利益 | 524,682 | 1,562,405 |
包括利益 | 486,655 | 1,498,926 |
純資産額 | 4,297,339 | 5,766,695 |
総資産額 | 12,624,759 | 13,273,068 |
1株当たり純資産額 | 594.38 | 797.61 |
1株当たり当期純利益金額 | 72.57 | 216.10 |
自己資本比率(%) | 34.04 | 43.45 |
自己資本利益率(%) | 12.90 | 31.05 |
株価収益率(倍) | – | – |
配当性向(%) | – | – |
営業活動によるキャッシュ・フロー | 1,641,463 | 2,017,310 |
投資活動によるキャッシュ・フロー | △805,857 | △524,395 |
財務活動によるキャッシュ・フロー | 75,068 | △1,048,820 |
現金及び現金同等物の期末残高 | 3,083,011 | 3,501,181 |
- 売上高10,669百万円
- 営業利益3,191百万円
- 経常利益3,391百万円
- 親会社株主に帰属する四半期純利益2,221百万円
湖北工業(6524)の株主状況とロックアップについて調べました
会社設立は1959年9月30日、滋賀県長浜市高月町高月1623番地に本社を構えます。社長は石井太氏(1958年8月21日生まれ)、株式保有率は96.12%(7,110,000株)です。従業員数160人で臨時雇用者48人、平均年齢44.5歳、平均勤続年数13.7年、平均年間給与6,667,000円です。
セグメント別ではリード端子事業72人(臨時40人)、光部品・デバイス事業63人(臨時7人)、全社共通25人(臨時0人)となります。
氏名又は名称 | 所有株式数(株) | 所有株式数割合(%) | ロック |
石井 太 | 7,110,000株 | 96.12% | ○ |
湖北工業従業員持株会 | 120,000株 | 1.62% | ○ |
北川 一清 | 19,100株 | 0.26% | △ |
国友 啓行 | 17,200株 | 0.23% | △ |
加藤 隆司 | 17,200株 | 0.23% | △ |
荒木 治人 | 17,200株 | 0.23% | △ |
鈴木 基司 | 17,200株 | 0.23% | △ |
髙原 誠 | 17,200株 | 0.23% | △ |
上位株主には90日間(2022年3月20日まで)のロックアップが付与されています。ロックアップ解除倍率の記載は目論見にありません。
また湖北工業従業員持株会は180日間(2022年6月18日まで)のロックアップとなっています。同じく解除倍率設定はありません。
親引けは30,000株を上限として従業員持株会が引受ける予定となっています。
湖北工業(6524)IPOの初値予想と幹事引受け株数をチェックしました
大手初値予想は仮条件発表後に掲載を予定しています。しばらくお待ちください。最新業績予想の他、仮条件発表後のPERやPBRなども後日追記します。想定発行価格を下限として仮条件範囲が3,840円~4,000円に決定しました。吸収金額は最大で119.6億円、時価総額360.0億円となります。東証1部への直接上場ではなく同社は東証2部への上場です。
ただし海底ケーブル用受動光デバイスで世界シェアの過半を占める企業になり、知名度はかなり高いようです。ニッチな分野で超有名な企業のようで、「グローバルニッチトップ企業100選」に選ばれているそうです。
IPOとしては微妙な案件ながら実力ある企業としてそれなりに注目されているようです。ただ大手情報によれば市場規模は世界でも数百億円程度と狭いそうです。
光部品・デバイス事業は売上の50.5%を占めており、海外売上比率は中国23.6%、英国16.5%、アジア14.8%、米国9.9%、その他0.3%となっています。そのため為替も収益に大きく関わります。
株価が引上げられたことで機関投資家からの評価は高いと思われますが、個人投資家から好まれる業態ではないため公募組はスルーすると考えています。
野村證券主幹事のため販売先があるのでは?とも思えますが、投資を行うにはよく考えておいたほうがよさそうです。地合いがこれ以上悪化しなければ何とか公開価格を超えてくるのかもしれません。
修正値4,100円~4,500円
※注目度A
業績を確認すると2021年12月期の連結予想を確認できました。それによれば売上139.63億円となり前期比24.93%増、経常利益37.70億円となり前期59.95%増となります。
四半期利益は26.61億円となり前期比70.36%増を予想しています。今月のことなのでほぼ確定値だと考えています。また来期予想は確認できませんでした。
公開価格が4,000円決定の場合の指標はEPS365.45からPER10.95倍、BPS1,629.87からPBR2.45倍になります。配当や株主優待の設定は現時点で確認できません。
年1回の期末配当になり前期は配当性向4.7%になっています。業績予想の資料によれば配当は予定しているものの金額が未定となっていました。
類似企業比較の株価は若干割安、もしくは妥当だと思います。海底ケーブルを例にとると高い信頼性が要求されるため日本製が好まれるのかもしれません。
初値予想の修正値発表以降も予想値の変更が行われるかもしれないため注視しておきたいと思います。
幹事名 | 割当株数 | 引受割合 |
野村證券(主幹事) | 2,340,000株 | 90.00% |
三菱UFJモルガン・スタンレー証券 | 104,000株 | 4.00% |
SMBC日興証券 | 78,000株 | 3.00% |
SBI証券 | 26,000株 | 1.00% |
西村証券 | 26,000株 | 1.00% |
丸三証券 | 13,000株 | 0.50% |
あかつき証券 | 13,000株 | 0.50% |
当選狙いだと野村證券からになると思います。海外配分率がポイントとなるのかもしれません。
東証2部への上場なのでQDレーザ(6613)のように買われる展開は期待できそうにありません。そもそも機関投資家が買うのか?とそこが気になります。業績は拡大中です。
IPOルールは下記記事でまとめています。ネット組は当選後にキャンセル可能なのでとりあえず参加でしょうか?
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類似企業のPERやPBRを調べました
類似企業とPERやPBRは仮条件発表後に記載したいと思います。類似企業 | PER | PBR |
オキサイド(6521) | PER69.73倍 | PBR8.55倍 |
QDレーザ(6613) | PER-倍 | PBR7.31倍 |
シグマ光機(7713) | PER13.98倍 | PBR0.89倍 |
ストックオプションの株数や発行価格を調べました
ストックオプション行使期間 | 株式の数 | 発行価格 |
2020年1月01日~2027年11月30日 | 166,700株 | 376円 |
ストックオプション(新株予約権)は166,700株が上場時に行使期限を迎えます。新株予約権者はロックアップ対象となっています。
石井太氏と資産管理会社のアイエフマネジメント株式会社で同社株の79%を所有しておりベンチャーキャピタル出資はありません。
湖北工業(6524)IPOの評価と申し込みスタンス!まとめ
湖北工業のIPOはスルーする方が多い気がします。当選しやすい銘柄ですが東証1部のようにインデックス需要が見込めないため初値買いは限定的でしょう。設立62年で上場ですからね。1959年8月に資本金50万円で設立されていることには驚きました。
※湖北工業公式サイト引用
世界的に需要が見込める事業だと思いますが日中関係は気になるところです。
売上を調べると売上高全体に占める海外売上高の比率が高く、アジア地域に複数の生産拠点を設置しているそうです。そのため対象国の経済動向や社会情勢など気になることも多いと個人的に感じます。
この他には海外売上が多いため外貨保有や為替変動リスクが発生します。基本的に受取外貨による外貨支払いを行っているそうです。
競合も複数社ありグローバルニッチ市場の動向にも注視しているそうです。製品については日本企業なので一定の信用や信頼があると考えられます。世界で見ればもっと上がありますけどね。
日本国内の生産はあまり心配していませんが、海外での生産活動はコロナ禍のため気がかりだと感じます。また初値がどうなるのか、ある意味楽しみな銘柄だと思います。
幹事が店頭証券ばかりなので意気込みは感じますが、東証2部市場への上場が何しろ気がかりです!
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