フォースタートアップス(7089)と木村工機(6231)の初値予想と幹事配分などを今回も評価していきたいと思います。製造業を中心に不安な材料が出てきているためIPOも不安ですね。
今回の2社はその不安が的中する銘柄なのか?もしかして公開価格割れになるのか?なんて気持ちが出てくるとセカンダリーに参戦する投資家が減ります。どちらも上場日は2020年3月13日になりリグア(7090)も交えた3社同日上場となります。
投資家が選ぶIPOはどれなのか?選ばれないIPOは木村工機じゃないかな?と考えています。まずはフォースタートアップスから考察していきたいと思います!
項目 | 株数データ |
想定価格 | 1,520円 |
仮条件 | 1,700円~1,770円 |
公開価格 | 3月04日 |
公募株数 | 200,000株 |
売出株数 | 600,000株 |
公開株数(合計) | 800,000株 |
オーバーアロットメント | 120,000株 |
幹事団 | 野村證券(主幹事) SBI証券 マネックス証券 丸三証券 岩井コスモ証券 極東証券 いちよし証券 岡三証券 エース証券 |
委託見込 | 岡三オンライン証券 |
フォースタートアップスの事業はスタートアップ企業に対して人材支援サービスを提供しています。この他新規事業として人材支援以外の支援サービスを行っています。取引先大手には前期実績でメルカリ(4385)の名前が挙げられています。今期は第3四半期累計期間では名前がありません。
メインとしている事業はタレントエージェンシーサービスとされ「人材紹介サービス」「採用支援サービス」「起業支援サービス」になります。この3つのサービスで全体売上の98%を稼いでいる状況です。
アクセラレーションサービス(人材支援以外の支援サービス)は今期から始まった新しい事業になり全体売上の2%になります。
また同社はウィルグループ(6089)の子会社にあたり親会社と同じくくりの「人材派遣」になります。目論見には競合関係はないと書かれているため独立したビジネスとして扱っているようです。
個人的には派遣先が異なるだけのような気もしますが、カテゴリーをどの階層までわけるかで言い方が変わりそうです。それと他社運営媒体を利用して求職者を確保していることを評価してよいのか微妙です。
幹事名 | 配分単位 | 引受割合 |
野村証券(主幹事) | 736,000株 | 92.00% |
SBI証券 | 24,000株 | 3.00% |
マネックス証券 | 16,000株 | 2.00% |
丸三証券 | 8,000株 | 1.00% |
岩井コスモ証券 | 4,000株 | 0.50% |
極東証券 | 4,000株 | 0.50% |
いちよし証券 | 4,000株 | 0.50% |
岡三証券 | 2,400株 | 0.30% |
エース証券 | 1,600株 | 0.20% |
株数的には当選できそうですが野村證券主幹事なので参加者が多そうですね。野村證券は1口座1抽選になり前受け金不要です。どうせなら参加しておきたい証券会社ですよね。ただ競争相手も多く激戦の証券会社です。
過去に野村證券のことについて調べているのでまだIPO抽選ルールを確認していない方は参考になると思います。
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またフォースタートアップスの業績を確認してみると2020年3月期は利益面がやや鈍化するようです。単体業績予想では売上12.7億円で前期比21.2%増、経常利益が2.9億円で前期比7.3%になります。これだけ見れば素晴らしいと思いますが2019年3月の四半期利益が52.4%の伸び、今期2020年3月期の四半期利益が2億円で前期比3.1%増なので鈍化しています。
売上げが増加しているため心配はしていませんが収益率が落ちているのは気になります。新規事業の影響でしょうか。
仮条件上限1,770円から算出されるPERは約26.22倍、PBRは6.72倍になります。類似企業比較では割安感がないと感じます。親子上場のためもう少し割安でもよいと思いましたけどね。配当はありません。
同じ業種で上場させる理由は?企業価値を高めたいため?それとも親会社持分を売却し将来の収益確保に?なんて想像もできます。同業種で上場している企業も多いため最近はあまり悪い印象はありませんが少し気になりました。
今回も幹事入りしているマネックス証券の未成年口座でIPOが当選しました!積極的な投資家にはメリットありますね。ということで未成年口座について記事を書いてみました。
未成年口座で今回もIPOが当選しました。これまで何度か未成年口座でIPOに当選しているため未成年口座について記事を作成したいと思います。 実はIPO抽選では証券会社に親の口座がある場合に限り20歳未満の口座を開設すること …
木村工機IPOの初値予想と幹事配分を調べた結果
木村工機のIPOは思ったほど人気がないようです。株数が少なく上場規模も小さいため初値期待が大きいと考えていましたが同日上場となる銘柄があり残念なパターンです。ただ公開価格割れにはならないようですから申し込みは行っておきたいと思います。それに今期業績が増収減益となっていること、さらに配当利回りが低いため買われる材料があまりありません。
項目 | 株数データ |
想定価格 | 2,340円 |
仮条件 | 2,300円~2,400円 |
公開価格 | 3月04日 |
公募株数 | 249,000株 |
売出株数 | 100,000株 |
公開株数(合計) | 349,000株 |
オーバーアロットメント | 51,000株 |
幹事団 | みずほ証券(主幹事) SMBC日興証券 SBI証券 マネックス証券 |
委託見込 | SBIネオトレード証券 DMM.com証券 |
事業は空調システム機器の開発や製造、そして販売まで手掛けています。ニッチ市場かと思いましたが既存上場企業に大手企業がかなりあるようですね。
木村工機の場合は特許という強みがあるようですが、コロナウイルスの影響で新規受注がこれまで通りに獲得できるのか心配しています。同社だけでなく全ての企業に言えますが日本経済が長期低迷となりそうで怖いですね。
同社のような企業は個人投資家には人気が低いため状況によっては買われないかもしれません。3月後半の上場を予定しているIPOは上場延期になる可能性も浮上しているようです。まだうわさの範囲ですけどね。
このことは留意しておきたいと思います。IPOも過去には低迷期がありリーマンショック後は資金が集まりませんでした。また東日本大震災のように経済が低迷するという観測も少し出ています。
利益が出ている金融商品は一旦決済しておいたほうが賢いかもしれませんね。
幹事名 | 配分単位 | 引受割合 |
みずほ証券(主幹事) | 314,300株 | 90.06% |
SMBC日興証券 | 24,400株 | 6.99% |
SBI証券 | 6,900株 | 1.98% |
マネックス証券 | 3,400株 | 0.97% |
木村工機の2020年3月期の業績予想は売上116億円で前期比4.7%増、経常利益13.8億円で7.0%減を予想しています。四半期利益も9.9億円で前期比3.6%減となるようです。
また配当金は25円予想となり配当利回り1.04%と低いようです。前期配当性向が6.9%しかありませんからね。だったらもっと利回りが高い株が沢山存在します。
仮条件上限2,400円算出のPERは8.72倍、PBR1.74倍です。もっと資産価値が高い銘柄もありますよね。ベンチャーキャピタル出資はありませんがロックアップ解除後に売却してきそうな株主も見られます。
木村工機IPOは上場規模が小さいこと以外に特に魅力がないようです。まさかの公開価格割れはないと思いますが初値利益も少なそうです。地合いが改善するのであれば初値1.3倍あたりは見込めそうですがその元気はなさそうですね。
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