木村工機(6231)IPOが東証2部に新規上場承認されました。今回も業績や上場規模などを確認し評価していきたいと思います。


主幹事はみずほ証券が務め公開株数349,000株、オーバーアロットメント51,000株です。想定発行価格は2,340円で上場規模が約9.4億円と規模が小さいようです!しかも業績が良いんですよね。


木村工機IPO上場承認と初値予想


同日上場のフォースタートアップスがなければさらに買い需要が見込めたかもしれません。ただ配当性向が低いため配当狙いの買いは難しそうです。


株単価が高めで公開株数が少なく初値が高くなる要素はあると考えています。東証2部なので事業は地味です。


今後はオリンピックの特需が過ぎ去り今後は首都圏をはじめとする大規模再開発や、インバウンド需要を背景としたホテル・食品関連施設等への設備投資が全国的に拡がると同社では予想しているようです。


木村工機(6231)IPOの上場基本データと引受幹事

項目上場基本データ
市場東証2部
業種機械
事業内容空調システム機器の開発・製造・販売
公開予定3月13日
ブックビルディング期間2月26日~3月03日
想定価格2,340円
仮条件2,300円~2,400円
公開価格3月04日
企業情報https://www.kimukoh.co.jp/
監査人 EY 新日本有限責任監査法人


【手取金の使途】

手取概算額526,047千円については、「1 新規発行株式」の(注)3.に記載の第三者割当増資の手取概算額上限109,792千円と合わせた、手取概算額合計上限635,840千円について、全額を2021年3月期以降の空調機器製造関連事業の機械装置更新投資(一部機能改善)に充当するものです。具体的には、生産効率化及び保守費・修理費等ランニングコストの低減等を目的とした八尾製作所及び河芸製作所における機械装置改修等となります。

※なお具体的な支出が発生するまでは安全性の高い金融商品等で運用していく方針であります。

※有価証券届出書(新規公開時)引用



項目株数データ
公募株数249,000株
売出株数100,000株
公開株数(合計)349,000株
オーバーアロットメント51,000株
上場時発行済み株数3,849,000株(公募分を含む)
想定ベースの時価総額約90.1億円
幹事団みずほ証券(主幹事)
SMBC日興証券
SBI証券
マネックス証券 ←完全平等抽選
委託見込SBIネオトレード証券
DMM.com証券


木村工機(6231)上場評判とIPO分析

想定発行価格2,340円を基に吸収金額を算出すると約8.2億円となり、オーバーアロットメントを含めると約9.4億円規模の上場となります。上場規模が小さく妙味ありのIPOだと思います。


木村工機は空調関連機器の製造や販売及び関連工事等、空調機器製造販売事業を行っている企業です。1945年に創業し1952年にプレートフィンヒーター・クーラーの製法を確立したことを契機に、約70年にわたり業務用空調の製造販売に特化して事業を営んでいるそうです。


その間、社会全般の快適空間への欲求の高まりや地球環境・社会情勢の変化等により、空調に対する要求も大きく変化しており、オフィスビルや商業施設、工場、学校、病院など要求は多様化しています。


同社は特許に裏付けられた技術により、独自性の高い製品を顧客に提案しています。また、顧客の利用環境及び当社製品に合わせた制御システムを内製できる技術も持っているそうです。特許取得済み件数147件、申請件数49件(2019年9月末現在)


木村工機(6231)上場評判


同社の生産は個別受注生産を基本としており、高い品質の製品を効率的に生産することができるよう設備及び人材を配備することに取り組んでいます。


営業は積算業務を自ら手掛けるなど、製品、技術に関する知識、経験を積み重ねています。さらに、迅速に技術的なサポートができるよう技術本部と密接につながった営業技術部門を主要営業拠点に配置しているそうです。


木村工機IPOの事業流れ


空気調和機の中でも導入外気を冷却・加熱するほか、換気、除塵、除加湿などの空気質改善を主な目的とする空調機のことを外調機といいます。同社のヒートポンプ式の外調機は細やかな調温調湿が可能です。


中でも室内機と室外機とを一体化させた「ルーフトップ」シリーズは、フロンの使用量が非常に少なく、漏洩リスクを極力抑えることができるなど環境面でも考慮しており主力製品となっているそうです。


木村工機IPOの受注実績と販売実績


取引先については同社製品が、最終需要者である施主・オーナーの各種建築物に設置されるまで、複数の段階を経ますが、同社の取引先は各段階における専門事業者及び施主・オーナーの企業となります。各段階における専門事業者とは、総合建設業者(ゼネコン)、設備工事業者(サブコン)などです。


主な製品は冷却・加熱を行うために必要な熱源装置を別途設け、水や冷媒ガスを熱媒体として空気の冷却・加熱を行う装置である「エアハンドリングユニット」


冷却・加熱を行うために必要な熱源装置を別途設け、冷水・温水・蒸気などを用いて冷暖房を行う装置である「ファンコイルユニット」、工場やホールなどの比較的大空間を空調する機器の「工場用ゾーン空調機」だそうです。


木村工機(6231)の企業財務情報と配当性向

回次第71期第72期
決算年月2018年3月2019年3月
売上高9,535,96111,082,990
経常利益965,7211,478,298
当期純利益725,3561,022,898
資本金470,000470,000
純資産額2,819,2093,827,654
総資産額8,174,3129,679,536
1株当たり純資産額809.581,075.49
1株当たり当期純利益金額219.08288.87
自己資本比率(%)34.539.5
自己資本利益率(%)29.730.8
株価収益率(倍)
配当性向(%)5.56.9
営業活動によるキャッシュ・フロー667,6291,032,747
投資活動によるキャッシュ・フロー△347,546△340,010
財務活動によるキャッシュ・フロー△408,229△437,219
現金及び現金同等物の期末残高476,745732,263
※数値は千円単位


第73期第3四半期累計期間(2019年4月01日~2019年12月31日)
  • 売上高8,529,463千円
  • 営業利益1,349,033千円
  • 経常利益1,331,122千円
  • 四半期純利益934,174千円


【木村工機IPOの第73期第3四半期累計期間のチェックポイント!】

建築・空調業界は東京オリンピック関連の建設投資を中心に空調出荷台数は増加したものの、自然災害や人手不足による建築工事の遅延が経営環境に深刻な影響を与えたそうです。

このような状況で同社は分野別最適空調を目指し、顧客ニーズを取り込んだ各種新製品の受注が好調に推移し収益力向上に貢献しています。引続き直膨式エアハンや工場用ゾーン空調機を中心とした販売が堅調に推移するようです。


木村工機(6231)の株主状況とロックアップについて

会社設立は1947年8月12日、大阪府大阪市中央区上町A番23号に本社を構えます。代表取締役 執行役員社長は木村惠一氏(1933年12月03日生まれ)、株式保有率は5.28%(189,000株)です。


従業員数329人で臨時雇用者52人、平均年齢38.7歳、平均勤続年数12.1年、平均年間給与6,834,801円となります。事業部門別従業員数は営業部門130人、製造部門156人、技術部門18人、管理部門25人です。


氏名又は名称所有株式数(株)所有株式数割合(%)ロック
株式会社KIMURA420,000株11.74%
大阪中小企業投資育成株式会社300,000株8.39%
木村 惠一189,000株5.28%
大河内 英枝168,000株4.70%
株式会社みずほ銀行165,000株4.61%
日本生命保険相互会社160,000株4.47%
株式会社三井住友銀行140,000株3.91%
※株主上位7名の状況


【ロックアップについて】

本募集並びに引受人の買取引受による売出しに関連して、売出人である大阪中小企業投資育成株式会社、貸株人である木村惠一、当社株主である株式会社KIMURA、大河内英枝、株式会社みずほ銀行、日本生命保険相互会社、株式会社三井住友銀行、第一生命保険株式会社、木村晃、三菱電機株式会社、仲本貴子、吉澤尚子、木村勝次、木村須賀子、木村八重子、木村若菜、木村歩希、木村禮三、泉晃、木村洸介、木村颯汰、木村恵理子、清水直文、登尾公彦、木村和子、木村陽一、大村英人、鶴谷研一、大河内宏、佐藤信孝及び吉田和彦は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む。)後180日目の2020年9月08日までの期間中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社株式の売却(ただし、引受人の買取引受による売出し、オーバーアロットメントによる売出しのために当社普通株式を貸し渡すことは除く。)等は行わない旨合意しております。

※有価証券届出書(新規公開時)引用



上位株主には180日間(2020年9月08日まで)のロックアップが付与されています。ロックアップ解除倍率の記載は目論見にありません。


ベンチャーキャピタルは大阪中小企業投資育成株式会社の1社ですが、金融機関や保険関係の保有があります。親引け設定などは行われないようです。


木村工機(6231)IPOの初値予想と幹事引受け株数

想定発行価格から仮条件上限が60円引上げあられ仮条件が2,300円~2,400円に決定しました。公開価格が2,400円に決定した場合の吸収金額は約9.6億円です。10億円未満の上場のため需給不安はありませんがどうやら評価が低いIPOのようです。


また配当期待をしていましたが配当が25円予定となり、そのうち5円は新規上場による記念配当となっています。25円配当でも配当利回り1.04%なので配当狙いの買いは期待できそうにありません。


2020年3月期の単体業績予想は売上116億円になり前期比較で約4.6%増となります。営業利益は14億円を見込み前期比6.8%減になります。経常利益は13.8億円で前期比7%減、四半期利益は9.9億円で3.6%減です。


EPS275.08からPERは8.72倍、BPS1,379.58からPBRは1.74倍になります。指標的には低いと思いますが配当金が少ないため木村工機を買うメリットがない気がします。


初値予想2,500円~3,000円


kimukimu

増収減益で上場タイミングが良いとは言えません。また投資市場が縮小する可能性があるためもしかすると公開価格割れもあり得ると思います。大手予想は利益が出ると考えているようですが上場まで気が抜けない銘柄です!


それに同日上場が3社あるため選ばれないIPOになる可能性があります。個人的には利益が出ると考えているためブックビルディングに参加予定です。


この規模で公開価格割れだとIPO投資もしばらくお休みになるかもしれませんね。


幹事名配分単位引受割合
みずほ証券(主幹事)
314,300株90.06%
SMBC日興証券24,400株6.99%
SBI証券6,900株1.98%
マネックス証券3,400株0.97%


東証2部なので地味な事業となっていますが実力ある企業になり公開規模も申し分ありません。これは当選狙い良いと思います!今回はネット申し込みがしやすい幹事構成となっています。


SMBC日興証券は口座開設を行うとブロンズステージ獲得ができるので他の銘柄を含めIPO当選確率が高まります。主幹事を行うことも多いのでIPOでは必須口座になります。




みずほ証券はもちろんですが、マネックス証券からの申し込みは行っておきましょう。ブックビルディングが集中しているため東証2部IPOまで手が回らない投資家が多いことが予想されます。銘柄別に資金拘束となるためあえて人気がないIPOを狙う方法もお勧めです。




これからIPO投資をされる方は下記記事を参考にして頂くとIPO投資の魅力が伝わると思います。リスクが無いとは言えませんがローリスクハイリターン投資になるため投資初心者にお勧めの投資方法です。


デメリットはIPO抽選に申し込む手間や資金が少しいることです!




資金が乏しい方は前受け金なしの証券会社もご紹介しているため一度ご確認ください。意外と多いです。




地味にETF積み立てを行って投資がしたい方にはTHEO(テオ)もお勧めです。1万円あれば投資を始めることができます。ETF投資も積み立てを行うと面白いと思います。

類似企業のPERやPBRを調べてみました

類似企業とPERやPBRは仮条件発表後に記載したいと思います。


類似企業PER
PBR
長府製作所(5946)PER26.95倍PBR0.63倍
ダイキン工業(6367)PER22.84倍PBR3.13倍
富士通ゼネラル(6755)PER21.05倍PBR2.31倍
※2020年2月24日の株価基準で算出

ストックオプションの株数や発行価格を調べました

ストックオプション行使期間株式の数発行価格
該当事項はありません-株-円


ストックオプション(新株予約権)は該当事項なしとなります。創業が72年以上ありますが設定はないようです。ただ株主名簿には従業員が保有している株が確認できます。


ツイッターでもIPO記事のチェックができます!

最新情報を手に入れたい方やレア情報、気になったことをツイートしています。IPO投資歴は14年と長くソーシャルレンディングも4年目突入!安定の利益でブログも14年目に突入。


木村工機(6231)IPOの評価と申し込みスタンス

木村工機IPOはそこそこ人気となるはずです。直近の業績が伸びていることから業績狙いの買いが入るでしょう。株価設定が高いのか安いのか現段階では調べていませんが、割安設定であれば買われるはずです。


バリュー株への投資はコロナウィルスにより少し遠ざかったと思いますが、IPO段階では多少意識されると思います。


木村工機(6231)IPO評価


財務上の課題としては自己資本の充実が今後改善していくべき課題だそうです。収益性に関しては、販売管理費率にやや改善の余地があるそうです。


また業務用空調機市場における比較的付加価値の低い製品群は、価格競争が厳しいらしく今後も競争が激化した状態が続くようです。同社には特許があるため長年培った技術力を合わせ他社に負けない付加価値を追求していくようです。


これまでバブル崩壊やリーマンショックを耐えてきた企業が上場するため関係者の熱意も凄そうですね。


木村工機というネーミングは投資家が敬遠しそうですが意外と内容は良さそうです。社名が漢字だったり古臭い企業名はあまり買いが見込めませんからね。配当性向が低いことが少し気になります。


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