ベース(BASE)IPOが東証2部に新規上場承認されました。今回も業績や上場規模などを確認し評価していきたいと思います。


公開株数は少なく295,000株、オーバーアロットメント44,200株になります。想定発行価格は4,650円と高めの設定になり上場規模は約15.8億円と通常サイズです。


事業はソフトウェア開発サービスを手掛けているため東証2部IPOでも人気があると思われます。業績面も増収増益傾向にあるようです!


ベースIPO上場承認と初値予想


取引先を確認すると富士通への売上げが前期25.8%、みずほ証券21.4%、野村総合研究所16.1%となっています。前期売上は連結で約75億円です。同年の当期利益は約7億円です。


IoTやクラウド、RPA(ロボットによる業務自動化)、FinTech(フィンテック)などの最新技術に対する研究や習得を推進している企業です。中国人技術者も多く在籍し人員もグローバル化しているようです。


ベース(4481)IPOの上場基本データと引受幹事

項目上場基本データ
市場東証2部
業種情報・通信業
事業内容受託開発を中心としたソフトウェア開発サービスの提供等
公開予定12月16日
ブックビルディング期間11月28日~12月04日
想定価格4,650円
仮条件4,600円~4,700円
公開価格12月05日
企業情報http://www.basenet.co.jp/
監査人EY新日本有限責任監査法人


【手取金の使途】

手取概算額1,194,350千円に、「1 新規発行株式」の(注)5.に記載の第三者割当増資の手取概算額上限190,115千円を合わせた手取概算額合計上限1,384,465千円については、優秀な人材獲得のための採用関係費、優秀な人材育成のための教育研修費及び借入金の返済に充当する予定であります。具体的には、以下の通りであります。

①採用関係費
今後の更なる業容拡大のため、優秀な人材獲得のための採用関係費として814,900千円を充当予定であります。

②教育研修費
優秀な人材育成のための教育研修費として300,000千円を充当予定であります。

③借入金の返済
長期借入金の返済として269,565千円を充当予定であります。

なお、上記調達資金については、具体的な充当時期まで安全性の高い金融商品等で運用する予定であります。

※有価証券届出書(新規公開時)引用



項目株数データ
公募株数280,000株
売出株数15,000株
公開株数(合計)295,000株
オーバーアロットメント44,200株
上場時発行済み株数2,916,000株(公募分を含む)
想定ベースの時価総額約135.6億円
幹事団みずほ証券(主幹事)
野村証券
SMBC日興証券
SBI証券
むさし証券 ←前受け金不要
岡三証券
岩井コスモ証券
エース証券
マネックス証券
委託見込岡三オンライン証券
SBIネオトレード証券
DMM.com証券


ベース(4481)上場評判とIPO分析

想定発行価格4,650円を基に吸収金額を算出すると約13.7億円となり、オーバーアロットメントを含めると約15.8億円規模の上場となります。上場規模は一般的なサイズになっています。


グループ企業は同社と子会社2社により構成されソフトウェア受託開発事業を行います。産業グローバル化の中で最新のIT技術により顧客の競争力向上、業務の効率化、自動化に取り組んでいます。


事業はソフトウェア受託開発事業の単一事業になり、サービスラインは「システム開発」「EPRソリューション」「その他ソリューション」の3つになります。


システム開発では、主に金融・流通・製造分野におけるオープン系システム開発(OSやサーバー、ソフトウェアの組合せ)を行っています。特に証券、銀行、クレジットカード会社など金融系のシステム開発に実績があります。


「システム開発」では要件定義から始まり基本設計、詳細設計、プログラム設計、プログラミング、各種テスト、移行・リリース作業、サービス開始後の運用保守までトータルでサービスを提供しています。


ベースIPO上場評判


同社グループでは日本人技術者と中国人技術者が協働する態勢を整えているそうです。日本人技術者は仕様理解力や管理と品質に対する意識の高さを持ち、中国人技術者は高い技術力と積極的な技術習得意欲を持つということです。


日本人技術者と中国人技術者にはそれぞれの長所があり、国民性やそれぞれの国の文化に由来する両者の長所を十分に活かし、短所はお互いが補うことでより高いレベルのサービス提供を目指しているそうです。



運用保守では顧客の新規システムや既存システムの運用保守を行っています。顧客の情報システム部門やヘルプデスク部門に常駐して作業を行うなど、安心感を最優先に考えたサービスを提供しています。業務知識習得など教育を充実させ技術以外のスキルの向上にも力を入れています。


この他、社員支援サービスを行いシステム開発に付随し顧客先へ派遣を行っています。


ベース(BASE)IPOの事業内容


「EPRソリューション」ではSAP SEの製品を中心にEPR、CRM、SAP BASISの3領域でサービス提供を行っています。これまでのEPR関連サービスでの経験やノウハウを活かし、新規導入案件やアップグレード、マイグレーション案件において、導入コンサルティングから開発・運用保守まで幅広く対応を行っています。


  • SAP SEとはドイツに本社を置く世界最大のビジネスソフトウェア会社、全世界130カ国以上に支社を持ち、大企業、中堅企業、公的機関等を中心に37万社以上の顧客企業
  • EPRとは企業の経営資源(会計・販売・物流・人事等)を統合的に管理・有効活用すること
  • CRMとは企業における顧客関係管理・顧客情報管理業務を指すこと
  • SAP BASISとはSAP EPRシステム上のミドルウェアコンポーネントのこと


kimukimu

難しい言葉が続くけれど同社の強みを生かして業務の効率化や最適化を実現していくと言うことです。


ベースIPOのEPRソリューションの説明


ベースIPOの販売実績


「その他ソリューション」ではこれまでの開発案件で培った経験をもとに、同社ソリューションを構築し顧客へ提案を行っています。サービスにはNISA口座開設サービスやマイナンバーサービスのソリューションを提案し、複数社の顧客へ導入した実績があります。


また、OCR機能を利用したカード番号(免許証、マイナンバーカード、クレジットカード等)認識サービスを顧客の口座開設へ応用する等、最新技術を業務効率化や作業品質向上に繋げる提案活動を、専門部隊であるソリューション開発部が随時行っています。


ソリューションの導入に付随し、業務のアウトソーシング(BPO)サービスも提供しています。一般的なBPOサービスは事務作業等の代行であるのに対し同社BPOサービスは、事務作業等にITを組み合わせたものになります。


OCRとは手書きや印刷された文字をスキャナ等によって読みとり、コンピュータが利用できるデジタルの文字コードに変換する技術です



ベース(4481)の企業財務情報と配当性向

回次第21期第22期
決算年月2017年12月2018年12月
売上高5,888,5337,500,626
経常利益812,2831,087,660
親会社株主に帰属する当期純利益542,563702,859
包括利益636,974652,219
純資産額2,797,9473,270,561
総資産額7,381,7527,220,378
1株当たり純資産額1,015.001,191.60
1株当たり当期純利益金額214.38266.64
自己資本比率(%)36.243.5
自己資本利益率(%)21.824.2
株価収益率(倍)
配当性向(%)
営業活動によるキャッシュ・フロー313,4931,345,392
投資活動によるキャッシュ・フロー△133,24637,437
財務活動によるキャッシュ・フロー102,300△1,530,560
現金及び現金同等物の期末残高4,553,0934,396,272
※数値は千円単位


第23期第3四半期連結累計期間(2019年1月01日~2019年9月30日)

  • 売上総利益1,895百万円
  • 営業利益1,310百万円
  • 経常利益1,314百万円
  • 四半期純利益808百万円



【ベースIPOの第23期第3期のチェックポイント!】

2019年度からの中期経営計画により金融や流通、製造分野ともに増収を継続しています。引き続き積極的な営業活動を行う事で品質管理・プロジェクト管理を徹底し更なる業容拡大を目指すそうです。高い利益率を維持した上での成長を意識して事業活動を展開しています。

中国子会社では中国現地企業及び日系企業に対する受注が堅調に推移し利益を確保となっています。

2019年9月11日公表の法人企業景気予測調査の結果はから、大企業及び中堅企業は「ソフトウェア」の重要度が高く、中小企業も「ソフトウェア」の重要度が2位とIT投資は引き続き需要が見込まれるそうです。


ベース(4481)従業員と株主の状況

会社設立は1997年1月28日、東京都千代田区外神田四丁目14番1号に本社を構えます。社長は中山克成氏(1957年7月09日生まれ)、株式保有率は2.12%(60,000株)です。


従業員数596で平均年齢35.3歳、平均勤続年数5.0年、平均年間給与6,007,723円です。連結従業員数は737人、全てソフトウェア受託開発のセグメントになります。


パート職員等の臨時雇用者は全体の10%未満のため重要性が低く記載を省略していると有価証券届出書に書かれています。


氏名又は名称所有株式数(株)所有株式数割合(%)ロック
中山アセット株式会社1,310,200株46.20%
富士通株式会社256,000株9.03%
伊藤商事株式会社250,000株8.82%
佐久間 達也200,000株7.05%×
ベース社員持株会188,400株6.64%×
村崎 小雪68,000株2.40%
中山 克成60,000株2.12%
中山 秋子60,000株2.12%
みずほ証券株式会社40,000株1.41%×
※株主上位9名の状況


【ロックアップについて】

本募集並びに引受人の買取引受による売出しに関連して、売出人かつ貸株人である中山アセット株式会社及び当社株主である富士通株式会社、伊藤商事株式会社、村崎小雪、中山克成、中山秋子、伊藤康子、和田成史、伊藤晧程、髙野哲行、森茂俊及び橋本幹朗は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む。)後180日目の2020年6月12日までの期間(以下「ロックアップ期間」という。)中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社普通株式の売却(ただし、引受人の買取引受による売出し、オーバーアロットメントによる売出しのために当社普通株式を貸し渡すことは除く。)等は行わない旨合意しております。

また、当社は主幹事会社に対し、ロックアップ期間中は主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社普通株式の発行、当社普通株式に転換若しくは交換される有価証券の発行または当社普通株式を取得若しくは受領する権利を付与された有価証券の発行(ただし、本募集、株式分割、ストックオプションとしての新株予約権の発行及びオーバーアロットメントによる売出しに関連し、2019年11月12日開催の当社取締役会において決議された主幹事会社を割当先とする第三者割当増資等を除く。)等を行わない旨合意しております。

※有価証券届出書(新規公開時)引用



上位株主には180日間(2020年6月12日まで)のロックアップが付与されています。ロックアップ解除倍率の記載はないため設定がありません。


親引けは取得金額80,600千円を上限として取得するそうです。取得理由は従業員の福利厚生目的となっています。


ベース(4481)IPOの初値予想と幹事引受け株数

仮条件が4,600円~4,700円に決定し想定発行価格4,650円が間になっています。株単価設定が高いため少し警戒しますがそれ以外にたいしてデメリットとなるようなことがありません。吸収額15.9億円も通常サイズです。


東証2部上場は確かにデメリットになりますが事業がIT系なので相殺と言った感じでしょう。よって公開価格割れはないと思います。一部の情報では単価設定が高いため投資初心者にはお勧めできないという情報があります。


株数がオーバーアロットメントを含め339,200株しかないため申し込んでも当選確率は低いでしょう。資金的余裕がなければスルーでもよいのかもしれません。私は全力で抽選に参加したいと思います!


2019年12月の連結業績予想は売上83.1億円となり前期から24.2%増、経常利益は15.6億円となり前期から43.3%増となります。東証2部とは思えないような成長率です。四半期利益は9.6億円を見込み前期の7億円から37%増となり強烈な増収増益です。


EPS362.95からPERを計算すると約12.95倍、BPS1,743.90からPBRを計算すると約2.70倍になります。多少上値余地はありそうな状況だと考えています。


初値予想5,000円~6,500円

初値予想6,000円~6,500円(修正値)


kimukimu

過去にもこのパターンで大きな利益になったことあるよね?


数万円の利益が見込めそうですが株価設定が高めなので割れた時には数万円の損失になるでしょう。絶対に損失を出したくない方は申し込みを控えたほうが得策かもしれません。


株数が少ないため基本的に買い気配になると考えています!


幹事名配分単位引受割合
みずほ証券(主幹事)259,900株88.10%
野村證券8,800株2.98%
SMBC日興証券5,900株2.00%
SBI証券5,900株2.00%
むさし証券2,900株0.98%
岡三証券2,900株0.98%
岩井コスモ証券2,900株0.98%
エース証券2,900株0.98%
マネックス証券2,900株0.98%


業績が好調で株数も少ないことから人気になるかもしれません。東証2部市場への上場でも事業的に期待が出来そうです。大手予想を確認してからブックビルディング申し込みを考えてもよいでしょう。情報は随時更新したいと思います!


むさし証券からのIPO抽選だと前受け金が必要ありません。岡三オンライン証券や野村證券からの申し込みも前受け金不要です。意外にそのような証券会社があるため下記記事でまとめました。


前受け金不要でIPOに参加できる証券会社の記事へ


ヒロセ通商の食品キャンペーンでIPO投資よりも楽しく食品をGETできるかも?ヒロセ通商については下記で詳しく説明しています。今月も裏技を使って111円の利益でパスタを頂きました!病みつきになる面白さです。


ヒロセ通商のキャンペーンを利用して食品を毎月もらう方法


最近大型のファンドが出てきているため投資のチャンスです!OwnersBookへの投資が魅力的?リスクが低いシニアローンの大型ファンドも登場しています。創業以来これまで黒字経営なので投資金を任せる事ができそうです。


OwnersBook評判とデメリット記事へ


余裕資金があればIPO以外の投資もご検討ください。資金を有効活用すれば利益を出すことが出来ると思います。株主優待クロスも同じで利益がでるから皆さん行いますよね。何かに取り組んでいれば利益が出るでしょう。


類似企業のPERやPBRを調べてみました

類似企業とPERやPBRは仮条件発表後に記載したいと思います。


類似企業PER
PBR
キューブシステム(2335)PER15.89倍PBR2.03倍
ソルクシーズ(4284)PER19.55倍PBR2.03倍
東邦システムサイエンス(4333)PER16.83倍PBR1.67倍
※2019年11月27日の株価基準

ストックオプションの株数や発行価格を調べました

ストックオプション行使期間株式の数発行価格
2017年11月17日~2027年11月16日200,000株1,011円


ストックオプション(新株予約権)は200,000株存在し既に行使期間に入っています。いくつか条件が付けられいますが基本的に売却できそうです。


ツイッターでもIPO記事のチェックができます!

IPOの最新情報やレア情報、気になったことをツイートしています。IPO投資歴は15年と長くソーシャルレンディングも4年目突入!安定の利益でブログも14年目に突入しています。


ベース(4481)IPOの評価と申し込みスタンス

ベース(BASE)IPOは普段不人気の東証2部でも利益が狙えそうです。ただ株単価が高く設定されていることで参加者が減りそうです。それにIPOが日程的に混雑しているタイミングでの上場となるため思ったほど初値は伸びないかもしれません。


上場承認段階では個人的に全力申し込み決定です!問題は資金が分散しているため戦略を練ったIPO申し込みが必要だと感じています。


ベースIPOのシステム開発イメージ画像


社会的にITニーズが高まつていることや働き方改革、人口の減少、政府主導の未来投資戦略なども同社に追い風となっているようです。富士通グループ、みずほ証券、野村総合研究所への売上げが多くなっていることから第4の柱を上場後に作っていきたい意向があるそうです。


人材については日本新卒採用、中国新卒採用、日本中途採用、中国中途採用それぞれに対してターゲット別に最適な戦略を講じていくそうです。日本企業へ就職をしたい優秀な中国人も多いと思われます。


競合他社につていは「情報サービス産業界」において多数の事業者が乱立しているため競争が激化する方向にあります。同社の場合は日本でも大手企業との提携がなさらているため今後も期待が出来ると思います。


また外部協力会社へ受託開発業務の一部を再委託している現状があるようです。自社対応が難しい場合は外部協力社へ業務を委託することがあるそうです。さらにM&Aを行う可能性もあるそうです。


IPOを考えると業績が好調に推移し個人投資家に好まれそうな銘柄のため初値期待は高そうです!


前受け金不要でIPO抽選に参加できる貴重な証券会社 【むさし証券は穴場証券かも?】
⇒ むさし証券公式へ

むさし証券トレジャーネット

※むさし証券のIPO抽選ルールを調べてみた結果

上場企業のCREAL(クリアル)で「当サイト経由の特典」が付きました

新規登録を行うとAmazonギフトカード1,000円分プレゼント、さらに初回投資に応じて最大5万円分貰えます。劣後出資とマスターリース契約、さらに信託銀行活用の分別管理は業界随一!

CREAL(クリアル)

1万円から投資でき「ほったらかし」で資産運用できます。賃料収入をもとに配当、想定利回り4.0%~5.5%で償還実績は元本割れ0件。最強スペック企業なので下記記事でまとめました。