ウェルネス・コミュニケーションズ(9228)のIPOがグロース市場に新規上場承認されたのでご紹介したいと思います。SOMPOホールディングスが親会社になり直近は増収増益が続いています。
主幹事は野村證券証券が務め公開株数2,770,000株、オーバーアロットメント415,500株です。上場規模は想定発行価格2,070円から計算すると約65.9億円になります。
2022年は大型のIPOが上場中止になることが多いためやや心配です。
※ウェルネス・コミュニケーションズ公式サイト引用
企業不信というわけではなく単純に今の地合いで需要が見込めるのか?と考えています。個人よりも機関投資家向きの銘柄となりそうです。
スタンダード市場ではなくグロース市場となっていることから成長性を感じやすいと思います。
3メガ損保に含まれるSOMPOホールディングスの子会社なので信用や信頼面の不安はなさそうです。本格的にIPOに資金が戻ってきているとは言い難い環境となっていることが一番の問題かもしれません。
IPOに参加し中長期で保有する株主も多いと思います。短期売買ではあまり儲からないと新規上場承認時は考えています。
ウェルネス・コミュニケーションズ(9228)IPOの上場基本データと引受幹事について調べました
項目 | 上場基本データ |
上場日 | 上場中止 |
市場 | グロース市場 |
業種 | サービス業 |
事業内容 | 健康管理SaaS等を用いたヘルスデータプラットフォーム及びソリューション事業 |
ブックビルディング | 6月08日~6月13日 |
想定価格 | 2,070円 |
仮条件 | 6月07日 |
公開価格 | 6月14日 |
初値結果 | 未 |
企業情報 | https://wellcoms.jp/ |
監査人 | 有限責任監査法人トーマツ |
手取金の使途 |
|
項目 | 株数データ |
公募株数 | 550,000株 |
売出株数 | 2,220,000株 |
公開株数(合計) | 2,770,000株 |
オーバーアロットメント | 415,500株 |
上場時発行済み株数 | 5,998,200株(公募分を含む) |
想定ベースの時価総額 | 約124.2億円 |
幹事団 | 野村證券(主幹事) みずほ証券 SBI証券 岩井コスモ証券 松井証券 東海東京証券 |
委託見込 | LINE証券 DMM.com証券 |
ウェルネス・コミュニケーションズ(9228)の事業内容と上場に伴う評判を考察してみました
想定発行価格2,070円を基に吸収金額を算出すると約57.3億円となり、オーバーアロットメントを含めると約65.9億円規模の上場となります。ウェルネス・コミュニケーションズは2006年6月に伊藤忠商事が100%出資して設立された企業です。現在はSOMPOホールディングスが親会社で伊藤忠商事はその他の関係会社になります。
伊藤忠商事は今回の上場で保有している株式の87%以上を売却します。売出株では2,110,000株を売却する予定となっています。
SOMPOホールディングスからの売出株は110,000株と少なくこのまま親会社として存続するようです。
同社設立以前から伊藤忠商事において、一般財団法人日本予防医学協会との業務提携関係の下でヘルスサポートシステム事業を行っていたそうです。
※有価証券届出書引用
同社は従業員数100人以上1,000人未満の中規模から従業員数1,000人以上の大規模企業、並びに健康保険組合向けに、健康診断・人間ドック等の予約、精算代行、健康診断結果一元化等を行うネットワーク健診事業を行っています。
また、SaaS型健康管理システムを提供する健康管理クラウド事業を展開しています。
健康診断に関するサービスを専業として20年近く提供してきた実績があり、継続して利用する顧客が多くなっているそうです。
サブスクリプション売上高比率は両事業の平均で91.0%であり契約継続率は99.3%となっています。
その他の事業では、がんなどの病変を検査する画像診断法の一つであるPET関連事業等を手掛ける医療機関等支援事業を行います。
※有価証券届出書引用
主力事業はネットワーク健診事業になり、2021年3月期は売上の約90.5%を占めています。
全国の1,960件の医療機関と業務提携契約を締結し、顧客は個別に医療機関と契約することなく、提携医療機関から希望する医療機関を選択することが可能です。
健康診断のソリューションプラットフォームとして、顧客向けに基幹システムに紐づけた「i-Wellness」というサービスサイトを用意しているそうです。
4週間程度で健康診断結果データの顧客納品を可能としているとあります。
料金体系は、顧客毎に健診メニューや受診医療機関等を決定した上で健康診断費用を計算し、i-Wellness利用を含む事務手数料とともに、受診者一人あたりの年間サービス料を課金します。
※有価証券届出書引用
健康管理クラウド事業は、企業(人事部・産業保健担当者)及び企業とコラボヘルスを行っている一部健康保険組合向けの健康管理クラウドサービス(SaaS)です。
医療機関等支援事業は、地域中核病院に対して当該病院敷地内にあるPET検査用の建物・装置などの賃貸借を行うPET関連事業、協会けんぽや総合健康保険組合に加入している企業を対象とした健康診断のBPOサービスです。
ウェルネス・コミュニケーションズ(9228)の株主状況とロックアップについて調べました
会社設立は2006年7月03日、東京都港区赤坂一丁目12番32号に本社を構えます。社長は松田泰秀氏(1975年4月17日生まれ)、株式保有率は1.02%(60,000株)です。従業員数91人で臨時雇用者69人、平均年齢38.1歳、平均勤続年数4.9年、平均年間給与5,214,000円です。
セグメント別の従業員数はネットワーク健診事業58人(臨時68人)、健康管理クラウド事業16人(臨時1人)、医療機関等支援事業0人(臨時0人)、全社共通17人(臨時0人)となっています。
氏名又は名称 | 所有株式数(株) | 所有株式数割合(%) | ロック |
SOMPOホールディングス | 2,500,800株 | 42.69% | ○ |
伊藤忠商事 | 2,402,600株 | 41.01% | ○ |
シグマクシス・インベストメント | 272,400株 | 4.65% | ○ |
アドバンテッジ リスク マネジメント | 272,400株 | 4.65% | ○ |
松田 泰秀 | 60,000株 | 1.02% | △ |
佐々木 雅之 | 30,000株 | 0.51% | △ |
有岡 昌輝 | 30,000株 | 0.51% | △ |
上位株主には90日間(2022年9月20日まで)のロックアップが付与されています。ロックアップ解除倍率の記載は目論見にありません。
この他、上場前の第三者割当等による割当等に関し割当者との間に継続所有等の確約を行っています。
親引けはベルシステム24ホールディングスに対し取得株数299,900株又は取得金額500,000千円を上限として実施予定です。
さらに、伊藤忠テクノソリューションズに対し取得金額100,000千円を上限として実施予定となっています。
ウェルネス・コミュニケーションズ(9228)IPOの初値予想と幹事引受け株数をチェックしました
大手初値予想は仮条件発表後に掲載を予定しています。しばらくお待ちください。最新業績予想の他、仮条件発表後のPERやPBRなども後日追記します。
幹事名 | 割当株数 | 引受割合 |
野村證券(主幹事) | -株 | -% |
みずほ証券 | -株 | -% |
SBI証券 | -株 | -% |
岩井コスモ証券 | -株 | -% |
松井証券 | -株 | -% |
東海東京証券 | -株 | -% |
状況を確認しながら参加したい銘柄だと思います。同日に複数銘柄が上場を行うためよく考えて抽選に参加したいと思います。
増収増益傾向にあるサブスクリプション(サブスク)形態の収益のためIPOに当選後しばらく保有し続ける方法もありかもしれません。株価設定が割安であればその手法も面白そうです。
当選を狙うのであれば主幹事の野村證券からの申込を徹底しておきましょう。とりあえず抽選に参加しておいて当選してから考える方法でもいいと思います。
公開株数が多いため大事にしたいですよね。IPOルールは下記記事にまとめています。またLINE証券からも抽選に参加できると思います。野村證券主幹事の時は取り扱われるはずです。
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類似企業のPERやPBRを調べました
類似企業とPERやPBRは仮条件発表後に記載したいと思います。類似企業 | PER | PBR |
– | PER-倍 | PBR-倍 |
– | PER-倍 | PBR-倍 |
– | PER-倍 | PBR-倍 |
ストックオプションの株数や発行価格を調べました
ストックオプション行使期間 | 株式の数 | 発行価格 |
2024年2月19日~2032年2月18日 | 410,000株 | 2,100円 |
2024年2月19日~2032年2月18日 | 10,000株 | 2,100円 |
ストックオプション(新株予約権)で上場時に行使期限に入るものはありません。
発行済株式総数5,448,200株に対する割合は潜在株式数は410,000株となり7.5%との記載が目論見にあります。上記と10,000株の差があるようです。
ウェルネス・コミュニケーションズ(9228)IPOの評価と申し込みスタンス!まとめ
ウェルネス・コミュニケーションズのIPOは初値で利益を得られる可能性はあると思いますが、ちょっと微妙だと思います。仮条件範囲の確認を行った後に申込みスタンスを決定してもいいと思います。
※ウェルネス・コミュニケーションズ公式サイト引用
マザーズ指数が650ポイントで耐えている状況が続ています。さらに下げると投資家心理が悪化するため考えものです。
競合は福利厚生企業や労働衛生機関等になります。
同社の競争優位性は健康診断関連サービスを専業として行っていることです。そのため、顧客ニーズに即したきめ細かな対応や高い品質管理が特徴となっています。
また、自社で健康管理クラウドシステムの保有があり連携が可能となっています。ISMSを取得していることで個人情報の管理やセキュリティ強化なども行っています。
健康診断の受診者数が夏から増加し秋がピークになります。そして春にかけて受診者数が減少するため業績の季節変動があることには注意が必要です!
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