スマートドライブ(5137)のIPOがグロース市場に新規上場承認されたのでご紹介したいと思います。売上は好調となっていますが赤字が続いている企業です。


主幹事はSMBC日興証券と大和証券が共同で務めます。


公開株数1,454,900株でオーバーアロットメント218,200株、上場規模は想定発行価格1,260円から計算すると約21.1億円になります。


スマートドライブ(5137)IPOが上場承認
※スマートドライブ公式サイト引用


VC出資が目立ち売出株中心のIPOになります。


自動車メーカーやリース会社、保険会社など大手企業と提携を行っている安心感はあるものの上場承認時点では赤字企業です。


収益の多くは定期定額契約(サブスクリプション)を行い、継続的な収益を得られるビジネスモデルとなっています。


契約企業者数が年々増加しているため黒字化の見通しも立っているように思います。


IPO的には上場タイミングが問題だと思います。上場が混雑する日程のため初値が飛ばない可能性もありそうです。他の銘柄も日程を確認しておきましょう!


スマートドライブ(5137)IPOの上場基本データと引受幹事について調べました

項目上場基本データ
上場日12月15日
市場グロース市場
業種情報・通信業
事業内容モビリティデータを活用した各種サービスの提供
ブックビルディング11月30日~12月06日
想定価格1,260円
仮条件1,260円~1,320円
公開価格1,320円
初値結果1,630円(公開価格1.23倍)
企業情報https://smartdrive.co.jp/
監査人有限責任あずさ監査法人
手取金の使途
  • 事業拡大に伴う運転資金
  • ソフトウェア自社開発費及び研究開発費
  • 連結子会社(SmartDrive Sdn. Bhd.)への投融資
  • 残額が生じる場合は2023年9月期以降の運転資金


項目株数データ
公募株数223,400株
売出株数1,231,500株
公開株数(合計)1,454,900株
オーバーアロットメント218,200株
上場時発行済み株数6,039,830株(公募分を含む)
想定ベースの時価総額約76.1億円
幹事団SMBC日興証券(共同主幹事)
大和証券(共同主幹事)
SBI証券
松井証券
みずほ証券
三菱UFJモルガン・スタンレー証券
楽天証券
委託見込CONNECT
auカブコム証券


スマートドライブ(5137)の事業内容と上場に伴う評判を考察してみました

想定発行価格1,260円を基に吸収金額を算出すると約18.3億円となり、オーバーアロットメントを含めると約21.1億円規模の上場となります。


スマートドライブは国内外でモビリティデータ(GPSデータ、加速度センサーデータ等)を利活用した、顧客企業の業務効率化による生産性向上や既存サービスの高付加価値化、新規サービスの創出等に貢献する事業を行っています。


主要事業は国内フリートオペレーター事業(国内FO事業)、国内アセットオーナー事業(国内AO事業)、海外モビリティDX事業の3つになります。


スマートドライブ(5137)の業績
※有価証券届出書引用


国内FO事業は各種サービスをSaaS型で直接提供しています。


国内に約2,000万台ある商用車・法人需要車両を、業務目的で利用する企業向けに、クラウド車両管理や法令遵守、安全運転管理、車両に係る各種業務のDX化、モビリティデータの分析・解析などを行います。


国内AO事業は、国内FO事業の各種サービスをパッケージ化し、リース会社や自動車メーカー、保険会社等のアセットオーナー企業を主とするパートナー企業向けにOEM提供しています。


パートナー企業の既存顧客に向けて各種サービスを共同販売し、パートナー企業内の新規事業立ち上げ支援やPOCの実施支援など、パートナー企業が行う事業の高付加価値化や新規サービス等の支援を行います。


スマートドライブIPOの事業構成
※有価証券届出書引用


海外モビリティDX事業は、マレーシアの現地企業や海外展開する日系企業向けにFO事業やAO事業を提供しています。


事業の特徴はクラウド経由のサービス提供を行い、ユーザー側でのサーバーやソフトウェア等の設備投資は不要、かつインターネット経由でのサービス利用となるため、低コストでの導入が可能です。


法人向けクラウド型車両管理サービスの「SmartDrive Fleet」は車載デバイスになり、業務目的で車両を利用する企業に共通した用途・課題等を解決できるそうです。


中間流通・インフラメンテナンス・不動産・訪問介護など幅広い業界で利用されています。2022年6月末時点で800社超の導入実績があります。


スマートドライブIPOの販売実績と取引先
※有価証券届出書引用


サービスを利用することで、移動データや位置情報、運転挙動、車両稼働状況など各種モビリティデータを収集できます。


情報をリアルタイムに把握し、業務を可視化するために利用されています。安全運転管理や法令遵守等のコンプライアンス対応にも役に立つそうです。


サービス料金は顧客企業の利用期間、車両台数やユーザー数等に応じてサブスクリプションとして課金されるそうです。継続的なサービス提供のため黒字転換すれば収益拡大は容易だと考えられます。


解約率が低ければの話ですけどね。


スマートドライブ(5137)の株主状況とロックアップについて調べました

会社設立は2013年10月01日、東京都千代田区有楽町一丁目1番2号に本社を構えます。社長は北川烈氏(1989年4月24日生まれ)、株式保有率は1.17%(75,000株)です。


従業員数73人で臨時雇用者0人、平均年齢35.0歳、平均勤続年数2.7年、平均年間給与7,611,000円です。連結従業員数は75人です。


セグメントはモビリティDX事業の単一セグメントになります。


氏名又は名称所有株式数(株)所有株式数割合(%)ロック
株式会社OMU3,000,000株46.78%
株式会社INCJ761,220株11.87%×
TJ2015.FUND LP457,500株7.13%
Monoful Pte. Ltd.400,020株6.24%
ANRI1号投資事業有限責任組合333,330株5.20%
加藤 雅之219,000株3.41%
住友商事株式会社140,610株2.19%
※株主上位7名の状況、△表示は新株予約権を表します


上位株主には180日間(2023年6月12日まで)のロックアップが付与されています。ロックアップ解除倍率の記載は目論見にありません。


また、ベンチャーキャピタル等に対しては90日間(2023年3月14日まで)のロックアップと売出価格1.5倍以上でロックアップが解除されます。



株式会社INCJは売出株で全ての株式を売却予定です。


上場前の第三者割当等による新株予約権の割当を受けた者との間に継続所有等の確約を行っています。


親引けはありません。


スマートドライブ(5137)IPOの初値予想と幹事引受け株数をチェックしました

大手初値予想は仮条件発表後に掲載を予定しています。しばらくお待ちください。最新業績予想の他、仮条件発表後のPERやPBRなども後日追記します。


仮条件範囲が1,260円~1,320円に決定し想定発行価格が下限となっています。吸収金額は最大で約22.1億円、時価総額約79.7億円になります。


売上が急拡大し赤字額が目に見えて減っていることを確認できます。そのため来期は「黒字化するのではないか?」との観測です。


上場タイミングとしては1年程はやいと思います。また、12月の上場ラッシュ前半のため何とか消化できるのではないか?と言われています。私も何とかなると思うためブックビルディングに参加したいと思います。


また、これまで公開されていなかった解約率は0.3%になるそうです。


契約件数については右肩上がりのため本当に黒字化が近いと思われます。提携先各社で人員不足のためクラウド車両管理や業務DX化などに資金を投入し効率化を図る狙いがあるようです。


大手情報でも赤字の他に問題がないとされ、黒字化すれば自然と株価に反映されると考えられます。


大手初値予想1,200円~1,500円
修正値1,350円~1,500円
直前予想1,600円

※注目度B


業績を確認すると2023年9月期の連結予想を確認できました。売上17.82億円となり前期比42.11%増、経常利益-0.83億円となり前期-3.02億円から赤字額が減ります。


四半期利益は-0.85億円となり前期-3.03億円から赤字額が大幅に減ります。


公開価格が1,320円決定の場合の指標はEPS-14.30からPERは算出不可、BPS34.19からPBR38.61倍になります。配当や株主優待の設定は現時点でありません。


IPO的にも好まれる事業のため資金が向かうと思います。またベンチャーキャピタルは公開価格1.5倍でロックアップが外れるため高くても1.5倍程度の初値になると思います。仮条件上限で計算すると1,980円です。


それほど人気化するとは現時点で考えておらず、きりのより1,500円あたりでスタートすると考えています。


同日上場のAnyMind Group(5027)よりは面白そうです!


幹事名割当株数引受割合
SMBC日興証券(共同主幹事)1,207,900株83.02%
大和証券(共同主幹事)174,500株11.99%
SBI証券14,500株1.00%
松井証券14,500株1.00%
みずほ証券14,500株1.00%
三菱UFJモルガン・スタンレー証券14,500株1.00%
楽天証券14,500株1.00%


微妙な業績だと思いますが赤字額が縮小傾向にあります。売上は急拡大しているため今後に期待が持てそうです。


上場規模が小さい割に共同主幹事となっていることは違和感があります。ブラックランナーはSMBC日興証券が務めます。


公開株数が多めなので当選確率は比較的高そうです。事業はIPOでも好まれる分野だと思います。VC出資分がイメージダウンになる感じでしょうか。


連日の上場によりパフォーマンスが悪化する可能性もありますが、前向きに検討しています。今後の業績次第では化ける可能性もありそうです。SMBC日興証券IPOルールは下記記事にまとめています。




マリタイムバンクに投資家登録(口座開設)を行うと1,000円分のAmazonギフト券が貰えるキャンペーンが始まりました。


代表の昼田将司氏のコメントも掲載しています。船舶は抵当権が取れるため比較的安全な投資が可能のようです。詳しくは下記記事をご覧いただければと思います!




類似企業のPERやPBRを調べました

類似企業とPERやPBRは仮条件発表後に記載したいと思います。


類似企業PER
PBR
アクシス(4012)PER15.64倍PBR2.40倍
フレクト(4414)PER21.78倍PBR4.59倍
スマートバリュー(9417)PER94.00倍PBR2.21倍
※2022年11月30日の株価基準

ストックオプションの株数や発行価格を調べました

ストックオプション行使期間株式の数発行価格
2016年7月02日~2024年7月01日19,980株90円
2017年2月21日~2025年2月20日26,640株90円
2017年7月17日~2025年7月16日23,310株400円
2018年3月15日~2026年3月14日24,000株400円
2018年9月22日~2026年9月21日9,000株400円
2018年9月25日~2028年9月24日219,000株794円
2018年9月25日~2028年9月24日37,500株794円
2020年8月25日~2028年8月13日66,300株774円
2020年4月01日~2030年3月31日135,000株794円
2020年5月27日~2027年5月31日29,760株774円
2022年4月01日~2030年3月31日6,300株774円


ストックオプション(新株予約権)は596,790株の全てが上場時に行使期限を迎えます。


発行済株式総数5,816,430株に対する新株予約権の割合は10.3%に相当します。新株予約権による潜在株式数は596,790株となっています。


また、ベンチャーキャピタル保有株は2,010,150株になり、発行済株式総数に対しての比率が34.6%になります。


スマートドライブ(5137)IPOの評価と申し込みスタンス!まとめ

スマートドライブのIPOは参加予定です。ただしパフォーマンスが悪い可能性もあるため、仮条件発表後に申込みスタンスを決めたいと思います。


スマートドライブ(5137)IPOのまとめ
※スマートドライブ公式サイト引用


同社の場合、大手OEMパートナー企業との関係強化が市場優位性に直結しそうです。スズキ、出光、ホンダなどのメーカーと提携しています。


保険会社ではアクサダイレクトや住友三井オートサービスグループの「i-SMAS少額短期保険」と提携しています。公式ホームページでは小田急電鉄や損保ジャパン、丸紅などの名前も掲載されています。


VCによるイグジット案件のIPOがたくさん出ているため少し神経質になっていますが、面白そうな銘柄かもしれません。


既にマレーシアでは日系企業向けに安全運転を促すデバイスレス・テレマティクスサービスの提供を開始しているそうです。


また、競合は大手・中小問わず競合企業が存在しているそうです。データの収集や解析を行う企業は増えていますからね。


同社の場合はデータをリアルタイムに可視化し、ビッグデータが活用可能なプラットフォームで差別化を行うそうです!


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