SBIインシュアランスグループ(7326)IPOが新規上場承認されました。主幹事はみずほ証券となり公開株数が5,710,000株、オーバーアロットメント856,500株とかなり多いようです。想定発行価格は2,160円となり、上場による資金吸収は想定発行価格ベースで約141.8億円になります。
事業は「損害保険業、生命保険業、少額短期保険業を営む子会社の経営管理及びそれに付帯・関連する事業」となっており保険の取扱数も多いようです。前期の業績は621.86億円に対して7.24億円の利益だったようです。
最近話題になっているソフトバンクグループ(9984)も株主となっているようですが、それほど材料視されることはないでしょう。機関投資家の判断を迫られるIPOとなっており、仮条件範囲を待ってからの判断で遅くないでしょう。
SBIインシュアランスグループ(7326)IPOの詳細データ
項目 | 上場基本データ |
市場 | マザーズ |
業種 | 保険業 |
事業内容 | 損害保険業、生命保険業、少額短期保険業を営む子会社の経営管理及びそれに付帯・関連する事業 |
公開予定 | 9月27日 |
ブックビルディング期間 | 9月07日~9月13日 |
想定価格 | 2,160円 |
仮条件 | 1,800円~2,160円 |
公開価格 | 9月14日 |
企業情報 | https://www.sbiig.co.jp/ |
【手取金の使途】
手取概算額7,942,000,000円については、海外販売の手取概算額(未定)及び「1 新規発行株式」の(注)4.に記載の第三者割当増資の手取概算額上限1,711,287,000円と合わせた手取概算額合計上限9,653,287,000円を損害保険事業における保険引き受けの拡大に向けたソルベンシー・マージン比率の向上のための、自己資本の充実に資することを目的として充当する予定であります。具体的な資金使途としては、当社連結子会社であるSBI損害保険株式会社への出資として平成31年3月期に8,000百万円を充当し、SBI損害保険株式会社においては、保険金等の支払、運用資産の取得等に充当する予定です。
また、残額につきましては、当社グループの成長戦略の一環として、少額短期保険事業における事業投資等に充当する予定ですが、現時点においてその具体的な内容、金額及び充当時期について決定したものはありません。そのため、実際の充当時期までは、安全性の高い金融商品等で運用する方針であります。
項目 | 株数データ |
公募株数 | 4,000,000株 |
売出株数 | 1,710,000株 |
公開株数(合計) | 5,710,000株 |
オーバーアロットメント | 856,500株 |
上場時発行済み株数 | 22,820,530株(公募分を含む) |
想定ベースの時価総額 | 約492.9億円 |
幹事団 | みずほ証券(主幹事) SBI証券 ←当選しやすいかも? |
SBIインシュアランスグループ(7326)上場評判とIPO分析
想定発行価格2,160円を基に吸収金額を算出すると約123.3億円となり、オーバーアロットメントを含めると約141.8億円規模の上場となります。マザーズ上場としては荷もたれ感がかなりあります。SBIグループの保険事業の司令塔機能を担う企業として発足した企業になります。SBIグループは、同社及び子会社6社により構成されており、損害保険事業、生命保険事業及び少額短期保険事業を営んでいます。
セグメント別収益では損害保険事業24,588百万円(39.5%)、生命保険事業22,261百万円(35.8%)、少額短期保険事業15,336百万円(24.7%)となっています。
損害保険事業では自動車保険、火災保険、がん保険を提供しています。自動車保険ではSBIグループとのシナジーを発揮し、96万件(平成30年7月末現在)を超える契約を獲得しているようです。また、カカクコム(2371)が発表する「価格.com 自動車保険満足度ランキング2018(総合・保険料)」の総合満足度及び保険料満足度で第1位を獲得したとあります。
生命保険事業では生命保険業を行っておりインターネット、代理店などを通じて、団体信用生命保険及び団体信用就業不能保障保険、医療保険、定期保険、などを提供する生命保険事業を行っています(SBI生命保険株式会社1社で構成)
さらに、SBI生命保険株式会社においてはIoTやAIを活用した新たな取り組みを開始しており、契約者のバイタルデータを基に、契約者の健康管理・アドバイスの提供を行うスマートフォンアプリの提供を行っています。その他にも、近畿大学と共同でAIを活用したがん遺伝子パネル検査の実施可能性に関する臨床研究を開始し、同検査の費用負担軽減に繋がる新たな保険商品の開発可能性を検討するなど、先端技術を保険商品・サービスの向上に活かす取組みを進めています。
少額短期保険事業では少額短期保険業を行っており、SBIいきいき少額短期保険株式会社、日本少額短期保険株式会社、SBIリスタ少額短期保険株式会社、及びこれら少額短期保険会社3社の持株会社であるSBI少短保険ホールディングス株式会社の4社で構成されているそうです。
少額短期保険業は、損害・生命保険業と比較して法令上の参入規制が緩やかであることから、異業種による参入が多く見受けられるようです。また損害保険・生命保険に比べると、その市場規模は相対的に小規模ではあるものの、毎年順調な市場拡大を続けており、年間収入保険料が市場全体で900億円を超える規模へ成長しているそうです。
上記の画像を見ていただくと事業と子会社、または保険の内容などがわかると思います。取扱い保険が多くわかりにくいですが、同社がとりまとめ役となっているようです。
SBIインシュアランスグループ(7326)の企業財務情報と配当性向
回次 | 第1期 | 第2期 |
決算年月 | 平成29年03月 | 平成30年03月 |
経常収益 | 0 | 62,186 |
経常利益又は経常損失 | △31 | 1,059 |
親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失 | △8 | 724 |
包括利益 | △8 | 392 |
純資産額 | 30,648 | 31,041 |
総資産額 | 170,721 | 167,496 |
1株当たり純資産額 | 1,622.23 | 1,642.99 |
1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失 | △36.10 | 38.49 |
自己資本比率(%) | 17.9 | 18.5 |
自己資本利益率(%) | – | 2.4 |
株価収益率(倍) | – | – |
配当性向(%) | – | – |
営業活動によるキャッシュ・フロー | △0 | △8,586 |
投資活動によるキャッシュ・フロー | 4,736 | 18,650 |
財務活動によるキャッシュ・フロー | 6,427 | – |
現金及び現金同等物の期末残高 | 17,885 | 27,909 |
第3期第1四半期連結累計期間(平成30年4月01日~平成30年6月30日)
経常収益16,492,000,000円
経常利益又は経常損失695,000,000円
親会社株主に帰属する当期純利益436,000,000円
包括利益147,000,000円
当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、緩やかな回復基調が続きました。保険業界及び少額短期保険業界におきましては、大阪府北部を震源とする地震などの自然災害が発生したことに対応し、確実な保険金・給付金の支払いに資する各種の取り組みが行われました。また、引き続き一部の先進的な会社において、FinTechと呼ばれる最先端のIT技術に基づく新しい保険商品・サービスの開発に向けた試みが活発化する傾向がみられました。資産運用においては、日本銀行のマイナス金利政策の影響で歴史的な超低金利環境となるなか、運用利回りを確保するための取り組みが行われました。
SBIインシュアランスグループ(7326)従業員と株主の状況
会社設立は2016年12月19日、東京都港区六本木一丁目6番1号に本社を構えます。社長は乙部辰良氏(昭和33年4月21日生まれ)、株式保有率は0.30%です。従業員数は20人(臨時雇用者1人)、平均年齢43.7歳、平均勤続年数1.1年、平均年間給与9,976,408円になります。連結従業員数は769人で臨時雇用者は376人となります。
氏名又は名称 | 所有株式数(株) | 所有株式数割合(%) |
SBIホールディングス株式会社 | 18,028,620 | 88.89 |
SBIファイナンシャルサポート株式会社 | 701,910 | 3.46 |
ソフトバンクグループ株式会社 | 90,000 | 0.44 |
島津 勇一 | 72,000 | 0.36 |
飯沼 邦彦 | 72,000 | 0.36 |
大和田 徹 | 66,000 | 0.33 |
乙部 辰良 | 60,000 | 0.30 |
【目論見抜粋】
本募集並びに引受人の買取引受による売出しに関連して、売出人であるSBIホールディングス株式会社は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む)後180日目の平成31年3月25日までの期間(以下「ロックアップ期間」という。)中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社株式の売却(ただし、引受人の買取引受による売出し及びオーバーアロットメントによる売出しのために当社普通株式を貸し渡すことを除く。)等は行わない旨合意しております。
また、当社は主幹事会社に対し、ロックアップ期間中は主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社株式の発行、当社株式に転換若しくは交換される有価証券の発行または当社株式を取得若しくは受領する権利を付与された有価証券の発行(ただし、本募集、株式分割、ストックオプションとしての新株予約権の発行及びオーバーアロットメントによる売出しに関連し、平成30年8月21日開催の当社取締役会において決議された主幹事会社を割当先とする第三者割当増資等を除く。)等を行わない旨合意しております。
上位株主には180日間(平成31年3月25日まで)のロックアップが付与されています。ロックアップ解除倍率の記載は目論見にありません。ベンチャーキャピタル出資はありませんが、SBIホールディングスの資金集めとしてのイメージは強いでしょう。
SBIインシュアランスグループ(7326)IPO大手初値予想と各社配分
想定発行価格2,160円を上限にして、仮条件は1,800円~2,160円と下限方向へ広げられています。上限算出による資金吸収は約123.3億円となり、オーバーアロットメントを含めると約141.8億円です。ちなみに下限の1,800円決定の場合はOAを含め約118.2億円となります。2019年3月期の連結業績予想は経常収益6.1%増、経常利益65.3%増(6.9億円増)となります。PERは約58.54倍と非常に高い水準だと感じます。増収増益になりますが、やや疑問を感じるところです。また、配当の設定はないようです。
初値予想2,400円~2,700円
初値予想(第2弾)2,160円~2,400円
北海道を襲った大地震や大阪近辺に上陸した台風、西日本豪雨など自然災害が多くなり同社も注目されているようですが、上場規模が大きいため投資家のスタンスも分かれやすくなっています。公開価格を超えてくるとは思いますが、何となく投資を控える方も多くなっている気がしてなりません。
ロックアップは180日間で解除倍率は記載なし、ストックオプションは行使期限を迎えていません。微妙な銘柄になり投資をするのか個人的にも迷う案件です。仮条件も上限になるのか?と疑問ですが、大手予想は公開価格割れはしない・・・
幹事名 | 配分単位(株) |
みずほ証券(主幹事) | 3,997,000 |
SBI証券 | 1,713,000 |
類似企業 | PER | PBR |
ライフネット生命保険(7157) | PER-倍(赤字) | PBR1.89倍 |
ソニーフィナンシャルホールディングス(8729) | PER17.18倍 | PBR1.51倍 |
第一生命ホールディングス(8750) | PER10.78倍 | PBR0.63倍 |
ブロードバンドセキュリティ(4398)もみずほ証券とSBI証券主幹事となっていました。仲が良いみたいですね。
SBIインシュアランスグループは株数からも当選しやすそうですが、少し注意が必要だと思います。IPOチャレンジポイントを貰うためにSBI証券からの申し込みは必須だと思いますが、みずほ証券からの申込みはどうでしょうか。大手初値予想のレポートを見ながら検討すべき案件でしょう。
SBIインシュアランスグループのストックオプション詳細を調べました
ストックオプション行使期間 | 株式の数(株) | 発行価格(円) |
平成33年7月01日~平成35年5月31日 | 750,000 | 1,763 |
平成32年6月01日~平成35年5月31日 | 710,700 | 1,734 |
新株発行予約権(ストックオプション)は2回しかなくどちらも行使期限を迎えていないため上場時点では関係がありません。
SBIインシュアランスグループ(7326)IPO私見と申し込みスタンス
SBIインシュアランスグループIPOは申込に迷う銘柄だと思います。SBIグループの看板があるため公開価格割れになることはないと予想しますが、人気になるのかわかり兼ねます。ここは機関投資家のレポートを見てみないと何とも言えません。公開規模も大きいことから仮条件が引き下げられてくると人気が無いのかな?と言った感じになると思います。グループ傘下の企業を上場させ、数年後にTOBなどされるとたまりません。過去にSBIベリトランス上場廃止で苦い思い出があります。
ただ初値利益が狙えるようであれば獲得しやすい銘柄のため積極的に抽選申込をしたいと考えています。プラス10%程度の利益が出ればよいと現在のところは感じています。有料レポートの出番ですね!
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