ツクイスタッフ(7045)IPOが新規上場承認されました。上場市場はジャスダックとなりツクイの子会社となります。主幹事はSMBC日興証券が務め公開株式数300,000株、オーバーアロットメント45,000株、上場規模は想定発行価格算出で約8.9億円と規模は小さいようです。


事業は、「介護・医療に特化した人材サービス事業」となっているためIPO市場でも人気になると思われます。ツクイはデイサービスなどの在宅介護や老人ホーム、人材派遣などを行っている企業ですが、平成27年11月に人材派遣については分社化を行い今回の上場となります。


ツクイスタッフ(7045)新規上場と初値予想


介護や医療業界も大手企業が進出し時代の流れを感じますが、同社は人材派遣を行う企業です。2018年のIPOは人材派遣業を行う企業の初値が好調に推移しているため、今回のように特化した人材派遣は魅力だと思います。事業スキームが出来上がっているため今後しばらくは業績の期待ができそうです。


ツクイスタッフ(7045)IPOの詳細データ

項目上場基本データ
市場JASDAQスタンダード
業種サービス業
事業内容介護・医療に特化した人材サービス事業
公開予定12月17日
ブックビルディング期間11月29日~12月05日
想定価格2,580円
仮条件2,580円~2,630円
公開価格12月06日
企業情報https://corp.tsukui-staff.net/


【手取金の使途】

差引手取概算額228,860千円に本第三者割当増資の手取概算額上限106,438千円を合わせた手取概算額合計上限335,298千円については、人材サービス事業における登録スタッフ確保のための求人・広告宣伝費に322,761千円(平成31年3月期95,578千円、平成32年3月期227,183千円)、成長性を見込む既存支店の周辺地域における営業強化を目的とした2ヵ所の新規出店に伴い、人件費に6,536千円(平成32年3月期6,536千円)及び敷金・保証金に6,000千円(平成31年3月期3,000千円、平成32年3月期3,000千円)を充当する予定であります。

また、上記調達資金は、具体的な充当時期までは、安全性の高い金融商品等で運用していく方針であります。



項目株数データ
公募株数100,000株
売出株数200,000株
公開株数(合計)300,000株
オーバーアロットメント45,000株
上場時発行済み株数1,500,000株(公募分を含む)
想定ベースの時価総額約38.7億円
幹事団SMBC日興証券(主幹事)
野村證券
みずほ証券
いちよし証券
SBI証券
マネックス証券


ツクイスタッフ(7045)上場評判とIPO分析

想定発行価格2,580円を基に吸収金額を算出すると約7.7億円となり、オーバーアロットメントを含めると約8.9億円規模の上場となります。上場規模は小さいため買い需要は多そうです。しかし、親会社のツクイ(2398)の業績は伸び悩んでいるようです。


同社は介護や医療に特化した人材サービス事業を手掛け、労働者派遣法に基づく人材派遣・紹介予定派遣、職業安定法に基づく人材紹介、自治体からの委託、福祉施設等の従業員を対象にした教育研修等を行っています。


人材派遣・紹介予定派遣・人材紹介については、福祉業界での慢性的な人材不足による需要拡大を見込み、県庁所在地や政令指定都市等を中心に全国36支店を運営しています。取引先は特別養護老人ホームや介護老人保健施設を中心とした「福祉施設」、民間の「有料老人ホーム」や「医療機関」が主な取引先になります。


ツクイスタッフ(7045)上場評判


主力事業は人材派遣になり、派遣スタッフと雇用契約を締結し、派遣先とは労働者派遣契約を締結します。派遣スタッフは、指揮命令権をもつ派遣先から業務の指示を受け業務を行うことになります。豊富な登録者の中からクライアントのニーズに合った即戦力となるスタッフを派遣しているそうです。


この他、直接雇用(正社員・準社員・パート)を前提に、一定期間派遣スタッフとして就業し、派遣期間の終了時に派遣スタッフと派遣先の双方が合意すれば、直接雇用としての採用が決まる働き方の「紹介予定派遣」、クライアントから求人の依頼を受け付け、登録スタッフが求職を申し込む「人材紹介」があります。


ツクイスタッフ(7045)IPOの売上構成画像


その他にも、自治体が特定の分野に特色を持つ第三者に契約をもって業務を委ねる協働の形態である「委託」、従業員の育成を図りたいクライアントから教育研修の依頼を受け現状の課題などのヒアリングを行い、ニーズにあった研修プログラムを作成し、講師が出講する「教育研修」などがあります。


介護や医療業界は、介護福祉士や看護師等の資格を必要とする専門性の高い業界です。介護保険制度が制定された平成12年当時は、当業界における人材派遣や人材紹介が世間に浸透していなかったため、ツクイ(親会社)から平成13年より介護・医療業界に特化した人材サービスを展開しています。


これまでに蓄積した業界に関する専門知識や経験から生まれた信頼により差別化を図り、多くのクライアントやスタッフに選ばれる人材サービス会社を目指すようです。


ツクイスタッフ(7045)事業別販売実績


今後は、少子高齢化の進展により労働力人口が減少する中、団塊の世代(約800万人)が75歳以上となる2025年(平成37年)に向かって介護分野においては介護職不足が更に深刻化することが予想され、将来にわたり良質な人材を安定的に確保していくことが重要な課題となるそうです。


ツクイスタッフ(7045)の企業財務情報と配当性向

回次第2期第3期
決算年月平成28年3月平成29年3月
売上高6,788,6027,734,339
経常利益455,026490,181
当期純利益300,149322,242
資本金100,000100,000
純資産額1,061,7361,355,978
総資産額1,929,4002,489,481
1株当たり純資産額758.38968.56
1株当たり当期純利益金額214.39230.17
自己資本比率(%)55.054.5
自己資本利益率(%)32.926.7
株価収益率(倍)
配当性向(%)9.310.9
営業活動によるキャッシュ・フロー315,453513,817
投資活動によるキャッシュ・フロー△22,625△12,132
財務活動によるキャッシュ・フロー△28,000
現金及び現金同等物の期末残高879,7301,353,415
※数値は千円単位


第4期第2四半期累計期間(平成30年4月01日~平成30年9月30日)
売上高4,096,710千円
営業利益254,736千円
経常利益250,280千円
四半期純利益165,069千円


当社は介護・医療施設へ派遣する登録スタッフ獲得の効率化を図るために、自社WEBサイトプロモーションとしてサイトの改修と分析を強化するとともに、求人効果を高めるために新規求人案件の獲得に向けた介護・医療施設への営業活動を推進してまいりました。また地域別の求人戦略として、就職相談会や職場見学会等を実施してまいりました。引き続き、人材派遣及び人材紹介による採用支援と教育研修を通じて介護業界の課題である離職の低減に向けて様々なサポートを継続してまいります。

また、営業エリアの適正化と経営効率の見直しを図り、5月に神奈川県厚木市に新たに支店を開設するとともに、同月に水戸支店を柏支店へ統合を行った結果、支店数は36支店となりました。



ツクイスタッフ(7045)従業員と株主の状況

会社設立は2016年1月04日、神奈川県横浜市港南区上大岡西一丁目6番1号に本社を構えます。社長は三宅篤彦氏(昭和33年10月26日生まれ)、株式保有率は1.11%です。従業員数187人(臨時雇用者なし)、平均年齢37.0歳、平均勤続年数5.5年、平均年間給与4,468,000円です。


親会社のツクイ(2398)は、在宅介護事業や有料老人ホーム事業、サービス付き高齢者向け住宅事業、人材開発事業の4つの事業を行っています。このうち人材開発事業は、介護・医療に特化した労働者派遣、有料職業紹介、ホームヘルパー等の人材育成及び職業能力開発のための教育研修を運営しており、直接的に介護保険の影響を受けない事業だったそうです。


このことにより、介護・医療に特化した高品質な教育研修体制の充実をはかり分社化となったようです。


氏名又は名称所有株式数(株)所有株式数割合(%)
株式会社ツクイ1,216,00079.30
ツクイスタッフ従業員持株会145,0009.46
三宅 篤彦17,0001.11
平野 裕13,0000.85
田村 雅人13,0000.85
金井 直人5,0000.33
下村 光輝3,0000.20
※株主上位7名の状況


【目論見抜粋】

本募集及び引受人の買取引受による売出しに関し、売出人かつ貸株人である株式会社ツクイ、当社株主かつ当社役員である三宅篤彦、平野裕、田村雅人及び金井直人並びに当社株主であるツクイスタッフ従業員持株会は、SMBC日興証券株式会社(以下「主幹事会社」という。)に対して、本募集及び引受人の買取引受による売出しに係る元引受契約締結日に始まり、上場(売買開始)日から起算して180日目の平成31年6月14日までの期間中は、主幹事会社の事前の書面による承諾を受けることなく、元引受契約締結日に自己の計算で保有する当社普通株式(潜在株式を含む。)の売却等を行わない旨を約束しております。

また、当社は、主幹事会社に対し、本募集及び引受人の買取引受による売出しに係る元引受契約締結日に始まり、上場(売買開始)日から起算して180日目の平成31年6月14日までの期間中は、主幹事会社の事前の書面による承諾を受けることなく、当社普通株式及び当社普通株式を取得する権利あるいは義務を有する有価証券の発行又は売却(本第三者割当増資に係る新株式発行並びに株式分割による新株式発行等及びストック・オプション等に係る新株予約権の発行を除く。)を行わないことに合意しております。



上位株主には180日間(平成31年6月14日まで)のロックアップが付与されています。ロックアップ解除倍率の記載は目論見にありません。ツクイが筆頭株主と言うことでベンチャーキャピタル出資もありません。


ツクイスタッフ(7045)IPO大手初値予想と各社配分

想定発行価格を下限として仮条件範囲は2,580円~2,630円に決定しました。上限2,630円を基に吸収金額を算出しなおすと約7.9億円、オーバーアロットメントを含めると約9.1億円となります。仮条件引き上げでも人気はあるようです。


2019年3月の単独業績予想では増収減益となる見込みです。売上は8.43%増、経常利益は10.61%減(5,200万円減)の予想が出ています。EPS202.42を基にPERを計算すると約12.99倍、BPS1,225.89を基にPERを算出すると約2.15倍となります。配当は25円を予定しています。


初値予想5,000円~6,000円


幹事名配分単位(株)
SMBC日興証券(主幹事)261,000
野村證券21,000
みずほ証券9,000
いちよし証券3,000
SBI証券3,000
マネックス証券3,000


類似企業PER
PBR
ツクイ(2398)PER26.94倍PBR3.01倍
ソラスト(6197)PER42.61倍PBR9.8倍
ニチイ学館(9792)PER24.38倍PBR2.02倍


当選を狙うなら主幹事SMBC日興証券からの申し込みは必須です。株数も少ないことから初値は高くなると思われます。ソフトバンク上場が12月19日予定となっているため、その前の上場でよかったのではないでしょうか。


SMBC日興証券IPO抽選ルール完全版


親子上場となり買い需要が多いようには思えませんが、上場規模が低いため初値1.5倍あたりは狙えるでしょう。ソフトバンク上場による買い控えもあるかもしれません。


マネックス証券のIPO配分は完全抽選だった


ツクイスタッフのストックオプション詳細を調べました

ストックオプション行使期間株式の数(株)発行価格(円)
平成30年7月23日~平成38年7月13日133,500567


ストックオプションは133,500株存在し、その全てが行使期限を迎えています。同社役員や従業員等の地位を有する条件が付与され、普通株式が上場した日から起算して1年を経過した場合、または株式譲渡や株式交換、合併その他の組織再編により同社が他の会社の子会社や消滅会社となる議案が取締役会決議により承認された場合にのみ、本新株予約権を行使することができる条件付となっています。


ツクイスタッフ(7045)IPO私見と申し込みスタンス

ツクイスタッフはそれなりに買いが見込めると思われるため、抽選に参加したいと思います。株数が少ないため激戦となりますが、1枚あたりの単価が高いためまとまった利益が見込めそうです。類似企業はソラスト(6197)やニチイ学館(9792)などが思い当たりますが、株価は中間決算発表後、持ち直しているようです。


一時期よりも、介護や医療への意識が低下していると考えられますが、団塊の世代はこれからです。また、ツクイに対してあまり良いイメージをもっていない方も多くいらっしゃるようです。分社化をしてツクイはガッポリとなりますが、同社自体はどうでしょうか。当選すれば即売の方が多そうですね。


自社WEBサイトプロモーションなどもあり、「TSUKUI STAFFの介護・医療職専門求人サイト」では求人案件数が40,977件あるそうです。この他、介護業界情報サイトの「かいごGarden」、教育研修サービスのプロモーションサイト「研修プラス+」があります。


人材サービスの提供を担当する従業員には、専門性の高いキャリアアドバイザーという職種があり、全国36支店で119名が在籍しているそうです。参加スタンスとしては、親子上場というデメリットがありますが、全力参加で問題ないと思います。


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⇒ SMBC日興証券公式サイト

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