レオス・キャピタルワークス(7330)のIPOがグロース市場に新規上場承認されたのでご紹介したいと思います。再承認案件で上場規模は前回とあまり変化ありません。


主幹事は大和証券とSBI証券が共同で務め公開株数3,217,400株、オーバーアロットメント482,600株です。上場規模は想定発行価格1,400円から計算すると約51.8億円になります。


レオス・キャピタルワークス(7330)IPOが上場承認
※レオス・キャピタルワークス公式サイト引用


前回の主幹事はみずほ証券でしたが、今回は大和証券とSBI証券が共同で行います。


SBIホールディングスグループは過去にレオス・キャピタルワークスの株式を取得しています。証券業界も動きが色々とあるようです。


参考までに、前回の承認データを調べると想定発行価格2,010円で仮条件範囲が1,300円~1,400円、上場による吸収金額は50.9億円で時価総額177.1億円になります。上場市場は東証マザーズでした。


知名度は高いと思いますが、IPOとしてはあまり人気が見込めないと考えています。


メディアに取り上げられる機会もあり、投資を行っている方なら同社の名前、もしくは「ひふみシリーズ」の名前を聞いたことがあると思います。


レオス・キャピタルワークス(7330)IPOの上場基本データと引受幹事について調べました

項目上場基本データ
上場日4月25日
市場グロース市場
業種証券、商品先物取引業
事業内容投資信託の設定、運用ならびに販売業務・投資一任契約に基づく投資顧問業務
ブックビルディング4月10日~4月14日
想定価格1,400円
仮条件1,100円~1,300円
公開価格1,300円
初値結果1,730円(公開価格1.33倍)
企業情報https://www.rheos.jp/
監査人 東陽監査法人
手取金の使途
  • システム投資
  • 運転資金


項目株数データ
公募株数357,700株
売出株数2,859,700株
公開株数(合計)3,217,400株
オーバーアロットメント482,600株
上場時発行済み株数12,374,300株
※公募分を含む
想定ベースの時価総額約173.2億円
幹事団大和証券(共同主幹事)
SBI証券(共同主幹事)
楽天証券
FFG証券
マネックス証券
野村證券
三菱UFJモルガン・スタンレー証券
松井証券
委託見込CONNECT
SBIネオトレード証券
auカブコム証券


レオス・キャピタルワークス(7330)の事業内容と上場に伴う評判を考察してみました

想定発行価格1,400円を基に吸収金額を算出すると約45.0億円となり、オーバーアロットメントを含めると約51.8億円規模の上場となります。


同社グループの事業領域は、投信投資顧問事業の単一セグメントになり「投資信託委託業務」「投資顧問業務(投資一任契約に係る業務)」「その他業務」から構成されています。


投資信託委託業務では、顧客が投資した資金を国内外の株式等に投資し、その運用成果をそれぞれの投資額に応じて分配する仕組みの金融商品を扱います。


投資信託委託業務では投資信託の設定、運用及び販売を行います。


公募投資信託(直接販売)ではひふみ投信やひふみワールド、ひふみらいとの取扱いがあります。公募投資信託(間接販売)ではひふみプラスやひふみワールド+、ひふみワールド年金等の取扱いがあります。


ひふみ投信やひふみプラスは独立系の投信になり受賞歴が多数あります。同社も途中までかなり勢いがある状況だったと思いますが、コロナ禍や市場悪化などで業績の落ち込みにつながったようです。


同社代表の藤野英人氏がひふみ投信マザーファンドの運用責任者を離れたあと、運用成績が落ち運用責任者の職務に戻るという何とも言えない材料も抱えています。


レオス・キャピタルワークス(7330)の業績
※有価証券届出書引用


投資顧問業務(投資一任契約に係る業務)は、顧客から投資判断を任され顧客に代わり資産運用を行う契約のことです。


この契約に基づき投資資金を受託、運用する業務を行います。


その他業務はベンチャーキャピタル業務を開始し、2021年4月にベンチャー企業への出資等を目的とした、「レオス・キャピタルパートナーズ株式会社」を100%子会社として設立しています。


前回の上場予定が2018年12月になり事業内容が少しかわっているようです。


レオス・キャピタルワークス(7330)IPOの事業紹介
※有価証券届出書引用


投資信託委託業務及び投資顧問業務の運用資産残高の推移を確認すると順調に拡大しているようです。


営業収益は投資信託の運用から得られる「委託者報酬」と投資一任契約等による「投資顧問報酬」の2種類の収入によって構成されています。


前回と異なり筆頭株主に「SBIファイナンシャルサービシーズ株式会社」の名前があります。同社はSBIホールディングスグループに入り安定を図ったと考えられます。


SBIファイナンシャルサービシーズは今回の上場で111,800株しか売出しに回さず、ISホールディングスが売出株の96.1%を放出します。ISホールディングスの力が薄れ今後SBIホールディングスグループに沿う形になりそうです。


市場から資金を吸収しISホールディングスの力がより弱まると考えられます。


レオス・キャピタルワークス(7330)IPOの営業実績
※有価証券届出書引用


レオス・キャピタルワークス(7330)の株主状況とロックアップについて調べました

会社設立は2003年4月16日、東京都千代田区丸の内一丁目11番1号に本社を構えます。 代表取締役会長兼社長は藤野英人氏(1966年8月29日生まれ)、株式保有率は4.19%(540,000株)です。


従業員数114人で臨時雇用者19人、平均年齢40.0歳、平均勤続年数4.4年、平均年間給与10,820,384円です。連結従業員数は116人で臨時雇用者は19人です。


セグメントは投信投資顧問事業の単一セグメントになります。


氏名又は名称所有株式数(株)所有株式数割合(%)ロック
SBIファイナンシャルサービシーズ株式会社6,161,700株47.80%
株式会社ISホールディングス3,051,000株23.67%
遠藤 昭二1,427,300株11.07%
藤野 英人540,000株4.19%
湯浅 光裕420,500株3.26%
遠藤 美樹180,000株1.40%
株式会社3A179,500株1.39%
※株主上位7名の状況、△表示は新株予約権を表します


上位株主には180日間(2023年10月21日まで)のロックアップが付与されています。ロックアップ解除倍率の記載は目論見にありません。


新株予約権保有者の一部に対してもロックアップが適用されます。


上場前の第三者割当等による新株予約権の割当を受けた者との間に継続所有等の確約を行っています。


親引けは従業員持株会に対し300百万円を上限として行われる予定となっています。


レオス・キャピタルワークス(7330)IPOの初値予想と幹事引受け株数をチェックしました

大手初値予想は仮条件発表後に掲載を予定しています。しばらくお待ちください。最新業績予想の他、仮条件発表後のPERやPBRなども後日追記します。


仮条件が1,100円~1,300円に下振れし人気のなさが伺えます。吸収金額は最大48.1億円、時価総額は約160.9億円になります。


単独上場になり日程の優位性はありますが、競合の株価が低迷しているため積極的に買われるとは考えにくい状況です。しかも前回承認時の仮条件1,300円~1,400円を下回ります。


個人的には不参加でいいのではないか?と考えています。レオスIPOに投資するくらいなら楽天銀行に参加したほうが面白いのではないか?と考えています。


知名度はあると思いますが、ひふみシリーズの旬は過ぎたと感じます。


親会社がかわり藤野英人氏の力も弱まったのではないか?方向性はどうなのか?など思うところがあります。そもそも業績が振るわない状況で上場するため勢いがありません。


大手初値予想1,300円~1,600円
修正値1,300円前後
直前予想1,300円

※注目度A、幹事引受け価格1,196円


業績を確認すると2023年3月期の連結予想を確認することができました。営業収益96.76億円となり前期比2.08%増、経常利益16.23億円となり前期比17.57%減となります。


四半期利益は10.53億円となり前期比19.19%減の予想が出ています。


公開価格が1,300円決定の場合の指標はEPS87.68からPER14.83倍、BPS471.36からPBR2.76倍になります。配当や株主優待の設定は現時点でありません。


類似企業比較でも株価が割安ではなさそうですし、大手情報では人件費上昇で業績悪化となっているようです。


個人的にはあまり乗り気がしないIPOなのでほぼスルー予定です。


上場直後に日銀会合が行われるため機関投資家が様子を伺い、積極的な投資が行われない可能性もあるようです。過去の栄光は薄れているようですね!


幹事名割当株数引受割合
大和証券(共同主幹事)2,252,800株70.02%
SBI証券(共同主幹事)868,600株27.00%
楽天証券16,000株0.50%
FFG証券16,000株0.50%
マネックス証券16,000株0.50%
野村證券16,000株0.50%
三菱UFJモルガン・スタンレー証券16,000株0.50%
松井証券16,000株0.50%


店頭であれば配分を得られる可能性は高いでしょう。ネット組もある程度期待できそうです。


IPOで利益が見込めるのかは精査する必要があると考えています。ISホールディングスに資金が流れるIPOですからね。


当選狙いだと大和証券とSBI証券からで良いかもしれません。またコネクトやSBIネオトレード証券からの申込みも有効だと思います。


SBIネオトレード証券は資金不要でIPO抽選に参加できます。今回は当選確率が高いのでは?と考えています。私は前回の上場で当選していましたが上場中止となってしまいました。


IPOルールは下記記事でまとめています!




大和証券と言えばグループ企業が出資しているFunvestでキャンペーンが行われています。


新規口座開設でAmazonギフト券1,000円分が貰えて投資すれば追加で1,500円分貰えます。合計2,500円分のアマギフGETとなります。こちらも詳しくまとめてみました。




類似企業のPERやPBRを調べました

類似企業とPERやPBRは仮条件発表後に記載したいと思います。


類似企業PER
PBR
いちご(2337)PER13.22倍PBR1.22倍
ファーストブラザーズ(3454)PER5.95倍PBR0.55倍
ジャフコグループ(8595)PER2.14倍PBR0.71倍
※2023年4月10日の株価基準

ストックオプションの株数や発行価格を調べました

ストックオプション行使期間株式の数発行価格
2017年10月01日~2025年8月31日528,200株32円
2019年7月01日~2027年5月31日10,300株77円
2024年1月20日~2031年12月15日334,500株1,365円


ストックオプション(新株予約権)は538,500株が上場時に行使期限を迎えます。


発行済株式総数12,016,600株に対する新株予約権の割合は7.26%に相当します。新株予約権による潜在株式数は873,000株です。


レオス・キャピタルワークス(7330)IPOの評価と申し込みスタンス!まとめ

レオス・キャピタルワークスのIPOは仮条件発表まで様子を伺いたいと思います。


4月に上場する銘柄の多くは吸収金額が大きめで一癖あると感じます。


レオス・キャピタルワークス(7330)IPOのまとめ
※レオス・キャピタルワークス公式サイト引用


同社の場合、ひふみ投信やひふみプラス、ひふみ年金の3つの投資信託が運用資産残高の60.2%を占めています。※2023年2月末時点


SBIホールディングスグループの力が強まる傾向にあり業績の期待はあると思います。


しかしIPOと考えると、ISホールディングスのために上場するようなものなので人気はあまりないと思います。


また、地合いを大きく受ける銘柄だと考えているため、米国を中心とした株式市場には神経質になっておいたほうがよさそうです。出口案件なだけに要警戒でしょう。


同社の営業収益の大部分は円建になっていますが、一部の投資一任契約の報酬額算定において外貨建てを採用しているそうです。こちらは頭に入れておく程度でよさそうです。


2023年4月上場のIPOがだいぶ出てきましたがどれもパッとしないようです。


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