Photosynth[フォトシンス](4379)のIPOがマザーズに新規上場承認されたので詳しくご紹介したいと思います。今回も業績や上場規模などを確認し、抽選に参考になるような情報を評価してみたいと思います。


主幹事は大和証券とクレディ・スイス証券が共同で務め公開株数6,313,300株、オーバーアロットメント946,900株です。上場規模は想定発行価格1,500円から計算すると約108.9億円になります。


事業的には悪くありませんが吸収金額が大きく赤字企業なので、人気を証券紙などで確認したい銘柄です。サブスク収益なのである程度赤字が許容されるはずです!


Photosynth[フォトシンス]IPOの初値予想と上場
※フォトシンス公式サイト引用


誰もが利用する鍵や扉を起点とした様々なサービスや価値を提供することで、事業拡大を目指している企業です。


フォトシンスが対象とする市場は、セキュリティ関連市場及び個人認証・アクセス管理型セキュリティソリューション市場です。


市場規模は大きくコロナ禍は同社の追風だと考えられます。


先行投資による赤字だと考えられますが、販売チャネルの新規開拓と拡大、さらに技術開発を通じたサービス自体の価値向上や上場後に得る信頼などもあると思います。


目論見でもストック型の収益モデルである一方で、顧客獲得費用や開発費用が先行して計上される特徴があり、短期的には赤字が先行することが一般的と書かれています。


言い訳だとは思いませんが吸収金額が大きいんですよね。と言うことで上場内容を確認してみたいと思います!!


Photosynth[フォトシンス](4379)IPOの上場基本データと引受幹事

項目上場基本データ
市場マザーズ
業種情報・通信業
事業内容IoT関連機器及びクラウド関連技術の研究開発、「Akerun入退室管理システム」を含むIoT・クラウドサービスの開発・提供
上場日11月05日
ブックビルディング期間10月20日~10月26日
想定価格1,500円
仮条件1,250円~1,500円
公開価格1,500円
初値結果1,410円(騰落率-6.00%)
企業情報https://photosynth.co.jp/
監査人有限責任あずさ監査法人


【手取金の使途】

手取概算額1,035百万円及び「1新規発行株式」の(注)5に記載の第三者割当増資の手取概算額上限1,413百万円については、①広告宣伝費、②賃貸用資産への投資、③ソフトウェア開発費、④借入金の返済に充当する予定。



項目株数データ
公募株数700,000株
売出株数5,613,300株
公開株数(合計)6,313,300株
オーバーアロットメント946,900株
上場時発行済み株数15,235,400株(公募分を含む)
想定ベースの時価総額約228.5億円
幹事団大和証券(共同主幹事)
クレディ・スイス証券(共同主幹事)
SBI証券
みずほ証券
いちよし証券
委託見込SBIネオトレード証券
DMM.com証券


Photosynth[フォトシンス](4379)上場評判とIPO分析

想定発行価格1,500円を基に吸収金額を算出すると約94.7億円となり、オーバーアロットメントを含めると約108.9億円規模の上場となります。売上拡大となりますが利益が出ず大赤字の企業のため、評価はプロに任せたい銘柄です。


同社グループは「つながるモノづくりで感動体験を未来に組み込む」を企業ミッションに掲げ、世の中の物理鍵とそれに伴う様々な制約から人々を解放し、扉で分断されたあらゆる場所や空間に人々が自由にアクセスできる「キーレス社会®」の実現を目指しています。


具体的には、スマートロック等のIoT機器及びクラウド型認証プラットフォームを活用したサービスを開発し、サブスクリプションモデルにより提供しています。


スマートロックとは、電気制御により鍵を開閉することができるインターネットに接続された錠前のことです。


Photosynth[フォトシンス]上場評判と業績
※有価証券届出書引用


同社グループの中核事業であるAkerun®事業は、キーレス社会の実現に向けて、クラウドとインターネットでつながるスマートロック等のエッジ端末による個人認証と、セキュリティを主軸とした関連サービスを法人向け、また住宅向けに展開しています。


Akerun事業の特徴は主に以下の3点です。


  1. サブスクリプションモデルによるHESaaSとして提供
  2. 堅牢なアクセス認証基盤及びクラウドセキュリティシステム
  3. アクセス認証基盤を活用した認証プラットフォームとしての価値


IPO的にはサブスクリプションモデルの事業内容なので好感度はよいです。赤字が許される領域なので上場時点で収益がどうなるのか気になります。


Akerun事業で展開される各サービスは、ハードウェアとソフトウェアを組み合わせ、月単位/年単位などで課金されるサブスクリプションモデルによるレンタルサービスとして提供しているそうです。


サブスクリプションモデルによるユーザーの導入障壁の低減や後述のAkerun事業における強みなどを背景に、ARRが順調に拡大しているそうです。


さらに、このARRを支えるサブスクリプション収益の比率も事業収益全体の約90%を実現しています。でも大赤字なんですよね!!


Photosynth[フォトシンス]IPOのマーケット領域
※有価証券届出書引用


同社グループは、事業収益に占めるサブスクリプション収益の高い比率、低い解約率などを実現する、継続的な収益を生み出すリカーリングビジネスにより、MRR及びARRの最大化を通じた持続可能な成長を実現しているとあります。


どうでしょうね。


ベンチャーキャピタルによる売出株が多く、赤字なので投資家は警戒すると思います。銘柄的には面白みも感じます。


Photosynth[フォトシンス]の販売実績
※有価証券届出書引用


Akerun事業を支える中核サービスである法人向けの「Akerun入退室管理システム」は、鍵の物理的開閉やデータ通信などを担うハードウェア機器と、認証、鍵権限の管理、履歴の閲覧などを行う、スマートデバイス向けアプリケーション及びWebアプリケーション等のソフトウェアで構成されています。


市場における優位性として要件の厳しい法人向け事業で培った広範な実績、高水準の利用体験を可能にするハードウェアの開発及び無線通信やセキュリティにおけるソフトウェアの開発に強みを有しているそうです。


住宅領域におけるAkerun事業では、新型コロナウイルス感染症の影響による、非対面によるサービス利用や荷物の受け取り、人や物品のトレーサビリティなどへのニーズの高まりを受け、デジタルを活用する取り組みも拡大しているそうです。


今後もデジタル化の流れは消費者だけでなく、住宅関連のサービス事業者や不動産事業者にも拡大し、物件の内覧や管理をデジタル化によって効率化する取り組みなど、不動産テックと呼ばれる市場も拡大する期待があるそうです。


せめて黒字化できていれば人気化すると思いますがどうでしょうか。


Photosynth[フォトシンス](4379)の企業財務情報と配当性向

回次第6期第7期
決算年月2019年12月2020年12月
売上高778,8421,175,930
経常損失△708,571△683,531
当期純損失△713,566△1,184,811
資本金159,96890,000
純資産額90,315467,143
総資産額1,367,2281,866,354
1株当たり純資産額△191.96△246.75
1株当たり当期純損失△74.94△96.24
自己資本比率(%)6.6125.03
自己資本利益率(%)
株価収益率(倍)
配当性向(%)
営業活動によるキャッシュ・フロー△585,500△545,299
投資活動によるキャッシュ・フロー△156,594△186,396
財務活動によるキャッシュ・フロー619,2101,617,301
現金及び現金同等物の期末残高709,1921,594,797
※数値は千円単位



第8期第2四半期連結累計期間(2021年1月01日~2021年6月30日)
  • 売上高716,455千円
  • 営業損失312,825千円
  • 経常損失316,682千円
  • 親会社株主に帰属する四半期純損失317,012千円



【第8期第2期のチェックポイント!】

コロナ禍によりコワーキングスペースやシェアオフィスなどの活用へとシフトしており、サテライトオフィスやコワーキングスペース、シェアオフィスなどのフレキシブルオフィスへの需要拡大などが高まり、継続的な問い合わせや導入が促進されているそうです。

またエンジニア等の人件費や研究開発費の先行投資を行っているとあります。そして結論的には継続的なLTVの最大化と新規顧客獲得を加速した時期だったそうです。

オフィス領域における成長拡大に向け、中小企業への販売促進施策を継続的に強化するために、大阪と福岡の地方拠点の活用に加え、販売パートナーを支える専任チームの強化・拡充を通じた価値提案を加速しているそうです。


Photosynth[フォトシンス](4379)の株主状況とロックアップについて

会社設立は2014年9月01日、東京都港区芝五丁目29番11号に本社を構えます。社長は河瀬航大氏(1988年9月19日生まれ)、株式保有率は18.35%(2,962,800株)です。


従業員数149人で臨時雇用者13人、平均年齢33.9歳、平均勤続年数1.9年、平均年間給与5,744,000円です。連結従業員数も149人で臨時雇用者13人のままです。


セグメントはAkerun事業の単一セグメントです。


氏名又は名称所有株式数(株)所有株式数割合(%)ロック
河瀬 航大2,962,800株18.35%
グロービス5号ファンド投資事業有限責任組合1,583,600株9.81%
農林中央金庫1,202,000株7.45%
コタエル信託株式会社914,200株5.66%
ジャフコSV4共有投資事業有限責任組合883,200株5.47%
Fidelity Funds700,000株4.34%
Globis Fund V, L. P.676,000株4.19%
※株主上位7名の状況


【ロックアップについて】

本募集並びに引受人の買取引受による売出しに関連して、売出人かつ貸株人である河瀬航大、売出人である上坂宏明、丹野悠哉、小林奨、本間和弘、株式会社ガイアックス、CBC株式会社、齋藤孝一及び髙橋謙輔、並びに当社の株主である、Kawase&Co.合同会社、井上英輔、及川卓也、MF-GB2号投資事業有限責任組合及び株式会社MSERRNTは、共同主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場日後180日目(2022年5月03日)までの期間、共同主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社普通株式の売却等を行わない旨を合意しております。

また、売出人である、グロービス5号ファンド投資事業有限責任組合、ジャフコSV4共有投資事業有限責任組合、Globis Fund V, L. P.、DCIハイテク製造業成長支援投資事業有限責任組合、東京都ベンチャー企業成長支援投資事業有限責任組合、~省略~ は、共同主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場日後90日目(2022年2月02日)までの期間、共同主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社普通株式の売却等(ただし、引受人の買取引受による売出し及び売却価格が本募集等における発行価格又は売出価格の1.5倍以上であって、大和証券株式会社を通して行う株式会社東京証券取引所取引での売却等は除く)を行わない旨を合意しております。

この他新株予約権保有者は新株予約権及び新株予約権の行使により、取得した普通株式の売却等を行わない事の合意が行われています。

※有価証券届出書(新規公開時)引用



上位株主には90日間(2022年2月02日まで)と180日間(2022年5月03日まで)のロックアップが付与されています。


売出人等に対してはロックアップ解除倍率が売出価格(発行価格)の1.5倍以上となります。親引けは行われません。


コタエル信託株式会社は新株予約権、農林中央金庫とFidelity Fundsは継続所有等の確約となります。


Photosynth[フォトシンス](4379)IPOの初値予想と幹事引受け株数

大手初値予想は仮条件発表後に掲載を予定しています。しばらくお待ちください。最新業績予想の他、仮条件発表後のPERやPBRなども後日追記します。


スマートロック国内最大手の企業で初物扱いのIPOになりますが、仮条件が下振れし1,250円~1,500円に決定しました。吸収金額は最大で108.9億円、時価総額228.5億円と想定発行価格とかわりありません。


また目論見の訂正事項によれば上場承認後に、株式会社モビリティの代理人弁護士から同社製品の「Akerun Pro」のICカードリーダーが、モビリティの保有する特許4789092号を侵害しており、3,000,000円程度の支払いを求める通知を受けているそうです。


Photosynth的には特許権侵害はなくモビリティの請求には理由がないと発表しています。請求金額も低いため上場に影響はないと考えられます。


大手初値予想1,800円~2,500円
修正値1,600円~2,000円
最終値1,800円

※注目度A、最終値は2021年11月04日に追記


通常100万円程かかる工事費用が不要になり、初期費用も一切かからない同社サービスは人気が高いようです。上場するとこでさらに知名度引上げを狙っていると考えられます。直近でも大手企業からの問合せがあるそうです。


法人向けクラウド型入退室管理システムで競合と言える企業はまだ存在しないようです!


2021年12月期の連結業績予想では売上15.11億円となり前期比28.60%増、経常利益-10.70億円となり前期-6.83億円から赤字額が増加します。


四半期利益は-10.62億円となり前期-11.84億円から1.20億円の赤字縮小となります。サブスクリプションモデルモデルによる収益のため黒字化すれば株価が大きく跳ねる期待があります。それがいつなのかはっきりわかりませけどね。


また、海外配分の上限が50%未満から77%に引上げられています。このためIPOに当選したい方は積極的にブックビルディングに参加しておくことをお勧めします。※公開株数の半数未満から売出株数に変更


仮条件の上限が想定発行価格になった理由としてはVC売出し株が多いため、需給を考えてのことでしょう。


売上高もまだ15億円程度しかなく大赤字のため業績面の不安もあると思います。個人的には株数が多いため全力で当選を目指したいと考えています。意外に人気だと予想しています。


幹事名割当株数引受割合
大和証券(共同主幹事)5,366,500株85.00%
クレディ・スイス証券(共同主幹事)820,700株13.00%
SBI証券63,100株1.00%
みずほ証券31,500株0.50%
いちよし証券31,500株0.50%
※2021年10月29日に幹事割当数を追記


当選を狙うのであれば大和証券を中心に抽選に参加しておきましょう。引受幹事は少ないため少し気になる銘柄です。ただ赤字企業なので躊躇します。


また大和証券グループのCONNECT(コネクト)からも抽選に参加できると思います。身近な方もコネクトから当選しているため私も夫婦で口座開設を行いました。


詳しくは下記記事でまとめています。大和ネクスト銀行を利用するとメリットがあります!!




また未上場企業への投資が注目を集めています。タイミングよくCAMPFIRE Angelsa>で口座開設キャンペーンが行われているため詳細をまとめてみました。


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業界最大手のファンディーノさんだと当サイト特典でAmazonギフト券を1,000円分プレゼントしています。


こちらも口座開設のみで貰えるキャンペーンになります。興味があれば頂いてください。既に取扱い企業で上場した企業が出ています!!




類似企業のPERやPBRを調べてみました

類似企業とPERやPBRは仮条件発表後に記載したいと思います。


類似企業PER
PBR
日本電気(6701)PER25.49倍PBR1.31倍
ソニーグループ(6758)PER21.26倍PBR2.83倍
セコム(9735)PER20.32倍PBR1.62倍
※2021年10月21日の株価基準

ストックオプションの株数や発行価格を調べました

ストックオプション行使期間株式の数発行価格
2018年4月01日~2026年3月31日18,000株284円
2019年4月01日~2027年3月31日17,600株284円
2020年7月18日~2028年7月17日398,800株288円
2021年3月30日~2029年3月29日120,800株400円
2022年3月31日~2030年3月30日80,600株475円
2023年3月30日~2031年3月29日59,600株700円
2023年4月01日~2036年7月29日914,200株1,084円


ストックオプション(新株予約権)は1,609,600株存在し、行使期限に入る株は555,200株になります。ただしロックアップ対象です。


新株予約権による潜在株式数は1,609,600株、発行済株式総数14,535,400株の11.1%に相当することになります!!


ツイッターでもIPO記事のチェックができます!

最新情報を手に入れたい方やレア情報、気になったことをツイートしています。IPO投資歴は15年と長くソーシャルレンディングも6年目突入!安定の利益でブログも15年目に突入。


Photosynth[フォトシンス](4379)IPOの評価と申し込みスタンスまとめ

Photosynth[フォトシンス]のIPOは利益が見込めるかもしれないため注視しておきたいと思います。一見不人気と思える銘柄でも利益が狙える銘柄が続いています。


利益が狙えるとわかれば全力で参加したいと思います!


Photosynth[フォトシンス]IPOの評価
※フォトシンス公式サイト引用


セキュリティ関連市場や個人認証・アクセス管理型セキュリティソリューション市場が同社の対象市場になります。


先行投資はわからないでもないですよね。また解約率が想定を上回る場合はストック型の収益モデルが崩れます。それはないと思いますが、IT系の企業は技術革新のスピードがはやいため警戒はしておきましょう。


コロナ禍ではクラウド型の入退室管理システムの後付け需要が増加しているため、しばらくは業績押し上げの期待もできます。


ハードウエアー対応のSaaS企業なので大丈夫だと思いますが、現在は広告宣伝費投資による知名度向上や営業体制強化による潜在顧客獲得を狙っているそうです。


VC売出し株が少なければ積極的に投資を行いますが、この辺りがどうでしょうか。多分IPOには参加しますが精査したいところです。積極的に抽選参加すればIPOに当選する確率は高いと思います。


5万円でも利益が出れば嬉しいIPOでしょうか!?海外販売も予定されています。


ロケットファンドに口座開設してみました。事業投資型クラウドファンディングになり、株式投資型クラウドファンディングに少し近い投資だと個人的に感じました。


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