CINC[シンク](4378)のIPOがマザーズに新規上場承認されたので詳しくご紹介したいと思います。今回も業績や上場規模などを確認し、IPO抽選に参考になるような情報を評価してみたいと思います。


主幹事はSMBC日興証券が務め公開株数832,400株、オーバーアロットメント124,800株です。上場規模は想定発行価格2,850円から計算すると約27.3億円になります。


IPO的には好まれる業態なので利益見込みが強いと思います!


CINC(4378)IPOの初値予想と上場
※CINC[シンク]公式サイト引用


ビッグデータやAI(人工知能)、DXコンサルティングなど個人投資家に人気のキーワードが登場するビジネスを行っている企業です。


収益はサブスクリプション型になり、ストック売上高がコロナ禍でも拡大傾向にあります。前期比で四半期利益も急拡大となり、今期利益は過去最高益となる見込みのようです。


ただし業績規模が小さいためどこまで評価できるのか精査しなければなりません。


ビッグデータを活用したSaaS型のソリューション開発や販売を行うビジネスのため需要見込みは強いと思います。コンサルティングも行っているためIPO投資家には人気でしょう。


業績規模に対して上場規模が欲張りなのでそこが個人的に気になります!


CINC(4378)IPOの上場基本データと引受幹事

項目上場基本データ
市場マザーズ
業種情報・通信業
事業内容 デジタルマーケティングの調査・分析・運用・改善ツール「Keywordmap」シリーズの開発・販売、DXコンサルティングサービスの提供
上場日10月26日
ブックビルディング期間10月11日~10月15日
想定価格2,850円
仮条件2,850円~3,080円
公開価格3,080円
初値結果3,950円(公開価格1.28倍)
企業情報https://www.cinc-j.co.jp/
監査人東陽監査法人


【手取金の使途】

差引手取概算額850,016千円については、①サービス開発費、②設備投資、③人材投資、④借入金返済に充当する予定であります。残額については、銀行からの借入金の返済資金として充当する予定であります。また、上記調達資金は、具体的な充当時期までは、安全性の高い金融資産で運用していく方針。

※有価証券届出書(新規公開時)引用



項目株数データ
公募株数328,000株
売出株数504,400株
公開株数(合計)832,400株
オーバーアロットメント124,800株
上場時発行済み株数 3,328,000株(公募分を含む)
想定ベースの時価総額約94.8億円
幹事団SMBC日興(主幹事)
野村證券
SBI証券
楽天証券
松井証券
岩井コスモ証券
いちよし証券
東海東京証券
マネックス証券
委託見込SBIネオトレード証券
DMM.com証券(PR)


CINC(4378)上場評判とIPO分析

想定発行価格2,850円を基に吸収金額を算出すると約23.7億円となり、オーバーアロットメントを含めると約27.3億円規模の上場となります。少し上場規模が大きいようですね。


同社はビッグデータとAI・機械学習技術で、顧客のマーケティング課題をデータドリブンに解決し、ビジネスの成果創出を支援しています。


主たる事業はマーケティング用調査・分析ツール「Keywordmap」シリーズの開発・提供を行うソリューション事業、「Keywordmap」シリーズを用いてDXコンサルティングを提供するアナリティクス事業を展開しています。


ソリューション事業では、「Keywordmap」および「Keywordmap for SNS」を主軸に、マーケティングにおける調査、分析、運用を支援するソフトウェアの開発・販売を行っています。


「Keywordmap」シリーズは同社が運営するクローラーや、データサービスプロバイダーを通じて取得したビッグデータを、自然言語処理・機械学習・深層学習技術と統計学を用いて解析を加えながら、分析用のデータを提供するプロダクトとなっています。


CINC(4378)上場評判と業績
※有価証券届出書引用


アナリティクス事業では、「Keywordmap」シリーズを活用し、ビッグデータの解析を基盤としたマーケティングソリューションを提供しています。


同社のデータアナリストが「Keywordmap」シリーズが保有するビッグデータを中心に、多量かつ多様なデータを定量的・客観的に調査・分析し、クライアントの市場における需要・供給の状況や、競合他社の戦略について的確に把握することができます。


その結果、クライアントのデジタルマーケティングの戦略立案・施策実行・効果測定までを統合的にサポートできるそうです。


CINC[シンク](4378)IPOの事業内容とストック売上高
※有価証券届出書引用


「Keywordmap」は独自に取得したビッグデータや、データサービスプロバイダー企業を通じて収集したデータを活用し、検索エンジンマーケティングに関わるマーケティング調査、分析を支援するクラウド型ソフトウェアです。


月額定額制のサブスクリプション型の料金体系になり、保有データの精度の高さや効率的な分析作業が可能になる特徴があります。


CINC[シンク](4378)IPOの販売実績
※有価証券届出書引用


「Keywordmap for SNS」はTwitterやYouTubeなどSNSの利用者数が増加しており、SNS経由の売上影響度も高まっているためリリースしているそうです。


市場の変化と事業者によるSNSマーケティングへの関心の高まりから、2019年10月にTwitterのデータ解析を通じてSNSマーケティングを調査・分析・プラニングできるサービス「Keywordmap for SNS」をリリースしたとあります。


こちらも月額定額制のサブスクリプション型の料金体系となっています。


従来のSNS分析ツールが、SNSマーケティングによる口コミ数の発生数増加を支援することに主眼が置かれていたのに対し、Keywordmap for SNSは、コンテンツマーケティングを用いた顧客との接点作り、認知および行動変容(購買行動へと誘導)の発生に主眼を置いているそうです。


各企業が獲得したい潜在顧客層となるユーザーがSNS上でどのような情報に興味関心を示すかを分析し、顧客層が関心を持つ情報を積極的に発信することで顧客層とSNSで接点を作ることが可能となります。


CINC(4378)の企業財務情報と配当性向

回次第6期第7期
決算年月2019年10月2020年10月
売上高764,181934,358
経常利益99,89239,476
当期純利益74,00211,433
資本金10,00010,000
純資産額224,142235,835
総資産額650,139767,273
1株当たり純資産額74.7178.53
1株当たり当期純利益金額24.673.81
自己資本比率(%)34.530.7
自己資本利益率(%)39.55.0
株価収益率(倍)
配当性向(%)
営業活動によるキャッシュ・フロー112,20234,979
投資活動によるキャッシュ・フロー△16,480△73,303
財務活動によるキャッシュ・フロー246,999105,281
現金及び現金同等物の期末残高462,152529,109
※数値は千円単位



第8期第3四半期累計期間(2020年11月01日~2021年7月31日)
  • 売上高932,806千円
  • 営業利益164,076千円
  • 経常利益162,903千円
  • 四半期純利益107,160千円



【第8期第3期のチェックポイント!】

今期は新型コロナウイルス感染症の拡大懸念が再び高まるなど収束の見通しが立たない中で、先行きが依然として不透明な状況が続いています。

同社が展開するサービスを取り巻く環境はインターネット、スマートフォン、SNSの普及によりデジタルチャネルでの購買が一般化し、企業のマーケティング活動のデジタルシフトが加速することが予想されています。

そのため事業展開するDXコンサルティングや「Keywordmap」シリーズ等のデジタルマーケティングを支援するサービスへの需要が引続き拡大傾向にあり堅調な成長を続けているそうです。


CINC(4378)の株主状況とロックアップについて

会社設立は2014年4月01日、東京都港区赤坂一丁目9番13号に本社を構えます。社長は石松友典氏(1980年5月13日生まれ)、株式保有率は39.39%(1,290,000株)です。


従業員数87人で臨時雇用者9人、平均年齢30.8歳、平均勤続年数2.1年、平均年間給与5,325,000円です。


セグメント別従業員数はソリューション事業25人(臨時3人)、アナリティクス事業43人(臨時5人)、全社共通19人(臨時1人)となっています。


氏名又は名称所有株式数(株)所有株式数割合(%)ロック
石松 友典1,290,000株39.39%
株式会社CZ810,000株24.73%
株式会社平企画465,000株14.20%
平 大志朗435,000株13.28%
前山 奈津子240,000株7.33%
渡井 弘一9,000株0.27%
雨越 仁9,000株0.27%
※株主上位7名の状況


【ロックアップについて】

本募集及び引受人の買取引受による売出しに関し、売出人かつ貸株人である石松友典及び平大志朗、売出人である株式会社CZ並びに当社株主である株式会社平企画は、SMBC日興証券株式会社に対して、本募集及び引受人の買取引受による売出しにかかる元引受契約締結日に始まり、上場(売買開始)日から起算して180日目の2022年4月23日までの期間中は、主幹事会社の事前の書面による承諾を受けることなく、元引受契約締結日に自己の計算で保有する当社普通株式及び当社普通株式を取得する権利を有する有価証券の発行、譲渡又は売却等を行わない旨を約束しております。

※有価証券届出書(新規公開時)引用



上位株主には180日間(2022年4月23日まで)のロックアップが付与されています。ロックアップ解除倍率の設定はありません。


また、上場前の第三者割当等による募集株式等の割当に関し割当を受けた者との間で継続所有等の確約を行っています。


親引けは行われません。


前山奈津子氏、渡井弘一氏、雨越仁氏保有株は新株予約権になります。


CINC(4378)IPOの初値予想と幹事引受け株数

大手初値予想は仮条件発表後に掲載を予定しています。しばらくお待ちください。最新業績予想の他、仮条件発表後のPERやPBRなども後日追記します。


仮条件範囲は2,850円~3,080円と想定発行価格から上限方向に230円広げられました。これにより吸収金額が29.5億円、時価総額102.5億円となります。


同社はマーケティング課題等をビッグデータやAI(人工知能)で解決するビジネスを行います。また、DXコンサルなどIPOでは人気事業を手掛け業績急拡大となっている銘柄です。そのため初値不安はなく利益が見込めると思います。


ただし既に株価設定が高いため初値2倍となるようなことはなさそうです。ネガサ株なのでまとまった利益が出ると考えています。


大手初値予想4,000円~5,000円
修正値4,000円~4,500円

※注目度A、修正値は10月11日に追記しました


2021年10月期の単独業績予想は売上12.34億円となり前期比32.12%増、経常利益1.61億円となり前期比312.82%増となります。


四半期利益は1.12億円となり前期比918.18%増を見込みます。四半期利益は前期が低いだけなので気を付けてください。2019年10月期の四半期利益は0.74億円です。とは言っても増収増益なのは間違いありません。


EPS37.31からPER82.55倍、BPS359.85からPBR8.56倍になります。配当や株主優待の設定は上場時点でありません。


事業拡大の期待は高いと思いますが、業績水準が低いため初値買いする方は気を付けたほうがよさそうです。人気化する要素は持ち合わせていると思いますが、来期も売上拡大となるのかは現時点で不明です。


ビッグデータを自然言語処理や機械学習、深層学習技術を用いて解析を行うため投資家にはキーワード的に人気になる可能性があります。


人材さえ集めることができれば業績拡大は難しくなさそうです。上場規模がやや大きいため初値1.5倍程度が目安になりそうです。


VC保有株はなく180日間のロックアップ設定のため上場時に公開株以外の株流通は少ないと考えらえます。初値が上がらなければセカンダリーで盛り上がる可能性もあると思います。


幹事名割当株数引受割合
SMBC日興(主幹事)716,200株86.04%
野村證券41,600株5.00%
SBI証券33,200株3.99%
楽天証券8,300株1.00%
松井証券8,300株1.00%
岩井コスモ証券8,300株1.00%
いちよし証券8,300株1.00%
東海東京証券4,100株0.49%
マネックス証券4,100株0.49%


株数が若干多めなので主幹事のSMBC日興証券からの申込を優先しておきましょう。株単価が高いためもしかしたら大きな利益になるかもしれません。


IPOルールは下記記事でまとめています。私は久しぶりにSMBC日興でIPOが当たりました!!




また、前受け金不要でIPO抽選に参加できる野村證券と松井証券からの申込みを行っておきましょう。


最近は松井証券の取扱いが増えたせいなのか、当選している方を見かけることが多くなっています。私も6月上場分で1枚当選しています。




新しいキャンペーンがCAMPFIRE Ownersで始まったのでご紹介したいと思います。


口座開設で1,000円分のAmazonギフト券が貰えて、投資を行うとさらに追加でAmazonギフト券を貰えます。詳細は下記記事でまとめているのでよかったら参考にしてください。




類似企業のPERやPBRを調べてみました

類似企業とPERやPBRは仮条件発表後に記載したいと思います。


類似企業PER
PBR
ブレインパッド(3655)PER59.62倍PBR9.06倍
ALBERT(3906)PER79.13倍PBR6倍
PKSHA Technology(3993)PER735.38倍PBR2.06倍
※2021年10月10日の株価基準

ストックオプションの株数や発行価格を調べました

ストックオプション行使期間株式の数発行価格
2021年10月22日~2029年10月18日35,100株51.7円
2020年1月30日~2040年1月29日240,000株52.8円


ストックオプション(新株予約権)は275,100株あり、上場日には全ての株式が行使期限を迎えます。


ただし、条件が設定されており35,100株について上場後6ヶ月を経過しないと売却できません。240,000株については普通株式の普通取引の終値が行使価格を下回らなければ売却可能のようです。※別途上場後6ヶ月以降の売却が前山奈津子氏に掛けられていました


ツイッターでもIPO記事のチェックができます!

最新情報を手に入れたい方やレア情報、気になったことをツイートしています。IPO投資歴は15年と長くソーシャルレンディングも6年目突入!安定の利益でブログも15年目に突入。


CINC(4378)IPOの評価と申し込みスタンスまとめ

CINC[シンク]IPOは上場規模に少し不安があります。しかしIPOが少ない10月に上場するため利益が狙えると考えています。


個人投資家には人気だと思うので全力で参加しておきたいと思います!!


CINC(4378)IPOの評価
※CINC[シンク]公式サイト引用


創業時からデータ取得のためのクローリング・データベース取扱技術の研究開発に関して、強みを持っている企業です。


「Keywordmap」シリーズでは競合他社が扱うことが困難なデータを蓄積していくと同時に、ソリューション事業に関しては新機能開発による契約件数の拡大、豊富なオプションプランによるアップセルを通じた契約単価の引き上げを推進していくそうです。


アナリティクス事業では優秀なコンサルタントの採用と育成を進め、顧客基盤の拡大を図って行くとあります。


現在勢いに乗る企業のため強気な発言が目論見でも目立ちます。ビッグデータとテクノロジー(AI技術)を駆使する高い技術力が極めて重要と認識しているそうなので期待しておきましょう。


SaaS形態でのサービス提供のため、顧客側で大規模なシステム環境を構築する必要がなく導入できる仕組みから、今後も売上拡大の期待があるようです。


多少不安もありますが、当選を狙って抽選に参加するスタンスでよいと考えています!


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