ジーネクスト(4179)のIPOがマザーズに新規上場承認されたので詳しくご紹介したいと思います。今回も業績や上場規模などを確認し、IPO抽選に参考になるような情報を評価してみたいと思います。


主幹事はSMBC日興証券が務め公開株数556,500株、オーバーアロットメント83,400株です。上場規模は想定発行価格1,130円から計算すると約7.2億円になります。


DXやクラウドなどIPOでは人気キーワードが入っています。業績面の心配は少しありますが人気化しそうです。


ジーネクスト(4179)IPOの初値予想と上場
※ジーネクスト公式サイト引用


ジーネクストの主力サービス「Discoveriez」ありきの企業になります。赤字が続き利益が出ていない期間が数年ある中で今期第3四半期開示情報では黒字化しています。


顧客対応ソフトウェアの需要がどの程度あるのかわかりませんが売上が伸びています。ただ売上は多少鈍化しているように感じます。


UI/UXに取り組んでいるためサービス向上につながることも多そうです。競争優位性の源泉となっているユーザビリティの維持向上が必要不可欠だと同社も言っていますからね。


ストック型売上になるため上場後の業績に期待しましょう!


ジーネクスト(4179)IPOの上場基本データと引受幹事

項目上場基本データ
市場マザーズ
業種情報・通信業
事業内容顧客対応ソフトウェア「Discoveriez」の開発及び提供
上場日3月25日
ブックビルディング期間3月10日~3月16日
想定価格1,130円
仮条件1,130円~1,230円
公開価格1,230円
初値結果2,851円(公開価格2.32倍)
企業情報https://www.gnext.co.jp/
監査人東邦監査法人


【手取金の使途】

手取概算額355,860千円に本第三者割当増資の手取概算額上限86,399千円と合わせた、手取概算額合計上限442,259千円について、当社の主たるソリューションである「Discoveriez」の更なる機能強化や新機能開発等を行うにあたり必要となる優秀な人材を確保するため、エンジニア、営業及びカスタマーサクセス等の人件費・採用費、さらに、当社サービスの認知度向上のための広告宣伝費として充当する予定であります。

①「Discoveriez」の機能強化133,000千円
②エンジニア、営業及びカスタマーサクセス等の人件費・採用費122,659千円
③当社サービスの認知度向上のための広告宣伝費184,800千円

残額については、2023年3月期以降の将来の新規事業や海外進出に備え、運転資金に充当する予定

※有価証券届出書(新規公開時)引用



項目株数データ
公募株数350,000株
売出株数206,500株
公開株数(合計)556,500株
オーバーアロットメント83,400株
上場時発行済み株数4,082,200株(公募分を含む)
想定ベースの時価総額約46.1億円
幹事団SMBC日興証券(主幹事)
大和証券
みずほ証券
マネックス証券
いちよし証券
丸三証券
岩井コスモ証券
水戸証券
極東証券
松井証券
委託見込DMM.com証券(PR)


ジーネクスト(4179)上場評判とIPO分析

想定発行価格1,130円を基に吸収金額を算出すると約6.3億円となり、オーバーアロットメントを含めると約7.2億円規模の上場となります。上場規模が小さくラウド事業を行うため人気だと思います!


同社グループは「お客さまの声で世界を変える」というミッションのもと、顧客対応をDX(デジタル・トランスフォーメーション)化するプラットフォーム「Discoveriez」を、様々な規模・業種の企業向けに、主にクラウド形式で提供しています。


顧客対応業務とは「コンタクトセンター」や「お客様相談室」など企業と顧客を繋ぐ窓口に寄せられる、お問い合わせやクレームなどの対応業務です。顧客と実際に対面する場合もありますが、基本的には電話やメール、チャットなどで対応します。


「Discoveriez」は、複雑化していく顧客対応業務をデジタルの力で効率化し、顧客対応で集まるお客さまの声を、経営判断やリスクマネジメント、品質管理、新商品開発、マーケティングなど、企業の事業活動に反映させ様々なプロセスの可視化や、実行フローのマネジメントを強みとするICTプラットフォームとなっています。


DXに取り組む企業が多くなっている中、顧客対応分野においては各個人の知識やノウハウに依存し属人化しやすいため、顧客対応のDXへの取り組みが企業にとって難易度が高いのが現状です。


また、事業の単純なICTによる効率化のみがDXへの取り組みとなってしまい、本来のDXである改革まで至ることが、さらに難易度が高いのが実情だと認識しているそうです。


ジーネクスト(4179)上場評判と業績
※有価証券届出書引用


ジーネクストグループは、国内大手企業を中心に多数の導入実績も含め「お客さまの声」と向かい合うサービスを提供しており、これまで培った知識・経験・ノウハウを活かしたプラットフォームである「Discoveriez」を提供することにより、企業のDXの実現をサポートしいます。


顧客対応に関連するUI/UXによる業務効率化に加え、顧客の声から企業活動において発生するリスクを早期に発見するリスクマネジメントの機能があります。


また、社内外のステークホルダーに顧客の声を一気通貫で共有することのできる機能を持つプラットフォームを提供することで、「Discoveriez」を導入する企業に対し、顧客との持続的な信頼関係の向上と企業経営を支援しています。


ジーネクスト(4179)のビジネスモデル
※有価証券届出書引用


「Discoveriez」は、コールセンターで受け付けた顧客からの電話、メールやチャットなどの内容を一元化できます。


社内の各部署・社外などステークホルダーとの情報共有、ワークフローによる対応処理の承認や記録、リスクマネジメント、品質管理・新商品開発情報、集計や分析などをシームレスに管理することができるクラウド方式で提供されるソフトウェアです。


ジーネクスト(4179)IPOの販売実績と取引先
※有価証券届出書引用


サービスの主な機能は以下になります。


  1. あらゆるVOCデータを一元管理
  2. リスクマネジメント機能により異常を確認し、安全・安心な対応をアシスト
  3. 2Wayコミュニケーションにより、ポータルから全社へ同時に情報を配信
  4. 個人情報保護に配慮したセキュリティ機能
  5. 使いやすいUI/UXにより業務効率化を実現する機能を標準搭載
  6. CTIシステムとの豊富な連携実績


また、「顧客対応DXプラットフォーム事業」の単一セグメントとなっていますが、クラウド事業とオンプレ事業の2つがあります。


従来のオンプレミス型顧客対応窓口向けサービスで培ったノウハウをクラウド型にレベルアップした、汎用性の高いプラットフォーム「Discoveriez」を提供とあります。


料金体系は導入料+ライセンス利用料となり殆どクラウド型に切り替わっているようです。オンプレミス型はどの業界でも減ってきているため、今後は同社が取り組んでいるクラウド型サービスが主流になると思います。現在進行形で多くの企業で変革が起きています。


オンプレミス型の料金体系は導入料+メンテナンス・保守費用となっています。


ジーネクスト(4179)の企業財務情報と配当性向

回次第18期第19期
決算年月2019年3月2020年3月
売上高505,294531,252
経常損失△109,902△183,480
親会社株主に帰属する当期純損失△110,064△184,433
包括利益△109,577△184,731
純資産額△238,998△96,449
総資産額187,916242,871
1株当たり純資産額△99.73△30.09
1株当たり当期純損失△46.44△63.49
自己資本比率(%)△127.6△39.9
自己資本利益率(%)
株価収益率(倍)
配当性向(%)
営業活動によるキャッシュ・フロー△137,098△119,604
投資活動によるキャッシュ・フロー△2,904△2,210
財務活動によるキャッシュ・フロー123,063233,095
現金及び現金同等物の期末残高14,479125,657
※数値は千円単位



第20期第3四半期連結累計期間(2020年4月01日~2020年12月31日)
  • 売上高551,058千円
  • 営業利益65,421千円
  • 経常利益65,921千円
  • 親会社株主に帰属する四半期純利益56,607千円



【第20期第3期のチェックポイント!】

ジーネクストグループは、顧客対応に特化したプラットフォーム「Discoveriez」の新規顧客の獲得とともに、提供サービスのアップセル・クロスセルの促進による既存顧客との取引拡大に注力しています。過年度より「Discoveriez」の基盤開発並びに機能強化の先行投資を行ってきた結果、個別案件のカスタマイズ費用低減等により粗利率が改善したそうです。

同社グループの主たる事業領域であるクラウド基盤市場では、既存情報システムのオンプレミス型からクラウド型への移行だけでなく、DXの実現を目的としたサービス利用の拡大により堅調に推移しています。


ジーネクスト(4179)の株主状況とロックアップについて

会社設立は2001年7月12日、東京都千代田区飯田橋四丁目7番1号に本社を構えます。社長は横治祐介氏(1977年7月13日生まれ)、株式保有率は39.42%(1,616,250株)です。


従業員数29人で臨時雇用者0人、平均年齢36.6歳、平均勤続年数3.2年、平均年間給与5,959,000円です。


連結従業員数は41人(臨時0人)となり、セグメントは顧客対応DXプラットフォーム事業の単一セグメントです。


氏名又は名称所有株式数(株)所有株式数割合(%)ロック
横治 祐介1,616,250株39.42%
井上 瑞樹198,350株4.84%
三菱UFJキャピタル7号投資事業有限責任組合153,850株3.75%
DG Lab Fund II E.L.P. Cayman134,650株3.28%
宮林 隆吉134,650株3.28%×
浜野 哲也130,000株3.17%
中内 奈々125,000株3.05%×
※株主上位7名の状況


【ロックアップについて】

本募集及び引受人の買取引受による売出しに関し、貸株人かつ売出人である横治祐介、売出人である久保川信孝、当社株主である大河原麗偉、三橋健太郎、村田実、岩佐光平、横治たまみ及び内山繭子並びに当社新株予約権者である堀越亮、大和田夏実、鈴木謙太、林絢子、今成匡宏、酒井由香、吉原奈緒美、内山周彦、伊藤芳信及び山﨑薫は、SMBC日興証券株式会社に対して、本募集及び引受人の買取引受による売出しに係る元引受契約締結日に始まり、上場日から起算して180日目の2021年9月20日までの期間中は、主幹事会社の事前の書面による承諾を受けることなく、元引受契約締結日に自己の計算で保有する当社普通株式及び当社普通株式を取得する権利を有する有価証券の発行、譲渡又は売却等を行わない旨を約束しております。

売出人である近藤康紀、当社株主である井上瑞樹、浜野哲也、川崎祐一、豊福康友及びTFK CAPITAL PARTNERSPTE. LTD.並びに当社新株予約権者である天地知也は上場日から起算して90日目の2021年6月22日までの期間中は売却を行わない約束。

売出人である岩井豪海及び加藤晋吾、当社株主である保科泰輔、酒井崇匡、橋本好真、安江祥光、奥本康寛、飯塚健、足立隆之、白石尚久、鍵和田尚秀、渡辺剛、河本太輔、田中次郎、綾部良介、柚木庸輔、鈴木良尚、森山聡及び目黒慎吾は、上場日から起算して90日目の2021年6月22日までの期間中は売却を行わない約束(ただし発行価格1.5倍以上では売却可能)。


※有価証券届出書(新規公開時)引用



上位株主には90日間(2021年6月22日まで)、180日間(2021年9月20日)のロックアップが付与されています。


売出人の一部にロックアップ解除倍率が発行価格1.5倍で解除されます。上場前の第三者割当等による募集株式等の割当に関し、割当を受けた者との間で継続所有等の確約を行っています。


三菱UFJキャピタル7号やDG Lab Fund II E.L.P. Caymanには制度ロックアップが掛かることになります。


親引けはありません。


ジーネクスト(4179)IPOの初値予想と幹事引受け株数

大手初値予想は仮条件発表後に掲載を予定しています。しばらくお待ちください。最新業績予想の他、仮条件発表後のPERやPBRなども後日追記します。


顧客対応ソフトウエアの開発販売をオンプレミス型とクラウド型で販売しています。売上高の低さに驚きましたが今期の収益率は高いようです。また赤字から黒字化したタイミングの上場となるため人気が見込めそうです。


仮条件範囲は1,130円~1,230円に決定し想定発行価格から上限方向に引き上げられました。吸収額は最大7.9億円になり時価総額は50.2億円になります。


大手初値予想3,000円~5,000円
修正値3,500円~4,000円

※注目度B


2021年3月期の連結業績予想は売上8.63億円で前期比62.5%増、経常利益1.65億円となり前期-1.83億円からの黒字化となっています。四半期利益は1.80億円となり前期-1.84億円から黒字予想になります。


EPS48.09なのでPERは25.58倍、BPS176.56なのでPBRは6.97倍になります。もちろん配当金や株主優待の設定はありません。


SaaS株として意識され人気となるようですが、売上がまだ低いため業績安泰とはいかないようです。同社サービスは大手食品会社を中心に導入が進んでいるそうです。


クラウド版の販売が小売業で拡大しているそうなので、大手企業との契約が加速化すれば収益に結び付きそうです。将来性はあるようですが売上規模がまだ低いことで心配な企業だと思います。


初値が付くタイミングは上場2日目になるようです!!


幹事名割当株数引受割合
SMBC日興証券(主幹事)479,200株86.11%
大和証券22,200株3.99%
みずほ証券16,600株2.98%
マネックス証券11,100株1.99%
いちよし証券5,500株0.99%
丸三証券5,500株0.99%
岩井コスモ証券5,500株0.99%
水戸証券5,500株0.99%
極東証券2,700株0.49%
松井証券2,700株0.49%


IPO当選を狙うのであればSMBC日興証券からの抽選申込を行っておきましょう。一番当選しやすいと思います。口座開設時はブロンズランクになるため通常ランクの既存投資家よりも当選しやすいと思います。


水戸証券と極東証券の口座を持っていないため他の証券会社から申込を行っておきたいと思います!





岩井コスモ証券の幹事引受けが増えてきたようです。後期型抽選になるため資金余裕があれば参加しておきましょう!


松井証券は前受け金不要で抽選に参加できるため忘れずに申込を行います。落選するのが当たり前のスタンスで申込をしておきます。




SBIネオモバイル証券の口座開設準備はできていますか?SBI証券主幹事が登場し当選期待があります。特にSharing Innovations(4178)は株数が多いため期待できそうです。


ただし単元未満株になるため利益は少ないと思います。当選できる楽しみがあるためIPOに当選したことがない方にお勧めします。また200ポイントを毎月貰えるため株式購入の足しになります!




類似企業のPERやPBRを調べてみました

類似企業とPERやPBRは仮条件発表後に記載したいと思います。


類似企業PER
PBR
テクマトリックス(3762)PER30.97倍PBR5倍
りらいあコミュニケーションズ(4708)PER15.72倍PBR2.37倍
バーチャレクス・ホールディングス(6193)PER21.85倍PBR4.78倍
※2021年3月10日の株価基準

ストックオプションの株数や発行価格を調べました

ストックオプション行使期間株式の数発行価格
2020年7月12日~2028年6月18日40,000株200円
2021年4月05日~2029年3月14日27,750株200円
2021年6月28日~2029年6月13日2,500株400円
2021年12月18日~2029年12月17日6,750株400円
2022年3月19日~2030年3月18日40,750株400円
2021年10月01日~2029年9月17日4,750株400円
2021年12月18日~2029年12月17日34,250株400円
2022年3月19日~2030年3月18日44,750株400円
2022年7月16日~2030年7月15日117,600株400円
2022年11月12日~2030年11月11日32,250株400円
2022年11月12日~2030年11月11日16,250株440円


ストックオプション(新株予約権)で上場時点に関係があるのは40,000株になります。


新株予約権保有者にも180日間のロックアップが付与されています。ベンチャーキャピタルにはロックアップが掛かっておらず、売出には応じていません。


ツイッターでもIPO記事のチェックができます!

最新情報を手に入れたい方やレア情報、気になったことをツイートしています。IPO投資歴は15年と長くソーシャルレンディングも6年目突入!安定の利益でブログも15年目に突入。


ジーネクスト(4179)IPOの評価と申し込みスタンスまとめ

ジーネクストIPOは人気化すると思います。業績面の不安はありますが、オンプレミス型からクラウド型に変更しているため費用を抑えることも可能だともいます。


ジーネクスト(4179)IPOの評価
※ジーネクスト公式サイト引用


同社グループのサービスを導入した顧客企業が継続利用することでストック売上となります。顧客企業数が多くなれ業績期待がある訳です。


2021年3月期第3四半期連結累計期間のクラウド事業におけるストック売上比率は16.4%、ストック売上金額は68,461千円だそうです。思ったより低いようです。


また、、製造工程の一部は外注し特定外注先への依存度リスクもあるようです。


これまでの赤字は継続的な事業成長を図るため、積極的な人材採用とシステム開発を実施したためだそうです。業績予想を確認し利益期待があれば長期ホールドを行う投資家も出てきそうです。


発行済株式総数(3,732,200株)に対する潜在株式は9.8%(367,600株)です。新型コロナウイルス感染症の影響はミャンマーにある連結子会社で出ているようです。目論見にはロックダウン中となっていますが、売上割合は僅少となっています。


私は当選を目指して全力申し込みを行いたいと思います!!


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