イー・ロジット(9327)のIPOがJASDAQに新規上場承認されたので詳しくご紹介したいと思います。今回も業績や上場規模などを確認し、IPO抽選に参考になるような情報を評価してみたいと思います。


主幹事はいちよし証券が務め公開株数915,600株、オーバーアロットメント133,200株です。上場規模は想定発行価格1,500円から計算すると約15.7億円になります。


コロナ禍でEC事業が注目されているため人気が見込めそうです!


イー・ロジット(9327)IPOの初値予想と上場
※イー・ロジット公式サイト引用


同社は通販物流事業者の物流代行サービス等を行っている企業です。日本国内は人口減少や高齢化からくる将来的な消費の減少が現在進行形で進んでいるとされています。


しかし消費者の購買動向は実店舗からインターネット又はオムニチャネル化が進むと見込まれ、EC市場は引き続き成長過程にあると考えられています。


特に現在のようなコロナ禍だと物流関係の需要が多く、メディアでも取り上げられることがあります。


また同社では化粧品や医薬部外品など、薬機法の認可が必要な商品の取り扱いを全てのFCで行うことができるように整備しているため業績期待が持てるかもしれません。


FC(フルフィルメントサービス)内での商品写真の撮影やカスタマーサポート等の運営代行サービスの幅も広げているそうです!


イー・ロジット(9327)IPOの上場基本データと引受幹事

項目上場基本データ
市場JASDAQスタンダード
業種倉庫・運輸関連業
事業内容インターネット通販事業者の物流代行及び物流業務コンサルティング
上場日3月26日
ブックビルディング期間3月10日~3月16日
想定価格1,500円
仮条件1,400円~1,500円
公開価格1,500円
初値結果1,995円(公開価格1.33倍)
企業情報https://www.e-logit.com/
監査人EY新日本有限責任監査法人


【手取金の使途】

手取概算額722,200千円及び「1新規発行株式」の(注)5.に記載の第三者割当増資の手取概算額上限45,610千円を合わせた手取概算額合計上限767,810千円については、以下のとおり、①新規FC開設及び既存FCの生産性向上のための設備投資、②習志野FC開設に伴う増加運転資金、に充当する予定であります。

①新規FC開設及び既存FCの生産性向上のための設備投資
顧客ニーズの変化に対応するフルフィルメントセンター(FC)の運営や物流代行サービスの効率化を実現するため、新規FC開設の投資並びに既存FCの生産性向上を目的とした機械装置等の追加投資により、設備及び差入保証金として425,426千円、関連費用として116,729千円を充当する予定

②習志野FC開設に伴う増加運転資金
当社の業容拡大に伴い、新たな物流拠点として2021年1月に習志野FCを開設いたしました。これに伴う増加運転資金として225,655千円を充当する予定

上記調達資金は、具体的な充当時期までは安全性の高い金融商品等で運用していく方針

※有価証券届出書(新規公開時)引用



項目株数データ
公募株数540,000株
売出株数375,600株
公開株数(合計)915,600株
オーバーアロットメント133,200株
上場時発行済み株数3,400,000株(公募分を含む)
想定ベースの時価総額約51億円
幹事団いちよし証券(主幹事)
みずほ証券
SBI証券
岩井コスモ証券
岡三証券
東海東京証券
極東証券
東洋証券
マネックス証券
楽天証券
委託見込岡三オンライン
SBIネオトレード証券


イー・ロジット(9327)上場評判とIPO分析

想定発行価格1,500円を基に吸収金額を算出すると約13.7億円となり、オーバーアロットメントを含めると約15.7億円規模の上場となります。上場規模はやや大きめですが初値需要が高く人気だと思います。


イー・ロジットは、通販事業者に対して商品の保管やピッキング、梱包及び配送までを行う物流代行サービスを主に行っています。


さらに通販事業者の通販サイトの運営に係わる、商品撮影、受注処理及びお問合せ対応等のカスタマーサポートを行う運営代行サービスをワンストップのフルフィルメントサービスとして、通販事業者のニーズに対応したサービスを提供しています。


東京本社と大阪本社、東京セミナールームの他、物流代行の拠点として6つのFC(フルフィルメントセンター)と三鷹サテライトセンターを展開しています。


イー・ロジット(9327)上場評判と業績
※有価証券届出書引用


FCは関東及び関西の2つのエリアでの稼働により、配送コストの削減や配送リードタイムの短縮を行っています。


関東エリアではFC間の距離が20km程度と比較的近くに開設しており、機動的に人員や商品の移動を行うことで、通販事業者の繫忙の波に柔軟に対応しています。


同社はフルフィルメントサービスを提供すること及び様々な商品や多品種少量に対応する等により、通販事業者だけでなく通販利用者のニーズや要望を迅速に収集できるそうです。


また収集した情報を物流代行、運営代行及び物流コンサルティングの品質改善や新しいフルフィルメントサービスの提供等に生かし、当社の通販物流事業のレベルアップを図っているそうです。


フルフィルメントサービスとは、通販サイト運営に係わるサイトの構築から受注処理、カスタマーサポート、商品管理、物流代行、配送、代金回収等まで、通販サイトの運営に係わる代行を一括で提供するサービスをいいます。



イー・ロジット(9327)とEC市場の関係
※有価証券届出書引用


通販物流事業では、通販サイトの運営において通販事業者にとっては欠かせないサービスである「物流代行サービス」「運営代行サービス」「物流コンサルティングサービス」の主に3つのサービスを提供しています。


物流代行サービスとは、通販事業者の依頼を受けて商品を預かり、商品管理、ピッキング、流通加工、梱包、配送、代金回収等の一連の物流業務を代わりに行うサービスです。


イー・ロジット(9327)IPOの販売実績と取引先
※有価証券届出書引用


運営代行サービスとは、通販事業者の依頼を受けて商品撮影、商品データのアップ、受注処理、カスタマーサポート等を、代わりに行うサービスです。


物流コンサルティングサービスとは、当社の通販物流事業で培った経験によるノウハウの蓄積を活かし、会員メルマガ等による情報提供、物流知識や改善のセミナー及び通販事業者の物流現場の改善コンサルティングを有料で提供するサービスです。


イー・ロジット(9327)の企業財務情報と配当性向

回次第20期第21期
決算年月2019年3月2020年3月
売上高7,446,5778,385,453
経常利益389,671102,705
当期純利益269,72576,545
資本金80,00080,000
純資産額1,027,4111,085,633
総資産額3,007,0923,279,362
1株当たり純資産額380.52402.08
1株当たり当期純利益金額99.8928.35
自己資本比率(%)34.233.1
自己資本利益率(%)30.07.2
株価収益率(倍)
配当性向(%)6.87.1
営業活動によるキャッシュ・フロー474,495242,491
投資活動によるキャッシュ・フロー△551,346△265,754
財務活動によるキャッシュ・フロー248,45935,301
現金及び現金同等物の期末残高865,093877,110
※数値は千円単位



第22期第3四半期累計期間(2020年4月01日~2020年12月31日)
  • 売上高7,969,844千円
  • 営業利益193,767千円
  • 経常利益209,035千円
  • 四半期純利益129,062千円



【第22期第3期のチェックポイント!】

EC市場の環境は、2019年でBtoC-EC市場における物販系分野が10兆515億円(前年比8.09%増)、EC化率は6.76%(前年比0.54ポイント増)と増加しているそうです。ことためEC市場は拡大傾向と考えられるそうです。

同社事業面では新規に通販を開始する事業者の問合せ数の増加と営業活動が功を奏し、新規顧客数が順調に増加しています。また、既存の顧客については、新型コロナウイルス感染症の影響により、出荷数を大幅に伸ばす顧客と出荷数が伸び悩む顧客の両極化が見られたそうです。


イー・ロジット(9327)の株主状況とロックアップについて

会社設立は2000年2月14日、東京都千代田区神田練塀町68番地に本社を構えます。社長は角井亮一氏(1968年10月25日生まれ)、株式保有率は18.26%(584,400株)です。


従業員数166人で臨時雇用者685人、平均年齢37.8歳、平均勤続年数3.7年、平均年間給与5,176,000円です。


セグメント別では通販物流事業150人(臨時685人)、全社共通16人(臨時0人)となっています。


氏名又は名称所有株式数(株)所有株式数割合(%)ロック
プログレス株式会社800,000株24.99%
角井 亮一584,400株18.26%
光輝物流株式会社364,000株11.37%
三菱商事株式会社360,000株11.25%×
行川 久代265,600株8.30%
イー・ロジット従業員持株会172,000株5.37%×
白木 政宏100,000株3.12%
※株主上位7名の状況


【ロックアップについて】

本募集並びに引受人の買取引受による売出しに関連して、当社株主であり売出人である行川久代並びに当社株主であり貸株人かつ当社役員である角井亮一並びに当社株主であり当社役員である大森茂及び菅田勝並びに当社株主であるプログレス株式会社、光輝物流株式会社及び白木政宏は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場日後90日目の2021年6月23日までの期間中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社株式の売却(ただし、引受人の買取引受による売出し、オーバーアロットメントによる売出しのために当社普通株式を貸し渡すこと及びその売却価格が「第1募集要項」における発行価格の1.5倍以上であって、主幹事会社を通して行う東京証券取引所での売却等は除く)等は行わない旨合意しております。

※有価証券届出書(新規公開時)引用



上位株主には90日間(2021年6月23日まで)のロックアップが付与されています。ロックアップ解除倍率は発行価格の1.5倍以上となっています。


また、上場前の第三者割当等による募集株式等の割当等に関し、割当を受けた者との間に継続所有等の確約を行っています。


親引けは66,000株を上限にイー・ロジット従業員持株会を対象に行われます。


イー・ロジット(9327)IPOの初値予想と幹事引受け株数

大手初値予想は仮条件発表後に掲載を予定しています。しばらくお待ちください。最新業績予想の他、仮条件発表後のPERやPBRなども後日追記します。


仮条件範囲が1,400円~1,500円と下振れした要因は既に株価設定が高いためだと言われいるようです。それでも初値需要が見込めるため2倍はクリーアしてきそうな雰囲気です。


新しい材料としては代表の角井亮一氏の実家が物流系の企業になり、船井総研ホールディングス(9757)で経営コンサルタントを行っていた経歴が確認できました。面白いことが書いてあるので有料情報をお探しの方はトレーダーズ・ウェブをお勧めします。


モーニングスターの情報が良ければ下記記事が参考になります。株式新聞を無料購読できます!
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同社はコロナ禍のタイミングで上場するため業績期待ができます。しかし投資家もこのままEC需要が続くとは見ておらず同業種の株価が下げていることも気にかけておくべきでしょう。


大手初値予想3,000円~5,000円
修正値3,000円~3,500円

※注目度B


予想上限が大幅に修正されているようです。上場ラッシュや同日上場の銘柄があることで、買い疲れや資金分散が起きやすいタイミングとなっています。


2021年3月期の業績予想は売上106.31億円で前期比26.79%増、経常利益2.16億円で前期比111.76%増になります。四半期利益は1.32億円になり前期比73.68%です。


前期比だと利益が出ているように見えますが、売上から考えると利益が出ていないと思います。どうやら賃料負担が重しになっているようです。


色々と株価が動く材料はあると思いますが、公募組は当選を狙って申し込みを行っておくことをお勧めします。当選すれば利益が出る試算です!!


EPS47.04からPERは31.89倍、BPS592.49からPBR2.53倍になります。配当や優待はありません。


幹事名割当株数引受割合
いちよし証券(主幹事)687,300株75.07%
みずほ証券64,000株6.99%
SBI証券45,700株4.99%
岩井コスモ証券27,400株2.99%
岡三証券27,400株2.99%
東海東京証券27,400株2.99%
極東証券9,100株0.99%
東洋証券9,100株0.99%
マネックス証券9,100株0.99%
楽天証券9,100株0.99%


いちよし証券主幹事が登場しました。ただIPOには当選しにくいと考えられます。それでも申込み続けるのが公募組の宿命ですよね。詳細を調べたのでよかったら参考にしてください。


1%をいちよしダイレクトに配分となっていました。私が最後に当選したのは4年くらい前です。その際はお世話になりました!




幹事構成からSBI証券からの申込みは当たり前ですよね。岩井コスモ証券や東海東京証券からの申込みも行っておきたいと思います。どちらも資金が必要になりますが入金しっぱなしなので抽選参加だけしておきます。


当選すればラッキーと考えて申込続けています。幹事引受け株数から考えると岩井コスモ証券からのほうが当選しやすいでしょう。




残り日数が少なくなりましたが当サイト独占でユニコーンさんとAmazonギフト上乗せキャンペーンを行っています。口座開設時に「angel02」とコードを入力するだけでOKです。


2月28日までの申込みになるため気を付けてください!!延長されるとは伺っていないため早めにご検討ください。未上場企業に投資を行い、投資額の数倍以上の利益を狙う投資です。海外では当たり前となっていますが、日本でも流行が来つつあります!




類似企業のPERやPBRを調べてみました

類似企業とPERやPBRは仮条件発表後に記載したいと思います。


類似企業PER
PBR
トランコム(9058)PER16.11倍PBR2.08倍
ファイズホールディングス(9325)PER26.36倍PBR5.96倍
関通(9326)PER33.03倍PBR6.9倍
※2021年3月10日の株価基準

ストックオプションの株数や発行価格を調べました

ストックオプション行使期間株式の数発行価格
2021年3月16日~2029年3月15日100,000株288円
2022年1月17日~2030年1月16日137,200株388円
2022年7月16日~2030年7月15日103,800株500円


ストックオプション(新株予約権)は上場時点で100,000株が行使期限を迎えます。


新株予約権による潜在株式数(合計株数)は341,000株であり、発行済株式総数2,860,000株の11.92%に相当します。


株主には三菱商事やフルキャストホールディングス、カーブスジャパンなどの上場企業名があります。


ツイッターでもIPO記事のチェックができます!

最新情報を手に入れたい方やレア情報、気になったことをツイートしています。IPO投資歴は15年と長くソーシャルレンディングも6年目突入!安定の利益でブログも15年目に突入。


イー・ロジット(9327)IPOの評価と申し込みスタンスまとめ

イー・ロジットIPOは需給不安がないため積極的に申込みを行うつもりです。いちよし証券が主幹事のIPOは初値が高くなることが多いと感じます。


上場規模から考えると初値1.5倍~2倍程度は期待できそうです。株数がOAを含め1,048,800株と多めですが、店頭証券主幹事なので初値売却は少ないでしょう。


イー・ロジット(9327)IPOの評価
※イー・ロジット公式サイト引用


業種が「倉庫・運輸関連業」のため地味だと思いますが、2020年12月に上場したビーイングホールディングス(9145)が盛り上がったため今回も行けると思います。


地合いが崩れてくると買われないかもしれませんが、現状の勢いであれば可能だと思います。


株数が多いいため当選期待は若干あるかもしれません。いちよし証券主幹事なのはネット抽選派には厳しいですよね。


しばらくEC市場は拡大すると見込まれているため業績期待はできそうです。スマートフォンやタブレットなど身近なデバイスを利用して何でもネット購入できますからね。


競合もいますが、需要が上回る環境のため余程のことがない限り大丈夫だと思います。気になるのは賃借料の引き上げと人件費だと思います。


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