アピリッツ(4174)のIPOがJASDAQに新規上場承認されたので詳しくご紹介したいと思います。今回も業績や上場規模などを確認し、IPO抽選に参考になるような情報を評価してみたいと思います。


主幹事はみずほ証券が務め公開株数240,000株、オーバーアロットメント36,000株です。上場規模は想定発行価格1,180円から計算すると約3.3億円になります。


この規模の上場であれば上場1日目は初値付かずになる可能性が高いと思います。初値3倍でも10億円以下の吸収ですからね。


アピリッツ(4174)IPOの初値予想
※アピリッツ公式サイト引用


アピリッツはWebソリューション事業とオンラインゲーム事業があり、オンラインゲームの売上げが伸びてきているようです。


ゲーム系のIPOは特に人気があり、同社はパソコンとスマートフォンの両方に対応しています。次世代モバイル通信「5G」により新しい領域でゲームが楽しめる期待もありますが、技術革新が目覚ましく対応できない企業は衰退していくはずです。


同社では技術革新への対応や優秀な人材の確保と育成、内部管理体制の強化などを中長期の目標にしています。ゲーム領域は儲かるとされていますが、ヒット作に恵まれれるかどうかで大きな違いがあります。


オンラインゲーム業界は厳しいと言えますが、IPOを考えると儲かると言えます。ヤバいくらいの初値期待で当選を目指したいと思います!


アピリッツ(4174)IPOの上場基本データと引受幹事

項目上場基本データ
市場JASDAQスタンダード
業種情報・通信業
事業内容各種Webサービスシステムの受託開発それに伴うコンサルティング・クセス解析・インフラ構築・保守・監視事業、及びオンラインゲームにかかる企画・開発・運営、人材派遣事業の運営
上場日2月25日
ブックビルディング期間2月05日~2月12日
想定価格1,180円
仮条件1,120円~1,180円
公開価格1,180円
初値結果5,600円(公開価格4.75倍)
企業情報https://appirits.com/
監査人有限責任あずさ監査法人


【手取金の使途】

手取概算額187,264千円については、「1新規発行株式」の(注)4. に記載の第三者割当増資の手取概算額上限39,081千円と合わせた、手取概算額合計上限226,345千円について、①エンジニア労務費投資 ②採用に係る求人費投資 ③広告宣伝費投資へそれぞれ充当する予定です。

①エンジニア労務費投資
エンジニアの労務費として、2022年1月期中に、103,840千円を充当する予定

②採用に係る求人費投資
採用に係る求人費として、2022年1月期中に、99,505千円を充当する予定

③広告宣伝投資
広告宣伝費として、2022年1月期中に、23,000千円を充当する予定

上記調達資金については各々の具体的な充当時期までは、安全性の高い金融商品等で運用していく方針

※有価証券届出書(新規公開時)引用



項目株数データ
公募株数190,000株
売出株数50,000株
公開株数(合計)240,000株
オーバーアロットメント36,000株
上場時発行済み株数1,261,100株(公募分を含む)
想定ベースの時価総額約14.9億円
幹事団みずほ証券(主幹事)
SBI証券
極東証券
大和証券
いちよし証券
東洋証券
エース証券
委託見込SBIネオトレード証券
DMM.com証券


アピリッツ(4174)上場評判とIPO分析

想定発行価格1,180円を基に吸収金額を算出すると約2.8億円となり、オーバーアロットメントを含めると約3.3億円規模の上場となります。当選すれば爆益が狙えるIPOなので資金と口座の限り申し込みを行っておきましょう。


同社は2000年7月の設立以来、ECサイトやWebシステムの構築等を行うWebソリューション事業を展開しています。さらに2010年11月からはPC向けオンラインゲーム事業、2014年3月からはスマートフォン向けオンラインゲーム事業を行っています。


また、ケイビーエムジェイから2012年6月に商号を現在のアピリッツに変更しています。事業は「Webソリューション事業」と「オンラインゲーム事業」の2つを展開しています。


Webソリューション事業は、顧客企業のECサイトやWebシステムの企画、開発、保守に加え、Webマーケティングやセキュリティ対策までを一貫して対応しています。


アピリッツ(4174)上場評判と業績
※有価証券届出書引用


顧客企業のWebシステムの企画、要件定義、設計、開発、保守・運用のすべての工程を自社内で対応することができるため、顧客が各工程を複数の企業に依頼するのに比べ、安価かつスピーディな開発が可能です。


また、Webマーケティングに関する支援サービス、セキュリティ診断サービス等も提供し、保守・運用における顧客ニーズに的確に対応することができるそうです。これらに加え、ECサイトやWebシステムの構築において有用な各種ASPサービスを提供しているそうです。


人材派遣事業も行っており、Webソリューション開発のノウハウを持つ自社人材を顧客企業に派遣し、派遣先に常駐させ当該企業の開発も支援しています。


アピリッツ(4174)IPOの事業系統図
※有価証券届出書引用


オンラインゲーム事業は、提供するゲームの企画から開発・運営を行う「自社ゲーム開発」、パートナー企業名で提供されるゲームの企画から開発・運営を請け負う「パートナーゲーム開発」、ゲーム開発企業に当社の人材を派遣する「人材派遣」を展開しています。


自社ゲーム開発において開発したゲームエンジンを活用して、パートナーゲーム開発のコストを低減した効率的な開発を行っています。


またプロジェクトの緩急発生時に顧客ニーズに対応して人材派遣を行うことで自社人員の育成と同時に収益を確保しています。


さらに自社・パートナーゲームの開発でのノウハウからゲーミフィケーションなどの新たな分野への進出を行っているそうです。ボラティリティが高いとされるゲーム事業において安定的な収益確保と事業の横展開を継続しているそうです。


アピリッツ(4174)販売実績と取引先
※有価証券届出書引用


自社ゲーム開発では、自社のオンラインゲームプラットフォームである「Appirits Games Project」及び他社オンラインゲームプラットフォームである「Google LLC、Apple Inc」を通じてオンラインゲームを無料で提供し、ゲーム内のアイテム課金等により収益を得ています。


キャラクターデザイン、シナリオ作成、開発、運営を当社が一貫して行うことにより、オンラインゲーム制作にかかるノウハウを蓄積しています。PC版、スマートフォン版のゲームを作成し、近年では、技術難易度の高いスマートフォン向けゲームの開発が中心となっているそうです。


パートナーゲーム開発では、ゲーム企画のプランニングやレベルデザイン、同時大量接続の処理技術など自社ゲームの開発・運営によって培ってきたノウハウをもとにパートナー企業のオンラインゲームの受託開発を行っています。


開発請負、リリース後の運営により売上増加に伴う顧客からのインセンティブ収益を得る構造のようです。またオンラインゲーム事業でも人材派遣を行っています。


アピリッツ(4174)の企業財務情報と配当性向

回次第19期第20期
決算年月2019年1月2020年1月
売上高2,902,3543,579,528
経常利益114,732143,188
当期純利益58,36166,568
資本金448,180448,180
純資産額1,341,7021,408,270
総資産額1,821,0571,917,526
1株当たり純資産額1,252.641,314.79
1株当たり当期純利益金額54.4962.15
自己資本比率(%)73.773.4
自己資本利益率(%)4.44.8
株価収益率(倍)
配当性向(%)
営業活動によるキャッシュ・フロー75,383289,439
投資活動によるキャッシュ・フロー△105,983△116,358
財務活動によるキャッシュ・フロー△124,612△68,048
現金及び現金同等物の期末残高903,8031,008,837
※数値は千円単位



第21期第3四半期累計期間(2020年2月01日~2020年10月31日)
  • 売上高2,879,208千円
  • 営業利益150,533千円
  • 経常利益150,164千円
  • 四半期純利益86,097千円



【第21期第3期のチェックポイント!】

同社が属するオンラインゲーム業界・インターネット業界においては、大手企業を中心にデジタルトランスフォーメーション(DX)と呼ばれる、既存のビジネスモデルや業界構造を大きく変化させる新たなデジタル化の流れが引き続き力強いそうです。

また新型コロナ感染症対策としてのリモートワークの環境整備など、ITに対する底堅いニーズがある一方で、一部の企業では業績悪化によりIT投資を縮小・延期するケースも発生するなど、楽観視はできない環境にあるそうです。

同社ではオンラインゲーム事業の拡大のため、新規タイトル開発に注力し既存タイトルの売上を維持するよう努め、Webソリューション事業では新規案件の獲得や新サービスの拡充、自社ASPサービスの機能強化に努めたそうです。


アピリッツ(4174)の株主状況とロックアップについて

会社設立は2000年7月18日、東京都渋谷区神宮前六丁目27番8号に本社を構えます。社長は和田順児氏(1975年1月03日生まれ)、株式保有率は7.31%(93,900株)です。


従業員数412人で臨時雇用者57人、平均年齢31.5歳、平均勤続年数3.8年、平均年間給与4,279,000円です。


セグメント別従業員数はWebソリューション事業181人(臨時5人)、オンラインゲーム事業215人(臨時49人)、全社共通16人(臨時3人)となっています。


氏名又は名称所有株式数(株)所有株式数割合(%)ロック
株式会社エイ・ティー・ジー・シー548,400株42.67%
クリプトメリア株式会社126,800株9.87%
魚谷 幸一110,700株8.61%
和田 順児93,900株7.31%
藤田 晋38,600株3.00%×
株式会社HBD38,600株3.00%
笠谷 真也32,200株2.51%
※株主上位7名の状況


【ロックアップについて】

本募集並びに引受人の買取引受による売出しに関連して、売出人かつ貸株人であるクリプトメリア株式会社、売出人である株式会社エイ・ティー・ジー・シー、当社株主である魚谷幸一、和田順児、笠谷真也、三浦印刷株式会社、三原順、株式会社テイクアンドギヴ・ニーズ、八木広道、~省略~ 大塚康弘は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場日後180日目(2021年8月23日)までの期間中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社普通株式の売却等を行わない旨を合意しております。

また、当社株主である株式会社HBD、日比谷尚武及びみずほキャピタル株式会社は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場日後90日目(2021年5月25日)までの期間中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社普通株式の売却等(ただし、その売却価格が「第1募集要項」における発行価格の1.5倍以上であって、主幹事会社を通して行う東京証券取引所での売却等を除く)を行わない旨を合意しております。

※有価証券届出書(新規公開時)引用



上位株主には90日間(2021年5月25日まで)と180日間(2021年8月23日まで)のロックアップが付与されています。


90日間分に対しては発行価格の1.5倍以上でロックアップが外れることになっています。また第三者割当は割当を受けた者との間に継続所有等の確約を行っているそうです。


親引けは24,000株を上限として行われる予定になっています。


アピリッツ(4174)IPOの初値予想と幹事引受け株数

大手初値予想は仮条件発表後に掲載を予定しています。しばらくお待ちください。最新業績予想の他、仮条件発表後のPERやPBRなども後日追記します。


仮条件範囲が決定し1,120円~1,180円となりました。吸収額レンジは2.7億円~3.3億円になり、時価総額は14.1億円~14.9億円の範囲になります。この規模の上場は初値が高くなる傾向があるため期待できそうです。


初値予想も上方修正されているようです!!


大手初値予想5,000円~8,000円
修正値6,000円~8,000円

※注目度B、ブックはS


大手予想もブレている気がします。ウェブソリューション事業が主力のようですが、人員配置などからオンラインゲーム事業にこだわりがあるように感じられます。


また来期予想が出ていない段階で感くぐっても仕方がなく、分析しても初値段階では需給逼迫となると考えられるためどれだけ買い需要があるのか自分の目で確認したほうがよいでしょう。


ゲーム事業ではこれまでヒット作がないようですが、赤字ではないとのことです。買収経験などもあり積極的な事業拡大も感じられます。ただ実績が出ていないため判断が難しいようです。コロナ禍による業績期待も多少あるようです。


2021年1月期の業績予想では売上38.27億円となり前期比6.9%増、経常利益1.89億円となり前期比32.2%増を見込みます。四半期利益は1.05億円で前期比59.1%増になる見込みです。


EPS98.74からPERは11.95倍、BPSは1,536.15なのでPBRは0.77倍になります。類似企業比較だと初値3倍あたりは十分見込めそうですね。ただ今回は株数が少なく上場規模も小さいことから初値が高くなりそうです。


SBI証券でIPOチャレンジポイントを利用してみる方もいるかもしれませんね!600ポイントくらいは必要だと考えています。厳しいですね。


幹事名割当株数引受割合
みずほ証券(主幹事)213,600株89.00%
SBI証券7,200株3.00%
極東証券7,200株3.00%
大和証券4,800株2.00%
いちよし証券2,400株1.00%
東洋証券2,400株1.00%
エース証券2,400株1.00%


株数が少なく上場規模も小さいため爆益になる可能性が高いIPOだと思います。当選するにはみずほ証券からのストレート当選になるでしょう。その他で当選期待ができそうなのはPayPay証券かもしれません。


いつから「みずほ証券主幹事」の場合に委託で引受けてくるのかわかりませんが、ワンタップバイからPayPay証券への商号変更が2月01日なので上場日から考えると取扱いはあり得ると思います。みずほ証券が株主ですからね。IPO抽選ルールは下記記事でまとめています!




その他の証券会社で当選は難しいと思います。SBI証券でIPOチャレンジポイントを利用する投資家もいるかもしれませんが、単価が引くいため初値3倍でもポイント分のリターンを考えると難しそうです。


これからIPO当選を狙う方はSBI証券の口座は必要なので下記記事を参考にしてください。ポイントを貯めると50万円位なら利益が狙えることが多くなります。3年くらいかかりますけどね。




また新しいタイアップが始まり株式投資型クラウドファンディングに興味があればご利用ください。ファンディーノでは口座開設だけでAmazonギフト券が1,000円分貰えます。ワクワクするような投資先があるため一度チェックしておくと良いかもしれません!


種をまいておくと収穫の時期が後にやってくる可能性があります。投資金が数倍~数十倍になると言われています。




類似企業のPERやPBRを調べてみました

類似企業とPERやPBRは仮条件発表後に記載したいと思います。


類似企業PER
PBR
ネットイヤーグループ(3622)PER132.98倍PBR3.48倍
ブランディングテクノロジー(7067)PER-倍PBR1.92倍
グッドパッチ(7351)PER84.68倍PBR20.74倍
※2021年2月04日の株価基準

ストックオプションの株数や発行価格を調べました

ストックオプション行使期間株式の数発行価格
権利確定日~2028年1月31日55,500株1,200円
権利確定日~2028年1月31日22,000株1,200円
権利確定日~2029年1月31日52,600株1,200円
権利確定日~2029年1月31日13,500株1,200円
権利確定日~2030年1月31日62,100株1,300円
権利確定日~2030年1月31日8,500株1,300円


ストックオプション(新株予約権)は全部で214,200株あります。


また権利確定日とは、新株予約権の割当にかかる取締役会決議の日後2年経過した日、又は上場日のいずれか遅い日を権利確定日とするそうです。


第三者割当には継続所有等の確約が行われているため安心感はあると思います。


ツイッターでもIPO記事のチェックができます!

最新情報を手に入れたい方やレア情報、気になったことをツイートしています。IPO投資歴は15年と長くソーシャルレンディングも6年目突入!安定の利益でブログも15年目に突入。


アピリッツ(4174)IPOの評価と申し込みスタンスまとめ

アピリッツIPOは何も考えずに利益狙いで参加するべきIPOだと思います。


公開価格割れは地合いが悪くても考えられないと思います。NYダウ平均が1,000ドルくらい暴落すれば話は別ですが、少々地合いが悪くても利益がでるIPOだと思います。


アピリッツ(4174)IPOの評価
※アピリッツ公式サイト引用


ただ競合は多いと思います。同社の目論見もオンラインゲーム中心に書かれているため、ゲームタイトル開発で競合他社との差別化ができなければ収益期待は低いと思います。


アピリッツもゲーム開発には多大なコストがかかる一方、ユーザーの嗜好の変化により開発した新規ゲームタイトルが想定通りの売上を達成できる保証はないと言っています。


そうなるとゲーム事業からの手撤退もあるかもしれません。事業がゲームだけでなくWebソリューションとなっているため事業転換も可能だと思います。


収益規模が低いと思いますが、上場規模から考えるとこれまでのIT企業よりも安定感があるように感じます。前期売上は約35.8億円で純利益が約6,600万円となっています。収益的には低いようですがIPOでは人気でしょう!


他社ゲーム開発では、提携先から開発費用・固定運営収入・レベニューシェアという収益を受領しているそうです。海外パートナーと連携しオンラインゲームの海外展開も行っているそうです。


融資型クラウドファンディングで知名度が上がっているCAMPFIRE Ownersに投資を行ってみました。保証付きファンドが登場したタイミングで投資をできればリスクが低くなると思います。まだ口座開設者が少ないため穴場だと思います。


詳しくは下記記事でまとめています!コロナ禍でもクラウドファンディングは地味に稼げると感じています。分散投資が基本ですけどね。


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