室町ケミカル(4885)のIPOがJASDAQに新規上場承認されたので詳しくご紹介したいと思います。今回も業績や上場規模などを確認し、IPO抽選に参考になるような情報を自己評価してみたいと思います。


主幹事は野村證券が務め公開株数1,470,000株、オーバーアロットメント220,500株です。上場規模は想定発行価格770円から計算すると約13.0億円になります。


公開株数が多めなので当選期待はあると思います。ただ初値が高騰するIPOではなさそうです。吸収額の少なさに期待したいと思います!


室町ケミカル(4885)IPOの初値予想
※室町ケミカル公式サイト引用


同社の事業は医薬品と健康食品、化学品となっておりどれもIPOでは魅力が薄いと思います。2018年3月期は赤字で翌年度から黒字化しています。前期売上52.8億円で当期利益が3,100万円なのでイケイケ感はなさそうです。


競合との差別化では医薬品事業で自社分析を行う設備があり、日本国内の品質基準への対応の面で一定の評価を得ているそうです。


また、医薬品製造販売では少量多品種生産に対応可能な工場があり、製造受託において競合他社に比べ優位な部分もあるそうです。健康食品事業だと競合も多いため差別化は難しそうですね。


化学品事業ではイオン交換樹脂の粉砕・乾燥設備を保有している企業は少ないとありますが、買い材料にはならないでしょう。老舗企業の上場という事もあり、それほど盛り上がりは見せないと思います。


室町ケミカル(4885)IPOの上場基本データと引受幹事

項目上場基本データ
市場JASDAQスタンダード
業種医薬品
事業内容医薬品の製造・販売、健康食品の企画・製造・販売、イオン交換樹脂の販売・加工
上場日2月26日
ブックビルディング期間2月08日~2月15日
想定価格770円
仮条件770円~820円
公開価格820円
初値結果1,424円(公開価格1.74倍)
企業情報https://www.muro-chem.co.jp/
監査人有限責任監査法人トーマツ


【手取金の使途】

手取概算額683,148千円については、「1新規発行株式」の(注)5.に記載の第三者割当増資の手取概算額上限156,202千円と合わせて、①医薬品製造設備導入の費用の一部として539,350千円、②借入金返済の充当分として300,000千円を充当する予定です。

①製造設備導入
医薬品事業において、現在計画している原薬の製造設備導入に539,350千円を2023年5月期及び2024年5月期に充当する予定

②借入金の返済
当社は、これまで事業拡大のために設備投資を行っており、その資金は銀行からの借入れによって調達しておりました。財務体質の改善を図るために、その借入金の返済資金として300,000千円を充当する予定

具体的な充当時期までは、安全性の高い金融商品等で運用する予定

※有価証券届出書(新規公開時)引用



項目株数データ
公募株数970,000株
売出株数500,000株
公開株数(合計)1,470,000株
オーバーアロットメント220,500株
上場時発行済み株数3,875,000株
想定ベースの時価総額約29.8億円
幹事団野村證券(主幹事)
FFG証券
みずほ証券
SBI証券
大和証券
楽天証券
岡三証券
委託見込岡三オンライン証券
DMM.com証券


室町ケミカル(4885)上場評判とIPO分析

想定発行価格770円を基に吸収金額を算出すると約11.3億円となり、オーバーアロットメントを含めると約13.0億円規模の上場となります。地味な事業になりますが野村證券主幹事なので初値売りは少ないと思います。


室町ケミカルは1917年(大正6年)に売薬の製造販売を目的として設立されて以降、医薬品をはじめとしたさまざまな事業に取り組んでいます。


その結果現在は医薬品・健康食品・化学品の3つの事業を軸に、長年培ってきた化学技術を核とした技術を活かし、製品・サービスを提供しています。


医薬品事業は、原薬(医薬品の有効成分)の販売・製造を主に行っています。中国やインド、オランダなどの原薬メーカー等から国内の製薬会社や医薬品商社の求める原薬を調達するほか、自社での原薬合成、原薬の異物除去や精製などの加工を行い販売しています。


自社内で日本薬局方に基づいた試験・分析ができる体制も持っており、原薬の輸入・製造・加工・分析・試験と、原薬のトータルサービスを提供しています。


原薬商社としての機能と原薬メーカーとしての機能をあわせ持ち、商社としての経験から、原薬製造のための原料や中間体を海外メーカーから直接調達できます。その結果、メーカーとしての経験等により自社試験による時間短縮・コスト削減、開拓した調達先の品質向上指導などにより付加価値を高めることができるそうです。


室町ケミカル(4885)上場評判と業績
※有価証券届出書引用


健康食品事業は、事業開始当初から主にスティックゼリータイプの健康食品の企画・製造を行っています。


健康食品の通信販売を行う会社や健康食品メーカーなどからの受託製造を主に行っており、商品設計から関わるODMが大多数を占めています。


同社は長年の経験から得た高度なマスキング(味や匂いを包み隠す)技術を有しています。


健康・美容成分は苦みや匂いのためそのままでは摂取しづらいケースもありますが、味や香り、食感などを調整し、食べやすく美味しい製品として提供しています。


室町ケミカル(4885)IPOの事業別売上高
※有価証券届出書引用


化学品事業は、液体処理関連製品の販売・加工を主に行っており、主力製品はイオン交換樹脂および分離膜です。


イオン交換樹脂や分離膜は、純水(不純物を含まない水)の製造をはじめ、液体の精製、濃縮、脱色、金属回収など様々な用途に活用されています。


室町ケミカルは、国内外のメーカーから様々な性能のイオン交換樹脂や分離膜を仕入れ販売するほか、用途に合わせて洗浄や加工などを行い、主に国内の化学メーカーや機械メーカー、商社などへ販売しています。さらにイオン交換樹脂や分離膜の再生処理も行っているそうです。


室町ケミカル(4885)販売実績と取引先
※有価証券届出書引用


連結子会社が中国(上海)にあり、同社の化学品事業の海外拠点となっているそうです。


同社の主力事業は医薬品事業となっており、前期販売実勢では48.5%を占めています。健康食品事業は20.7%、化学品事業が30.8%になります。


老舗企業のため「信用や信頼」の面での企業評価はあると思いますが、業績や事業の評価は微妙だと思います。初値高騰は難しいかもしれませんが、数万円の利益は見込めると思います。


室町ケミカル(4885)の企業財務情報と配当性向

回次第73期第74期
決算年月2019年5月2020年5月
売上高5,420,0185,280,306
経常利益90,996271,851
親会社株主に帰属する当期純利益28,91331,570
包括利益24,65921,397
純資産額182,392
総資産額4,619,342
1株当たり純資産額91.20
1株当たり当期純利益金額14.4615.75
自己資本比率(%)3.9
自己資本利益率(%)16.9
株価収益率(倍)
配当性向(%)
営業活動によるキャッシュ・フロー342,09588,920
投資活動によるキャッシュ・フロー△311,293136,697
財務活動によるキャッシュ・フロー△22,59042,227
現金及び現金同等物の期末残高613,958880,950
※数値は千円単位



第75期第2四半期累計期間(2020年6月01日~2020年11月30日)
  • 売上高2,482,735千円
  • 営業利益243,617千円
  • 経常利益219,550千円
  • 四半期純利益75,649千円



【第75期第2期のチェックポイント!】

新型コロナウイルス感染症の影響により依然厳しい状況が続いているようです。しかし各種政策等の効果もあり持ち直しの動きも見られたそうです。昨今は感染者が再び増加傾向にあるなど、先行きは不透明な状態が続き、同社においても感染拡大防止に配慮しつつ事業活動継続を行っているそうです。具体的な策はないようです。

化学品事業においては概ね好調に推移し、医薬品事業及び健康食品事業では新型コロナウイルス感染症の影響もあり、売上の減少となったそうです。


室町ケミカル(4885)の株主状況とロックアップについて

会社設立は1947年7月07日、福岡県大牟田市新勝立町一丁目38番5に本社を構えます。社長は青木淳一氏(1965年8月30日生まれ)、株式保有率は11.18%(325,000株)です。


従業員数191人で臨時雇用者56人、平均年齢39.5歳、平均勤続年数7.0年、平均年間給与4,273,000円です。


セグメント別だと医薬品事業41人(臨時1人)、健康食品事業25人(臨時43人)、化学品事業49人(臨時6人)、全社共通76人(臨時6人)となっています。


氏名又は名称所有株式数(株)所有株式数割合(%)ロック
村山 哲朗1,100,000株37.85%
村山 ひとみ500,000株17.21%
青木 淳一325,000株11.18%
室町ケミカルグループ225,000株7.74%×
服部 英法150,000株5.16%
髙宮 一仁107,500株3.70%×
大辻 正高75,000株2.58%
※株主上位7名の状況


【ロックアップについて】

本募集並びに引受人の買取引受による売出しに関連して、貸株人である村山哲朗並びに当社株主である青木淳一、服部英法、大辻正高及び穗苅久美は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日後90日目の2021年5月26日までの期間中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社普通株式の売却等(ただし、オーバーアロットメントによる売出しのために当社普通株式を貸し渡すこと等は除く)を行わない旨合意しております。

※有価証券届出書(新規公開時)引用



上位株主には90日間(2021年5月26日まで)のロックアップが付与されています。この他、第三者割当や新株予約権等の割当者に対し所有等の確約を行っているそうです。


親引けは73,500株を上限として行われる予定となっています。また、「村山 ひとみ」氏が保有する500,000株全てが売出し株の対象となっています。想定発行価格算出で3.85億円の爆益です。


室町ケミカル(4885)IPOの初値予想と幹事引受け株数

大手初値予想は仮条件発表後に掲載を予定しています。しばらくお待ちください。最新業績予想の他、仮条件発表後のPERやPBRなども後日追記します。


想定発行価格を下限として仮条件範囲が770円~820円に決定しました。吸収額の範囲は11.3億円~13.0億円になります。


バリュー株になると思いますが成長性を考えると微妙な銘柄だと思います。JASDAQ銘柄で医薬品事業はあまり人気ではありません。


大手初値予想1,000円~1,500円
修正値1,200円~1,500円

※注目度B


今期で2期連続の減収増益となるため良いイメージはないようです。また期末賞与を今期は予定していないとあり個人的にも良いイメージではありません。上場を行うため少しでも利益を増やしたいと考えたのだろうか?と疑問がつきます。


2021年5月期の業績予想は単独予想で売上47.86億円となり前期比9.4%減、経常利益3.01億円となり前期比8.3%増になります。四半期利益は2.02億円となり前期比494.1%増を見込みます。配当は15円予定しているため配当利回り1.83%になります。


EPS74.33からPERは11.03倍、BPS337.40からPBRは2.43倍になります。※単独予想で計算


大手予想は公開価格1.5倍あたりを意識した展開を予想しているようです。coly(4175)と同日上場となっていることはデメリットだと思います。


また本社が福岡県大牟田市となっているため地方企業になります。たまに仕事で通りますがメイン道路から入ると田舎感が感じられる地域です。VC保有株がなくロックアップもかかるため売り圧力は弱いと思います!


セカンダリーでガンガン資金が入るような銘柄ではなさそうです。


幹事名割当株数引受割合
野村證券(主幹事)1,323,000株90.00%
FFG証券44,100株3.00%
みずほ証券29,400株2.00%
SBI証券29,400株2.00%
大和証券14,700株1.00%
楽天証券14,700株1.00%
岡三証券14,700株1.00%


主幹事の野村證券から積極的に抽選参加しておきましょう。公開株数も多いことからネット抽選でも当選期待があります。前受け金不要でIPOの抽選参加が可能です。申込続けていれば入金しなくても当選できる日がきます。


今年は2つ~3つくらい野村證券でIPOが当選すれば満足です。コロナにより金欠なので今回当選したい方も多いと思います!詳しくは下記記事でルールをまとめています。




今回は岡三証券が幹事入りしているため岡三オンライン証券からの抽選参加もできそうです。こちらも野村證券と同じで前受け金が必要ないため入金せずに抽選参加が可能です。


引受株数が少ないかもしれませんが、これから抽選に参加される方は3,500円を貰えるタイアップを利用するとお得だと思います。岡三証券が主幹事を行う時に当選確率が高くなると思います!1回取引となっていますが、100万円まで手数料が無料なので利用価値があると思います。




また、ヒロセ通商の福袋キャンペーンに参加されましたか?口座開設している方は参加しておきましょう。私は300万通貨達成しています。適当に取引していたら300万通貨を超えていてスプレッド分を損していました。


ヒロセ通商さんとはタイアップがあるので2,000円も一緒に頂いてください。福袋キャンペーンが終わっても毎月取引高とゾロ目キャンペーンに参加しています。詳しくは下記記事でまとめています。




類似企業のPERやPBRを調べてみました

類似企業とPERやPBRは仮条件発表後に記載したいと思います。


類似企業PER
PBR
ダイト(4577)PER13.57倍PBR1.28倍
神戸天然物化学(6568)PER17.14倍PBR1.29倍
コーア商事ホールディングス(9273)PER15.48倍PBR1.76倍
※2021年2月05日の株価基準

ストックオプションの株数や発行価格を調べました

ストックオプション行使期間株式の数発行価格
2022年3月14日~2030年3月13日433,850株92円


ストックオプション(新株予約権)が433,850株あり、上場時点で行使期限に入らないため上場時点では関係がありません。


株主にはベンチャーキャピタルや金融機関もないため公開株以外の株流通は少ないと思います。


ツイッターでもIPO記事のチェックができます!

最新情報を手に入れたい方やレア情報、気になったことをツイートしています。IPO投資歴は15年と長くソーシャルレンディングも6年目突入!安定の利益でブログも15年目に突入。


室町ケミカル(4885)IPOの評価と申し込みスタンスまとめ

室町ケミカルIPOは野村證券主幹事のため売り圧力が少ないと考えられます。そのため利益が出る方向で考えています。


IPOとしての魅力は低くても当選すれば利益が出ると考えられるため、個人的には全力で獲得を目指したいと思います。


吸収額だけを考えると初値2倍もあり得ると思いますが、同日上場のcoly(4175)のほうが盛り上がりそうです。マザーズでモバイルゲーム事業ですからね。


室町ケミカル(4885)IPOの評価
※室町ケミカル公式サイト引用


新型コロナウイルス感染症の影響はあまり関係がないようです。健康食品事業では対面販売が落ちたようですが通信販売でカバーできているそうです。


化学品事業でも装置導入の延期や保留が発生しているものの全体的には好調に推移しているそうです。コロナによる事業への影響は少なそうです。


同社の売上高の20.9%は不二化学薬品株式会社となり少し気になる部分はありますが、現時点で問題はなさそうです。


リスクを考えると医薬品原薬を海外から継続的に調達しているため、輸入制限や為替の影響などが考えられます。原材料を仕入れることができれば同社事業にそれほど影響はなさそうです。


この他は薬機法(薬事法)などが関係しそうです。トータル的に上場時に問題はないと思うので深く考えずに抽選に参加しておきたいと思います。申込んで当たれば利益のパターンでしょう!


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