WACUL(4173)のIPOがマザーズに新規上場承認されたので詳しくご紹介したいと思います。ワカルのIPO業績や上場規模などを確認し、抽選に参考になるような情報を評価してみたいと思います。


主幹事はみずほ証券が務め公開株数698,600株、オーバーアロットメント104,700株です。上場規模は想定発行価格900円から計算すると約7.2億円になります。


赤字から黒字転換期待となり、IPO投資家にも人気の事業となっていることで初値3倍あたりが期待できるかもしれません!


WACUL(ワカル)IPOの初値予想
※WACUL(ワカル)公式サイト引用


WACULのサービスは人工知能を利用しています。コロナ禍でネットビジネスを始める法人や個人も多くなり追い風が吹いているように思います。


DX自体は思ったほどIPOでは人気化していませんが、同社の場合はGoogleアナリステックを独自のサービスで見える化できるようにしたり、類似サイトとの比較などが行えます。


デジタル化の加速によりDXに取り組む企業が増えるとされ、企業の課題に応えられるようサービスを強化しているようです。


現段階では新規商品投入と既存商品を絡めたクロスセルの強化、Webサイトを中心としたマーケティングのバリューチェーンの前後への拡張、新規ソリューション開発のためのパートナー企業との連携の強化を行うそうです。


ではIPOの内容を詳しく見ていきたいと思います!


WACUL(4173)IPOの上場基本データと引受幹事

項目上場基本データ
市場マザーズ
業種情報・通信業
事業内容デジタルマーケティングのPDCAプラットフォーム「AI アナリスト・シリーズ」の提供、「DX コンサルティング」の提供、企業・学術機関との共同研究等により顧客企業のデジタルトランスフォーメーションを推進
上場日2月19日
ブックビルディング期間2月02日~2月08日
想定価格900円
仮条件900円~1,050円
公開価格1,050円
初値結果4,645円(公開価格4.42倍)
企業情報https://wacul.co.jp/
監査人有限責任監査法人トーマツ


【手取金の使途】

手取概算額72,800千円については、「1新規発行株式」の(注)4.に記載の第三者割当増資の手取概算額上限86,691千円と合わせた手取概算額合計上限159,491千円について、以下に充当する予定であります。

①機能開発投資
当社は、当社の主たるソリューションである「AIアナリスト」の機能強化およびそれによる「AIアナリスト」利用者の増加や更新率の向上が必要であると考えております。この「AIアナリスト」の顧客価値向上のための機能開発投資に、70,000千円を充当する予定

②人材投資
当社では、事業のさらなる拡大・強化を目指しており、機能強化や新機能開発等に不可欠であるシステム開発に従事する開発チーム、営業や顧客サポートに従事するビジネス人員、またそれらを支える工数確保のための業務委託の確保が重要です。これらの確保ための人件費、業務委託費および採用費等に、60,000千円を充当する予定

③マーケティング投資
継続的に顧客にソリューションを利用いただいて収益を得る継続課金モデルを主たるビジネスとする当社では、マーケティング費用は先行投資の側面が強く、顧客獲得後に長期間の取引関係を保有することにより、その投資を回収するモデルとなっています。そのため、顧客基盤拡大のためのマーケティング費用に、29,491千円を充当する予定

上記調達資金につきましては、具体的な支出が発生するまでは安全性の高い金融商品等で運用していく方針

※有価証券届出書(新規公開時)引用



項目株数データ
公募株数100,000株
売出株数598,600株
公開株数(合計)698,600株
オーバーアロットメント104,700株
上場時発行済み株数6,892,000株(公募分を含む)
想定ベースの時価総額約62億円
幹事団みずほ証券(主幹事)
SMBC日興証券
SBI証券
大和証券
三菱UFJモルガン・スタンレー証券
楽天証券
いちよし証券
マネックス証券
委託見込SBIネオトレード証券
DMM.com証券
PayPay証券
auカブコム証券


WACUL(4173)上場評判とIPO分析

想定発行価格900円を基に吸収金額を算出すると約6.3億円となり、オーバーアロットメントを含めると約7.2億円規模の上場となります。上場規模が小さく今期は黒字化しそうな状況なのでIPOのタイミングとしては良さそうです。


同社の主力サービスである「AIアナリスト」はWebサイトに関する知見、各社に閉じていたWebサイトのデータを集め、誰にでもデジタルマーケティングにおける分析と改善が行えるツールに変えSaaSとして提供しています。


同社はデジタルマーケティングを中心に、あらゆるビジネスのデータを優れたテクノロジーによって、整理・分析だけでなく課題特定・解決まで行うことで、ビジネスパーソンの生産性を高め、クリエイティビティの最大化を支援しています。


既存のオペレーションのデジタルによる置き換えにとどまらない「構造的なデジタル変革」を顧客の経済活動において実現すべく、成長著しいDX市場において、データ分析でデジタルマーケティングのPDCAを支援するサービス「AIアナリスト」を中心に事業展開しています。


この他、マーケティングのDXを推進するワンストップ・サービス「AIアナリスト・シリーズ」を提供するプロダクト事業と、DX実現のための戦略立案や組織・オペレーション設計等のコンサルティングを行う「DXコンサルティング」


そして企業・学術機関と共にPoC等を行う社内研究所「WACUL テクノロジー&マーケティングラボ」などを持つインキュベーション事業により、主に企業の生産性向上と収益向上に資する課題解決ソリューションの提供を行っています。


WACUL(4173)上場評判と業績
※有価証券届出書引用


プロダクト事業では「AIアナリスト」をリリースする2015年まで属人的かつ高コストに提供してきた「データ分析にもとづくデジタルビジネスの改善活動」を、蓄積された知見をもとにテクノロジーを活用し、自動化したツールである「AIアナリスト・シリーズ」として顧客に提供しています。


AIアナリストは顧客がGoogleアナリティクスから得られる自社Webサイトのアクセス解析データ等をクラウド上で連携するだけでレポートの作成、データ分析結果からの改善提案、実施した改善施策の記録と成果の測定などが可能となる、デジタルマーケティングのPDCAをサポートするプラットフォームです。


また、GoogleアナリティクスなどのテクノロジーツールをWebサイトに導入し、自社のWebサイト上における消費者のページ遷移等の行動データを収集し分析することで、Webサイト訪問者の行動の理解とそれに沿ったWebサイトの最適化をおこなうデジタルマーケティング活動を行っています。


WACUL(ワカル)事業の特徴
※有価証券届出書引用


インキュベーション事業では、最先端のデータ分析に基づいたデジタルマーケティングを推進する企業に対し、コンサルティングのサービスを提供しています。


さらにアカデミアおよびビジネスの先端をいく人材を顧問とする社内研究所である「WACUL テクノロジー&マーケティングラボ」を2019年2月に社内研究所として立ち上げ、AIやマーケティングを専門とする大学教授などを顧問に迎えるなど、先端テクノロジーの導入と知見の磨き上げに力を入れているそうです。


WACUL(4173)IPOの販売実績
※有価証券届出書引用


WACULの事業における特徴は、企業規模や業種・業態によらず幅広く提供可能なサービスラインナップと言うことがあげられます。また「AIアナリスト」を司令塔とした付帯サービスのクロスセルやプロダクト事業とインキュベーション事業のシナジーなどがあります。


この他にも事業成長と参入障壁を実現する独自PDCAデータの蓄積が行え、同社はユーザーに対し無料で基本機能を開放するかわりにそのユーザーのデータを獲得しているそうです。


目論見には「日本の上場企業の90.67%が利用し、トップシェアを持つGoogleアナリティクスと連携し、Googleアナリティクス利用者のデータを顧客からの許可を得た上でGoogleを通じて提供を受けています」とあります。


しばらく前にGoogleが出資していたプレイド(4165)のように初値が好調になりそうな予感がします。というか爆上げでしょう!


WACUL(4173)の企業財務情報と配当性向

回次第9期第10期
決算年月2019年2月2020年2月
売上高370,952485,984
経常損失△67,456△141,715
当期純損失△69,746△142,004
資本金577,937426,000
純資産額426,095286,290
総資産額536,197504,512
1株当たり純資産額62.7341.83
1株当たり当期純損失△11.01△20.91
自己資本比率(%)79.4756.31
自己資本利益率(%)
株価収益率(倍)
配当性向(%)
営業活動によるキャッシュ・フロー△72,066△169,874
投資活動によるキャッシュ・フロー△10,984△36,847
財務活動によるキャッシュ・フロー498,930123,080
現金及び現金同等物の期末残高447,563363,921
※数値は千円単位



第11期第3四半期累計期間(2020年3月01日~2020年11月30日)
  • 売上高497,834千円
  • 経常利益42,897千円
  • 税引前四半期純利益42,897千円
  • 四半期純利益は37,022千円



【第11期第3期のチェックポイント!】

当期はマーケティング及びセールスの領域のバリューチェーンにおいて、プロダクト「AIアナリスト」のもつWebサイト内のデータに加え、その前段階となる集客領域であるWeb広告データの保有・分析を強化しています。

「AIアナリスト」は、Googleの検索連動型広告等の出稿が行える「Google広告」やGoogle、Yahoo! JAPAN、Facebook等のWeb広告媒体向けの出稿を横断的に管理できるツール「Shirofune」との連携を開始しています。

また、「Go To トラベル事業」への対応などからより一層DXの推進の必要性が高まった観光業向けに、ポストコロナと観光業におけるDXを見据え、JTBコミュニケーションデザインと同社の共同開発で、「AIアナリスト」の分析内容などを観光業に特化したものに変更した「AIアナリスト forツーリズム」を提供開始したそうです。


WACUL(4173)の株主状況とロックアップについて

会社設立は2010年9月27日、 東京都千代田区神田小川町3-26-8-2Fに本社を構えます。社長は大淵亮平氏(1987年9月24日生まれ)、株式保有率は20.33%(1,545,000株)です。


従業員数49人で臨時雇用者20人、平均年齢33.7歳、平均勤続年数2.9年、平均年間給与5,578,000円です。


セグメントはDX事業の単一セグメントになります。


氏名又は名称所有株式数(株)所有株式数割合(%)ロック
ジャフコSV4共有投資事業有限責任組合2,610,000株34.34%
大淵 亮平1,545,000株20.33%
垣内 勇威1,056,000株13.89%
株式会社リコー330,000株4.34%
竹本 祐也315,000株4.14%
鈴木 達哉300,000株3.95%
梅田 裕真300,000株3.95%
※株主上位7名の状況


【ロックアップについて】

本募集並びに引受人の買取引受による売出しに関連して、貸株人及び売出人である大淵亮平、売出人である垣内勇威、鈴木達哉、梅田裕真並びに当社株主である株式会社リコー、株式会社マイナビ、TIS株式会社、竹本祐也、中島克彦、若林龍成、見満周宜及び池田誠也は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場日後180日目の2021年8月17日までの期間中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社株式の売却等を行わない旨合意しております。

また、売出人であるジャフコSV4共有投資事業有限責任組合、電通デジタル投資事業有限責任組合及びみずほ成長支援第2号投資事業有限責任組合は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場日後90日目の2021年5月19日までの期間中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社株式の売却(ただし、引受人の買取引受による売出し及びその売却価格が「第1 募集要項」における発行価格の1.5倍以上であって、主幹事会社を通して行う東京証券取引所での売却等を除く。)等を行わない旨合意しております。

※有価証券届出書(新規公開時)引用



上位株主には90日間(2021年5月19日まで)と180日間(2021年8月17日まで)のロックアップが付与されています。


90日間分にはロックアップ解除倍率1.5倍の設定が設けられています。ジャフコは30万株しか売出していないため状況を確認しながら段階的に売ってきそうな気がします。


筆頭株主になっていますが保有し続ける可能性は低いかもしれません。親引けは行われません。


WACUL(4173)IPOの初値予想と幹事引受け株数

大手初値予想は仮条件発表後に掲載を予定しています。しばらくお待ちください。最新業績予想の他、仮条件発表後のPERやPBRなども後日追記します。


仮条件が上振れし900円~1,050円に決定しました。吸収額は約6.3億円~8.4億円になり、時価総額は62.0億円~72.4億円です。OAを合わせ803,300株あるため当選期待はあると思います。


SaaS関連のビジネスを行っているためIPOでは特に人気がある事業を手掛けています。来期業績が大幅な増収増益となっていることも買い材料につながりそうです!!


大手初値予想3,000円~5,000円
修正値4,000円~5,000円

※注目度A


2021年2月期の業績予想は売上7.08億円で前期比46.0%増、経常利益4,700万円で前期-1.41億円から黒字化見込みです。


さらに2022年2月期の業績予想は売上10.52億円で前期比48.6%増、経常利益2.28億円で前期比385.1%増になります。このため増収増益が続く見込みとなっています。


四半期利益は2021年2月予想で3,800万円となり、2022年2月期予想で1.87億円になります。急成長している中での上場になるためインパクトがあると思います。


2021年2月期のPERはEPSが5.70なので184.21倍になり、2022年2月期ではEPS27.18になるためPERが38.63倍になります。初期投資の判断が難しそうですね。


また2021年2月期のPBRは18.33倍になります。2022年2月期は未定です。


直近に上場した類似企業のプレイド(4165)も乱高下しているため、セカンダリーで注目を集める可能性があります。上場日程的に土日を挟んだり、23日の祝日があるのはデメリットかもしれません。


PSRが2022年算出で約6.88倍になります。指標を計算してもセカンダリー投資は難しいですからね。ただ公募組はガッツリと利益が見込めそうです!


幹事名割当株数引受割合
みずほ証券(主幹事)559,000株80.02%
SMBC日興証券38,000株5.44%
SBI証券38,000株5.44%
大和証券18,300株2.62%
三菱UFJモルガン・スタンレー証券18,300株2.62%
楽天証券13,000株1.86%
いちよし証券7,000株1.00%
マネックス証券7,000株1.00%


みずほ証券主幹事がきましたね。ということはPayPay証券でのIPO取扱いも期待できるのでは?と考えています。社名が変更されますからね。


私も急いで妻の口座開設を促しておきたいと思います!未成年口座の開設もできますがそこまではまだ頑張れていません。IPOに当選したい方は急いだほうがよいかもしれませんね。詳しくは下記記事でまとめています!




委託幹事にくるのかどうかは現段階でわかりませんが、SBIネオトレード証券も口座開設を行っておいたほうがよいと思います。SBI証券主幹事の時は取扱いが行われるはずです。


口座開設者が少ないうちにIPOに当選したいですよね。前受け金不要でIPO抽選に参加可能なのでとりあえず口座開設しておいてもよさそうです。内容は詳しく調べているので参考になると思います。




それとIPO抽選には関係ありませんが、株式新聞Web有料版を無料で購読する方法があります。モーニングスターが発行している媒体になりIPO初値予想を見ることもできます。


DMM.com証券に口座開設すれば1年間に48,000円(税別)の情報を無料で見ることができます。かなりお勧めなのでお試しください!




類似企業のPERやPBRを調べてみました

類似企業とPERやPBRは仮条件発表後に記載したいと思います。


類似企業PER
PBR
ブレインパッド(3655)PER107.43倍PBR7.41倍
ユーザーローカル(3984)PER63.46倍PBR8倍
フリークアウト・ホールディングス(6094)PER33.86倍PBR3.09倍
※2021年1月31日の株価基準

ストックオプションの株数や発行価格を調べました

ストックオプション行使期間株式の数発行価格
2019年9月01日~2029年8月31日588,000株186円
2021年5月29日~2029年5月28日163,500株183円
2021年10月25日~2029年10月24日45,000株183円
2019年12月01日~2029年11月30日12,000株186円


ストックオプション(新株予約権)は600,000株が行使期限を迎えているようです。上場市場に上場したのち新株予約権を行使することができるとあり、上場後に売却可能のようです。


行使条件の内容を多いようですが締め付けは緩いようですね。


ツイッターでもIPO記事のチェックができます!

最新情報を手に入れたい方やレア情報、気になったことをツイートしています。IPO投資歴は15年と長くソーシャルレンディングも6年目突入!安定の利益でブログも15年目に突入。


WACUL(4173)IPOの評価と申し込みスタンスまとめ

WACUL(ワカル)IPOは人気が見込めると思います。Googleアナリステックはウェブサイトを運営していたら必要なツールになりますからね。


売上が伸びていることから同社のAIアナリスト登録者も右肩上がりになっています。2020年8月末で33,474サイトの登録があるようです。


WACUL(ワカル)IPOの評価
※WACUL(ワカル)公式サイト引用


DX市場は2023年までの間に1兆7,848億円まで拡大し、その年間平均成長率は+22.6%という成長率が見込まれているそうです。コロナ禍によりWeb系の事業は収益が上がっているようですから同社も業績期待ができそうです。


WACULも市場成長が見込まれ市場のニーズにあった機能およびサービスをいち早く投入し、新規事業を立ち上げ続けることが重要な課題と認識しているそうです。


ビッグデータも取扱っている企業になり、人口知能への期待もあるように思います。同社のリスクとしてはGoogleアナリティクスの事業転換や技術革新などが考えられます。ただ専門業者が対応できないとなると世界で同じことが起きる可能性があります。


そうならないようにこれからも事業展開していくはずです。また、新株予約権による潜在株式数は808,500株となり、発行済株式総数6,792,000株の11.9%になるそうです。


DXは間違いないくWebを扱う企業に浸透しています。そのため業績期待はありますが、類似企業も多く存在します。WACUL(ワカル)の場合はGoogleアナリステックを使ったサービスが強みでしょう。是非IPOに当選したいと考えています。


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