日本インシュレーション(5368)とリバーホールディングス(5690)IPOの初値予想と幹事配分などを今回も評価していきたいと思います。どちらも東証2部上場となり人気は限られそうです。
まずは日本インシュレーションについて、いつものように考察してみたいと思います。上場規模が小さい事と配当利回りが高い事に魅力があるIPOです。
項目 | 株数データ |
想定価格 | 920円 |
仮条件 | 920円~940円 |
公開価格 | 3月11日 |
公募株数 | 1,050,000株 |
売出株数 | 0株 |
公開株数(合計) | 1,050,000株 |
オーバーアロットメント | 157,500株 |
幹事団 | 大和証券(主幹事) 三菱UFJモルガン・スタンレー証券 SBI証券 岩井コスモ証券 |
委託見込 | auカブコム証券 DMM.com証券 |
事業に成熟感があり成長を考えた場合に難しい印象を受けます。耐火・断熱材料の製造や販売を手掛け施工まで行う企業です。上場による手取金は主に設備投資に使われ金融機関の借入返済にも利用されます。
そもそも一般投資家には「ゾノトライト系けい酸カルシウム材の用途開発」と言われてもどんな製品なのかわかりにくいです。IT系とまた違った感じで何それ?ですよね。
連結子会社がベトナムにあることでコロナウイルスの影響も限定的だと思います。上場後はベトナム子会社の増設工事や生産拠点整備などを行うようですから工場が止まるようなことになれば生産が落ち込むでしょう。
日本でも同様ですがベトナムだと医療の面でさらに心配です。けい酸カルシウム製保温材は「石油・石化」「電力・ガス」「鉄鋼」など幅広い業種に渡っていることから間接的にインフラとも関りがあります。
東南アジア地域で事業展開を行うことも多いため海外リスクが伴います。今後の世界状況とも関係ある企業なので東南アジアで新型肺炎が流行ると大打撃でしょう。現在のところ収益に問題はないと考えられます。
幹事名 | 配分単位 | 引受割合 |
大和証券(主幹事) | 966,000株 | 92.00% |
三菱UFJ・モルガンスタンレー証券 | 31,500株 | 3.00% |
SBI証券 | 31,500株 | 3.00% |
岩井コスモ証券 | 21,000株 | 2.00% |
上場は公募だけとなっているため印象は良いものの、既存株主にベンチャーキャピタルや金融系企業が多くなっています。ロックアップが掛かっているため上場時の売却は少ないでしょう。
2020年3月の連結業績予想は売上127億円となり前期比較で7.9%増、経常利益16億円となり前期比較で6.2%増になります。形的には増収増益となるようです。
配当金は35円を予定し3月末が権利となるため上場後数日間持つだけで配当権利を得ることができます。配当利回りは仮条件上限の940円算出で約3.7%になります。
PERは6.51倍と低くPBRは0.81倍になります。類似企業比較だと妥当水準だと思います。あえて買う理由が見当たらず東証2部上場なので積極的に手掛けずらいと思います。
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リバーホールディングスIPOの初値予想と幹事配分を調べた結果
リバーホールディングスも同じく東証2部に上場します。事業が資源リサイクル事業で上場規模が約53.2億円です。厳しい印象を受けるため公開価格割れも視野に入れておくべきでしょう。しかも配当が出ないようなので個人的に買う理由が見出せません。新型肺炎の影響は直接受けにくいと思いますが減収となることが予想されているためあえて買う必要がないのかもしれません。
項目 | 株数データ |
想定価格 | 920円 |
仮条件 | 920円~960円 |
公開価格 | 3月12日 |
公募株数 | 4,247,200株 |
売出株数 | 575,600株 |
公開株数(合計) | 4,822,800株 |
オーバーアロットメント | 723,400株 |
幹事団 | 野村證券(主幹事) 三菱UFJモルガン・スタンレー証券 SMBC日興証券 みずほ証券 いちよし証券 大和証券 楽天証券 ←後期型抽選 |
委託見込 | auカブコム証券 DMM.com証券 |
野村證券が主幹事を行うIPOは上場規模が大きく微妙なIPOが他社に比べて多いと感じます。今回は上場規模が大きいため無事引受先が見るかるのでしょうか?地合いも影響するため無配の株を買う有志がどれほど見込めるのでしょう。
自然リサイクル事業は既に一巡していると言われ、2019年は場所によっては自然災害による収益があったようです。
2020年はコロナウイルスの影響で鉄くず相場が需要低迷により価格が下がるのではないかと考えています。東京オリンピック・パラリンピックの開催が危ぶまれる中で自然リサイクル関係の株は買われないでしょう。既に殆どの企業が業績に反映されているため今後は落ち込む可能性があります。
リバーホールディングスの株主であるエンビプロ・ホールディングス(5698)やイボキン(5699)も株価が下げているため同社株が無事公開価格を超えてくるとは言えないかもしれません。
幹事名 | 配分単位 | 引受割合 |
野村證券(主幹事) | 4,195,900株 | 87.00% |
三菱UFJ・モルガンスタンレー証券 | 168,800株 | 3.50% |
SMBC日興証券 | 120,600株 | 2.50% |
みずほ証券 | 120,600株 | 2.50% |
いちよし証券 | 72,300株 | 1.50% |
大和証券 | 72,300株 | 1.50% |
楽天証券 | 72,300株 | 1.50% |
2020年6月の連結業績予想は売上302.6億円となり前期比較で17.5%減、経常利益15.3億円となり前期比較で6.8%減になります。本決算が6月なので不確実性が高いかもしれません。そもそも新型肺炎のことは考慮していないはずです。
四半期利益は13.9億円を見込み前期比較で9.5%増になるようです。仮条件上限の960円算出のPERは10.38倍、PBRは1.01倍になります。
住宅建築やゼネコン関係、さらに公共事業なども低迷する可能性があります。また以前より言われているように中国経済の低迷がさらに悪化する可能性があります。米中貿易摩擦も依然としてどのようになるのかわからず、2020年は経済安定となるのか先行きが暗いようです。
日本国内の自動車販売も急激に落ち込みリサイクル車の確保も難しくなってくることが考えられます。これが一時的であればよいのですが1年中続くとなれば業績悪化は避けられないでしょう。
暗いニュースが多い中でリバーホールディングスIPOが選ばれることはないのでは?と考えています。IPOラッシュが続いているため公開価格割れをしそうな銘柄は避けたいと個人的に考えています。
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ついでにSBIネオトレード証券も今後のために口座を開設しておくと良いでしょう。幹事引受けを行う日が近いかも?レオス・キャピタルワークスの再承認でIPO当選が期待できます。
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