AI inside(エーアイインサイド)IPOが東証マザーズに新規上場承認されました。今回も業績や上場規模などを確認し評価していきたいと思います。AIやクラウド系の企業になるため人気になりそうです。
主幹事は野村證券が務め公開株数500,000株、オーバーアロットメント75,000株になり想定発行価格2,660円による上場規模は15.3億円です。話題性で十分吸収できそうな気がしています!
人口減少や働き方改革などのより同社のAIを使ったビジネスが注目されています。しかも取引先には大手が多く市場シェアNO.1になるそうです。
業績は創業以来赤字でしたが今期の第5期は黒字化し、売上上昇率もインパクトある内容となっています。
同社は人がルールを設計し、そのルールをプログラミングすることで開発する文字認識技術を一切排除し、コンピュータが自動的に文字画像データを学習しルールを設計する、ディープラーニングによる手書き文字認識AIを開発したとあります。赤字だったのは先行投資によるもののようですね。
AI inside(4488)IPOの上場基本データと引受幹事
項目 | 上場基本データ |
市場 | マザーズ |
業種 | 情報・通信業 |
事業内容 | AI技術を用いたOCRサービス「DX Suite」の提供等 |
公開予定 | 12月25日 |
ブックビルディング期間 | 12月09日~12月13日 |
想定価格 | 2,660円 |
仮条件 | 3,000円~3,600円 |
公開価格 | 12月16日 |
企業情報 | https://inside.ai/ |
監査人 | 有限責任監査法人トーマツ |
【手取金の使途】
手取概算額726,160千円については、「1 新規発行株式」の(注)4.に記載の第三者割当増資の手取概算額上限183,540千円と合わせて、設備資金として①サーバ購入費、運転資金として②サーバ維持関連費、③AIエンジニア等の採用費及び人件費に充当する予定であります。
①サーバ費用の低減が見込まれ、AIの学習、推論等への使用を目的とした社内サーバの購入費として300,000千円を充当する予定であります。
②社内サーバの設置スペース費及びメンテナンス等の各種維持費として24,000千円を充当する予定であります。
③AIプラットフォームビジネスを拡大し、継続的に成長するための、優秀なAIエンジニアをはじめとした各部門人材の採用費及び人件費として576,000千円を充当する予定であります。
上記以外の残額は、事業拡大のための運転資金に充当する予定でありますが、具体化している事項はありません。
なお、具体的な充当時期までは、安全性の高い金融商品等で運用する方針であります。
※有価証券届出書(新規公開時)引用
項目 | 株数データ |
公募株数 | 300,000株 |
売出株数 | 200,000株 |
公開株数(合計) | 500,000株 |
オーバーアロットメント | 75,000株 |
上場時発行済み株数 | 3,540,000株(公募分を含む) |
想定ベースの時価総額 | 約94.2億円 |
幹事団 | 野村證券(主幹事) 大和証券証券 三菱UFJモルガン・スタンレー証券 SMBC日興証券 SBI証券 岩井コスモ証券 マネックス証券 ←完全平等抽選 いちよし証券 楽天証券 |
委託見込 | auカブコム証券 SBIネオトレード証券 DMM.com証券 ←取扱い増加中 |
AI inside(4488)上場評判とIPO分析
想定発行価格2,660円を基に吸収金額を算出すると約13.3億円となり、オーバーアロットメントを含めると約15.3億円規模の上場となります。上場規模は通常よりも少し大きめですが事業内容に魅力が感じられます。同社は人工知能事業の単一セグメントになります。展開するサービスは継続的に収益が計上されるリカーリング型モデルと取引毎に収益が発生するセリング型モデルにより構成されています。
同社によれば、人がルールを設計しそのルールをプログラミングすることで開発する文字認識技術を一切排除し、文字画像データを学習しコンピュータが自動的にルールを設計する、ディープラーニングによる手書き文字認識AIを開発したそうです。
このAIを日々の業務で誰もが使えるようにするため、ユーザインターフェースを備えたAI-OCRサービス「DX Suite」として開発しユーザへ提供しています。
「DX Suite」は内部に「Intelligent OCR」「Elastic Sorter」「Multi Form」というアプリケーションがあり組み合わせて契約、利用することができます。
「Intelligent OCR」は手書き文字認識技術をベースに、「定型帳票」を読取りデジタルデータ化するサービスです。具体的には各種申込書や受発注帳票、アンケートなどの帳票をデータ化できます。
料金体系はリカーリング型モデルの月額固定費用、読取りごとに発生する月額従量費用とセリング型モデルの初期費用により構成されています。
「Elastic Sorter」は「Intelligent OCR」のオプションとして、複数種類の帳票を順不同にまとめてスキャンしてある場合に、同種類の帳票をAIが選び取り仕分けるサービスです。
具体的には免許証や保険証、住民票など複数種類ある本人確認書類や各種申込書類を種類ごとに仕分け、仕分け後に「Intelligent OCR」で読取りを行うなどの業務に利用できます。
料金体系はセリング型モデルの初期費用はなく、リカーリング型モデルの月額固定費用、読取りごとに発生する月額従量費用により構成されています。
「Multi Form」は「Intelligent OCR」のオプションとして、定型帳票以外の非定型帳票を読取り、データを構造化含めデジタルデータ化するサービスです。
具体的には請求書や領収書、住民票やレシートなどといった帳票を事前の準備・設定不要で、データの構造化含めデジタルデータ化できます。
料金料金体系はセリング型モデルの初期費用はなく、リカーリング型モデルの読取りごとに発生する月額従量費用のみの構成となっています。
同社サービスは主に大企業での導入実績割合が高く顧客の内、第5期第2四半期末時点で売上高1,000億円以上の企業が26.0%、100億円~999億円の企業が26.6%を占めています。
システム開発や銀行、証券、保険、小売、エネルギー、物流、製薬、不動産、製造、印刷等、業態を問わず導入されているそうです。
「Intelligent OCR」は契約件数361契約となり、サービス開始から100契約獲得まで15カ月となっています。「Elastic Sorter」は206契約となり、サービス開始から100契約獲得まで7ヶ月となっています。
言葉が凄く難しいけどAIを使って企業の業務プロセスの効率化を図る企業になっています。企業の生産性向上に貢献しているようだよ!
「Multi Form」は238契約となっており、サービス開始から100契約の獲得まで15日となっています。また2017年11月からこれらのサービスの累計リクエスト数が2億1,249万8,714回となっております。
同社主力製品は「DX Suite」クラウド版は官公庁や地方公共団体などではオンプレミス環境での利用ニーズがあり、また地方公共団体向けに、株式会社エヌ・ティ・ティ・データとの協業により、地方公共団体の組織内ネットワークを相互に接続した、行政専用の閉域ネットワーク「AI inside Cube / DX Suite」も提供しています。
この他にも「AI inside Computing Engine」や「AI inside Learning Center」のサービスを行っています。
AI inside(4488)の企業財務情報と配当性向
回次 | 第3期 | 第4期 |
決算年月 | 2018年3月 | 2019年3月 |
売上高 | 279,435 | 445,264 |
経常損失 | △311,479 | △182,914 |
当期純損失 | △340,533 | △183,865 |
資本金 | 424,500 | 465,200 |
純資産額 | 313,875 | 605,210 |
総資産額 | 392,465 | 966,649 |
1株当たり純資産額 | 110.13 | 193.17 |
1株当たり当期純損失金額 | △126.23 | △60.62 |
自己資本比率(%) | 80.0 | 62.6 |
自己資本利益率(%) | – | – |
株価収益率(倍) | – | – |
配当性向(%) | – | – |
営業活動によるキャッシュ・フロー | △321,554 | 34,172 |
投資活動によるキャッシュ・フロー | △54,699 | △12,256 |
財務活動によるキャッシュ・フロー | 480,000 | 575,200 |
現金及び現金同等物の期末残高 | 201,998 | 799,069 |
第5期第2四半期累計期間(2019年4月01日~2019年9月30日)
- 売上高613,894千円
- 営業利益179,006千円
- 経常利益176,739千円
- 四半期純利益175,594千円
産業界の労働集約的作業に代わる手段としてAIを進め生産性向上のためのAIプラットフォーム「DX Suite」を提供しています。前事業年度にユーザ数を拡大した「DX Suite」のクラウド版は堅調に新規ユーザの獲得が出来ているそうです。
また、新規提供を開始した「DX Suite」のオンプレミス版についても、複数の顧客からテスト導入の引き合いがあり本番導入も始めっているそうです。今期は黒字化できそうなので期待してよいかもしれません。
AI inside(4488)の株主状況とロックアップについて
会社設立は2015年8月03日、東京都渋谷区渋谷三丁目8番12号に本社を構えます。社長は渡久地択氏(1984年4月29日生まれ)、株式保有率は56.77%(2,000,000株)です。従業員数57人で臨時雇用者11人、平均年齢34.48歳、平均勤続年数1.16年、平均年間給与6,099,875円です。事業は人工知能事業の単一セグメントになります。
氏名又は名称 | 所有株式数(株) | 所有株式数割合(%) | ロック |
渡久地 択 | 2,000,000株 | 56.77% | 〇 |
アクサ生命保険株式会社 | 250,000株 | 7.10% | 〇 |
UTEC4号投資事業有限責任組合 | 221,000株 | 6.27% | 継続所有 |
株式会社レオパレス21 | 200,000株 | 5.68% | 〇 |
中沖 勝明 | 148,000株 | 4.20% | 〇 |
日本郵政キャピタル株式会社 | 147,000株 | 4.17% | 継続所有 |
大日本印刷株式会社 | 100,000株 | 2.84% | 〇 |
【ロックアップについて】
本募集並びに引受人の買取引受による売出しに関連して、売出人かつ貸株人である渡久地択並びに売出人である株式会社レオパレス21並びに当社株主であるアクサ生命保険株式会社、大日本印刷株式会社、中沖勝明、レカム株式会社及び第一生命保険株式会社並びに当社新株予約権者である名井将元、齋藤真織、檜田和毅、梅田祥太朗、中澤公貴、糸永有輝、野田明良、幸田桃香、谷槙太郎、堀部敦生、浦口純奈、西田茉由、藤崎泰幹、髙橋将太、及川智、胡為明、楠瀬丈生、飯田秀久、武田実樹、米窪泰志、柚口祐介及び保坂浩紀は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む)後90日目の2020年3月23日までの期間中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社普通株式の売却等(ただし、引受人の買取引受による売出し及びオーバーアロットメントによる売出しのために当社普通株式を貸し渡すこと等は除く。)を行わない旨合意しております。
※有価証券届出書(新規公開時)引用
上位株主には90日間(2020年3月23日まで)のロックアップが付与されています。ロックアップ解除倍率の記載は目論見にないため設定がありません。
上記の他、第三者割当等のUTEC4号投資事業有限責任組合、三菱UFJキャピタル6号投資事業有限責任組合、日本郵政キャピタル株式会社、SBI AI&Blockchain投資事業有限責任組合、及び新株予約権の割当者には継続所有等の確約を行っているそうです。
AI inside(4488)IPOの初値予想と幹事引受け株数
想定発行価格2,660円から仮条件範囲が3,000円~3,600円と大きく上振れし人気出ることが伺えます。ここから初値2倍を目指すにはかなりの需要が必要になるため初値2倍には届かない見込みのようです。人工知能技術を利用した光学式文字読み取り装置の開発を手掛け、2019年日本テクノロジーFast50というイベントで第2位を受賞しています。売上高が971.56%の成長を記録したそうです。今後も「高度なAI技術やインフラ技術、ソフトウェアの研究開発」に取り組むそうです。
日本テクノロジーFast50とは、TMT業界の企業を過去3決算期の収益(売上高)に基づく成長率で順位付けされるイベントです。上場・未上場企業に関わらず応募が可能です。今後アジア太平洋地域テクノロジーFast500の候補企業に選ばれるそうです。
2020年3月の単独業績予想は売上13.4億円で前期の4.5億円から200%増、経常利益1.9億円で前期の-1.8億円から黒字化します。そして四半期利益も1.9億円計上で前期の-1.8億円からの完全黒字です。今後も業績が好調に推移する見込みとなり提携企業も増えるようです。
EPS59.60からPERは60.40倍、BPS494.61からPBRは7.28倍になります。上場承認時点では少し割高ですが成長性が高く期待できるように思います。配当や株主優待はありません。
昔からOCR関係の読み取りは存在し新奇性があるようには思えませんが、同社はAI(人工知能)を利用していることで読み取りの精度が高くミスが少ないようです。しかもコンピュータが自動的に学習しルール設計を行うようです。人間よりもミスが少なくAIやRPA化が進んでいるようですね。
初値予想6,000円~7,000円(修正値)
注目される人工知能IPOだけど直近の市場動向により大きく初値価格が変わりそうだね。
人気がありそうなIPOは抽選に参加しておきましょう。公開価格割れよりも利益資産が楽しい銘柄です。残り少ないタイミングでの上場になるため公募組の売り渋りも?
もしくはセカンダリー組の買い渋りも?と色々と考えられると思います。どちらかと言えば2019年もオーラスに近いIPOなので買われるのでは?と考えています。当選を目指して申し込むしかありませんね!
幹事名 | 配分単位 | 引受割合 |
野村証券(主幹事) | 440,000株 | 88.00% |
大和証券 | 12,500株 | 2.50% |
三菱UFJ・モルガンスタンレー証券 | 12,500株 | 2.50% |
SMBC日興証券 | 12,500株 | 2.50% |
SBI証券 | 12,500株 | 2.50% |
岩井コスモ証券 | 2,500株 | 0.50% |
マネックス証券 | 2,500株 | 0.50% |
いちよし証券 | 2,500株 | 0.50% |
楽天証券 | 2,500株 | 0.50% |
幹事引受け上位には店頭系が多いためIPOに当選しずらい感じがします。株主名簿にも上場企業からの出資やVC出資があるようです。同社のAI-OCRは市場シェアNo.1となっているようですから上場企業との横のつながりもあるようですね。公式サイトではアクティブユーザー400社とあります。
当選狙いだと野村證券からになりそうです。その他証券で当選を狙うには難しい印象を受けます。全ての幹事でネット抽選を受け付けているため申し込み忘れなく抽選に参加するしかなさそうです。当選できたら利益が見込めそうです。
SMBC日興証券やマネックス証券だと銘柄別に資金を拘束されるため申し込みができない投資家も出てきそうです。ブックビルディングが多く重なっているため銘柄選びも大事です!あまり利益が見込めなさそうなIPOだと当選確率が高くなると考えられます。
また、単元未満株式のIPO取扱いが始まりました!SBIネオモバイル証券の「ひとかぶIPO」というサービスになります。年末のIPO抽選にまだ間に合うと思います。アプリダウンロードが必要になる注意点などがあるため下記記事で詳細を説明しています。よかったら参考にしてください。
ひとかぶIPOの詳細情報を知りたい方は下記記事にまとめているので参考にしてください。優遇抽選も行われるそうです!
【ひとかぶIPO】SBIネオモバイル証券でIPO取扱い実施!注意点あり類似企業のPERやPBRを調べてみました
類似企業とPERやPBRは仮条件発表後に記載したいと思います。類似企業 | PER | PBR |
テクノスジャパン(3666) | PER148.86倍 | PBR2.33倍 |
コムチュア(3844) | PER37.74倍 | PBR7.18倍 |
RPAホールディングス(6572) | PER98.47倍 | PBR5.39倍 |
ストックオプションの株数や発行価格を調べました
ストックオプション行使期間 | 株式の数 | 発行価格 |
2018年12月13日~2026年11月30日 | 135,000株 | 800円 |
2020年9月29日~2028年9月28日 | 55,500株 | 1,360円 |
2018年11月01日~2023年10月31日 | 70,000株 | 600円 |
2019年11月01日~2024年10月31日 | 70,000株 | 600円 |
2020年11月01日~2025年10月31日 | 60,000株 | 600円 |
ストックオプション(新株予約権)は275,000株が行使期限を迎えています。第3者割当や新株予約権者の売却は基本的になさそうです。
また、親引けの設定はないようです。
ツイッターでもIPO記事のチェックができます!
最新情報を手に入れたい方やレア情報、気になったことをツイートしています。IPO投資歴は14年と長くソーシャルレンディングも4年目突入!安定の利益でブログも14年目に突入。AI inside(4488)IPOの評価と申し込みスタンス
AI inside(エーアイインサイド)の事業領域はこれからも拡大が続き市場の成長は確実のようです。顧客基盤を拡大するために製品をユーザへ直接販売している形を取っていますが、パートナーを通じた販売も行っています。そのパートナー販売による契約数の割合が直接販売よりも高くなっていることから、今後さらにその比率を上げていく方針だそうです。大手企業だと一度度入すれば契約継続となることが多いと考えられます。
サービスはAIを自動化させるため低コストで提供し「Intelligent OCR, Multi Form」では日本語に限定されないアルゴリズムで構築されているため、多言語対応を進めることでグローバル市場を獲得していくようです。国内外の販売パートナーと共に販売を推進していく方向だそうです。
またAIを利用しあらゆる種類の業務に対応できるようサービスを拡大・提供していくそうです。具体的には、ゴミ処理場での危険物仕分けでAIの生成が挙げられます。
ベルトコンベア上を流れるゴミの中から、プラントの故障原因となる物体や、火災の危険性などがある危険物を取り除く作業を機械化し仕分けを行うサービスの提供を行っています。
競合については、同様のビジネスモデルを行っている企業はあるものの、製品の特性や導入実績、保有特許、ノウハウによる技術等、様々な点から他社と比較して優位性を確保できているそうです。業界ではNO.1となっているそうなので優位性はあるはずですね。
人材が揃い提携企業が増えていく事が考えられこのまま業績はしばらく好調だと思います。IPO的にはAI(人工知能)IPOとして意識され買い需要は多いと思います。取引先にが上場企業など大手と言うことも安心感があります。
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