ユーピーアール(7065)IPOが東証2部市場に新規上場承認されました。2019年4社目の東証2部案件になり公開株数460,400株、オーバーアロットメント69,000株、上場規模は想定発行価格算出で約16.6億円になります。主幹事は野村證券になるため前受け金不要で抽選に参加できます。


事業は「パレット等の物流機器のレンタル及び販売等」となっており、日本国内では全国展開し海外にも進出しています。売上は拡大傾向にあり前期売上は100億円を超えで利益率は少し低いように感じます。


ユーピーアール上場と初値予想


今後の事業問題点として、取引先がパレット物流機器をレンタルから自社保有へ転換する傾向が強まるとレンタル売上減少になり、返却により一時的な保管スペースを要するため保管料の増加などが考えられます。また競合企業とのレンタル料金が激化しているそうです。


新規参入となる企業は少ないと思いますが、企業規模が大きくなるとコストもかかるようです。


ユーピーアール(7065)IPOの詳細データ

項目上場基本データ
市場東証2部
業種サービス業
事業内容パレット等の物流機器のレンタル及び販売等
公開予定6月12日
ブックビルディング期間5月27日~5月31日
想定価格3,130円
仮条件3,130円~3,300円
公開価格6月03日
企業情報https://www.upr-net.co.jp/


【手取金の使途】

手取概算額1,104,776千円については、当社の事業拡大を見据えた設備資金に充当する予定であります。具体的には、レンタル資産(パレット等物流機器等)の取得のための資金として1,104,776千円(令和元年8月期220,000千円、令和2年8月期884,776千円)を充当する予定であります。

※なお、具体的な充当時期までは、安全性の高い金融商品等で運用する予定であります。



項目株数データ
公募株数384,000株
売出株数76,400株
公開株数(合計)460,400株
オーバーアロットメント69,000株
上場時発行済み株数1,532,000株(公募分を含む)
想定ベースの時価総額約47.95億円
幹事団野村證券(主幹事)
東海東京証券 ←幹事引受け増加中
三菱UFJモルガン・スタンレー証券
auカブコム証券
SMBC日興証券
SBI証券
ひろぎん証券
松井証券 ←前受け金不要


ユーピーアール(7065)上場評判とIPO分析

想定発行価格3,130円を基に吸収金額を算出すると約14.4億円となり、オーバーアロットメントを含めると約16.6億円規模の上場となります。東証2部上場と考えるやや荷もたれ感が発生する金額です。


同社グループは同社及び連結子会社6社(ウベパレットサービス株式会社、UPR Singapore Pte.Ltd.、UPR(Thailand) Co.,Ltd.、UPR Solution(Malaysia) Sdn.Bhd.、UPR VIETNAM CO.,LTD、UPR Services Inc.)の7社により構成され、パレット等物流機器のレンタル及び販売を主たる業務としています。


ユーピーアール上場評判と売上実績


物流事業はパレットなど物流機器のレンタル及び販売、アクティブタグを搭載しクラウド上でパレットの管理を可能とするスマートパレットのレンタル、現場でのあらゆる作業に従事する作業者の腰・身体的負担を軽減するアシストスーツのレンタル及び販売を行っています。


事業はレンタル事業部、販売事業部、スマートパレット事業部、アシストスーツ事業部、海外事業部で構成されています。元々パレットは木製でしたが、プラスチック製品に変更し事業拡大を行う中で、営業所やデポ(営業拠点)を全国に展開することになりました。


ユーピーアール(7065)物流事業のパレット


平成31年3月31日現在、国内12の営業所と174の(営業拠点)で運営しており、レンタル用物流機器の保有枚数は約400万枚に達しています。従来は荷物保管用のレンタルパレットの割合が高くなっていましたが、人手不足による物流の効率化が注目される中、パレットプールシステムを利用した荷物輸送用レンタルパレットの提案などにより、安定したレンタル収入を確保するよう図っています。


また、海外展開についてはシンガポール、タイ、マレーシア、ベトナムに拠点を設置しています。日系企業への荷物保管用レンタルパレットの供給をメインとし、日本とアセアン地域及びアセアン地域内での荷物輸送用レンタルパレットの提案を進めています。また、ローカル企業に対しても同様にビジネスを展開しているそうです。


ユーピーアール販売アシストスーツ


コネクティッド事業は、IoT事業部とビークルソリューション事業部で構成されています。IoT事業部は位置情報端末とデータ閲覧のwebサイトをパッケージにした「なんつい」や「ワールドキーパー」を主力商品に据え、物流業界を中心に位置情報ソリューションを提供しています。


また、遠隔監視ソリューション「なんモニ」で培った経験と知見を活用し、物流業界向けの総合的なIoTソリューション(物流IoT)を展開しています。


ユーピーアール販売実績と仕入実績


ビークルソリューション事業部は、「カーシェアリングシステムのレンタル及び販売」「カーシェアリング自主運営」「カーシェアリング運営受託等のカーシェアリングサービス」を提供しています。


大手取引先との関係を更に深めるため、実証実験や行政案件に積極的に参画することでカーシェアリング業界内での知名度向上により、自動車メーカーやカーシェアリング事業者などが進めるシェアリングビジネスのパートナーとして販路拡大を継続しているそうです。


ユーピーアール(7065)の企業財務情報と配当性向

回次第39期第40期
決算年月平成29年8月平成30年8月
売上高9,312,07310,367,224
経常利益269,820803,401
親会社株主に帰属する当期純利益155,454566,949
包括利益193,431471,024
純資産額3,652,5564,120,710
総資産額13,156,95214,341,961
1株当たり純資産額3,164.293,572.09
1株当たり当期純利益金額135.41493.86
自己資本比率(%)27.6128.59
自己資本利益率(%)4.3914.66
株価収益率(倍)
配当性向(%)
営業活動によるキャッシュ・フロー1,634,9682,166,305
投資活動によるキャッシュ・フロー△1,542,484△1,401,573
財務活動によるキャッシュ・フロー△1,120,139△451,915
現金及び現金同等物の期末残高2,741,6863,054,563
※数値は千円単位


第41期第2四半期連結累計期間(平成30年9月01日~平成31年2月28日)
売上高5,612百万円
営業利益468百万円
経常利益525百万円
親会社株主に帰属する四半期純利益278百万円


【物流事業】
各企業の物流に対する関心は引き続き高く、パレット製造メーカーからの納品が長期化となる状況は続いているものの、物流事業の業績は引き続き順調に推移しました。レンタル事業では、災害の影響による急激なパレット需要の増加に加え、家庭紙業界のパレット共同利用サービスが軌道に乗り、レンタル売上の増加要因となりました。また、アシストスーツ事業では、9月に発売を開始したサポートジャケット(Bb+FIT)が順調な実績で推移しました。

【コネクティッド事業】
IoTサービスでは、位置情報ソリューション及び遠隔監視ソリューションの販売案件の受注、ビークルソリューションサービスでは、カーシェアリングシステムのレンタル及び販売が引き続き順調に推移しました。



ユーピーアール(7065)従業員と株主の状況

会社設立は1979年3月02日、山口県宇部市寿町三丁目5番26号に本社を構えます。社長は酒田義矢氏(昭和39年5月30日生まれ)、株式保有率は71.78%です。従業員数164人で平均年齢37.1歳、平均勤続年数7.2年、平均年間給与6,600,632円です。


連結従業員数は186人になりセグメント別従業員数は、物流事業136人、コネクティッド事業16人、全社共通34人となっています。



氏名又は名称所有株式数(株)所有株式数割合(%)
酒田 義矢824,00071.78
酒田 三男160,00013.94
酒田 加代子64,0005.57
酒田 健治62,0005.40
ユーピーアール従業員持株会24,0002.09
中村 康久7,0000.61
町田 敏明4,0000.35
大矢 隆司2,0000.17
髙井 健介1,0000.09
※全株主の状況


【目論見抜粋】

本募集並びに引受人の買取引受による売出しに関連して、売出人である酒田義矢及び酒田健治、貸株人である酒田三男並びに当社株主である酒田加代子、中村康久、町田敏明、大矢隆司及び髙井健介は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む)後90日目の令和元年9月9日までの期間中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社株式の売却等(ただし、引受人の買取引受による売出し、オーバーアロットメントによる売出しのために当社普通株式を貸し渡すこと及びグリーンシューオプションの対象となる当社普通株式を主幹事会社が取得すること等は除く。)は行わない旨合意しております。

また、当社の株主であるユーピーアール従業員持株会は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む)後180日目の令和元年12月8日までの期間中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社株式の売却等を行わない旨合意しております。

加えて、当社は主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む)後180日目の令和元年12月8日までの期間中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社株式の発行、当社株式に転換若しくは交換される有価証券の発行または当社株式を取得若しくは受領する権利を付与された有価証券の発行等(ただし、本募集、株式分割、ストックオプションとしての新株予約権の発行等を除く。)を行わない旨合意しております。



上位株主には90日間(令和元年9月09日まで)と180日間(令和元年12月8日まで)のロックアップが設定されています。ロックアップ解除倍率の記載は目論見に書かれていません。


ベンチャーキャピタル出資はなく酒田家のために上場するような印象を受けます。公開株式数は多くありませんが、株価設定が高く吸収額もそれなりにあります。


ユーピーアール(7065)IPO大手初値予想と各社配分

想定発行価格を下限として仮条件範囲が3,130円~3,300円に決定しました。仮条件が引上げられたことにより割安感がなくなったように感じます。上場規模は約15.2億円、OAを含め約17.5億円になります。


2019年8月連結業績予想は売上112.6億円(前期比8.6%増)、経常利益7.2億円(前期比9.8%減)の増収減益となっています。EPS329.86からPERを算出すると約10.00倍、BPS3,666.37からPBRを算出すると約0.90倍になります。配当が25円予定され配当利回りは約0.75%です。


IPO的な材料は特になくロボットスーツを個人投資家が意識する程度でしょう。配当妙味もなく公開価格前後の発進になりそうです。IoTソリューションである物流IoTに関しても思ったほど投資家は意識していないようです。


初値予想3,000円~3,500円


幹事名配分単位(株)引受割合(%)
野村證券(主幹事)414,40090.01
東海東京証券13,8003.00
三菱UFJモルガン・スタンレー証券9,2002.00
SMBC日興証券9,2002.00
SBI証券4,6001.00
ひろぎん証券4,6001.00
松井証券4,6001.00


類似企業PER
PBR
日本パレットプール(4690)PER10.05倍PBR0.39倍
シンニッタン(6319)PER12.55倍PBR0.55倍
キムラユニティー(9368)PER8.17倍PBR0.46倍


公開株数とオーバーアロットメントを合わせ529,400株になります。そして野村證券主幹事なので当選するにはかなりの運が必要になるでしょう。東証2部上場の初値パフォーマンスはあまりよくなく、3月上場のKHC(1451)は-2.12%の騰落率でした。主幹事は野村證券です。


ダイコー通産(7673)も野村證券主幹事で東証2部上場、騰落率は+12.47%です。2月上場の東海ソフト(4430)は東証2部上場で野村證券主幹事、ソフトウエア受託開発などを行い+91.47%の騰落率でした。ユーピーアールの主力は物流事業になるため初値が大きく上昇することはない気がしています。東証2部案件が全て野村證券になっているのも気になります。


地合いが崩れなければ公開価格を超えてくると思われるだけに、とりあえず参加スタンスを考えています。東海東京証券が幹事引受けに積極的なので今年はまた主幹事を引受けてくれると当選のチャンスです。


東海東京証券のIPOルールが激ヤバ【主幹事連発で当選者増】


松井証券も前受け金不要で抽選に参加できるため申し込みを行っておきたいと思います。SBI証券はポイント狙いになりそうです。ひろぎん証券は広島銀行の子会社になり、私は口座を開設していません。幹事入りすることがたまにあるため近県の方は口座を開設しておくとよいかもしれません。


【保存版】松井証券のIPOルールがやばい!幹事増加と当選者続出


ユーピーアールのストックオプション詳細を調べました

ストックオプション行使期間株式の数(株)発行価格(円)
新株予約権は無し


ストックオプション(新株予約権)の設定はありません。


ユーピーアール(7065)IPO私見と申し込みスタンス

ユーピーアールのIPOは株単価が高いため参加スタンスがわかれそうです。私は参加予定ですが無理をしなくてもよいかもしれません。株単価が高いため10%の上昇だと3万円が見込めそうです。


同社のような事業は個人的に好きなので頑張って頂きたいと思いますが、同社のアシストスーツはサイバーダインのパワーアシストスーツを意識させます。HALのロボットスーツには驚きましたが、調べると類似商品がいくつか存在するようですね。


IPO的な材料はコネクティッド事業の位置情報ソリューションや遠隔監視ソリューションになり、IoTサービスと言うことで意識されると買い材料につながるでしょうか。


トータル的に悪くないと個人的に思える銘柄ですが、既存株主に取引先などが含まれていないことは気になります。主幹事が野村證券なのでIPOに当選した方が売り急ぐこともないでしょう。


基本的に東証2部上場は機関投資家が買わないため個人投資家の動向を探る展開になります。まさかの展開に期待したいと思います!


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