大英産業(2974)IPOが福岡証券取引所に新規上場承認されました。主幹事はエイチ・エス証券が務め公開株式435,000株、オーバーアロットメント15,000株となっています。上場による吸収額は想定ベースで約6.8億円です。事業規模は大きいようですが地方上場になるため思ったほど人気とはならないでしょう。


事業は不動産業になり、北九州を中心にマンション事業と住宅事業を行っています。事業領域は沖縄県を除く九州全域と山口県になります。前期売上が278億円以上で利益が5.8億円になりますが、承認段階で今期は赤字となっています。


大英産業IPOの上場と初値予想


現在はマンション分譲事業と分譲住宅事業で総売上の約80%を占めており心配な要因です。自己資本比率が16.2%と非常に低い水準にありますが不動産業では起こり得る話です。


また同社によれば、当連結会計年度末の当社グループの有利子負債比率は389.6%になるそうです。将来的には自己資本比率30%を目指すようです。


大英産業(2974)IPOの詳細データ

項目上場基本データ
市場福証(福岡証券取引所)
業種不動産業
事業内容新築マンションの分譲を中心としたマンション事業及び新築一戸建ての分譲を中心とした住宅事業
公開予定6月04日
ブックビルディング期間5月20日~5月24日
想定価格1,500円
仮条件1,420円~1,520円
公開価格5月27日
企業情報https://www.daieisangyo.co.jp/


【手取金の使途】

差引手取概算額424,560千円については、「1 新規発行株式」の(注)4.に記載の第三者割当増資の差引手取概算額上限20,700千円を合わせて、マンション事業における分譲マンションプロジェクト借入金返済に充当することを予定しております。具体的には、2019年8月に竣工する「サンパーク長者原駅前グラッセ(福岡県糟屋郡総55戸)」のプロジェクト資金として借入している一年内返済予定の長期借入金589,000千円の繰上返済を2019年7月に行う方針であります。

※また、上記調達資金は、具体的な充当時期までは、安全性の高い金融商品等で運用していく方針であります。



項目株数データ
公募株数312,000株
売出株数123,000株
公開株数(合計)435,000株
オーバーアロットメント15,000株
上場時発行済み株数3,252,000株(公募分を含む)
想定ベースの時価総額約48.8億円
幹事団エイチ・エス証券(主幹事)
SMBC日興証券
岡三証券
岡三オンライン証券 ←前受け金不要
SBI証券
FFG証券
西日本シティTT証券
マネックス証券 ←完全平等抽選
ひろぎん証券


大英産業(2974)上場評判とIPO分析

想定発行価格1,500円を基に吸収金額を算出すると約6.5億円となり、オーバーアロットメントを含めると約6.8億円規模の上場となります。地方上場と考えると少し規模が大きいようです。


グループ企業は同社と連結子会社2社の3社体制となり、新築マンションの分譲を中心としたマンション事業と、新築一戸建ての分譲を中心とした住宅事業を主な事業としています。


マンション事業は4つの事業で構成され、第一の事業は自社ブランドサンパークを冠した新築の「マンション分譲事業」であり、主に沖縄県を除く九州全域と山口県において提供しています。当事業ではデベロッパーとして商品企画部門と販売部門を一体としており、供給地域の顧客ニーズやトレンドを直接商品企画に反映することができる体制を構築しています。1986年の事業開始からの供給実績は7,000戸を超えているそうです。


主な商品群は、主力商品である上質な住空間を追及する「レジデンス」シリーズ、女性目線での使いやすさを追求する「グラッセ」シリーズ、その両者を併せ持ち、空間・開放感をテーマにした上位クラスの「テラス」シリーズ、都市生活を最新鋭の住宅設備で支える先進的な「イクシア」シリーズ、コストパフォーマンス追求型の「バイズ」シリーズとなっています。


大英産業(2974)上場評判


取得した立地条件から求められるライフスタイルに合わせた提案ができる商品群となり、マンション分譲事業の主要顧客はファミリーであり初めて家を持つ第一次取得者層がターゲットになります。


また、最近では新しい商品として小家族向けマンションの分譲にも着手しています。通常の分譲マンションはファミリー仕様を前提とし、3LDK以上の間取りを充実させますが、昨今のライフスタイルの多様化に対応すべく、単身者やDINLSの方など小家族を前提とした広さ・間取りの物件を提供しています。


安定した所得のある単身者にとって必要とされる適切な広さ、住宅設備のグレードを持つ分譲マンションは供給事例が少ないため、これからの成長が期待できる分野となっているそうです。


第二の事業は「賃貸マンション販売事業」になり、過去の豊富な分譲実績に裏付けられた土地情報収集力と選定力・建物プランの企画力をトータルで提案出来ることが最大の強みとなっています。


大英産業IPOの事業内容


第三の事業は「タウンハウス分譲事業」になり、タウンハウスとは複数の木造一戸建てが連なって長屋のような外観を持ち、権利関係や管理方法は分譲マンション同様、区分所有の形態を採る住宅です。


第四の事業は「マンション総合管理事業」になり、連結子会社である株式会社リビングサポートにおいて供給した分譲マンションの管理事業を行っています。


大英産業の販売実績


同社グループの住宅事業は4つの事業で構成されおり、第一の事業は、自社ブランド「サンコート」を冠した新築一戸建ての分譲住宅事業です。サンコートは、家事・育児・収納を重視した女性にとっての使いやすさがコンセプトであり、無駄なスペースを出来るだけ作らずに収納空間として活用するコンパクト設計と、工事の分離発注により建設コストの削減に努めていることに特色があります。


2009年の当社グループにおける分譲住宅事業再編からの供給実績は2,500戸を超え、創業時からの供給実績を合わせると3,000戸超となっています。第二の事業は注文住宅事業で、分譲住宅事業でカバーできない需要に対して規格型の注文住宅を展開する事業です。


第三の事業は不動産流通事業で、仕入れた中古住宅にリフォームを施し付加価値を付けた上で転売するというビジネスモデルです。第四の事業は土地分譲事業となっています。この他、以前分譲した大型団地等に上水や下水道などの供給を行う水道供給事業と、同社グループが所有する居住用物件と駐車場を賃貸する不動産賃貸事業を行っています。


大英産業(2974)の企業財務情報と配当性向

回次第49期第50期
決算年月2017年9月2018年9月
売上高23,396,83927,831,972
経常利益1,030,015971,848
親会社株主に帰属する当期純利益724,600583,248
包括利益725,217583,683
純資産額3,648,2344,217,217
総資産額27,983,77125,997,510
1株当たり純資産額1,240.901,434.43
1株当たり当期純利益金額246.46198.38
自己資本比率(%)13.0416.22
自己資本利益率(%)22.0014.83
株価収益率(倍)
配当性向(%)
営業活動によるキャッシュ・フロー△2,678,566407,706
投資活動によるキャッシュ・フロー△464,839△300,772
財務活動によるキャッシュ・フロー2,447,162△1,101,891
現金及び現金同等物の期末残高7,083,3406,088,383
※数値は千円単位


第51期第1四半期連結累計期間(2018年10月01日~2018年12月31日)
売上高3,668百万円
営業損失293百万円
経常損失260百万円
親会社株主に帰属する四半期純損失は174百万円


当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、企業業績は比較的良好なものの、米国と中国の貿易摩擦やヨーロッパの景気減速に対する懸念で株価は大きく下落し、機械受注の低下や石油価格の下落も重なり、景気動向指数が2ヶ月連続で対前月でマイナスとなるなど停滞感が広がりました。

当社グループが属する不動産業界におきましては、前述の日銀の金融緩和政策の継続を背景に、実需は底堅い動きを示しており、事業環境は概ね良好ではありますが、2019年10月の消費税増税を控えている等、今後の市場動向は油断できない見通しとなっております。

このような事業環境の中、主力であるマンション事業及び住宅事業の開発・販売に注力するとともに、営業エリアにおけるシェアの獲得に向けた取り組みを進めてまいりました。



大英産業(2974)従業員と株主の状況

会社設立は1968年11月28日、北九州市八幡西区下上津役四丁目1番36号に本社を構えます。社長は大園信氏(1949年2月18日生まれ)、株式保有率は44.40%です。従業員数は221人で臨時雇用者93人、平均年齢35.2歳、平均勤続年数5.95年、平均年間給与4,874,103円です。


連結従業員数は233人になり、セグメント別従業員数はマンション事業62人、住宅事業133人、その他2人、全社共通36人となっています。臨時雇用者は全体で96人となっています。


氏名又は名称所有株式数(株)所有株式数割合(%)
大園 信1,441,80044.40
一ノ瀬 知子821,40025.29
大園 英彦300,0009.24
つむぐ株式会社285,0008.78
大英産業従業員持株会72,8402.24
宮地 弘行52,3501.61
一ノ瀬 謙二41,6851.28
※株主上位7名の状況


【目論見抜粋】

本募集並びに引受人の買取引受による売出しに関連して、売出人かつ貸株人である大園信、売出人である一ノ瀬知子、並びに当社株主である大園英彦、つむぐ株式会社、宮地弘行、一ノ瀬謙二、岡本達暁、茅原嘉晃及び竹内和紀は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む)後180日目の2019年11月30日までの期間(以下「ロックアップ期間」という。)中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社普通株式(潜在株式を含む。)の売却(ただし、引受人の買取引受による売出し、オーバーアロットメントによる売出しのために当社普通株式を貸し渡すこと等は除く。)等は行わない旨合意しております。

また、当社の第1回新株予約権者である芥川耕造、藤崎孝範、幸田良隆、福士耕治、米川勲、木附尚美、本田晃一、田中真吾、田村良紀、榎本和弘、月成拓也、谷崎真吾、武部秀基、竹下哲平、森圭太郎、伊藤義人、小川朗範、廣谷良範、大塚能史、鎭西孝行、浅野高志及び中川高徳は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む)後90日目の2019年9月1日までの期間中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社普通株式(潜在株式を含む。)の売却等は行わない旨合意しております。

加えて、当社は主幹事会社に対し、ロックアップ期間中は主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社普通株式の発行、当社普通株式に転換若しくは交換される有価証券の発行または当社普通株式を取得若しくは受領する権利を付与された有価証券の発行(ただし、本募集、株式分割、ストックオプションとしての新株予約権の発行、ストックオプションの行使による新株式発行及びオーバーアロットメントによる売出しに関連し、2019年4月25日開催の当社取締役会において決議された主幹事会社を割当先とする第三者割当増資等を除く。)等を行わない旨合意しております。



上位株主には180日間(2019年11月30日まで)のロックアップが付与されています。また新株予約権者には別途90日間(2019年9月01日まで)売却不可となっています。ロックアップ解除倍率などの設定はありません。


ベンチャーキャピタル出資はなく公開株式以外の株流通はなさそうです。


大英産業(2974)IPO大手初値予想と各社配分

仮条件が1,420円~1,520円に決し上場による吸収額が想定に対し900万円増加しました。配当が36円出ることから配当利回りは2.37%になります。


2019年9月の連結業績予想は売上11.8%増(32.8億円増)、経常利益86.7%増(8.4億円増)の増収増益となります。上場承認段階では赤字か?とデータから推測しましたが違ったようです。EPS394.88からPERを算出すると約3.85倍、BPS1,775.93からPBRを算出すると約0.86倍となります。類似企業比較ではやや低めの設定です。


九州では人口減少ペースが速い割に建設費用や人件費が高騰しているため、長期的には苦しい展開もあり得ると思います。熊本に住んでいる私からすれば福岡は大きな街だと思いますが、首都圏と比べると魅力的とは言えないかもしれません。配当は自己資本比率を引き上げることに成功すれば現在より出るようです。


今回のIPOでネックなのは福岡証券取引所という地方上場です。失敗や成功というよりも公開価格前後で初値形成であればよいという考えではないかと個人的に思います。積極的に参加しなくても良い銘柄だと考えられるためリスクを取りたくなければ抽選不参加で構わないでしょう。


初値予想1,400円~1,550円
※修正値


幹事名配分単位(株)引受割合(%)
エイチ・エス証券(主幹事)304,40069.98
SMBC日興証券30,5007.01
岡三証券26,1006.00
SBI証券26,1006.00
FFG証券17,4004.00
西日本シティTT証券17,4004.00
マネックス証券8,7002.00
ひろぎん証券4,4001.01


類似企業PER
PBR
グッドライフカンパニー(2970)PER6.30倍PBR1.30倍
エストラスト(3280)PER4.90倍PBR0.70倍
第一交通(9035)PER5.80倍PBR0.60倍


当選狙いなら主幹事のエイチ・エス証券狙いになるでしょう。その他、地方証券の口座を開設している方は裁量配分を狙えるかもしれません。しかし、開示情報を確認すると今期第一四半期段階で赤字となっているため上場タイミングを逃していないか?とさえ感じます。


公開株式435,000株で想定1,500円、そして福岡証券取引所と地方上場になり想定ベース算出の吸収額が約6.8億円です。事業も不動産業でありきたりです。と言うことで公開価格~初値1.2倍が上限かも?とファーストインプレッションで感じました。


今期の最終業績予想を確認し、黒字化するようであればもう少し上値はあると思います。この辺りは追記記事で記載したいと思います。また話が変わりますが、SBIネオモバイル証券のTポイント投資で何とか数万円投資できないか?と妄想しています!昨日、財布を忘れてTカードが使えず泣けてきました(涙)


SBIネオモバイル証券(ネオモバ)評判とデメリット


それとユニコーンの「株式投資型クラウドファンディング」の記事を書きました。口座開設だけで2,000円分のアマゾンギフト券が貰えます。私は投資するために口座開設してみました。


ユニコーン評判とデメリット記事へ

大英産業のストックオプション詳細を調べました

ストックオプション行使期間株式の数(株)発行価格(円)
2018年12月22日~2026年12月21日172,500634
2019年8月19日~2027年8月18日67,500794
2019年12月28日~2027年12月27日27,000794
2020年6月20日~2028年6月19日40,5001,234


上場時点で関係がある株数は第一回新株予約権の172,500株だけとなっています。ロックアップ90日間の対象になります。


大英産業(2974)IPO私見と申し込みスタンス

大英産業のIPOはネーミングも堅く投資家にうけが良いようには思えません。まさに微妙な案件になり利益が出るのか地合い次第となりそうです。マザーズ上場であれば初値利益は狙えたと思いますが、流動性が低い福証への上場となっています。


中には福証から東証へ昇格する企業もありますが、上場段階での評価は高くないでしょう。とにかく今期業績予想を見ないと公募組も参加スタンスが決まらないところでしょう。また、毎日記事を見に来るのは面倒だという方はツイッターでタイトルだけ見ると判断しやすいかもしれません。
⇒ https://twitter.com/ipokimu 


広告も自動投稿で流れていますが、それはスルーして頂ければと思います。ちなみにフェイスブックも流れています。よかったらSNSもご登録ください。


上場承段階ではIPOに参加しようと考えていますが、仮条件や大手予想の発表を待って判断をしたいと思います。地方上場は買いが入らないと公開価格割れになることも珍しくありません。


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