オーラルケア関連製品を扱っているトレスバイオ研究所がユニコーンで資金調達を行います。今回も詳しく内容を調べたので評価を行いたいと思います。新型コロナウイルス感染症により同社のような感染症領域で活躍している企業が増えています。
企業の評判等はつかめていませんが、ユニコーンで資金調達を行うため厳しい審査をクリアーしていることは確かです。多くの投資家はニッチ過ぎる領域のため投資を悩むかもしれません。
※ユニコーン公式サイト引用
トレスバイオ研究所は、素材の性質を最大限に引き出す「バイオアパタイト」とタンパク質脂質分解酵素の革新的な融合に成功した企業です。私もこの言葉を聞いただけではわかりませんでした。
同社の技術や製品を使うことで「バイオマテリアル」がさまざまな分野に応用することができるそうです。新型コロナウイルス感染症とも関係するビジネスとなっているため面白いかもしれません。
公式サイトに用意された動画を確認すると凄いと感じますが、あまり投資意欲が湧いてくるような動画ではないと思いました。しかし、今期から事業計画が完全黒字化で進む予定なので気になっています。
投資を行って資金が回収できる企業なのか深掘りしてみたいと思います!
- 素材や技術を掛け合わせ新しいバイオマテリアル開発を行ったことを説明している
- 取扱い製品と販売先を調べ説明している
- 競合優位性と日本臨床歯科学会からのバックアップについて書いている
- 営業利益が今後黒字予定!さらに2024年にIPOを目指すことを書いている
トレスバイオ研究所のビジネススタイルと特徴を考察!主力はアパザイム
トレスバイオ研究所では複数の製品が取り扱われています。今回、上場を目指し市場に投入する製品は3つになるそうです。この他にも公式ホームページを確認すると複数の製品を確認できました。※ユニコーン公式サイト引用
- 口腔内浄化剤「APAZYME(アパザイム)」
- 次世代抗菌剤「RESOMA(レゾマ)」
- 歯科矯正用アライナー専用洗浄剤「APF(アライナー・プレミアム・フォーム)」
口腔内浄化剤のアパザイムは、卵殻由来のバイオアパタイトと発酵技術のタンパク質脂質分解酵素を掛け合わせた、画期的な技術の新結合により開発成功となった製品だそうです。
アパザイムは歯垢歯石除去のためのデンタルペーストになっており、タンパク質の分解作用により簡単に歯垢や歯石を剥離できます。ユニコーンで用意された動画を見ればどんなことが起きるのかわかると思います。
歯周病の予防や、歯の表面改質による美白効果が見込めるそうです。最近のニュースでは歯周病が認知症に影響していると話題になっているため、この辺りも期待できるかもしれません。
次世代抗菌剤のレゾマは殺菌剤になり、安全性の高い植物抽出抗菌物質や食品由来の成分を共鳴させることで、強力なタンパク質除去能力を備えた製品です。
歯科矯正用アライナー専用洗浄剤のアライナー・プレミアム・フォームは、植物等が本来持っているタンパク分解作用などの優れた酵素の力を取り込んだ、樹脂製の歯科矯正装置であるアライナー専用の洗浄剤です。
文字で読んだだけではわかりにくいと思いますが、簡単に説明すると「口腔関連ビジネス」になると思います。口の中ではたんぱく質による菌やウイルスの増殖が起こる可能性があるため、事前に抑制すれば菌やウイルスの繁殖を抑えられると言うことです。
口腔内環境をよくすることで何が起きるの?解決したい課題とは
トレスバイオ研究所が解決したい課題は、主に口腔内環境に関したビジネスになります。普通に考えて口の中を清潔に保つことができれば健康にもプラスになると考えられます。オーラルケア商品は市場に多数存在しますが、同社は「歯科医院をターゲット」にしてビジネスを行うそうです。コンビニよりも歯科医は多いと言われているため、ビジネスとして成功する可能性はあると思います。
※ユニコーン公式サイト引用
少しわかりにくい市場になるため投資を行ってよいのか判断に困りそうです。同社によれば内的対策と外的対策があるそうです。
内的対策とは栄養や睡眠を十分に取ることで自己免疫を高めることです。感染症対策には良いと一般的に言われています。普通に考えても自己免疫を高めるために必要なことだと感じます。
ただ軽視されがちなのが「口腔内環境」になるそうです。歯と歯茎の間に細菌が感染し歯の周りで炎症が起きることを歯周病と言います。
この歯周病は免疫力を著しく低げ、糖尿病などさまざまな疾患を引き起こすと言われています。一般的に年齢が高くなるにつれ歯周病も増えていきます。最近では若い方も一定数発症するそうなので他人ごとではありません。
私も気になりネットで検索してみると歯を磨かないと2日~3日で歯周病が発生すると言われていることを知りました。歯垢1mgには約10億個の細菌があるそうです。考えると恐ろしいことだと思います。
また、日本歯科医師会によると新型コロナウイルス感染症の発症や重症化を防ぐには、歯と口の健康維持が重要と呼び掛けているそうです。
新型コロナウイルス感染症に口内ケアが必要なのは盲点だったと感じました。細菌が増殖するにはタンパク質が必要ですからね!
外的対策とは日頃皆さんが行っている手洗いや消毒などがあげられます。ただ同社によれば単純に消毒しても菌は入り込んで隠れてしまうため、たんぱく質の除去が不可欠だそうです。
個人的にも内的対策と外的対策の両方が重要だとわかっていますが、対応できている方は少ないと考えています。気になるビジネスモデルは以下で説明しています。
企業概要を詳しく調べてみました
トレスバイオ研究所の企業概要を調べてみました。バイオと名前についていましたが想像していたような企業ではありませんでした。企業名だけで考えると、細胞培養や新薬開発の企業かと勘違いしてしまいそうです。また、トレスとは三角形という意味合いがあるそうです。公式サイトでは以下の文言が記されています。
- 2つの出会いが次の頂点を生み三角形は構成されます
- 2つの交流が次の新しい交流に拡大していきます
- 2つの技術の結合が新たな新結合を生みます
項 目 | その内容 |
会社名 | 株式会社トレスバイオ研究所 |
本社住所 | 東京都中央区日本橋本町2-3-11 |
代表者名 | 川本忠 |
設立年月日 | 2017年4月21日 |
決算期 | 3月 |
事業内容 | 感染症対策製品の開発製造販売 |
資本金 | 2,000万円(資本準備金を含む) |
発行済株式数 | 110,000株 |
主要株主 | 川本忠 54.55% 内山敦史 36.36% |
トレスバイオ研究所の公式サイトで事業内容を確認すると、感染症に関する調査研究や感染症対策製品及び機器の開発なども行っていました。コンサルタント事業や農業支援物資の調査・研究・開発なども行っているそうです。
少し今回のビジネスと離れた事業も行っていると感じました。
関連会社は有限会社としま園薬局、株式会社アイ・セラミック・テクノロジー、株式会社ネオファームの3社があるそうです。
トレスバイオ研究所には競争の優位性や人脈による販路拡大が期待できる
同社の製品に競合製品がないことからビジネスとして期待することができそうです。機械を使って歯石の除去などを考えた場合に優位性があります。また患者の負担が軽減できるメリットがあります。同社は日本臨床歯科学会のネットワークを活用し、特許取得による製品普及を目論んでいるようです。
※ユニコーン公式サイト引用
従来の機械や器具による「メカニカルクリーニング」から化学的方法で99.99%の歯石除去がアパザイムでは可能だそうです。革新的な処置法と自負しています。歯科医師や歯科衛生士の労力も軽減できるそうです。
販路は日本臨床歯科学会(SJCD)のネットワークを活用するとあります。日本臨床歯科学会の山﨑長郎会長から「アパザイム」に対する高い評価があり強力な支援が行われるそうです。また、約2,000人の会員が顧客見込みとなっています。
「アパザイム」と「レゾマ」の配合方法はこれまでに存在しない技術のため、商標および製造ノウハウ、物質特許について出願中となっています。歯科医師経由の取扱いが実現すれば大きな収益になるはずです。
歯石除去を考えるとバイオケミカルクリーニングは良さそうですね。痛みを伴わないことが個人的によいと思います。
従来の機械や器具を使った場合と比較して約半分の時間で歯石を除去することが可能だそうです。コストについても気になりますが、コストの表記はないようです。普通に考えると機械や器具を使った場合よりも、価格の優位性が考えられると思います。人件費が一番高くなるはずですからね。
あまりにも高額になるようであればビジネスとして成功しないはずです。
トレスバイオ研究所の上場(IPO)は最短で3年半後?市場に受け入れられる可能性
投資家が最も気になるのはいつ上場するかだと思います。ユニコーンの公式サイトを確認すると2024年3月期の上場(IPO)を目指しているとあります。※ユニコーン公式サイト引用
2021年3月期予想を確認すると売上1.1億円で営業利益が0.3億円となっています。正直なところ業績不安がありました。しかし事業計画を確認すると売上と営業利益が魅力ある内容となっています。ただし投資を考えている方は予定数値であることを理解しておきましょう。
2020年9月から「アパザイム」と「アライナー・プレミアム・フォーム」のテスト販売を開始しているそうです。
オーラルケア関連製品の中で歯磨の市場規模は、2022年に2018年比6.6%増の902億円に拡大するそうです。同社では2021年3月期の販売数1万本を目指すそうです。
また、2022年3月期からは海外展開を開始するそうなので、国内よりも海外需要が多くなることも考えられます。販売網が出来上がれば日本以上に売上期待があると個人的に考えています。
同社によれば日本製品をそのまま販売できる台湾やシンガポール、インドネシア、タイなどで各製品の販売を考えているそうです。中国についても日中関係などの状況次第で参入する予定だそうです。
欧米については販売の許認可取得準備を進めるそうです。
日本国内のオーラルケア関連製品の市場規模拡大、さらに世界でも市場規模が拡大すると考えられているため準備が進んでいるようです。
ユニコーン募集要項を詳しく調べてみました
ユニコーンを利用した目標募集額は1,000万円となっています。ニッチ領域のためどこまで資金が集まるのか?と不安視していますが、M&Aの期待もできると思います。項 目 | その内容 |
プロジェクト名 | 技術と素材の調和によるニューマテリアルの開発「トレスバイオ研究所」 |
目標募集額(株数) | 10,000,000円(5,000株) |
上限募集額(株数) | 70,000,000円(35,000株) |
募集価格 | 1株当たり2,000円 |
申込単位 | 50株 |
最低申込金額(株数) | 100,000円(50株) |
上限申込金額(株数) | 500,000円(250株) |
申込期間 | 2020年10月17日~2020年10月21日 |
最低申込み金額が100,000円になっています。投資を行いたいと思った方はユニコーンの公式サイトから申込を行いましょう。事前入金の必要はありません。
申込日から起算して3営業日以内に指定口座へ入金すれば問題ありません。また、申込日から起算して8日以内であれば申込の撤回も可能です。
目標募集額を下回った場合は案件不成立になります。この場合は投資ができないため注意が必要です。
募集前の発行株式数は110,000株のため時価総額は2.2億円になります。
トレスバイオ研究所の株主優待は自社製品をプレゼント!
ユニコーンで取り扱われる株式投資型クラウドファンディング(ECF)は全て株主優待が設定されています。他社でも株主優待の設定が見受けられますが、少ないのが現状です。個人的には未上場の企業が株主優待を設定すること自体が企業負担になると考えていました。そこでユニコーンにインタビューを行い詳しく事情をお聞きしました。ユニコーンでECF投資を考えている方は下記記事もよかったら参考にしてください。
ユニコーン(Unicorn)の安田次郎氏に直接インタビューをさせて頂きました。株式投資型クラウドファンディング(ECF)に興味がある投資家必見の内容となっています。IPOを行う前の未上場株(非上場株)を手に入れて利益を狙 …
トレスバイオ研究所の株主優待は「テカノ ブラシクリーン」と「LANBRANホワイトリプロ」、さらに同社製品の割引購入特典を贈呈する予定だそうです。初回は株数(投資金額)に関わらずの表記があります。2回目は変更が行われる可能性があるのかもしれません。
※ユニコーン公式サイト引用
「テカノ ブラシクリーン」とは酵素洗浄剤をベースに開発された歯ブラシ・入れ歯専用酵素洗浄剤になります。血液や体液がついた使用器具や歯形の洗浄に使用する製品のようです。
貰って嬉しいと感じる方が限定されそうな気がします。そこで価格を調べると1,300円で提供されている商品でした。
「LANBRANホワイトリプロ」とは歯磨き粉になります。歯を研磨せずに色素や汚れ、歯周病や口臭の原因菌を非常に強い吸着力で除去するそうです。価格を調べると3,300円となっています。
株主優待の価格だけで考えると4,600円と商品割引購入特典になるため魅力があります。どれだけ必要とする投資家がいるのかはわかりませんが、私だったら歯磨き粉だけで十分ですね。
感染症等に敏感な方はテカノ ブラシクリーンは有効だと思います!
株主優待の時期は初回が2020年11月以降、その後は毎年5月以降に順次贈呈する予定となっています。かなりレアな商品(製品)だと思います。
ユニコーン10号案件のトレスバイオ研究所に投資を行っても問題ないの?まとめ
歯垢やバイオフィルム除去による口腔内衛生は、感染症対策に重要であることがわかりました。これまで歯に付いた歯石は機械や器具を使って主に除去されていたため、同社の製品が世の中に広まれば患者の精神不安は取り除けると思います。特に子供には有効な処置になると思います。大人でもできれば3ヶ月に一度は歯石を取り除いたほうが良いと言われているようです。
また、販路は日本臨床歯科学会のネットワークを利用することで一定数の需要が見込めそうです。それに大手歯科医系の商社を通じて国内外に販売が予定されているため商社の力も必要でしょう。白水貿易株式会社やケーオーデンタル株式会社の名前があげられています。
個人的には海外での利用が伸びるのでは?と感じます。ただ医療行為になると思うのでその辺りが少し気になります。
アジア圏では需要が見込める気がしています。欧米などではオーラルケアに対しての考え方が異なるかもしれません。中国だと日本ブランドで需要が見込めそうです。
事業計画では2021年3月期から黒字になる見込みとなっているため、投資先として安心できそうです。ただ利益が想定したように伸びるのか疑問なところも多いように思います。IT系のように一気に利益が見込める事業ではなさそうなので、地味な営業活動が必要になりそうです。
メディアなどで取上げられる機会があれば爆発的に利用者が増える可能性があるでしょう。
ちなみに、9号案件は「ディビイ」という企業で自然言語解析を用いてDX市場に参入するという案件でした。ITやAIを使ったビジネスになるため超人気化しています!
ただ申込者が多くてユニコーンのサイトにアクセスがしずらくなるトラブルが発生しています。
詳しくは下記記事をご覧ください。様々なタイプの案件が登場するため投資の準備だけでも行っておくと投資がスムーズにできると思います。口座開設や維持管理などは全て無料です。
ユニコーン9号案件が開示されました。ディビイ(dbE)というDXを手掛ける企業になります。IPO市場でもDX関連はかなり初値が高くなる傾向にあり人気の事業です。 株式投資型クラウドファンディング(ECF)でもDX系の案件 …
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