サンクゼール(2937)のIPOがグロース市場に新規上場承認されたのでご紹介したいと思います。私も買い物をしたことがある企業です。


主幹事はSMBC日興が務め公開株数2,610,000株、オーバーアロットメント391,500株です。上場規模は想定発行価格1,550円から計算すると約46.5億円になります。


サンクゼール(2937)IPOが上場承認
※サンクゼール公式サイト引用


同社は直営店とFC(フランチャイズ)からの収益が大きい企業です。既にブランド化されているイメージが個人的にあります。


海外販売を行っていることは知りませんでしたが、米国で売上が減少しても台湾で販売できるルートがあることは強みです。今後、横展開してくる可能性があります。


中長期的にはわかりませんが、原油高騰や円安は同社にデメリットのようですね。


新型コロナウィルス感染症の世界的な感染拡大も減少傾向にあり、上場タイミングとしては悪くないのかもしれません。どの程度海外から原材料の調達を行っているのか?と思うところもあります。


今期第2四半期の状況を見る限り業績は悪くないと思います!


サンクゼール(2937)IPOの上場基本データと引受幹事について調べました

項目上場基本データ
上場日12月21日
市場グロース市場
業種食料品
事業内容久世福商店などの自社ブランドを中心とした加工食品を直営、FC、ホールセール、EC及びグローバルの複数の販売チャネルを通して販売する食品製造販売業
ブックビルディング12月06日~12月12日
想定価格1,550円
仮条件1,600円~1,800円
公開価格1,800円
初値結果2,201円(公開価格1.22倍)
企業情報https://www.stcousair.co.jp/
監査人有限責任監査法人トーマツ
手取金の使途
  • 設備投資
  • 新店開業敷金・運転資金
  • 人件費
  • マーケティング関連
  • 借入金の返済及び社債の償還


項目株数データ
公募株数1,200,000株
売出株数1,410,000株
公開株数(合計)2,610,000株
オーバーアロットメント391,500株
上場時発行済み株数8,840,000株(公募分を含む)
想定ベースの時価総額約137.0億円
幹事団SMBC日興証券(主幹事)
野村證券
SBI証券
みずほ証券
岡三証券
八十二証券
松井証券
楽天証券
委託見込岡三オンライン
DMM.com証券


サンクゼール(2937)の事業内容と上場に伴う評判を考察してみました

想定発行価格1,550円を基に吸収金額を算出すると約40.5億円となり、オーバーアロットメントを含めると約46.5億円規模の上場となります。


同社グループはワインやジャム、パスタソースなどの商品を取り扱う「サンクゼール」ブランド、全国のうまいものこだわりの食材を取り扱う「久世福商店」、米国を中心とした「Kuze Fuku & Sons」の3つの商品ブランドを持つ企業です。


2022年10月末時点で日本全国に155店舗の自社店舗(直営54店舗、FC101店舗)を有する食のSPAを展開する食品製造販売事業を行っています。


この他、自社店舗以外にも大手食品卸企業や小売企業に対する卸販売、自社サイト及び楽天サイトを通じたEC事業、地方の生産者と消費者をつなぐオンラインマーケットプレイスなどがあります。


サンクゼール(2937)の業績
※有価証券届出書引用


同社の特徴は、製商品の企画・開発、調達・製造、店舗設計、販売までのプロセスを自社グループで制御することができることだそうです。


重要なプロセスを一気通貫で手掛けることにより、ブランド、製商品、店舗内装、店舗スタッフなどの店舗運営に必要な要素全てを共通の世界観の元で構築することができ、グループ独自の食料品店を作り上げることができるそうです。


サンクゼールグループの商品は約80%が自社グループの製商品開発部門が企画・開発した製商品となっています。


また、各店舗に置かれる製商品点数は小規模店舗で600アイテム以上、大型店舗で1,200アイテム以上になるそうです。


サンクゼールIPOの事業内容と成長軌跡
※有価証券届出書引用


同社グループは「サンクゼール」「久世福商品」「Kuze Fuku & Sons」の3つのブランドコンセプトに基づいて、自社グループ工場で製造した製品やOEMメーカーから仕入れた商品を独自性の高い商品に仕上げる商品の企画・開発力を有しているそうです。


事情はわかりませんが、目論見の業績開示では殆ど利益が出ていない期間があります。直近では利益計上に勢いがあるようですが疑問ですね。


上場を行いブランド力を高めることが目的でしょうか。久世一族の上場ゴールとも言えそうですけどね。


サンクゼールIPOの販売実績と取引先
※有価証券届出書引用


2022年10月末時点で日本全国の500社を超える食品メーカーとのネットワークを有しているそうです。


各食品メーカーは、それぞれの地域に根差した独自性の高い商品を展開し、それらの商品に自社グループが持つ「サンクゼール」及び「久世福商店」の両ブランドのエッセンスを加えることで、独自性の高い商品を開発することができているそうです。


自社ECサイトや楽天市場で販売するほか、全国各地の生産者及び食品メーカーと消費者を直接結び付けるオンラインマーケットプレイス「旅する久世福e商店」の運営も行います。


IPOとしては人気がないでしょう。


サンクゼール(2937)の株主状況とロックアップについて調べました

会社設立は1982年6月01日、長野県上水内郡飯綱町大字芋川1260番地に本社を構えます。社長は久世良太氏(1977年3月15日生まれ)、株式保有率は14.66%(1,200,000株)です。


従業員数231人で臨時雇用者513人、平均年齢37.2歳、平均勤続年数7.02年、平均年間給与4,754,000円です。連結従業員数は258人で臨時雇用者は515人です。


セグメントは食品製造販売事業の単一セグメントになります。


氏名又は名称所有株式数(株)所有株式数割合(%)ロック
久世 良三2,400,000株29.33%
Joseph’s Arrows Trust1,340,400株16.38%
久世 良太1,200,000株14.66%
久世 直樹1,000,000株12.22%
ABRAHAM’S WAY FOUNDATION, LLC839,600株10.26%
久世 まゆみ520,000株6.35%
サンクゼールパートナー持株会340,000株4.15%
※株主上位7名の状況、△表示は新株予約権を表します


上位株主には180日間(2023年6月18日まで)のロックアップが付与されています。ロックアップ解除倍率の記載は目論見にありません。


新株予約権者等に対しては90日間(2023年3月20日まで)のロックアップ付与、ロックアップ解除倍率設定はありません。対象者がかなり多いです。


親引けは取得金額45百万円に相当する株式数を上限として実施予定です。サンクゼールパートナー持株会が引受先になります。


サンクゼール(2937)IPOの初値予想と幹事引受け株数をチェックしました

大手初値予想は仮条件発表後に掲載を予定しています。しばらくお待ちください。最新業績予想の他、仮条件発表後のPERやPBRなども後日追記します。


想定発行価格から上振れし仮条件範囲が1,600円~1,800円に決定しました。吸収金額は最大で約54.0億円、時価総額約159.1億円となります。


スルーでも良いと思いましたが、しっかり上場内容を確認してみると「利益が見込めるのでは?」と状況が変わったように思います。


コロナ特需で業績が一気に拡大しただけだと思いましたが、ブランド力があり今期も業績が好調のためファンドも投資してくるようです。あとは株主優待が設定されればと言った状況だと思います。配当は出ます!


原材料の価格が上昇したため価格転嫁が勧められているそうです。しかし客離れは起きていない観測のため一定のブランド力があると考えられます。


今後は日本食をブームに米国などの海外で勝負する可能性があります。米国を例にすればインフレや円安効果で需要が見込める可能性があります。


どうやら米国ではかなり人気企業との観測があります。今期は利益が足踏み状態となっているようですが期待されているようです。


大手初値予想1,500円~1,700円
修正値2,000円~2,400円
直前予想2,000円

※注目度A


業績を確認すると2023年3月期の連結業績予想を確認することができました。売上169.38億円となり前期比19.58%増、経常利益13.14億円となり前期比0.61%減となります。


四半期利益は9.42億円となり前期比0.32%増となる予想が出ています。


公開価格が1,800円決定の場合の指標はEPS118.16からPER15.23倍、BPS455.38からPBR3.95倍になります。配当金は33円のため配当利回り1.83%です。


予想外に注目される可能性もあるようですが、上場規模が大きいため消化不良も考えられます。


個人的にはある程度BBに参加予定です。入金してまで参加しないかもしれません!


久世福商店のブランド力が成長をけん引しているとの観測です。近所にお店がある方は一度足を運んでみると良いかもしれません。


幹事名割当株数引受割合
SMBC日興証券(主幹事)2,218,800株85.01%
野村證券182,700株7.00%
SBI証券117,400株4.50%
みずほ証券39,100株1.50%
岡三証券19,500株0.75%
八十二証券19,500株0.75%
松井証券6,500株0.25%
楽天証券6,500株0.25%


知名度ある企業だと思いますが、IPOでは人気があまりないと思います。業績も横ばいで利益が直近で出始めた?というイメージです。


老舗企業になりコロナ禍は同社にメリットがあったと考えられます。直近の利益が拡大した要因を調べないとIPO投資でも不安です。


ざっくりとした内容になりますが、FC店舗や三井アウトレットパークによる収益、海外では米国売上の減少となるが台湾の大手小売チェーンとの取引が開始したことで売上を伸ばしているようです。


資源価格や原料価格の高騰、急激な円安等の影響を受けて値上げなども実施しています。


IPO的には業種が食料品なので人気はないと思います。株主優待の設定も現時点でないため何とも言えない銘柄だと思います。


公開株数が多いため当選はしやすいと考えています。2022年12月のIPOは当選しやすい銘柄が多いけど利益が見込めそうにない案件が多いため注意が必要だと思います!


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リターンは現時点で6%くらい出ています。詳しくは下記記事でまとめています。




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30万円投資を行うと色々もらえるため下記記事で内容をまとめています。投資を行うとさらにメリットがあるようです!




類似企業のPERやPBRを調べました

類似企業とPERやPBRは仮条件発表後に記載したいと思います。


類似企業PER
PBR
柿安本店(2294)PER10.63倍PBR1.43倍
アヲハタ(2830)PER77.08倍PBR1.53倍
タカヨシ(9259)PER16.05倍PBR4.37倍
※2022年12月06日の株価基準

ストックオプションの株数や発行価格を調べました

ストックオプション行使期間株式の数発行価格
2019年1月27日~2027年1月26日287,400株50円
2020年1月18日~2028年1月17日39,000株50円
2020年1月18日~2028年1月17日10,200株50円
2020年8月09日~2028年8月08日25,600株50円
2020年8月09日~2028年8月08日9,600株50円
2020年8月09日~2028年8月08日30,000株50円
2021年8月22日~2029年8月21日127,600株153円
2021年8月22日~2029年8月21日2,000株153円
2022年3月26日~2030年3月25日11,600株155円


ストックオプション(新株予約権)は543,000株が上場時に行使期限を迎えます。


発行済株式総数7,640,000株に対する新株予約権の割合は7.1%に相当します。新株予約権による潜在株式数は543,000株です。


サンクゼール(2937)IPOの評価と申し込みスタンス!まとめ

サンクゼールのIPOは上場ラッシュのため公開価格を割らなければと言った感じだと思います。


IPO的には魅力が感じられないためどちらかと言えば不人気だと思います。上場後の株主優待に期待しましょう!


サンクゼール(2937)IPOのまとめ
※サンクゼール公式サイト引用


リアル店舗での販売が主力なので世界の経済状況が改善されればさらに売上を伸ばすと考えられます。


食品流通業界には競合企業が多く存在します。とは言えブランド力もある企業なので上場によるメリットも少なからずあると思います。


上場しなくてもいいのでは?と思いますが、海外販売を伸ばすのであれば上場は有効な手段だと思います。カントリーリスクは常にあります。


老舗企業のためこれから業績期待をしても株式としては魅力が薄いと思います。株主だと株主優待の期待は大きいはずです。株価が低迷するタイミングで実施か?と思うところがあります。


時価総額100億円越えの銘柄なのでそこそこ注目されると考えています。しかし、初値利益は期待できないと考えています。


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