ワンキャリア(4377)のIPOがマザーズに新規上場承認されたので詳しくご紹介したいと思います。今回も業績や上場規模などを確認し、IPO抽選に参考になるような情報を評価してみたいと思います。


主幹事はSMBC日興証券が務め公開株数1,156,200株、オーバーアロットメント173,400株です。上場規模は想定発行価格2,040円から計算すると約27.1億円になります。


少し心配する上場規模になっていますが、個人的に人気が見込めると考えています!!


ワンキャリア(4377)IPOの初値予想と上場
※ワンキャリア公式サイト引用


ワンキャリアは採用メディア「ONE CAREER」を運用することで、求職者の声を中心とした就職活動の体験情報や求職者の行動履歴等のキャリアデータの蓄積に注力している企業です。


国内最大級の質と量を持つ「キャリアデータプラットフォーム」が最大の武器です。個人的にもこのようなサービスはあったら便利だと思います。


業績は売上の勢いがあると思いますが、前期で13.3億円なのでまだまだ規模が小さいようです。取引先大手にはリクルートキャリアの名前が掲載されています。


人材ビジネス業界はコロナ禍により問題も顕著化しています。


直近では、新型コロナウイルス感染症拡大の影響によって、各地で行われる企業説明会等のオフラインイベントが相次いで中止されたことで、オンラインでのコミュニケーションに特化した採用サービスに期待が高まっているそうです。


同社が提供する採用動画配信サービスは、これまでの採用活動から代替されるサービスであり期待されているようです。


ワンキャリア(4377)IPOの上場基本データと引受幹事

項目上場基本データ
市場マザーズ
業種情報・通信業
事業内容キャリアデータプラットフォームを活用した採用DX支援サービスの提供と就職支援メディア「ONE CAREER」及び「ONE CAREER PLUS」の運営
上場日10月07日
ブックビルディング期間9月21日~9月28日
想定価格2,040円
仮条件2,040円~2,090円
公開価格2,090円
初値結果2,500円(公開価格1.20倍)
企業情報https://onecareer.co.jp/
監査人太陽有限責任監査法人


【手取金の使途】

差引手取概算額1,106,080千円に本第三者割当増資の手取概算額上限324,298千円を合わせた、手取概算額合計上限1,430,378千円については、①広告宣伝費、②データ、コンテンツ収集及び制作への外注費、③技術研究及びシステム開発への人件費及び外注費等、④採用広告費、⑤借入金返済に充当する予定。

※有価証券届出書(新規公開時)引用



項目株数データ
公募株数600,000株
売出株数556,200株
公開株数(合計)1,156,200株
オーバーアロットメント173,400株
上場時発行済み株数5,600,000株(公募分を含む)
想定ベースの時価総額約114.2億円
幹事団SMBC日興証券(主幹事)
SBI証券
みずほ証券
楽天証券
極東証券
岩井コスモ証券
いちよし証券
岡三証券
委託見込岡三オンライン
SBIネオトレード証券


ワンキャリア(4377)上場評判とIPO分析

想定発行価格2,040円を基に吸収金額を算出すると約23.6億円となり、オーバーアロットメントを含めると約27.1億円規模の上場となります。


ワンキャリアは、企業が発展する上で必要不可欠な採用活動や人事業務のDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進を支援する「キャリアデータプラットフォーム」事業を展開しています。


同社が構築する「キャリアデータプラットフォーム」は、これまで求職者が複数のチャネルを横断して手に入れる必要があった就職の意思決定に必要な情報を、まとめて1箇所で得ることができるプラットフォームです。


求職者からの就職活動の体験情報を中心とする、これまで公開されていなかったキャリアデータを蓄積し、就職・採用の意思決定に必要な情報として、求職者と企業の双方に提供しています。


同社はキャリアデータプラットフォームに、キャリアデータを求めて集まる求職者と企業の多様な雇用機会を創出するとともに、それぞれの意思決定に必要な情報を合わせて提供することで、「知っていれば避けられた」採用のミスマッチを防ぎ、仕事選びにおける意思決定を支援しています。


ワンキャリア(4377)上場評判と業績
※有価証券届出書引用


また、キャリアデータプラットフォームにおいて、求職者には新卒採用支援メディア「ONE CAREER」と中途採用支援メディア「ONE CAREER PLUS」を提供します。


企業には採用DX支援を行う「ワンキャリアクラウドシリーズ」によって、求人メディアや採用ソリューションを提供しています。


同社が属するHRーケットでは、日本国内で少子高齢化により労働人口の減少は今後避けられず、更に労働生産性は主要先進7カ国において最下位を記録するなど、国全体で限られた労働資源を有効活用し生産性を高めていくことが急務となっています。


同時に企業においても、人々の働き方が多様化し人材の流動化が加速する中で、「労働生産性の向上」と「働く人々の満足度の向上」を両立させることが強く求められています。


そのような中、近年あらゆる領域においてデジタル化の波が急激に訪れており、これらの社会課題がDXにより解決されることが期待されています。


どの企業もDXと叫んでいるため何となく不安な気持ちも個人的にあります。上場企業もDXと叫ぶ企業が急激に増えています!


ワンキャリア(4377)IPOの事業詳細
※有価証券届出書引用


同社は新卒採用支援メディア「ONE CAREER」を運営しています。


「ONE CAREER」は新卒入社までの最初のキャリア選択をサポートするサービスで、求職者の声を中心とした就職活動の体験情報を集めたコンテンツと、プロの編集チームが作成したコンテンツを融合したハイブリッドメディアです。


就職活動の体験情報などのコンテンツをパソコンやスマートフォンで簡単に閲覧できる仕組みを作ることで、就職活動をおこなう求職者が企業に関するキャリアデータにいつでもどこでもアクセスすることができるサービスを展開しています。


また、独自の審査部門において、投稿された就職活動の体験情報の信頼性を審査することで品質を担保しています。そのため、就職活動において必要かつ信頼できる情報を得られる手段としてニーズが高まっているそうです。


「ONE CAREER」を利用する求職者は、2021年12月期の第2四半期末時点には、80万人を突破し年々増加しているそうです。


ワンキャリア(4377)IPOの販売実績と取引先
※有価証券届出書引用


企業に対しては、「キャリアデータプラットフォーム」を活用して採用活動を支援するワンキャリアクラウドシリーズを提供しています。


求人メディアサービスとしては、新卒採用支援メディア「ONE CAREER」に会社情報や求人広告を掲載することができるワンキャリアクラウドシリーズの求人掲載機能を利用することで、企業は自社の企業イメージや魅力を求職者に伝えることが可能です。


同社では「ONE CAREER」を利用する求職者会員数の拡大とともに、大企業からスタートアップまで法人の顧客基盤を拡大し続け、2021年12月期の第2四半期末時点には、法人取引累計社数が782社となっています。


ワンキャリア(4377)の企業財務情報と配当性向

回次第5期第6期
決算年月2019年12月2020年12月
売上高952,7351,330,928
経常利益9,07072,264
当期純利益又は当期純損失△1,19368,434
資本金1,0001,000
純資産額50,173118,608
総資産額886,0961,293,949
1株当たり純資産額10.0323.72
1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失△0.2413.69
自己資本比率(%)5.669.17
自己資本利益率(%)81.09
株価収益率(倍)
配当性向(%)
営業活動によるキャッシュ・フロー157,789102,709
投資活動によるキャッシュ・フロー△136,752△174,245
財務活動によるキャッシュ・フロー263,695258,697
現金及び現金同等物の期末残高658,137845,298
※数値は千円単位



第7期第2四半期累計期間(2021年1月01日~2021年6月30日)
  • 売上高1,027,085千円
  • 営業利益336,349千円
  • 経常利益329,128千円
  • 四半期純利益223,016千円



【第7期第2期のチェックポイント!】

昨年リリースしたワンキャリアクラウドシリーズの採用計画機能の無償提供をきっかけにして新規顧客の獲得に努めたそうです。また、1月から3月にかけて多くの企業で年間採用予算が組まれるため、既存顧客のアップセルを目的に年間採用支援の大型提案を集中的に行っています。

さらに、オンライン動画による合同企業説明会の「ONE CAREER SUPER LIVE」を筆頭に、昨年から開始したオンライン動画サービスが好調に推移し、採用DX支援サービスの売上を牽引したそうです。6月に「ONE CAREER PLUS」のβ版をリリースし、中途採用事業領域にも参入しています。


ワンキャリア(4377)の株主状況とロックアップについて

会社設立は2015年8月18日、東京都渋谷区桜丘町20番1号に本社を構えます。社長は宮下尚之氏(1985年4月05日生まれ)、株式保有率は74.21%(4,037,500株)です。


従業員数66人で臨時雇用者86人、平均年齢28.5歳、平均勤続年数1.8年、平均年間給与6,038,055円です。


セグメントはキャリアデータプラットフォーム事業の単一セグメントになります。


氏名又は名称所有株式数(株)所有株式数割合(%)ロック
宮下 尚之4,037,500株74.21%
長澤 有紘365,000株6.71%
UBV Fund-Ⅰ投資事業有限責任組合250,000株4.60%
株式会社SMBC信託銀行250,000株4.60%
株式会社AMG125,000株2.30%
北野 唯我90,000株1.65%
佐藤 裕介50,000株0.92%
※株主上位7名の状況


【ロックアップについて】

本募集及び引受人の買取引受による売出しに関し、貸株人かつ売出人である宮下尚之、売出人である長澤有紘、当社株主かつ当社役員である美澤臣一及び高木新平並びに当社株主である株式会社MTM及び佐藤裕介は、SMBC日興証券株式会社に対して、本募集及び引受人の買取引受による売出しに係る元引受契約締結日に始まり、上場日から起算して180日目の2022年4月04日までの期間中は、主幹事会社の事前の書面による承諾を受けることなく、元引受契約締結日に自己の計算で保有する当社普通株式及び当社普通株式を取得する権利を有する有価証券の発行、譲渡又は売却等を行わない旨を約束しております。

売出人であるUBV Fund-Ⅰ投資事業有限責任組合、株式会社SMBC信託銀行、株式会社AMGは主幹事会社に対して、本募集及び引受人の買取引受による売出しに係る元引受契約締結日に始まり、上場日から起算して90日目の2022年1月04日までの期間中は、主幹事会社の事前の書面による承諾を受けることなく、元引受契約締結日に自己の計算で保有する当社普通株式及び当社普通株式を取得する権利を有する有価証券の発行、譲渡又は売却等(ただし、その売却価格が募集における発行価格又は売出しにおける売出価格の1.5倍以上であって、主幹事会社を通して行う東京証券取引所での売却等は除く)を行わない旨を約束しております。

※有価証券届出書(新規公開時)引用



上位株主には180日間(2022年4月04日まで)のロックアップが付与されています。ロックアップ解除倍率の設定はありません。


また、売出人等に対して90日間(2022年1月04日まで)のロックアップとロック解除倍率1.5倍の設定が設けられています。


親引けは行われません。北野唯我氏保有分は新株予約権となっています。


ワンキャリア(4377)IPOの初値予想と幹事引受け株数

大手初値予想は仮条件発表後に掲載を予定しています。しばらくお待ちください。最新業績予想の他、仮条件発表後のPERやPBRなども後日追記します。


就活関連株には波があり、同社の上場で材料視されるのはアフターコロナだと思います。逆風が吹いているようにも見えますが業績が好調のため物色される可能性があるようです。


ただ上場規模が27.8億円と新興市場ではやや大きめのサイズとあり、ロックアップが外れる公開価格1.5倍が初値の視野に入る程度だそうです。


仮条件は想定発行価格を下限として2,040円~2,090円に決定しています。VCが売らなければ初値が上昇する可能性もあると思いますが、リスクを考えると難しそうです。


VCのロック解除のために一旦は1.5倍を超える可能性はあると思いますが、そうなるとダダ下げが待っていそうです。


大手初値予想2,200円~3,000円
修正値2,200円~2,500円

※注目度B


2021年12月期の単独業績予想は売上18.59億円となり前期比39.77%増、経常利益3.26億円となり前期比352.78%増になります。かなり強烈な増収となっています。


四半期利益は2.12億円となり前期比211.76%増の予想になります。EPS41.40からPERは50.48倍、BPS256.55からPBRは8.15倍になります。配当金や株主優待は上場時点で設定はありません。


ただ増収増益となっていても業績水準が低いため評価はこれからだと思います。


取引先となる企業がオンラインによる採用を活発化させているとあり、同社のオンライン動画サービスの需要が高まっているそうです。中途採用領域へも参入し事業拡大のペースが早まる可能性を秘めているようです!


幹事名割当株数引受割合
SMBC日興証券(主幹事)1,041,000株90.04%
SBI証券46,200株4.00%
みずほ証券23,100株2.00%
楽天証券11,500株0.99%
極東証券11,500株0.99%
岩井コスモ証券11,500株0.99%
いちよし証券5,700株0.49%
岡三証券5,700株0.49%


公開株数が多く主幹事のSMBC日興証券で当選が狙えそうです!!


新規口座開設者は3ヶ月間ブロンズランクになるため、今月口座開設すれば年末のIPOまでブロンズランクで参加できます。口座開設のタイミングはよいと思います。


IPOルールは下記記事にまとめてみました。




また、9月から始まったFunds(ファンズ)のキャンペーンを記事にしてみました。口座開設でAmazonギフト券が1,000円分貰えます。


さらに投資を行えばAmazonギフト券が上乗せで貰えるため、興味がある方はお勧めします。上場企業を中心としたファンドに投資ができる面白い企業です。




さらに、バンカーズでは口座開設でAmazonギフト券が2,000円分貰えます。会員登録キャンペーンとなっているためクラウドファンディングに興味があればお勧めします。


詳しくは下記記事でまとめています。投資累計額に応じたアマギフキャンペーンも同時開催されています!




類似企業のPERやPBRを調べてみました

類似企業とPERやPBRは仮条件発表後に記載したいと思います。


類似企業PER
PBR
グローバルウェイ(3936)PER163.6倍PBR77.99倍
ハウテレビジョン(7064)PER1,393.7倍PBR9.55倍
メディア総研(9242)PER23.0倍PBR4.81倍
※2021年9月21日の株価基準

ストックオプションの株数や発行価格を調べました

ストックオプション行使期間株式の数発行価格
2019年12月26日~2027年12月24日122,500株100円
2021年10月01日~2029年9月29日162,500株400円
2022年12月29日~2030年12月27日155,500株1,700円


ストックオプション(新株予約権)は上場時点で285,000株が行使期限に入ります。


権利行使基準期間が2年未満の場合は売却できない制限が設けられています。


権利行使基準期間とは、参画日から2年後の応当日と株式公開日のいずれか遅い日以降、新株予約権者が同社役務等提供者としての地位を継続して保有する期間を指しています。


ツイッターでもIPO記事のチェックができます!

最新情報を手に入れたい方やレア情報、気になったことをツイートしています。IPO投資歴は15年と長くソーシャルレンディングも6年目突入!安定の利益でブログも15年目に突入。


ワンキャリア(4377)IPOの評価と申し込みスタンスまとめ

ワンキャリアIPOは当選しやすそうなので積極的に申込みを行ってみたいと思います。


この規模のIPOを狙って数万円を手に入れたいと考えています。公開価格割れになる可能性は低いと考えています。


ワンキャリア(4377)IPOの評価
※ワンキャリアクラウド公式サイト引用


集客の一定割合は検索エンジンとなっているため、検索の表示結果に収益が左右される側面があります。


また、キャリアデータプラットフォーム事業は、登録会員・募集企業等のトラフィックの変動に連動して収益も大きく増減するそうです。


具体的にはインターンの募集や新卒学生の就職活動が本格化し本選考の集客が行われる、第2四半期と第4四半期の時期に収益が大きく増加する傾向にあるそうです。


「ONE CAREER」では信頼性の低い情報の投稿や、人を傷つける投稿、採用とは関係のない内容を理由での評価・感想の投稿によって、求職者に誤解を招く情報を与える危険性が存在しています。


ワンキャリア設立後の経過期間が約6年と社歴の浅い会社であるため、社会的な評価と投資家の評価が交錯しそうです。IPO的には比較的好まれる事業だと思います。


イークラウドで1,000円分の「えらべるPay」が貰えるキャンペーンが始まりました。株式投資型クラウドファンディングに興味があればこの機会を利用したほうがよいと思います。


キャンペーンの詳細は下記記事でまとめています。


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