カオナビ(4435)IPOがマザーズに新規上場承認されました。大和証券が主幹事を務め公開株式870,000株、オーバーアロットメント130,500株と当選できそうな反面、想定発行価格1,780円による吸収額はOA含め約17.8億円とやや規模が大きい赤字企業になります。ベンチャーキャピタル保有も多いため注意が必要な銘柄でしょう。


事業は自社開発の「カオナビ」を使ったクラウド人材マネジメントシステムを行います。IPO的には好まれる事業になり、サブスクリプション型のビジネスモデルとなっています。注目ポイントはKPIとして利用企業数やストック収益の成長率及び解約率を見ることでしょう。


カオナビIPO上場と初値予想


同社によれば直近目標として、利用企業数3,000社、従業員数200名を目標として設定しているそうです。事業的に収益モデルが複数年にわたり継続して利用されることで、収益が積み上がっていくストック型の構造になり、費用が先行して計上されるという特徴があります。しかし赤字のまま上場すればイメージは悪いです。


カオナビ(4435)IPOの詳細データ

項目 上場基本データ
市場 マザーズ
業種 情報・通信業
事業内容 クラウド人材マネジメントシステム『カオナビ』の提供
公開予定 3月15日
ブックビルディング期間 2月28日~3月06日
想定価格 1,780円
仮条件 2月26日
公開価格 3月07日
企業情報 https://corp.kaonavi.jp/


【手取金の使途】

手取概算額879,000千円及び「1 新規発行株式」の(注)5に記載の第三者割当増資の手取概算額上限230,290千円については、事業の拡大に伴う人材確保に係る人件費(各期の増加見込額)に600,645千円(平成32年3月期253,022千円、平成33年3月期347,623千円)、認知度向上及び顧客基盤拡大に係るマーケティング費(各期の増加見込額)に211,640千円(平成32年3月期86,498千円、平成33年3月期125,142千円)、『カオナビ』サービスに付随する新機能開発に係る開発費や人材採用に係る採用費(各期の発生見込額)に残額(平成32年3月期234,360千円、平成33年3月期残額)を充当する予定であります。

なお、具体的な充当時期までは、安全性の高い金融商品等で運用する方針であります。



項目 株数データ
公募株数 500,000株
売出株数 370,000株
公開株数(合計) 870,000株
オーバーアロットメント 130,500株
上場時発行済み株数 5,288,000株(公募分を含む)
想定ベースの時価総額 約94.1億円
幹事団 大和証券(主幹事)
みずほ証券
東海東京証券 ←SB当選者多し!
マネックス証券 ←完全平等抽選
SBI証券
エース証券


カオナビ(4435)上場評判とIPO分析

想定発行価格1,780円を基に吸収金額を算出すると約15.5億円となり、オーバーアロットメントを含めると約17.8億円規模の上場となります。業績を確認すると売上伸び率は流石と言えますが、赤字続きの企業になり懸念材料もあります。


同社は企業の人材情報をクラウド上で一元管理する「カオナビ」の提供を通じた事業展開を行い、社員の顔や名前、経験、評価、スキルなどの人材情報を一元管理して可視化することで、最適な人材配置や抜擢といった人材マネジメントをサポートするシステムを提供しています。


人材マネジメントに役立つさまざまな機能を提供することで、導入企業の働き方改革推進と競争力強化に貢献していく目標があるようです。


同社の事業領域は、勤怠管理・給与計算・社会保険・雇用契約などの労務管理領域ではなく、人事評価・人材配置・人材採用・人材育成などの人材管理領域となります。主に人材管理領域に経営資源を投下して事業成長を行います。


カオナビ(4435)上場評判


カオナビは、企業の経営陣や管理職が抱える「社員の顔と名前が一致しない」というシンプルな課題を解決するために生まれたサービスです。企業において例えれば、「人事情報が紙や電子ファイル等に分散しており管理が煩雑」「社員のスキルや特性が見えないため最適な人材配置が困難」「最適な評価ワークフローの構築が困難」「社員が急増して顔と名前が一致しない」「人材データを有効活用できない」といった課題を抱えている場合があります。


このような課題を解決するべく、人材情報の一元管理による業務効率化、適材適所の人材配置による生産性向上、適性評価に基づく人材開発、適切な人事戦略の立案による経営基盤強化のような効果が期待されます。


また、顔と名前の一致により社内でのコミュニケーションが活性化され、社員の離職防止につながるといった効果も期待されます。


カオナビ(4435)IPO評価ポイント


カオナビの技術的特徴として、ドラッグ&ドロップ等の操作でデータベースのレイアウトを自由自在にカスタマイズできるため、工数と費用をかけずに顧客自身で簡単にデータベースを構築し人材情報の一元管理を実現できます。スマートフォンにも対応しており、店舗などPCのない環境でも簡単に操作することが可能です。


この他基本サービスに加え、新規にカオナビを導入する顧客等に対するユーザー支援サービスや、カオナビと連携して外部サービスを利用するオプションサービスも提供しています。カオナビ自体はクラウドサービスの形でサービスを行っています。


カオナビ(4435)の販売実績


カオナビの収益構造は、顧客に対してクラウド上で提供するサービスの対価を、使用期間に応じて受領するサブスクリプション(月額課金)モデルとなっています。カオナビの月額料金は登録人数に応じた料金体系となっており、人材情報の一元管理を図るデータベースプラン(月額39,800円~)、人事評価業務の効率化を図るパフォーマンスプラン(月額59,700円~)、さらに高度な戦略人事を図るストラテジープラン(月額79,600円~)の中からニーズに応じたプランを選ぶことができます。


1顧客あたりの利用単価を高めて少数の顧客に販売する形態ではなく、相対的に低単価で多数の顧客に利用されることを前提としているため、売上高上位10社の全体の売上高に占める割合は10%以下となっており、特定顧客からの収益には依存していないそうです。


カオナビ(4435)の企業財務情報と配当性向

回次 第9期 第10期
決算年月 平成29年03月 平成30年03月
売上高 454,822 952,417
経常損失 △213,568 △249,725
当期純損失 △207,318 △282,968
資本金 240,850 440,850
純資産額 176,895 293,927
総資産額 381,200 882,035
1株当たり純資産額 △29.75 △1.53
1株当たり当期純損失金額 △51.77 △65.91
自己資本比率(%) 46.4 33.3
自己資本利益率(%)
株価収益率(倍)
配当性向(%)
営業活動によるキャッシュ・フロー △123,204 △75,626
投資活動によるキャッシュ・フロー △39,830 △141,965
財務活動によるキャッシュ・フロー 312,617 553,976
現金及び現金同等物の期末残高 250,578 586,963
※数値は千円単位


第11期第3四半期累計期間(平成30年4月01日~平成30年12月31日)
売上高1,188,980千円
売上原価439,336千円
販売費及び一般管理費は848,449千円
営業外収益1,010千円、営業外費用3,887千円
経常損失101,682千円
四半期純損失102,080千円


マーケティング活動の強化による新規顧客開拓に努めた結果、クラウド人材マネジメントシステム事業が順調に成長したことによるものであります。なお、当第3四半期会計期間末時点の『カオナビ』の利用企業数は1,194社であり、前事業年度末比で340社増加しております。

当社は、「シンプルな仕組みで世の中をちょっと前へ。」というミッションのもと、「マネジメントが変わる新たなプラットフームを。」というビジョンの実現を目指して事業を展開しております。これは、日本企業を取り巻く労働環境が大きく変化し人事課題が多様化する中、人材マネジメントに役立つ当社サービスによって、導入企業の「働き方改革」推進と競争力強化に貢献していきたいと考えております。



カオナビ(4435)従業員と株主の状況

会社設立は2008年5月27日、東京都港区元赤坂一丁目2番7号AKASAKA K-TOWER5階に本社を構えます。社長は柳橋仁機(昭和50年7月06日生まれ)、株式保有率は42.36%です。従業員数107人で平均年齢34.1歳、平均勤続年数1.3年、平均年間給与6,082,000円です。


関連会社に株式会社リクルートホールディングス、合同会社RSIファンド1号とあります。


氏名又は名称 所有株式数(株) 所有株式数割合(%)
柳橋 仁機 2,396,000 42.36
合同会社RSIファンド1号 1,230,000 21.74
大和ベンチャー1号投資事業有限責任組合 612,000 10.82
佐藤 寛之 256,000 4.53
株式会社アスパイア 250,000 4.42
NVCC7号投資事業有限責任組合 236,000 4.17
田丸 拓也 160,000 2.83
NVCC8号投資事業有限責任組合 150,000 2.65
※株主上位8名の状況


【目論見抜粋】

本募集並びに引受人の買取引受による売出しに関連して、売出人かつ貸株人である柳橋仁機、並びに当社の株主である合同会社RSIファンド1号、佐藤寛之、柳橋千弘及び佐藤菜津子は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場日(当日を含む)後180日目(平成31年9月10日)までの期間、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社株式の売却等(ただし、引受人の買取引受による売出し及びグリーンシューオプションの対象となる当社普通株式を主幹事会社が取得すること等を除く。)を行わない旨を合意しております。

また、売出人である大和ベンチャー1号投資事業有限責任組合及びNVCC7号投資事業有限責任組合、並びに当社株主である株式会社アスパイア、田丸拓也及びNVCC8号投資事業有限責任組合は、保有する株式のうち計1,328,000株について、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場日(当日を含む)後90日目(平成31年6月12日)までの期間、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社株式の売却等(ただし、引受人の買取引受による売出し、及び当社普通株式の売却価格が本募集等における発行価格又は売出価格の1.5倍以上であって、株式会社東京証券取引所取引での売却等を除く。)を行わない旨を合意しております。

さらに、当社の新株予約権を保有する柳橋仁機、佐藤寛之、島浩文、井上萌子、福田健、鈴木優一、持田雄次及び深見彩乃は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場日(当日を含む)後180日目(平成31年9月10日)までの期間、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社新株予約権及び新株予約権の行使により取得した当社普通株式の売却等を行わない旨を合意しております。



上位株主には180日間(平成31年9月10日まで)のロックアップが付与されています。売出人の一部には90日間(平成31年6月12日まで)かつロックアップ解除倍率1.5倍が設定されています。


ベンチャーキャピタル出資にはロックアップ対象外となっているものもあるようです。この他、新生銀行(8303)が50,000株保有しています。


カオナビ(4435)IPO大手初値予想と各社配分

後程記載します。

PERやPBR、類似企業なども後日追記します。


幹事名 配分単位(株)
大和証券(主幹事)
みずほ証券
東海東京証券
マネックス証券
SBI証券
エース証券


類似企業 PER
PBR
PER-倍 PBR-倍
PER-倍 PBR-倍
PER-倍 PBR-倍


株数が多いため当選チャンスですが、赤字体質の企業となっており投資をするのか悩むIPOです。上場規模的にはそこまで大きいとは思いませんが、売上が拡大しているにも関わらず赤字継続となります。地合いによっては公開価格を下回る可能性もあるような気がします。現在の地合いが続けば問題ありませんが、外部環境には気を付けたいところです。


逆に当選が狙えるためリスクを取れる方は複数株の当選もあり得ると思います。東海東京証券はソフトバンクでもネット当選者続出だったため、取り合えず申し込む方は少ないのかもしれません。私は申し込みをするつもりです。


東海東京証券のIPO抽選ルール詳細


マネックス証券は引受け株数を全て抽選に回すため、大和証券に次いで当選しやすいと思います。有料レポートなどを見ないと少し怖い銘柄?という感じですね。当選を考えると魅力的なので前向きに検討しておきたいと思います。予想外の人気となる銘柄も年に数銘柄ありますからね。


マネックス証券のIPO抽選ルールと当選画像


カオナビのストックオプション詳細を調べました

ストックオプション行使期間 株式の数(株) 発行価格(円)
平成25年10月01日~平成33年9月28日 280,000 5
平成28年4月01日~平成36年3月31日 250,000 90
平成29年4月01日~平成37年3月13日 135,000 180
平成32年3月13日~平成40年3月12日 159,300 1,000
平成32年6月29日~平成40年6月28日 44,600 1,100


上場時点で行使期限を迎えているストックオプションは665,000株あります。発行価格が低くやや懸念材料でしょう。会社設立から10年以上経過しています。


【行使条件】
①新株予約権の割当を受けた者は、権利行使時において、取締役、監査役及び従業員の地位を保有していることとする。②新株予約権者が死亡した場合は、相続は認めないものとする。③新株予約権の質入れ、担保権の設定は認めないものとする



カオナビ(4435)IPO私見と申し込みスタンス

カオナビIPOは黒字化してから上場をすれば人気だったと思いますが、上場を早めた理由は資金の関係?もしくはベンチャーキャピタルの考えなのか?と感くぐるところがあります。


昨年の今頃であれば初値1.5倍は付けたかもしれませんが、2019年はどうでしょうか。ストック型ビジネスになるためこのまま売上が伸びれば利益見込めそうですが、人材の適材適所に同社サービスを使う企業が増えていると言うことにも時代の流れを感じます。


私も数千人規模の事業所で働いたことがありますが、毎日だれ?と思うことはあります。管理者が同社のサービスを使うのはありなのかもしれませんが、管理者はそれくらい知っておけよ?と思わなくもありません。確かに会社内でうわべだけの付き合いは多くなっているように思います。


まとめとして、いつでも申し込める準備だけは行っておきたいと思います。また、全力で取りに行けば取れそうなIPOだと考えています!後日、初値予想記事を掲載したいと思いますので、それまであまり考えなくてよいでしょう。


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