eWeLL(イーウェル)[5038]のIPOがグロース市場に新規上場承認されたのでご紹介したいと思います。サブスクリプション型のサービスのためIPOでは人気が見込めそうです。


主幹事は大和証券が務め公開株数1,383,500株、オーバーアロットメント207,500株です。上場規模は想定発行価格1,450円から計算すると約23.1億円になります。


eWeLL(イーウェル)[5038]IPOが上場承認
※イーウェル公式サイト引用


訪問看護ステーションというビジネススタイルにやや疑問もありますが、高齢化社会が待ったなしのため業績期待はありそうです。


ベンチャーキャピタルも出資していますからね。


ただ前期売上約11.9億円と考えると上場規模がやや大きそうです。サブスク収益が基本となることで四半期利益は約3.4億円と立派です。この辺りは評価対象になりそうです。


2020年12月期に損益分岐点を超え、営業利益率が2020年12月期は25.5%、2021年12月期は33.7%と安定した収益を達成しています。そして収益性を高めるため付帯サービスを投入しているようです。


月次平均解約率の低減、顧客平均単価の向上などに取り組んだ結果だと考えられます。IPOとしては株価が割高でなければ人気だと思います。


eWeLL(イーウェル)IPOの上場基本データと引受幹事について調べました

項目上場基本データ
上場日9月16日
市場グロース市場
業種情報・通信業
事業内容在宅医療分野における業務支援事業(訪問看護ステーション向けSaaS型業務支援ツール(電子カルテシステム「iBow」)等を提供する事業、診療報酬請求業務を代行する「iBow事務管理代行サービス」など)
ブックビルディング9月01日~9月07日
想定価格1,450円
仮条件1,500円~1,700円
公開価格1,700円
初値結果3,910円(公開価格2.3倍)
企業情報https://ewell.co.jp/
監査人太陽有限責任監査法人
手取金の使途
  • 主力サービスiBowに付帯する新機能追加に係る設備投資資金
  • 借入金返済


項目株数データ
公募株数50,000株
売出株数1,333,500株⇒ 1,793,100株
公開株数(合計)1,383,500株⇒ 1,843,100株
オーバーアロットメント207,500株⇒ 276,400株
上場時発行済み株数6,939,500株(公募分を含む)
想定ベースの時価総額約100.6億円
幹事団大和証券(主幹事)
野村證券
SBI証券
松井証券
マネックス証券
極東証券
委託見込SBIネオトレード証券
DMM.com証券


eWeLL(イーウェル)の事業内容と上場に伴う評判を考察してみました

想定発行価格1,450円を基に吸収金額を算出すると約20.1億円となり、オーバーアロットメントを含めると約23.1億円規模の上場となります。


eWeLL(イーウェル)は在宅療養を支えている訪問看護ステーション向けに業務支援SaaSとして、オペレーション業務を網羅したクラウド型「訪問看護専用電子カルテiBow」をサブスクリプションで提供するクラウドソフトウエア事業を行っています。


サービス提供方法により「クラウドサービス」と「BPOサービス」の2つに区分されます。


eWeLL(イーウェル)の業績
※有価証券届出書引用


主力のクラウドサービスでは訪問看護ステーションに対して、訪問看護ステーションの業務全般にわたる課題解決に対処するための各種サービスを提供しています。


顧客の生産性向上に貢献するSaaS型業務支援ツールを提供し、自社を中心に要件定義、機能設計から販売、運用サポートまでの一連のプロセスに対応します。


さらに、システム開発で培ってきたノウハウを活用して徹底して見やすさと使いやすさを重視し、訪問看護ステーションにおいて業務効率をはかる機能を備えたツールを基本料金と従量課金制の2つで提供しています。


eWeLL(イーウェル)IPOの市場シェアと収益
※有価証券届出書引用


訪問看護業界ではICT活用を提案しているそうです。未だ半数以上が紙カルテに手書きをしているというアナログな業界に、DXを推進を行うため事業展開しているそうです。


同社の「iBow」は訪問看護業界のDX推進に貢献するツールとなっています。この他、「iBow レセプト」「iBow KINTAI」などのラインナップがあります。


訪問看護業界における総合的なプラットフォーマーとしての地位を目指すことを目標としているそうです。


「iBow レセプト」は看護を実施した記録を看護師等が作成するとレセプト計算が自動的で行われるよう開発されています。「iBow KINTAI」は就業や勤怠管理システムになります。


主要料金プランは月額基本料金と看護師等が患者宅に訪問する訪問1件あたり幾らの利用料金となっています。


そのため訪問件数が増えることで同社の収益も増える仕組みとなっています。


eWeLL(イーウェル)IPOのカテゴリー別の売上
※有価証券届出書引用


BPOサービスでは「iBow 事務管理代行サービス」を提供しています。


事務管理代行サービスでは、レセプト業務をeWeLL(イーウェル)が代行して対応します。保険医療機関や利用者への請求データの作成業務を同社が引受けるということです。


収益規模は低いようですが、専門性があるためサービス優位性が感じられます。


収益構造は顧客の総売上の一定割合を収益とするそうです。最低利用料金は10万円、利用料金は顧客の総売上の一定割合となっています。


2021年12月末における契約ステーション数は34ステーションだそうです。


eWeLL(イーウェル)の株主状況とロックアップについて調べました

会社設立は2012年6月11日、大阪市中央区備後町三丁目3番3号に本社を構えます。社長は中野剛人氏(1973年9月16日生まれ)、株式保有率は39.15%(2,962,500株)です。


従業員数64人で臨時雇用者0人、平均年齢36.8歳、平均勤続年数2.9年、平均年間給与4,614,670円です。


セグメントは訪問看護ステーション向けサービス事業の単一セグメントです。


氏名又は名称所有株式数(株)所有株式数割合(%)ロック
中野 剛人2,962,500株39.15%
北村 亜沙子1,239,000株16.37%
住友商事株式会社1,033,500株13.66%
合同会社RSPファンド6号979,500株12.94%
島田 亨412,500株5.45%
松下 智樹372,000株4.92%
SMBCベンチャーキャピタル3号投資事業有限責任組合258,000株3.41%×
※株主上位7名の状況、△表示は新株予約権を表します


上位株主には180日間(2023年3月14日まで)のロックアップが付与されています。ロックアップ解除倍率の記載は目論見に書かれていません。


SMBCベンチャーキャピタル3号投資事業有限責任組合は売出株で保有株の全てを売却することになっています。


また、中野剛人氏、北村亜沙子氏、木内慎二氏、浦吉修氏およびその他36名には新株予約権行使で取得した普通株式の売却等を行わない合意がなされています。


親引けは行われません。


eWeLL(イーウェル)IPOの初値予想と幹事引受け株数をチェックしました

大手初値予想は仮条件発表後に掲載を予定しています。しばらくお待ちください。最新業績予想の他、仮条件発表後のPERやPBRなども後日追記します。


仮条件発表と同時に売出株数とオーバーアロットメントの追加が行われています。これにより吸収金額が最大36.0億円となります。


RSPファンド6号が売出株を積み増し、代表の中野剛人氏が売出を中止しています。


機関投資家の評価が高く仮条件が想定発行価格に対して2割弱の上振れとなっています。競合も一定数確認できますが、好調な業績を背景に人気が高まっているようです。


上場規模は荷もたれ感があるため機関投資家が積極的に参加してこなければ盛り上がらないと思います。


レポート見る限りかなり評価が高いと感じます。少し心配する面もありますが当選を狙って申込を行いたいと思います。


大手初値予想1,800円~2,500円
修正値2,600円~3,000円
直前予想3,000円
上場2日目の予想3,700円~4,000円

※注目度B、上場1日目は初値が付きませんでした


業績を確認すると2022年12月期の単独予想を確認できました。売上15.12億円となり前期比26.85%増、経常利益5.22億円となり前期比29.53%増となります。


四半期利益は3.52億円となり前期比3.53%増を予想しています。


公開価格が1,700円決定の場合の指標はEPS52.80からPER32.20倍、BPS141.00からPBR12.06倍になります。配当や株主優待の設定は現時点でありません。


競合だとPER40倍~50倍程度となっているため同社もその辺りで落ち着くと考えられます。また大手情報によれば「過大気味の評価」となる可能性があるようです。


特定の業界に顧客が絞られるため結局は顧客の奪い合いになります。訪問看護向けの業務支援としてのシェアは13.2%となっており、エス・エム・エス(SMS)に比べると提供サービスが割高となるようです。


トータル的にeWeLL(イーウェル)のIPOを考えると、日程的に1日~3日が勝負だと考えています。IPOに当選できれば短期間のうちに売却して利益を確定したいところです。初値次第にはなりますけどね。


と言うことで予想以上に利益が期待できるIPOだとわかりました!!


幹事名割当株数引受割合
大和証券(主幹事)1,289,900株69.99%
野村證券484,200株26.27%
SBI証券27,600株1.50%
松井証券13,800株0.75%
マネックス証券13,800株0.75%
極東証券13,800株0.75%
※売出株数とOAの変更により株数等を修正しています


想定発行価格ベースの時価総額が100億円を超えます。そして上場規模は23.1億円なのでオファリングレシオを絞ってきていると考えられます。


売出株中心のIPOになりますが赤字から脱し増収増益が続いています。「情報・通信業」になることからある程度人気になると考えられます。


幹事構成は申込みやすそうですがネット組の当選確率はあまり高くないでしょう。大和証券が主幹事となっているためCONNECT(コネクト)からの抽選申込も忘れないようにしておきましょう。


IPOルールや優遇当選などについて下記記事で詳しく説明しています。口座開設は行っておいたほうが賢いと思います。私は「まいにち投資」を利用して米国株の投資信託を積立てています。




利回り11%のファンドも登場するTECROWD(テクラウド)でキャンペーンが行われています。1回投資を行うとAmazonギフト券が3,000円分貰えます。


日本のファンド組成も増えておりバリエーションにも期待できそうです。日本案件でも8%のファンド組成はインパクトあります!




類似企業のPERやPBRを調べました

類似企業とPERやPBRは仮条件発表後に記載したいと思います。


類似企業PER
PBR
エス・エム・エス(2175)PER45.93倍PBR9.45倍
エムスリー(2413)PER54.6倍PBR11.94倍
カナミックネットワーク(3939)PER41.65倍PBR12.21倍
※2022年8月31日の株価基準

ストックオプションの株数や発行価格を調べました

ストックオプション行使期間株式の数発行価格
2016年6月01日~2024年4月30日まで361,500株7円
2017年9月01日~2026年8月09日まで32,000株1,530円
2017年7月07日~2024年6月30日まで6,800株2,900円
2022年1月01日~2029年11月30日まで66,225株201円
2022年12月01日~2030年10月31日まで250,050株242円


ストックオプション(新株予約権)は466,525株が上場時に行使期限を迎えます。


発行済株式総数6,939,500株に対する新株予約権の割合は9.8%に相当します。新株予約権による潜在株式数は677,775株と目論見に表記されています。


目論見の「新株予約権等の状況」の合計株数は716,575株です。38,800株の誤差があるようです。


eWeLL(イーウェル)IPOの評価と申し込みスタンス!まとめ

eWeLL(イーウェル)のIPOは利益が見込めると思います。企業規模から考えると上場規模が大きく感じますが、サブスクリプション型の収益構造のため投資家も反応してくると思います。


しかも上場タイミングとして魅力があります。新型コロナウイルス感染症がなければ既に上場していた可能性もあると思います。


eWeLL(イーウェル)IPOのまとめ
※イーウェル公式サイト引用


同社は医療保険制度や介護保険制度の影響を強く受けるため、診療報酬の見直しや介護報酬の見直しが行われると業績に響くはずです。


上場時点では大規模な見直しの話は出ていないと思います。


訪問看護業界向けサービスのため、特定の業界に売上が集中することは覚えておいたほうがよさそうです。


kimukimu

上場後は訪問看護業界以外の分野への事業展開も視野に入れるそうです。既に在宅治験支援事業には取り組んでいるそうです!!



また、介護や医療分野でクラウドサービス事業を展開する競合企業は既に存在します。そのため新味はありません。


今後はUI/UXを追求したシステム構築を推進するそうです。IPO的には材料が多く人気が見込めそうです。


少し気にしているのは現在の市場がサブスクリプション型のビジネスモデルでも資金が入りにくいことです。同社の場合はしっかりと利益が出ているため大丈夫だと個人的に考えています。


とりあえず申込める証券会社から全力で申込を行い1単元(100株)の当選を目指したいと思います!


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