クルーバー(7134)のIPOがジャスダックに新規上場承認されたのでご紹介したいと思います。中古パーツの買取り販売を行うアップガレージが再上場とは驚きです。連結の利益が前期で2.9億円とこちらも驚きました。


主幹事はみずほ証券が務め公開株数682,800株、オーバーアロットメント102,000株です。上場規模は想定発行価格2,160円から計算すると約17.0億円になります。


クルーバー(7134)IPOが上場承認
※クルーバー公式サイト引用


中古カー&バイク用品販売のリユース業態としては有名な企業です。主要取引先はIDOM(7599)となっています。


また海外新規出店も行い事業拡大を目指すようです。日本車のパーツは海外において高値で売買されているため仕入れがしっかりできれば儲かると思います。


日本文化であるカーチューンやドレスアップチューン、さらにドリフト仕様チューンなどがアメリカでは大人気となっています。


ECサイトでの海外販売も好調に推移しているため、日本国内よりも海外での収益期待が高いのかもしれません。


スマートフォンの普及やインターネットの高速化に伴いECサイトで市場拡大が続いているそうです。コロナ禍も同社には追い風でしょう。


クルーバー(7134)IPOの上場基本データと引受幹事について調べました

項目上場基本データ
上場日12月23日
市場JASDAQスタンダード
業種小売業
事業内容カー&バイク用品のリユース品の買取、販売、新品卸売及び付随するIT開発業務
ブックビルディング12月07日~12月13日
想定価格2,160円
仮条件1,760円~2,160円
公開価格2,160円
初値結果1,800円(騰落率-16.67%)
企業情報https://www.croooober.co.jp/
監査人有限責任監査法人トーマツ
手取金の使途連結子会社への投融資


項目株数データ
公募株数512,500株
売出株数170,300株
公開株数(合計)682,800株
オーバーアロットメント102,000株
上場時発行済み株数2,624,500株(公募分を含む)
想定ベースの時価総額約56.7億円
幹事団みずほ証券(主幹事)
野村證券
SMBC日興証券
三菱UFJモルガン・スタンレー証券
極東証券
SBI証券
アイザワ証券
委託見込auカブコム証券
PayPay証券


クルーバー(7134)の事業内容と上場に伴う評判を考察してみました

想定発行価格2,160円を基に吸収金額を算出すると約14.7億円となり、オーバーアロットメントを含めると約17.0億円規模の上場となります。


同社事業はクルーバーと子会社3社で構成され、カー&バイク用品リユース業態と流通卸売業態を行っています。直営店舗運営の他、フランチャイズシステムの運営とECサイト運営を行います。


事業の内容はリユース業態と流通卸売業態に大別され、それらをシステム開発と併せて事業展開し、これまで店舗展開中心の事業からITを駆使した事業へスイッチしつつあります。


カー&バイク用品のリユース業態ではリユース商品の買取や販売を行い、店舗数はフランチャイズ店を含め全国45都道府県に出店しています。見たことがある方も多いかもしれません。


自動車やバイクに興味があれば知っているでしょう。私も過去には同社を利用したことがありますが、今で生活に追われ車なんてどうでもよくなっています。


クルーバー(7134)の業績
※有価証券届出書引用


リユース業態の特徴は、これまで一般的でなかったカー用品・バイク用品の買取・販売を主要業態としています。中古商品に対して保証を付けるという新たな取り組みは一般顧客に好評だそうです。


同社グループノウハウとして買取した商品の修理・メンテナンスをした上で販売を行うため、オークション等の個人間売買と差別化も図られるそうです。


自動車版のセカンドストリーとみたいな感じですね。リユース業態は店舗展開を行いつつ、ECサイトの活用も広げているそうです。


クルーバーIPOのブランド一覧表
※有価証券届出書引用


流通卸売業態では、子会社のネクサスジャパンが「東京タイヤ流通センター」サービスと「チェーン展開企業向けITプラットフォーム」サービスにより新品商品の卸売を展開します。


どちらも自社開発したITプラットフォームNEXLINK(ネクスリンク)をベースにしているそうです。


店舗側でのメーカー発注や納品管理さらに支払管理を行い、メーカー側での受注管理や納品連絡、在庫有無連絡、請求管理といった業務を自社ITプラットフォームを活用して行います。


クルーバーIPOの販売実績と取引先
※有価証券届出書引用


クルーバーの役割としてはシステム開発部門としての役割と自動車業界専門の人材紹介サービス、経営管理機能としてグループ管理を行っています。


基幹システムやECサイト構築、そしてITプラットフォーム開発等のシステムを活用したTECHとDX化を積極的に行っているそうです。


また、自動車業界の人材定着率や応募人員の低下等により人材不足が続いているため、自動車業界に専門特化した人材紹介サービスも行っています。


クルーバー(7134)の経営指標と業績状況を確認してみました

回次第6期第7期
決算年月2020年3月2021年3月
売上高9,343,8269,922,951
経常利益209,952465,528
親会社株主に帰属する当期純利益60,764290,914
包括利益58,579290,248
純資産額1,516,8471,771,192
総資産額3,945,0504,005,293
1株当たり純資産額718.20838.63
1株当たり当期純利益金額28.77137.74
自己資本比率(%)38.444.2
自己資本利益率(%)4.017.7
株価収益率(倍)
配当性向(%)
営業活動によるキャッシュ・フロー232,480965,062
投資活動によるキャッシュ・フロー△309,395△119,353
財務活動によるキャッシュ・フロー88,573△653,875
現金及び現金同等物の期末残高637,559827,537
※数値は千円単位



第8期第2四半期連結累計期間(2021年4月01日~2021年9月30日)
  • 売上高4,800百万円
  • 営業利益252百万円
  • 経常利益257百万円
  • 親会社株主に帰属する四半期純利益165百万円


クルーバー(7134)の株主状況とロックアップについて調べました

会社設立は2014年4月01日、神奈川県横浜市青葉区榎が丘7番地22に本社を構えます。社長は石田誠氏(1960年5月09日生まれ)、株式保有率は93.01%(2,018,100株)です。保有率は石田氏の資産管理会社保有分を含め記載しています。


従業員数37人で臨時雇用者7人、平均年齢35歳6ヶ月、平均勤続年数4年0ヶ月、平均年間給与6,231,000円です。連結従業員数は190人で臨時雇用者は150人です。


セグメントはカー&バイク用品関連の買取、販売及びその付随業務からなる単一セグメントになります。


氏名又は名称所有株式数(株)所有株式数割合(%)ロック
E&E2,018,100株93.01%
菅沼 一孝21,100株0.97%
大塚 康雄21,100株0.97%
河野 映彦21,100株0.97%
クルーバー従業員持株会20,000株0.92%×
渡邊 剛伸10,600株0.49%
佐藤 大介1,200株0.06%
岩城 由悟1,200株0.06%
※株主上位8名の状況、△表示は新株予約権を表します


上位株主には180日間(2022年6月20日まで)のロックアップが付与されています。ロックアップ解除倍率の記載は目論見にありません。


第三者割当等では割当人に継続所有等の確約が行われています。ベンチャーキャピタルからの出資はありません。


親引けは6,000株を上限として従業員持株会が引受ける予定です。


クルーバー(7134)IPOの初値予想と幹事引受け株数をチェックしました

大手初値予想は仮条件発表後に掲載を予定しています。しばらくお待ちください。最新業績予想の他、仮条件発表後のPERやPBRなども後日追記します。


仮条件範囲は想定発行価格を上限として1,760円~2,160円に決定しました。吸収金額は最大で17.0億円、時価総額56.7億円になります。


アップガレージは2004年3月に上場し2012年4月にMBOにより上場廃止となっています。MBOは社長の自己資金と借入金で対応しファンドは間に入っていません。


そのため再上場でもそれほど投資家からの印象は悪くないようです。しかし、そもそも成熟した事業になるため新味を考えると賞味期限切れのイメージは残ります。


同日上場が5社ありその前後にも複数社が上場するため、某社では資金が入らない可能性を指摘しているようです。


大手初値予想2,100円~2,500円
修正値2,000円~2,200円

※注目度C


業績を確認すると2022年3月期の連結予想を確認することができました。それによれば売上102.30億円となり前期比3.10%増、経常利益5.51億円となり前期比18.48%増になります。


四半期利益は3.55億円となり前期比22.41%増を予想しています。


公開価格が2,160円決定の場合の指標はEPS157.71からPER13.70倍、BPS1,152.67からPBR1.87倍になります。配当金の設定があり40円出ることになっています。配当利回りは1.85%になります。


株主優待の設定は上場時点でありません。


今期は過去最高益になる予想が出ており公開価格割れは避けたい思いが強いでしょう。主幹事のみずほ証券の力の見せどころでしょうか。


幹事名割当株数引受割合
みずほ証券(主幹事)573,900株84.05%
野村證券34,100株4.99%
SMBC日興証券20,400株2.99%
三菱UFJモルガン・スタンレー証券20,400株2.99%
極東証券13,600株1.99%
SBI証券13,600株1.99%
アイザワ証券6,800株1.00%


当選狙いだとみずほ証券になります。店頭系の証券が引受幹事として多く入っています。意外にIPOで自動車系の企業の初値は上がるんですよね。私はいつも懐疑的に見ているため失敗します。


連結の売上は大きいと思いますが、上場後もこの勢いが続くのか疑問です。


またみずほ証券なのでPayPay証券の口座開設も行っておいたほうがよいかもしれん。要望があれば取扱うと言っていたためです。期待しています。




堀江貴文氏が設立した企業の大樹町ロケットファンドが約4.2億円をクラウドファンディングで集めました。


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類似企業のPERやPBRを調べました

類似企業とPERやPBRは仮条件発表後に記載したいと思います。


類似企業PER
PBR
オートウェーブ(2666)PER11.34倍PBR0.48倍
バッファロー(3352)PER8.65倍PBR0.43倍
フジ・コーポレーション(7605)PER7.88倍PBR1.22倍
※2021年12月05日の株価基準

ストックオプションの株数や発行価格を調べました

ストックオプション行使期間株式の数発行価格
2023年3月31日~2031年3月29日58,500株900円


上場時に行使期限を迎えるストックオプション(新株予約権)はありません。


クルーバー(7134)IPOの評価と申し込みスタンス!まとめ

クルーバーのIPOは悪くないかもしれませんが、同日上場となる銘柄が複数社あるため様子を見ながら検討します。


業績が急拡大するとは思えませんが、仕入れが上手くいけばと言った期待はあります。貿易などのデータも持ち合わせているでしょう。


個人的には給与が意外に高くて驚きました。臨時雇用者がどれだけ貰っているのかわかりませんが正社員平均給与は約623万円です。


クルーバー(7134)IPOの評価
※クルーバー公式サイト引用


ECサイトでの販売が好調だった半面、 新型コロナウイルス感染症の影響で店舗の時短営業などが響き、一時的に客足が減ったようです。


カー&バイク用品のリユース業態これまでのように営業利益の安定確保を目指すそうです。流通卸売業態ではITプラットフォームによる受発注システムの加盟企業拡大を展開していくそうです。


また、持続的な成長を実現するためにはグローバル展開の推進が重要だと考えているようです。海外ビジネスは成功すれば大きいですが、失敗すると大きな負債を抱えるでしょう。


自動車業界に専門特化した人材紹介サービスは規模が小さいようです。本業のリスク分散の意味もあると思います。


IPOとしてはそれほど人気はないと感じます。単独上場であれば積極的に参加するところなんですけどね。


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