サインド(4256)のIPOがマザーズに新規上場承認されたのでご紹介したいと思います。理美容店舗向けにクラウド型予約管理システムの提供を行っている企業になり一応IT系です。
主幹事は野村證券が務め公開株数1,340,000株、オーバーアロットメント201,000株です。上場規模は想定発行価格2,940円から計算すると約45.3億円になります。
上場ラッシュのなかでは魅力があまり感じられません。理美容店舗は多いかもしれませんが個人経営だと浮き沈みも頻発しますからね。
※サインド公式サイト引用
収益方法がサブスクリプションモデル中心のため収益性は良さそうです。売上が拡大傾向にあるため今後も安定した収益が見込めそうです。
2020年は新型コロナウイルス感染症の影響で理美容サービスを利用する機会が減ったと思いますが、同社の売上は伸びています。2021年は増収増益、そして2022年も増収増益が続くようです。
気になるのは今期売上10億円程度で45億円を集めることです。
サブスク収益だから上場規模が大きくても許されるのは、そろそろ終わりかもしれませんね。
サインド(4256)IPOの上場基本データと引受幹事について調べました
項目 | 上場基本データ |
上場日 | 12月22日 |
市場 | マザーズ |
業種 | 情報・通信業 |
事業内容 | 理美容店舗向けクラウド型予約管理システム「BeautyMerit(ビューティーメリット)」の開発・提供 |
ブックビルディング | 12月06日~12月10日 |
想定価格 | 2,940円 |
仮条件 | 2,940円~3,250円 |
公開価格 | 3,250円 |
初値結果 | 2,990円(騰落率-8.00%) |
企業情報 | https://cynd.co.jp/ |
監査人 | 太陽有限責任監査法人 |
手取金の使途 |
|
項目 | 株数データ |
公募株数 | 800,000株 |
売出株数 | 540,000株 |
公開株数(合計) | 1,340,000株 |
オーバーアロットメント | 201,000株 |
上場時発行済み株数 | 5,800,000株(公募分を含む) |
想定ベースの時価総額 | 約170.5億円 |
幹事団 | 野村證券(主幹事) SBI証券 三菱UFJモルガン・スタンレー証券 岡三証券 松井証券 いちよし証券 |
委託見込 | 岡三オンライン auカブコム証券 |
サインド(4256)の事業内容と上場に伴う評判を考察してみました
想定発行価格2,940円を基に吸収金額を算出すると約39.4億円となり、オーバーアロットメントを含めると約45.3億円規模の上場となります。サインドは理美容店舗に対して、店舗と顧客のつながりをサポートする、クラウド型予約管理システム「BeautyMerit(ビューティーメリット)」の提供を行っています。
ビューティーメリットは、理美容店舗に対して集客・予約・施術・会計・アフターフォローに至るまで、店舗と顧客のつながりに対して、最適な顧客体験(CX)の構築と働き方改革(DX)を支援するサービスです。
クラウドでサービスを提供し、誰でも使いやすいユーザー・インターフェースの構築を行っています。PCやスマートフォン、タブレット等のモバイル端末向けにも提供しマルチデバイスに対応しています。
そのため様々な環境で情報をリアルタイムに把握することが可能となっています。
※有価証券届出書引用
同社サービスは、複数の集客サイトの予約管理を自動化する一元管理を理美容業界に先駆けて提供したリーディングカンパニーになるそうです。
ヘアサロンやネイルサロン、エステサロンなど多様な業種に対してサービスを提供しています。2021年10月末時点で5,600店舗以上に導入されているそうです。
中でも、美容師版「ミシュランガイド」と言われる「カミカリスマ東京2021」掲載店舗の39.1%に利用され、理美容業界を牽引する店舗に支持されているそうです。
※有価証券届出書引用
ビューティーメリットは、クラウドサービスになりSaaS形式で提供しています。
収益構造は、店舗に対してクラウド上で提供するサービスの対価を、使用期間に応じて受領するサブスクリプション(月額課金)モデルとなっています。
最近は上場企業もサブスク収益が多くなり新味はなくなっています。
同社の場合は「理美容店舗向け」となっているためIPO的にはあまり人気がないと考えています。ただサブスク収益率が高いためそこは魅力です。
※有価証券届出書引用
ソフトウェアのライセンス販売などの売り切り型ではなく、継続したサービス提供を前提にしており、長期利用の店舗が増加し、継続的に収益が積み上がっていくストック型の構造ですからね。
2021年3月期のサブスクリプション売上高比率は77.3%となっています。
サインド(4256)の株主状況とロックアップについて調べました
会社設立は2011年10月20日、東京都品川区西五反田一丁目25番1号に本社を構えます。社長は奥脇隆司氏(1988年8月24日生まれ)、株式保有率は43.82%(2,400,000株)です。従業員数63人で臨時雇用者0人、平均年齢31.9歳、平均勤続年数2.5年、平均年間給与4,866,000円です。
セグメントは理美容ソリューション事業の単一セグメントになります。
氏名又は名称 | 所有株式数(株) | 所有株式数割合(%) | ロック |
奥脇 隆司 | 2,400,000株 | 43.82% | ○ |
高橋 直也 | 2,000,000株 | 36.52% | ○ |
亀井 信吾 | 450,000株 | 8.22% | ○ |
池田 英右 | 175,000株 | 3.20% | ○ |
安留 但馬 | 45,000株 | 0.82% | △ |
辻 章一 | 35,000株 | 0.64% | △ |
正田 誠 | 27,500株 | 0.50% | △ |
松野 晃大 | 22,500株 | 0.41% | △ |
上位株主には90日間(2022年3月21日まで)のロックアップが付与されています。ロックアップ解除倍率の記載は目論見にありません。
また、第三者割当等による割当等に関し、割当人に対して継続所有等の確約を行っています。
親引けはありません。
サインド(4256)IPOの初値予想と幹事引受け株数をチェックしました
大手初値予想は仮条件発表後に掲載を予定しています。しばらくお待ちください。最新業績予想の他、仮条件発表後のPERやPBRなども後日追記します。仮条件範囲が上振れし想定発行価格を下限として2,940円~3,250円に決定しました。これにより吸収金額は最大で50.1億円、時価総額188.5億円になります。
業績が好調に推移していることから評価されていると考えられます。人手不足を補うためにネット予約システムを導入する企業が増えてきているようです。
ネット予約が主流となり時代の流れには逆らえないと考える事業者が多いのかもしれません。
しかしシステム費用などがかさむ業界のため躊躇する事業者も多いはずです。経営者が若かったりチェーン店だと導入割合が高そうです。
修正値3,200円~3,500円
※注目度A
業績を確認すると2022年3月期の単独予想を確認することができました。それによれば売上10.51億円となり前期比31.54%増、経常利益2.56億円となり前期比36.17%増となります。
四半期利益は1.77億円となり前期比33.08%増を予想しています。
公開価格が3,250円決定の場合の指標はEPS33.90からPER95.87倍、BPS461.82からPBR7.04倍になります。配当や株主優待の設定は現時点でありません。
サブスク売上が77.3%を占めているため収益性は良いと思いますが、正直なところこの規模で50億円を超える吸収は厳しい印象を受けます。
また上場ラッシュでも強気な株価設定が続いているためもしかしたら行けるのか?と感じますが、リターンよりもリスクの方が大きい銘柄もあるため慎重に参加しておきたいと思います!
幹事名 | 割当株数 | 引受割合 |
野村證券(主幹事) | 1,252,900株 | 93.50% |
SBI証券 | 33,500株 | 2.50% |
三菱UFJモルガン・スタンレー証券 | 33,500株 | 2.50% |
岡三証券 | 6,700株 | 0.50% |
松井証券 | 6,700株 | 0.50% |
いちよし証券 | 6,700株 | 0.50% |
野村證券からの当選狙いでよいと思います。単独上場であれば利益が見込めますが、同日に6社上場で前後にも上場します。
業績は悪くありませんが吸収金額が大きい気がします。とりあえずネット申し込みで抽選に参加しておいて当選したら購入を考えるスタンスでもよいかもしれません。
野村證券は前受け金不要でIPO抽選に参加可能です。
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類似企業のPERやPBRを調べました
類似企業とPERやPBRは仮条件発表後に記載したいと思います。類似企業 | PER | PBR |
ティビィシィ・スキヤツト(3974) | PER16.15倍 | PBR0.91倍 |
アジュバンホールディングス(4929) | PER40.18倍 | PBR2.17倍 |
AB&Company(9251) | PER24.66倍 | PBR3.7倍 |
ストックオプションの株数や発行価格を調べました
ストックオプション行使期間 | 株式の数 | 発行価格 |
2021年12月01日~2029年11月17日 | 276,500株 | 29円 |
2022年12月05日~2030年12月03日 | 200,000株 | 143円 |
ストックオプション(新株予約権)は276,500株が上場時に行使期限を迎えます。
ただし、上場日から起算して3年を経過する日までは本新株予約権を行使することができません。
サインド(4256)IPOの評価と申し込みスタンス!まとめ
サインドのIPOは申込を悩んでみたいと思います。上場ラッシュのため本来のパフォーマンスを出すことは難しいと思います。※サインド公式サイト引用
理美容領域に対し業種特化型のSaaSを提供していることは魅力です。しかし売上が低いためしょぼさ感があります。
利益は意外とでているため売上が伸びればさらに期待できると思います。2022年3月予想だと売上に対し利益が16.84%程度になります。頑張っている感はあると思います。
セカンダリーで落ちたらら拾えばいいですからね。AB&Company(9251)も一時は公開価格を超えたので理美容店に対しての風当たりはそれほど強くないのかもしれません。
しかし、2021年12月のIPOは数が多くて困ります。IPOに当選してもあまり利益が見込めないのであれば他の投資で稼ぐことを考えないといけません。
IPOってローリスク投資なので気に入っているんですけどね。資金さえあれば楽勝で儲かる感があります。今年も最後まで頑張って利益の積み増しを狙います。
今年は200万円以上の利益がIPOで出てますけど、税金も40万円と考えると辛いですね。
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詳しくは下記記事にまとめているのでよかったら参考にしてください!
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