フレクト(4414)のIPOがマザーズに新規上場承認されたので詳しくご紹介したいと思います。今回も業績や上場規模などを確認し、抽選に参考になるような情報を評価してみたいと思います。


主幹事は大和証券が務め公開株数505,000株、オーバーアロットメント75,700株です。上場規模は想定発行価格2,210円から計算すると約12.8億円になります。


前期まで赤字となっていますが今期は黒字化するようなので上場タイミングとしてはよいかもしれません。IPOでは人気のDX系の企業です!


フレクト(4414)IPOの初値予想と上場
※フレクト公式サイト引用


クラウドインテグレーションサービスが主力事業になり、今後もDX市場の拡大が続くとされているため業績拡大の期待はあると思います。


国内パブリッククラウドサービス市場は2020年から2025年にかけて19.4%の年平均成長率で推移し、今後もその加速化が続くようです。


IPOでは鉄板系の事業になるため初値利益が見込めると思います。


セールスフォース・ドットコムパートナーやAmazon Web Services,Inc.パートナーなどの実績もあり、投資家の期待値は高そうです。


取引先大手には小松製作所やリクルート、オーネットなどの大手企業名があります。


フレクト(4414)IPOの上場基本データと引受幹事について調べました

項目上場基本データ
上場日12月10日
市場マザーズ
業種情報・通信業
事業内容クラウドインテグレーションによるDX支援、SaaS型モビリティ業務最適化クラウドサービス「Cariot」の提供
ブックビルディング11月24日~11月30日
想定価格2,210円
仮条件2,210円~2,550円
公開価格2,550円
初値結果5,810円(公開価格2.28倍)
企業情報https://www.flect.co.jp/
監査人監査法人A&Aパートナーズ
手取金の使途
  • 人材採用費及び増加人件費
  • 教育費又は研究開発費
  • 借入金の返済等


項目株数データ
公募株数250,000株
売出株数255,000株
公開株数(合計)505,000株
オーバーアロットメント75,700株
上場時発行済み株数2,841,900株(公募分を含む)
想定ベースの時価総額約62.8億円
幹事団大和証券(主幹事)
三菱UFJモルガン・スタンレー証券
野村證券
みずほ証券
SMBC日興証券
SBI証券
委託見込SBIネオトレード証券
DMM.com証券


フレクト(4414)の上場に伴う評判とIPO分析を行いました

想定発行価格2,210円を基に吸収金額を算出すると約11.2億円となり、オーバーアロットメントを含めると約12.8億円規模の上場となります。多少業績不安はありますがIPOでは人気が見込めると思います。


同社はコーポレートビジョンである「あるべき未来をクラウドでカタチにする」のもと、クラウド先端テクノロジーとデザインで企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援するマルチクラウド・インテグレーターになります。


スマートフォンの普及やクラウドテクノロジーの進化によって、生活やビジネスなど社会のあらゆる領域でデジタルに最適化された顧客体験が求められています。


さらに新型コロナウイルス感染症の流行拡大による影響から、日本だけでなく世界においてこのデジタル化の流れが加速しているそうです。


フレクト(4414)の上場評判と業績
※有価証券届出書引用


DXには様々な定義があり日本経済団体連合会によると、単純な改善や自動化、効率化をもってDXとは言い難いそうです。


社会の根本的な変化に対して、新たな価値を創出するための改革がDXと定義されています。


コスト削減を目的とした、紙からデジタルへの置き換えといった社内のアナログな業務やデータをデジタル化する「守りのDX」から、収益や顧客エンゲージメントの向上を目的とした新しい顧客体験を創出する「攻めのDX」にシフトすることが求められているそうです。


フレクト(4414)IPOの強みと特徴
※有価証券届出書引用


日本企業においてビジネス変革等の「攻めのDX」の必要性を強く感じる割合が約9割となりますが、その背景にはデジタル技術の普及による自社の優位性や競争力が低下することの懸念があります。


一方でDXが成功した企業の割合はわずか6.6%となっており様々な課題があるようです。


同社の場合はDX支援のプロフェッショナルサービスを展開する「クラウドインテグレーションサービス」とSaaS型モビリティ業務最適化クラウドサービスを展開する「Cariotサービス」の2つのサービスを運営しています。


フレクト(4414)IPOの販売実績と取引先
※有価証券届出書引用


クラウドインテグレーションサービスでは、DX支援のプロフェッショナルサービスとして、クラウド先端テクノロジーで新しい顧客体験をカタチにする「攻めのDX」を支援しています。


同社の中核サービスとして、国内大手企業を中心に「IoT/Mobility」「AI」「E-Commerce」「オンラインビデオ」等の企業の既存事業や新規事業のデジタル変革をサービス企画からデザイン、マルチクラウド開発や運用までをワンストップで提供します。


Cariotサービスでは、SaaS型モビリティ業務最適化クラウドサービスとして「物流」「フィールドサービス」「営業」等で利用する車両の位置や、状態を見える化します。


問合せ業務の削減やアナログ管理業務の効率化により、顧客企業の生産性向上を支援する自社プロダクトサービスとなっています。


フレクト(4414)の経営指標と業績状況を確認してみました

回次第15期第16期
決算年月2020年3月2021年3月
売上高2,882,8172,559,616
経常利益又は経常損失105,252△186,282
当期純利益又は当期純損失66,879△194,924
資本金301,181301,181
純資産額437,956243,032
総資産額1,215,9051,499,026
1株当たり純資産額△72.20△169.66
1株当たりの当期純利益又は当期純損失25.80△75.21
自己資本比率(%)36.016.2
自己資本利益率(%)16.5△57.2
株価収益率(倍)
配当性向(%)
営業活動によるキャッシュ・フロー262,654△253,616
投資活動によるキャッシュ・フロー△143,42513,877
財務活動によるキャッシュ・フロー79,530618,136
現金及び現金同等物の期末残高518,159896,556
※数値は千円単位



第17期第2四半期累計期間(2021年4月01日~2021年9月30日)
  • 売上高1,616,779千円
  • 売上総利益707,024千円
  • 営業利益139,071千円
  • 経常利益134,754千円
  • 四半期純利益114,297千円


フレクト(4414)の株主状況とロックアップについて調べました

会社設立は2005年8月26日、東京都千代田区内幸町一丁目1番6号に本社を構えます。


社長は黒川幸治氏(1979年2月27日生まれ)、目論見の株主名簿に黒川幸治氏の名前はありませんが、同氏の資産管理会社となっている合同会社クロの所有する株式数から1,850,000株になります。そのため株式保有率は62.85%と言えます。


従業員数160人で臨時雇用者0人、平均年齢37.9歳、平均勤続年数3.1年、平均年間給与6,588,000円です。


セグメントはクラウドソリューション事業の単一セグメントになります。


氏名又は名称所有株式数(株)所有株式数割合(%)ロック
合同会社クロ1,850,000株62.85%
salesforce.com, inc.341,900株11.61%
Draper Nexus Technology Partners 2号投資事業有限責任組合239,000株8.12%
大橋 正興190,000株6.45%
山本 啓二30,000株1.02%
大槻 真嗣30,000株1.02%
品川 晃一郎20,000株0.68%
塚腰 和男20,000株0.68%
※株主上位8名の状況、△表示は新株予約権を表します


上位株主には180日間(2022年6月07日まで)のロックアップが付与されています。ロックアップ解除倍率の記載はありません。


売出人の「salesforce.com, inc.」「Draper Nexus Technology Partners 2号投資事業有限責任組合」「DNX Ventures II, LLC」は、90日目(2022年3月09日まで)のロックアップとロックアップ解除倍率1.5倍の設定が設けられています。


さらに新株予約権保有者の大部分には180日間のロックアップが掛けられています。ロックアップ率は高くなっているようです。


親引け設定は25,900株を上限として従業員持株会に対し行われる予定です。


フレクト(4414)IPOの初値予想と幹事引受け株数をチェックしました

大手初値予想は仮条件発表後に掲載を予定しています。しばらくお待ちください。最新業績予想の他、仮条件発表後のPERやPBRなども後日追記します。


想定発行価格を下限として上限方向に340円の引上げとなり、仮条件範囲が2,210円~2,550円に決定しました。吸収金額は最大で14.8億円、時価総額72.5億円となります。


セールスフォースが出資する企業のため人気が見込めると同時に、売り圧力にもなるため上場後は警戒が必要のようです。過去にはセールスフォース出資だと人気化したこともあるようです。


業績は転機を迎える水準に達し注目されそうです。VCは1.5倍でロックアップが外れることから警戒が必要になり、上値が伸び悩む可能性があります。


大手初値予想3,300円~4,500円
修正値3,500円~3,850円

※注目度B


業績は2022年3月期の単独予想が出ており、売上33.37億円となり前期比30.40%増、経常利益1.71億円となり前期-1.86億円からの黒字転換になります。


四半期利益は1.70億円となり前期-1.94億円からの完全黒字化予想となっています。


公開価格が2,550円決定の場合の指標は、EPS63.76からPER39.99倍、BPS341.74からPBR7.46倍になります。配当や株主優待の設定は現時点でありません。


GRCS(9250)のセカンダリーが勢いづいたことからフレクトにも資金が向かうと考えられますが、GRCSのように上に昇るのかは成行次第と言ったところでしょう。


最近は資金が入るIPOとそうではないIPOにはっきり分かれる傾向にあります。同社の場合はどうでしょうか。楽しみにしておきたいと思います!!


幹事名割当株数引受割合
大和証券(主幹事)454,800株90.06%
三菱UFJモルガン・スタンレー証券15,100株2.99%
野村證券15,100株2.99%
みずほ証券7,500株-%
SMBC日興証券7,500株1.49%
SBI証券5,000株0.99%


当選狙いで大和証券からの申込みでよさそうです。公開株数は通常サイズのため運が良ければ当選できるレベルだと思います。


今回も大和証券グループのCONNECT(コネクト)からIPO抽選に参加できるはずです。しばらく前に抽選が行われたフォトシンスではコネクトから当選された方も多かったようです。


IPOルールは下記記事にまとめています!




IPOに当選できない方はお小遣い狙いでクラウドファンディングに投資をしてみては如何でしょうか?年末に向けて各社キャンペーン合戦を繰り広げています。


融資型クラウドファンディングになりますが、貸付先が上場企業や上場企業の子会社となっているFunds(ファンズ)に口座開設を行うとAmazonギフト券が1,000円分貰えます。


その他のキャンペーンも同時進行しているため投資ついでに頂いておきましょう。超有名な企業なのでご存知の方も多いと思います。




また、11月限定のキャンペーンが始まっているため利回り不動産のご紹介もしておきたいと思います。


こちらは不動産投資型クラウドファンディングになります。事業者が実際に不動産を取得する投資になるため初心者にお勧めできるクラファンです。


口座開設で1,000円分のAmazonギフト券が貰えて、1万円投資で1,000円分上乗せされます。10万円投資だと最大3,000円分のアマギフが貰えます!!




類似企業のPERやPBRを調べました

類似企業とPERやPBRは仮条件発表後に記載したいと思います。


類似企業PER
PBR
テラスカイ(3915)PER148.23倍PBR3.29倍
コムチュア(3844)PER44.28倍PBR8.3倍
サーバーワークス(4434)PER81.5倍PBR3.52倍
※2021年11月22日の株価基準

ストックオプションの株数や発行価格を調べました

ストックオプション行使期間株式の数発行価格
2017年9月01日~2025年8月30日60,000株40円
2019年10月01日~2027年9月14日105,000株60円
2020年8月01日~2028年7月30日27,600株750円
2021年8月01日~2029年7月10日29,200株800円
2022年11月01日~2030年10月10日48,800株850円
2023年7月01日~2031年6月10日73,600株1,300円
2023年8月01日~2031年7月10日7,600株1,300円


ストックオプション(新株予約権)は221,800株が上場時に行使期限を迎えます。


発行済株式総数2,591,900株に対する潜在株式数351,800株の割合は13.57%になります。


フレクト(4414)IPOの評価と申し込みスタンス!まとめ

フレクトIPOは利益が狙えそうなので全力で獲得を目指したいと考えています。


今では新奇性が感じられない事業となっていますが、常にIPOで人気の事業を行っています。吸収金額も少ないため全力参加でしょう!


フレクト(4414)IPOの評価
※フレクト公式サイト引用


同社はセールスフォース・ドットコムが提供する「Salesforce」を中心にAWSやHerokuなど複数のパブリッククラウドサービスを適材適所に活用するマルチクラウド・インテグレーターとして企業のDX支援サービスを拡大させいます。


そのためセールスフォース・ドットコムの「Salesforce」に依存していると言えそうです。またセールスフォース・ドットコムは同社に出資を行っているため関連当事者になります。


関係は良好だと思いますが日本からの撤退となれば痛手を負うことになりそうです。


競合については数多くの事業者が存在しているため価格競争の激化や優位性が損なわれると業績に影響があると思います。現状では大手企業との取引が継続していることで安心できそうです。


公募組は初値利益を狙うだけなのでがんばりましょう!


あなぶき興産(8928)が直接運営するジョイントアルファでも口座開設キャンペーンが始まりました。こちらはAmazonギフト券1,000円分です!


東証1部上場の不動産企業が不動産投資型のクラウドファンディングを行っています。詳しくは下記記事で説明しているのでよかったら参考にしてください。


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