ネオマーケティング(4196)のIPOがジャスダックに新規上場承認されたので詳しくご紹介したいと思います。今回も業績や上場規模などを確認し、IPO抽選に参考になるような情報を評価してみたいと思います。


主幹事はいちよし証券が務め公開株数460,000株、オーバーアロットメント69,000株です。上場規模は想定発行価格1,660円から計算すると約8.8億円になります。


いちよし証券で小粒上場のIPO案件となっています!


ネオマーケティング(4196)IPOの初値予想と上場
※ネオマーケティング公式サイト引用


同社はクライアントのマーケティングプロセスを一気通貫でサポート出来るサービス体制に強みを持つ企業のようです。


デジタルマーケティング業界やマーケティングリサーチ業界、PR業界はいずれも市場が成長基調にあり、同社の属するデジタルマーケティング業界は、デジタル化の推進やD2Cの普及に伴って大きな成長が見込まれる市場となっています。


またコロナ禍により生活環境が一変し、同社に期待される使命や役割がより一層大きなものになったと考えているようです。


業績面でもそれは現れているようです。IPO的には上場規模が小さく株数も少ないことから人気となりそうです!


ネオマーケティング(4196)IPOの上場基本データと引受幹事

項目上場基本データ
市場JASDAQスタンダード
業種情報・通信業
事業内容マーケティング支援事業
上場日4月22日
ブックビルディング期間4月06日~4月12日
想定価格1,660円
仮条件1,660円~1,800円
公開価格1,800円
初値結果3,805円(公開価格2.11倍)
企業情報https://neo-m.jp/
監査人太陽有限責任監査法人


【手取金の使途】

手取概算額334,256千円については、当社グループの事業運営上のリスクでもある人材の確保と維持についての対策と合わせて業容拡大に応じて急務となっている優秀な人材獲得の採用費として、2021年9月期に10,500千円、2022年9月期に16,800千円、2023年9月期に18,900千円、前述の獲得人材の獲得期の人件費として、2021年9月期に30,000千円、2022年9月期に48,000千円、2023年9月期に54,000千円、新卒研修を除いた従業員のスキルアップ研修として、2021年9月期に3,100千円、2022年9月期・2023年9月期に各2,650千円を計画しております。

また、地方の優良企業をターゲットとする営業戦略から拠点設置に伴う設備投資として、2021年9月期に5,000千円、 2022年9月期に3,000千円、中期経営計画に基づく新規顧客獲得を達成するため当社グループのサービスの知名度向上とブランディングのための広告宣伝費として、2021年9月期・2022年9月期・2023年9月期に各2,000千円、事業拡大施策としてのマーケティング費として、2021年9月期に7,800千円、2022年9月期・2023年9月期に各10,200千円を計画しております。

その他、2023年9月期末に自己資本比率65%以上とする中期経営計画のもと、金融機関からの借入金の返済として2021年9月期に50,000千円、2022年9月期に30,000千円を計画しております。

※有価証券届出書(新規公開時)引用



項目株数データ
公募株数230,000株
売出株数230,000株
公開株数(合計)460,000株
オーバーアロットメント69,000株
上場時発行済み株数2,448,000株(公募分を含む)
想定ベースの時価総額約40.6億円
幹事団いちよし証券(主幹事)
みずほ証券
SMBC日興証券
SBI証券
楽天証券
あかつき証券
岩井コスモ証券
エース証券
岡三証券
極東証券
東洋証券
松井証券
マネックス証券
委託見込岡三オンライン証券
DMM.com証券


ネオマーケティング(4196)上場評判とIPO分析

想定発行価格1,660円を基に吸収金額を算出すると約7.6億円となり、オーバーアロットメントを含めると約8.8億円規模の上場となります。イー・ロジット(9327)に続いていちよし証券が主幹事を引受けます!


同社グループは、ネオマーケティングと連結子会社3社(セールスサポート、パイルアップ、NEO MARKETING ASIA LIMITED)で構成されマーケティング支援事業を行います。


同社グループはクライアント企業のマーケティングプロセスを4つのプロセスに分けて考察したうえでサービスを提供しています。


マーケティングプロセスとは一般的に企業が市場調査を実施し、市場調査結果を基に商品を開発し、開発した商品を宣伝し、宣伝効果や効果の結果もたらされた売上等の成果を検証していくという一連のプロセスのことを指します。


それぞれのプロセスごとに適切なマーケティング施策を、各サービスと対応する形で考案した独自のマーケティングフレームワーク4kを開発しています。


また、独自フレームワークを活用してクライアント企業のマーケティングプロセス全般に渡って、一気通貫でサービス提供出来ることを特長としています。


ネオマーケティング(4196)上場評判と業績
※有価証券届出書引用


「4K」とは、生活者インサイトの発見から商品開発、販売促進から各施策の改善までを指します。


クライアント企業は、インサイトドリブンやカスタマードリブンといった「マーケティングサービス」によって、商品やサービスを開発します。


商品やサービスが市場に上市された後は、同社がデジタルマーケティングやPRでプロモーションし、カスタマーサクセスによって顧客のクライアント企業に対するロイヤリティを高めるよう支援します。


一連のマーケティングプロセス全般に渡ってクライアント企業に寄り添い、マーケティング活動を統合的に支援出来る体制を構築しているそうです。


その結果、創業以来累計で約2,000社強の取引実績があり、新規顧客からの売上に加えて、既存顧客に対するクロスセル(複数サービスの提供)・アップセル(案件単価増大)にも努めています。


ネオマーケティング(4196)IPOの成長戦略
※有価証券届出書引用


一連のマーケティングプロセスの中で実施されるそれぞれの施策を、生活者起点で実行していくことも大きな特長の一つです。


生活者起点とは「生活者にとって必要な商品やサービスとは」「生活者にとって好ましいコミュニケーションとは」「生活者にとって必要な情報とは」といった視点を最重要視し、その視点をマーケティング戦略に反映していくことです。


この「生活者起点のマーケティング支援」を実現するためのインフラとして独自のマーケティングプラットフォームを運営しています。


独自で運営する生活者パネル「アイリサーチ」は55万人(2020年10月時点)の登録者があり、自宅に居ながらPCやタブレット、スマートフォンを使用して企業からのマーケティング上のタスク依頼に応えることで報酬を得られる仕組みを構築しています。


ネオマーケティング(4196)上場評判
※有価証券届出書引用


同社の個別サービスを整理すると下記のようにまとめる事ができるとあります。


  • カスタマードリブン
  • インサイトドリブン
  • デジタルマーケティング
  • PR(認知拡大・ブランディングを目的としたPR支援)
  • カスタマーサクセス
  • BtoBマーケティング支援サービス
  • クラウドソーシング


マーケティング支援事業の単一セグメントになっていますが、クラウドソーシングなども行うそうです。


運営する会員組織のプラットフォーム「SOLPANEL(ソルパネ)」を利用して不特定多数の人に業務を依頼することができる仕組みを構築しているそうです。※2020年10月現在約6,000名


ネオマーケティング(4196)の企業財務情報と配当性向

回次第20期第21期
決算年月2019年9月2020年9月
売上高1,132,2721,427,555
経常利益19,674173,652
親会社株主に帰属する当期純利益8,027116,650
包括利益7,512116,460
純資産額156,427211,887
総資産額830,897982,064
1株当たり純資産額66.8595.53
1株当たり当期純利益金額3.4350.24
自己資本比率(%)18.8321.58
自己資本利益率(%)5.2663.34
株価収益率(倍)
配当性向(%)
営業活動によるキャッシュ・フロー11,169233,185
投資活動によるキャッシュ・フロー△10,910△156,164
財務活動によるキャッシュ・フロー35,44480,842
現金及び現金同等物の期末残高318,783476,458
※数値は千円単位



第22期第1四半期連結累計期間(2020年10月01日~2020年12月31日)
  • 売上高415,522千円
  • 営業利益89,105千円
  • 経常利益86,844千円
  • 親会社株主に帰属する四半期純利益55,782千円



【第22期第1期のチェックポイント!】

同社グループがサービスを提供するマーケティング関連市場は、新型コロナウイルスに対応する施策として拡大しているテレワークやオンラインミーティングへの社会的要請とも相まって、社会全体に変革を起こすDX(デジタル・トランスフォーメーション)という概念が浸透しています。

顧客の中心である製造業においては、コロナウイルス禍の中で既存の流通・販売チャネルへの依存度を低減する試みとして、自社のECサイトを活用して消費者に製品を直接販売する、D2Cという形態に取り組み始めており急速に市場環境が変化しています。

また、消費者調査の結果をもとにターゲットとブランドコミュニケーションを設計し、デジタルマーケティングサービスのブラッシュアップに努めてきたそうです。


ネオマーケティング(4196)の株主状況とロックアップについて

会社設立は2000年10月06日、東京都渋谷区南平台町16番25号に本社を構えます。社長は橋本光伸氏(1975年10月25日生まれ)、株式保有率は20.33%(498,800株)です。


従業員数75人で臨時雇用者51人、平均年齢34.22歳、平均勤続年数4.54年、平均年間給与4,666,468円です。連結従業員数は80人になり臨時雇用者51人です。


セグメントはマーケティング支援事業の単一セグメントになります。


氏名又は名称所有株式数(株)所有株式数割合(%)ロック
株式会社エムスリードリームインベスター658,000株27.61%
橋本 光伸498,800株20.33%
株式会社TRMブラザーズ288,000株12.08%
小林 康裕212,400株8.91%
村上 直127,200株5.34%
株式会社エイジェック120,400株5.05%
ネオマーケティング従業員持株会94,000株3.94%×
※株主上位7名の状況


【ロックアップについて】

本募集並びに引受人の買取引受による売出しに関連して、当社株主であり当社取締役である橋本光伸及び荒池和史並びに当社株主であり当社執行役員である今泉陽介並びに当社株主であり売出人かつ貸株人である小林康裕並びに当社株主であり売出人かつ当社取締役である原島茂雄、藤元拓志及び中川達也並びに当社株主であり売出人かつ当社従業員である村上直並びに当社株主であり売出人である株式会社エイジェック及び葛山博志並びに当社株主である株式会社エムスリードリームインベスター及び株式会社TRMブラザーズは、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場日後90日目の2021年7月20日までの期間中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社株式の売却(ただし、引受人の買取引受による売出し、オーバーアロットメントによる売出しのために当社普通株式を貸し渡すこと、グリーンシューオプションの対象となる当社普通株式を主幹事会社が取得すること及びその売却価格が「第1募集要項」における発行価格の1.5倍以上であって、主幹事会社を通して行う東京証券取引所での売却等は除く。)等は行わない旨合意しております。

また、当社の株主であり取締役かつ新株予約権を保有する荒池和史、及び当社の株主であり取締役かつ売出人かつ新株予約権を保有する中川達也及び当社の株主であり執行役員かつ新株予約権を保有する今泉陽介は、主幹事会社に対し、ロックアップ期間中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社新株予約権及び新株予約権の行使により取得した当社株式の売却等は行わない旨合意しております。

※有価証券届出書(新規公開時)引用



上位株主には90日間(2021年7月20日まで)のロックアップが付与されています。ロックアップ解除倍率は発行価格の1.5倍と目論見に記されています。


また、新株予約権保有者や売出人の一部に対してロックアップ期間中の売却を行わない合意が行われています。さらに第三者割当等による募集株式等の割当等に関し、割当を受けた者との間に継続所有等の確約を行っています。


親引けはネオマーケティング従業員持株会が10,000株を上限として実施予定となっています。


ネオマーケティング(4196)IPOの初値予想と幹事引受け株数

大手初値予想は仮条件発表後に掲載を予定しています。しばらくお待ちください。最新業績予想の他、仮条件発表後のPERやPBRなども後日追記します。


想定発行価格を下限として1,660円~1,800円と上限方向に仮条件範囲が広げられました。吸収金額は最大で約9.5億円で時価総額は約44.1億円になります。


直近に上場したIPOに資金が戻ってきているため初値期待が高まっているように思います。マザーズ指数も反発し、この現状が続けば上場当日は初値持越しになる可能性もあると思います。


大手初値予想3,500円~5,000円
修正値2,700円~3,000円

※注目度B


2021年9月の連結業績予想は売上18.22億円となり前期27.68%増、経常利益2.17億円となり前期比25.43%増になります。


四半期利益は1.51億円で前期比30.17%増を見込みます。EPS65.19からPERは27.61倍、BPS257.87からPBRは6.98倍になります。


類似企業のPERを見る限りあまり高くはないようですが、増資増益期待で買われる展開なのかもしれません。主要顧客は製造業となっており、コロナ禍により流通や販売チャネルの変化が見られるそうです。


コロナ関連銘柄と言えそうなので波に乗れれば高値にトライする可能性もあるかもしれません。売上はまだ低いようですがBtoBマーケティング支援サービスではIT系のサービスも行っています。


コロナで注目されたクラウドソーシングも自社で運営していることから買われる材料は多そうです。


幹事名割当株数引受割合
いちよし証券(主幹事)345,000株75.00%
みずほ証券36,800株8.00%
SMBC日興証券13,800株3.00%
SBI証券13,800株3.00%
楽天証券13,800株3.00%
あかつき証券4,600株1.00%
岩井コスモ証券4,600株1.00%
エース証券4,600株1.00%
岡三証券4,600株1.00%
極東証券4,600株1.00%
東洋証券4,600株1.00%
松井証券4,600株1.00%
マネックス証券4,600株1.00%


いちよし証券が主幹事となっていることでネット抽選だと当選しにくそうです。また幹事引受け社数が多いため抽選で当選をすることは、容易ではないと想像できます。いちよし証券で店頭口座の方は当選のチャンスです。


数千万円あれば対面口座を攻略してみると面白いかもしれません。私が住んでいる地域にはいちよし証券がないため残念です。IPOルールは下記記事でまとめています。




いちよし証券は資金不要でIPOの抽選に参加できるようになりましたが、IPOルールがネット派には厳しい条件です。また、今回の幹事引受けだと松井証券も資金不要でIPO抽選に参加できます。


資金不要でIPOに参加できる証券会社を下記記事でまとめてみました。支店口座の方は購入代金が足りなくても大きな申し込みを行うことが可能なんですけどね。




IPO投資が面倒になってきた方は未上場企業へ投資を行ってみると面白いかもしれません。ハイリスクハイリターン投資になるため余裕資金が必要になります。


これは凄い!と思えるような案件も登場するため投資準備だけ行っておくとチャンスを活かせます。入金タイミングは募集案件に投資を行った後で構いません。またキャンセルも可能です。


イークラウドで投資家登録キャンペーンが行われているため内容をまとめてみました。他社も似たようなキャンペーンを行っているためご紹介しています!




類似企業のPERやPBRを調べてみました

類似企業とPERやPBRは仮条件発表後に記載したいと思います。


類似企業PER
PBR
クロス・マーケティンググループ(3675)PER28.58倍PBR2.91倍
マクロミル(3978)PER24.14倍PBR1.36倍
インテージホールディングス(4326)PER19.26倍PBR1.9倍
※2021年月05日の株価基準

ストックオプションの株数や発行価格を調べました

ストックオプション行使期間株式の数発行価格
2018年6月29日~2026年6月14日78,400株82.5円
2016年7月07日~2026年7月07日18,400株82.5円
2020年9月07日~2028年9月05日40,400株347.5円
2021年9月19日~2029年9月18日12,400株352.5円
2022年4月15日~2030年4月14日12,800株500円
2022年10月01日~2030年9月30日2,800株500円


ストックオプション(新株予約権)で行使期限に入る株数は137,200株になります。


ツイッターでもIPO記事のチェックができます!

最新情報を手に入れたい方やレア情報、気になったことをツイートしています。IPO投資歴は15年と長くソーシャルレンディングも6年目突入!安定の利益でブログも15年目に突入。


ネオマーケティング(4196)IPOの評価と申し込みスタンスまとめ

ネオマーケティングIPOは利益が出るでしょう。公開価格割れは考えられません。


ただネット派は当選しにくいため、できることをコツコツ行うほかありません。店頭組だと取引実績や担当者とのやり取りでIPOをたくさん貰えることもあります。


ネオマーケティング(4196)IPOの評価
※ネオマーケティング公式サイト引用


同社は営業スタイルから人材が規模拡大に直結しそうです。業容の拡大に伴って各分野における専門知識やスキルを有するマーケティングコンサルタントを確保していくことが重要です。


また新サービスや新規事業への取り組みを開始し、安定的な収益を生み出すまでに通常であれば半年から1年程度を必要とするそうです。


売上は例年の傾向として2月~3月に増加する傾向にあり、一定の季節変動があるそうです。


新株予約権による潜在株式は165,200株で発行済株式総数の6.7%に相当するそうです。事業内容も悪くありませんしコロナ禍で業績期待もできそうです!


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