セルソースIPOがマザーズに新規上場承認されました。再生医療を行っている企業と言うことでバイオ研究機関かと思いましたが少し事業は異なるようです。脂肪組織や血液を預かり培養するようなことを行っています。
上場規模は12.3億円となり公開株数は480,000株、オーバーアロットメント72,000株で主幹事はみずほ証券が務めます。時価総額も43億円弱となり上場規模は大きくないようです。
再生医療の他にも化粧品の製造販売を行ったり、美顔器の通信販売も手掛けています。メイン事業は脂肪・血液由来の組織や細胞を加工する事のようです。
取引先大手はクリニックなどが多いようです。提携医療機関の株が増えていることから今後も業績期待が出来そうです。2019年7月31日で237院あるそうです。
セルソース(4880)IPOの詳細データ
項目 | 上場基本データ |
市場 | マザーズ |
業種 | 医薬品 |
事業内容 | 再生医療関連事業において、医療機関から脂肪・血液由来の組織・細胞の加工業務を受託する他、医療機関に法規対応サポートの提供や医療機器を販売、コンシューマー事業において自社ブランド化粧品を販売 |
公開予定 | 10月28日 |
ブックビルディング期間 | 10月08日~10月15日 |
想定価格 | 2,230円 |
仮条件 | 2,180円~2,280円 |
公開価格 | 10月16日 |
企業情報 | https://www.cellsource.co.jp/ |
【手取金の使途】
差引手取概算額974,768千円については、「1 新規発行株式」の(注)3.に記載の第三者割当増資の手取概算額上限147,715千円と合わせた、手取概算額合計上限1,122,483千円について、再生医療関連事業における加工施設の新設や機械装置拡充に関する設備投資資金として160,000千円
新設する加工施設の賃貸に伴う敷金として30,000千円、本社事務所の内装・機能拡充費用として45,000千円、
業務・管理機能効率化等のためのソフトウェア拡充費用として170,000千円今後の人材拡充に伴う採用費及び人員増に伴う人件費として620,483千円、
再生医療関連事業の学会運営費用として42,000千円、再生医療関連事業の加工受託サービスに関する研究開発費として55,000千円、それぞれ充当することを予定しております。また、上記調達資金は、具体的な充当時期までは、安全性の高い金融商品等で運用していく方針であります。
※有価証券届出書(新規公開時)引用
項目 | 株数データ |
公募株数 | 480,000株 |
売出株数 | 0株 |
公開株数(合計) | 480,000株 |
オーバーアロットメント | 72,000株 |
上場時発行済み株数 | 1,920,000株(公募分を含む) |
想定ベースの時価総額 | 約42.8億円 |
幹事団 | みずほ証券(主幹事) 野村証券 SMBC日興証券 三菱UFJモルガン・スタンレー証券 auカブコム証券 ←委託販売 SBI証券 |
セルソース(4880)上場評判とIPO分析
想定発行価格2,230円を基に吸収金額を算出すると約10.7億円となり、オーバーアロットメントを含めると約12.3億円規模の上場となります。再生医療となっていますがしっかりと利益が出ている企業のためステムリム(4599)とは大きく異なります。セルソースは再生医療を提供する医療機関への「脂肪・血液由来の組織・細胞の加工受託サービス」、再生医療等の安全性の確保等に関する法律に関する「再生医療等法規対応サポートサービス」、
「医療機器販売」で構成される「再生医療関連事業」、化粧品及び美顔器を一般消費者に販売する「コンシューマー事業」を行っています。
脂肪・血液由来の組織・細胞の加工受託サービスとは、再生医療センターが再生医療等安全性確保法に基づく当該製造許可を取得しており、整形外科や形成外科等の医療機関より委託を受けて、当該医療機関が患者から採取する脂肪組織を預かります。
バイオ銘柄だと思ったら再生医療の他にも関連事業を行っているようですね。これまでのバイオ研究イメージとはだいぶ異なるようです。
その後、脂肪組織由来間葉系幹細胞を抽出、培養、凍結保存する加工作業を行っています。本サービスの委託者である医療機関は、患者から採取した脂肪組織から加工された 脂肪由来幹細胞を公的医療保険が適用されない自由診療のもとで、当該患者に対して主に変形性膝関節症の治療に用いています。
同社の行う脂肪由来幹細胞の加工作業に必要な脂肪組織は約20mlと少量であり、抽出及び培養後は凍結処理により長期保存が可能です。したがって、医療機関は本サービスを同社に委託することにより、少量の脂肪組織の採取で当該患者に対して複数回の脂肪由来幹細胞の患部への投与が可能となるため、医療機関及び患者の負担が軽減されます。
脂肪・血液由来の組織・細胞の加工受託サービスでは患者から採取された脂肪組織の加工作業が完了した時点で加工受託に係る会計上の収益を計上し、その後、当該加工の委託者である医療機関からの要請による脂肪由来幹細胞の発送の都度、配送並びに凍結保存の対価として手数料を収受し、別途配送料として会計上の収益を計上しています。
血液由来加工受託サービスでは、整形外科や形成外科等の医療機関より委託を受けて、当該医療機関が患者から採取する血液を預かり、その血液から多血小板血漿を作成し、活性化させ、成長因子等を濃縮し、無細胞化した後に凍結乾燥を施した「PFC-FD」を作成する加工作業を行っています。
血液由来加工受託サービスの委託者である医療機関は、当該患者に対する自由診療における主に変形性膝関節症などの治療を目的として「PFC-FD」を用いています。
自己血から抽出したPRPを患部に注入し自己組織の修復を促す治療が整形外科、形成外科、皮膚科等で行われており、特許取得済みの独自技術により加工作成される「PFC-FD」は、医療機関内にて常温かつ長期間での保存が可能である点が特徴です。
本サービスでは、加工の成果物であるPFC-FDを、委託者である医療機関に一括して発送しており、本サービスによる会計上の収益はPFC-FDの発送時点で計上しています。
再生医療等法規対応サポートサービスでは医療機関が患者に再生医療を提供する場合、「再生医療等安全性確保法」に基づき提供計画を事前に厚生労働大臣へ提出しなければなりません。
また、脂肪由来幹細胞や多血小板血漿などの特定細胞加工物を製造する場合は厚生労働大臣へ届け出が必要になるそうです。同社の場合は再生医療を行う医療機関から委託を受け、医療機関が患者に再生医療を提供する際に必要となる各種申請・届出業務に係る書類作成等のサポート業務を行っいるそうです。
その他、特定細胞加工物製造届出の支援及び法令遵守に関する各種助言等も行っています。
医療機器販売では、医療機関の円滑な再生医療の提供を支援することを目的とし、医療機関に対して患者から血液及び脂肪等の組織を採取するために必要な医療機器を販売しています。
コンシューマー事業では、再生医療センターでの脂肪由来幹細胞の研究に基づき開発された化粧品ブランド「シグナリフト」の美容液「エクストラエンリッチ」やクリーム「エンリッチクリーム」、洗顔ジェル「ジェリーウォッシュ」等、一般消費者向けの化粧品の製造販売を行うほか、美顔器の通信販売を行っています。
化粧品は再生医療関連事業における脂肪由来幹細胞の研究成果をもとに、肌のハリが生まれるメカニズムに着目して開発された独自成分「シグナペプチド」を配合している点が特徴です。
販売手法は自社Webサイトによる通信販売のほか、インターネットショップや医療機関・ドラッグストアなど店舗への販売になります。
また、化粧品販売事業者からの化粧品のOEM製造を受託しています。化粧品の製造は化粧品製造業許可を取得している外部事業者に委託しているそうです。
セルソース(4880)の企業財務情報と配当性向
回次 | 第2期 | 第3期 |
決算年月 | 2017年10月 | 2018年10月 |
売上高 | 519,062 | 1,212,730 |
経常利益 | 158,840 | 294,549 |
当期純利益 | 111,400 | 193,400 |
資本金 | 90,000 | 90,000 |
純資産額 | 207,848 | 401,249 |
総資産額 | 327,420 | 697,012 |
1株当たり純資産額 | 144.34 | 278.65 |
1株当たり当期純利益金額 | 77.36 | 134.31 |
自己資本比率(%) | 63.5 | 57.6 |
自己資本利益率(%) | 73.2 | 63.5 |
株価収益率(倍) | – | – |
配当性向(%) | – | – |
営業活動によるキャッシュ・フロー | 109,942 | 213,967 |
投資活動によるキャッシュ・フロー | △25,516 | △90,723 |
財務活動によるキャッシュ・フロー | – | – |
現金及び現金同等物の期末残高 | 129,693 | 252,937 |
第4期第3四半期累計期間(2018年11月01日~2019年7月31日)
売上高1,172,202千円
売上総利益843,442千円
販売費及び一般管理費615,538千円
営業利益227,904千円
経常利益222,919千円
四半期純利益は145,725千円
【セルソースのチエックポイント!】
「再生医療関連事業」では提携医療機関の一層の開拓などにより加工受託サービスの受託件数が順調に伸長し、「コンシューマー事業」ではシグナリフトブランド新製品の投入や大手ドラッグストア「トモズ」での販売を開始するなどし、売上げを拡大させています。
セルソース(4880)従業員と株主の状況
会社設立は2015年11月30日、東京都渋谷区渋谷一丁目19番5号に本社を構えます。社長は裙本理人氏(1982年10月21日生まれ)、株式保有率は19.21%です。2005年4月に住友商事株式会社入社となりその後2015年にセルソースを設立しています。従業員数56人で臨時雇用者5人、平均年齢35.3歳、平均勤続年数1.3年、平均年間給与5,256,000円です。
セグメント別従業員数は、再生医療関連事業39人(臨時4人)、コンシューマー事業8人(臨時1人)、全社共通9人となっています。
氏名又は名称 | 所有株式数(株) | 所有株式数割合(%) |
山川 雅之 | 964,800 | 60.97 |
裙本 理人 | 304,000 | 19.21 |
シリアルインキュベート株式会社 | 211,200 | 13.35 |
金島 秀人 | 20,000 | 1.26 |
花木 博彦 | 8,000 | 0.51 |
雨宮 猛 | 8,000 | 0.51 |
野崎 正郎 | 4,400 | 0.28 |
【ロックアップについて】
本募集に関連して、貸株人である裙本理人並びに当社株主であるシリアルインキュベート株式会社及び山川雅之は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む。)後180日目の2020年4月24日までの期間(以下「ロックアップ期間」という。)中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社株式の売却(ただし、オーバーアロットメントによる売出しのために当社普通株式を貸し渡す事等は除く。)等は行わない旨合意しております。
また、当社は主幹事会社に対し、ロックアップ期間中は主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社普通株式の発行、当社普通株式に転換若しくは交換される有価証券の発行又は当社普通株式を取得若しくは受領する権利を付与された有価証券の発行(ただし、本募集、株式分割、ストックオプションとしての新株予約権の発行及びオーバーアロットメントによる売出しに関連し、2019年9月19日開催の当社取締役会において決議された主幹事会社を割当先とする第三者割当増資等を除く。)等を行わない旨合意しております。
※有価証券届出書(新規公開時)引用
上位株主には180日間(2020年4月24日まで)のロックアップが付与されています。
ロックアップ解除倍率は記載がないため設定がありません。裙本理人、シリアルインキュベート株式会社、山川雅之の3名だけにロックアップが掛かることになっています。ロックは甘いですが株主名簿では個人保有が殆どを占めています。
セルソース(4880)IPO初値予想と幹事引受け株数
セルソースの仮条件が2,180円~2,280円に決定しました。若干想定発行価格から引き上げられていますが無難な価格帯のようです。また新株予約権については上場から6ヶ月間の売却はないそうです。某有料情報ではインチキというワードが出ていて面白いと感じました。自由診療だからだと思いますが笑える内容です。個人的にも新規性があるため初値だけは好調だと感じています。IPOって新しもの好きなんですよね。
今後迎えるであろう高齢者を対象とした「変形性膝関節症の治療」が注目されているようです。私の義理の母も現在病院で治療していることから情報として教えておきたいと思います。ただし患者が納得すれば評判や評価が上がると思われますが現在のところ微妙かもしれません。
実績や結果が出ているからクリニックで進めていると思われますが、自己利益のためであればとんでもない医療機関です。ただ本当に患者に良い物であれば今後拡大し利益が倍増していく強みもあります。自由診療詐欺はこれまで数社あり話題にもなり良し悪しがあります。
ただ評価できる部分も多いためIPOに限っては人気化する見込みです。2019年10月の単体業績予想は15.6億円を見込み前期比28.4%増、経常利益2.6億円で前期比11.6%減となっています。減益理由は人件費の増加や管理費用などが発生したためだそうです。
EPS126.45からPERを算出すると約18.03倍、BPS811.98からPBRを算出すると約2.81倍になります。配当や株主優待の設定はありません。最後まで個人的に引っかかるのは再生医療カテゴリーでよいのかな?と思うことです。サービス業でも良さそうな?
初値予想4,500円~5,500円修正値
幹事名 | 配分単位(株) | 引受割合(%) |
みずほ証券(主幹事) | 427,200 | 89.00 |
野村證券 | 21,600 | 4.50 |
SMBC日興証券 | 14,400 | 3.00 |
三菱UFJ・モルガンスタンレー証券 | 9,600 | 2.00 |
SBI証券 | 7,200 | 1.50 |
類似企業 | PER | PBR |
シーボン(4926) | PER79.38倍 | PBR1.09倍 |
新日本製薬(4931) | PER19.42倍 | PBR3.11倍 |
リプロセル(4978) | PER-倍 | PBR2.29倍 |
当選狙いはみずほ証券でしょう!その他の証券会社では申し込み者が少ないと思われるauカブコム証券でしょうか。株数引受けも少ないと思われますが、後期型抽選なので参加者は少ないでしょう。
auカブコム証券の詳細は下記にまとめてみました。
IPOが当選しない方はFUNDINNO(ファンディーノ)への投資はいかがでしょうか!ベンチャー企業に投資できるためリターンが大きくなります。もちろんリスクも大きいため気を付けなければなりません。新株予約権による投資も始まり積極的な投資家に人気があります。
こちらも下記に詳細をまとめています。業界ではNO.1企業になります。続く企業はユニコーンになり、こちらは先日第1回の募集が行われ即売となっています。どちらも記事をまとめたのでよかったら参考にしてください。
上場するまで数年待つこともありますが、M&Aなどで買収されると利益が出る傾向にあります。損失となることもあると思いますが結構人気がある投資となっています。
紹介記事を読んでいるとどの企業も人気がありそうだと感じます。
セルソースのストックオプション詳細を調べました
ストックオプション行使期間 | 株式の数(株) | 発行価格(円) |
2019年10月24日~2027年10月23日 | 90,000 | 123 |
2020年5月10日~2028年4月24日 | 20,000 | 180 |
2020年10月03日から2028年4月24日 | 17,200 | 180 |
2021年1月29日~2029年1月28日 | 15,200 | 1,850 |
新株予約権(ストックオプション)で行使期限を迎えている株数は90,000株だけです。行使条件を調べると「取締役、監査役及び従業員の地位にある事を要する」とあり通常通りです。特別適用条件はありません。
セルソース(4880)IPO私見と申し込みスタンス
セルソースのIPOは人気があるのか微妙だと思います。上場規模から考えて公開価格割れはないでしょう。売出株がないことも好感できますが文章だけでは企業のイメージがつかみにくいと感じます。簡単にまとめると、医療機関から依頼を受けて患者の治療に使う脂肪組織や血液の培養を行うようです。
その他にも医療機関が患者に再生医療を提供する場合に必要になる各種申請や書類作成等のサポートを行い、自社で化粧品販売も行っているということでしょう。
そして業績や提携企業が増え続けているため上場タイミングもばっちり!と言った感じですね。しかも第1期から650万円弱の利益が出ています。前期は売上12.1億円で四半期利益が1.9億円となっています。普通に凄い企業なんですよね。
ただIT系やネット媒体のように個人投資家の買いが大きく入るようになぜか思えません。初値1.5倍~2倍になれば大成功と言った感じでしょうか。地味企業だけどやや気になるIPOとなっています。
提供している加工受託サービスで医療機関による治療が保険診療の対象となった場合などで、診療報酬の改定が起きると委託費用などの価格が下がることがあるそうです。後は法律が絡んでくるようです。
また、新しい取り組みで細胞が分泌する小型の膜小胞であるエクソソームに着目し、再生医療関連事業における新たな製造・加工受託分野の開拓や創薬事業への参入に向けエクソソームの研究開発も検討しているとあります。
化粧品販売については競争激化となっているため再生医療関連事業の強みを生かし他社との差別化を行うそうです。上場タイミングが最高益ではないことを祈ります。
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