アルテリア・ネットワークス(4423)IPOが東証に新規上場承認されました。所属場所は未定となりますが、上場規模から推測すると東証1部へ直接上場してきそうです。主幹事はSMBC日興証券となり、すべて売出し株募集でグローバルオファリングとなります。承認時点では国内募集50%と海外募集50%となっています。
事業はインターネットサービスやネットワークサービスなどを首都圏中心に行っている企業になります。前期の売上が476億円で四半期利益が4.6億円となり、契約数が伸びることで収益増加となるようです。意外に人気があるIPOかも?
丸紅(8002)が親会社となり1997年11月にグローバルアクセスを設立したところから事業が始まります。その後吸収合併を繰り返し、2014年2月にアルテリア・ネットワークスに社名を変更しています。また2016年にはアルテリア・ネットワークスHDとなりますが、同社が完全子会社とし現在の社名が存続しているようです。
DDoS攻撃などのセキュリティー対策を行う企業ですが、セキュリティーとしてはあまり意識されないと思います。
アルテリア・ネットワークス(4423)IPOの詳細データ
項目 | 上場基本データ |
市場 | 東証1部又は2部 |
業種 | 情報・通信業 |
事業内容 | インターネットサービス(光インターネット接続サービス)、ネットワークサービス(専用線サービス、VPN 接続サービス等)、マンションインターネットサービス(全戸一括型光インターネット接続サービス) |
公開予定 | 12月12日 |
ブックビルディング期間 | 11月28日~12月03日 |
想定価格 | 1,400円 |
仮条件 | 1,150円~1,500円 |
公開価格 | 12月04日 |
企業情報 | https://www.arteria-net.com/ |
【丸紅株式会社との関係】
当社は、丸紅株式会社から出資を受け入れており、本書提出日現在、丸紅株式会社は当社発行済株式総数の50.0%を保有しており、当社は丸紅株式会社及びRed Anchor Investments Limitedの共同支配下にあります。当社は、当連結会計年度末日現在において、丸紅株式会社の持分法適用会社となっておりますが、丸紅株式会社によれば、当社株式の東京証券取引所の上場日をもって丸紅株式会社の当社に対する実質的な支配が存在すると考えられるため、当社は連結子会社となる予定とのことです。また、丸紅株式会社は、当社の総議決権の過半数を取得するため、東京証券取引所の上場後に当社株式1単元を株式市場において購入する予定とのことです。
項目 | 株数データ |
公募株数 | 0株 |
売出株数 | 17,500,000株 |
公開株数(合計) | 17,500,000株 (国内募集8,750,000株 海外募集8,750,000株) |
オーバーアロットメント | 2,625,000株 |
上場時発行済み株数 | 50,000,000株(公募分を含む) |
想定ベースの時価総額 | 約700億円 |
幹事団 | SMBC日興証券(主幹事) ←SBも主幹事 みずほ証券(主幹事) UBS証券(主幹事) 大和証券 三菱UFJモルガン・スタンレー証券 auカブコム証券 野村證券 SBI証券 マネックス証券 ←完全平等抽選 岡三証券 岡三オンライン証券 東海東京証券 ←幹事増加中 岩井コスモ証券 水戸証券 |
アルテリア・ネットワークス(4423)上場評判とIPO分析
想定発行価格1,400円を基に吸収金額を算出すると約245億円となり、オーバーアロットメントを含めると約281.8億円規模の上場となります。上場規模は東証1部の上場と考えると通常サイズと言えます。グロバルオファリングになるため予想外に人気となるかもしれません。同社グループは、連結子会社3社と同社で構成され電気通信事業法に基づく電気通信事業を行っています。最新の光接続技術によって構築された、安全性が高く高品質な光ファイバーを日本国内に「自社で敷設」しサービスを提供しています。
同社の光ファイバーネットワークは、日本国内の広範囲をカバーしながらも、通信回線を利用するデータ量が多く収益性の高い都市部を中心に集中的に投資して敷設しており、効率的なサービス展開を図っています。
同社グループは主としてインターネットサービス(光インターネット接続サービス、IP電話サービス等)、ネットワークサービス(専用線サービス、VPN接続サービス等)、マンションインターネットサービス(全戸一括型光インターネット接続サービス)を提供しています。
インターネットサービスでは光インターネット接続サービスを行い、アクセス回線に光ファイバーを利用し高速なデータ伝送を提供するサービスを提供しています。主なサービスには、パートナー企業を通じて中小企業向けに提供している「UCOM光 エンタープライズ」や「ARTERIA光インターネット接続サービス」及びOEMでISP(Internet Service Provider)等に向けて提供しているサービスがあります。
この他に「IP電話サービス」があり、固定電話の回線(アナログ電話回線の低周波帯域)の代わりに、インターネットのブロードバンド回線を利用した電話で、従来の固定電話よりも通話料金が安い、距離による通話料金の差がないなどのメリットあるサービスを提供しています。
ネットワークサービスでは「専用線サービス」を行い、ある特定の2地点間を結ぶ回線サービスを提供しています。信頼性・品質・セキュリティが高く、企業の基幹ネットワークやデータセンター、通信事業者などのバックボーン、アクセス回線として利用されています。
この他に、インターネットに接続されている利用者の間に、仮想的な通信トンネルを構成したプライベートなネットワークの「VPN接続サービス」の提供や、データセンターサービスやクラウドWi-Fiサービスの「その他ネットワークサービス」を行っています。
マンションインターネットサービスでは、同社グループがマンション向けに提供している光インターネット接続サービスを指します。同社グループは、集合住宅全戸が一括でサービス提供者と契約を結ぶ方式(全戸一括型)で高品質な光インターネット接続サービス「UCOM光 レジデンス」及び「e-mansion」を分譲マンション・賃貸住宅市場向けに展開しており、大手デベロッパー物件への高い採用実績があるそうです。
この他、エネルギーサービスやMDMサービス、マンション公式ポータルサイトやマンションIoTサービス、更にはセキュリティカメラシステムなど、マンション生活をより便利で豊かにするマンション向けの施設サービスも提供しているそうです。
アルテリア・ネットワークス(4423)の企業財務情報と配当性向
回次 | 第2期 | 第3期 |
決算年月 | 平成2017年3月 | 平成2018年3月 |
売上高 | 41,365 | 47,587 |
経常利益 | 5,926 | 7,549 |
税引前利益 | 5,503 | 7,146 |
親会社の所有者に帰属する当期利益 | 4,142 | 4,610 |
親会社の所有者に帰属する当期包括利益 | 4,192 | 4,599 |
親会社の所有者に帰属する持分 | 6,239 | 11,872 |
純資産額 | 75,419 | 78,560 |
1株当たり親会社所有者帰属持分(円) | 124.79 | 237.45 |
基本的1株当たり当期利益(円) | 82.85 | 92.21 |
希薄化後1株当たり当期利益(円) | – | – |
親会社所有者帰属持分比率(%) | 8.3 | 15.1 |
親会社所有者帰属持分当期利益率(%) | 100.0 | 50.9 |
株価収益率(倍) | – | – |
配当性向(%) | – | – |
営業活動によるキャッシュ・フロー | 9,555 | 11,900 |
投資活動によるキャッシュ・フロー | △12,570 | △6,914 |
財務活動によるキャッシュ・フロー | 3,357 | △2,847 |
現金及び現金同等物の期末残高 | 5,140 | 7,278 |
従業員数(人) | 689 | 698 |
第4期第2四半期連結累計期間(2018年4月01日~2018年9月30日)
売上高は前年同期比631百万円(2.7%)増収の23,765百万円
営業利益は前年同期比141百万円(3.7%)減益の3,683百万円
税引前四半期利益は前年同期比162百万円(4.5%)減益の3,454百万円
四半期利益は前年同期比35百万円(1.4%)増益の2,522百万円
調整後営業利益は前年同期比103百万円(2.6%)増益の4,039百万円
当社グループが係わる情報通信関連市場においては、AI(人工知能)、ビッグデータ、IoT、動画視聴、クラウドサービス等の普及を通じて、社会における人々の生活の利便性や各産業における生産性において大きな変化が起きており、データトラヒックの増大を背景とした市場拡大が見込まれています。また、高度化・複雑化するサイバー攻撃に対するセキュリティの強化、安心して暮らせる社会システムの運営など、社会における情報通信事業の役割は、より一層重要となっております。
このような事業環境の中、当社グループは、2018年3月に公表した中期経営計画に基づき、インターネットサービス、ネットワークサービス、及びマンションインターネットサービスの各領域において、当社の強みを活かすことが可能で、高い成長が見込まれる分野やエリアでのサービス展開に経営資源を集中させ、サービスを拡大してまいりました
アルテリア・ネットワークス(4423)従業員と株主の状況
会社設立は2016年2月12日、東京都港区新橋六丁目9番8号に本社を構えます。社長は川上潤氏(1963年6月12日生まれ)、株式保有率は0%です。従業員数510人で平均年齢40.5歳、平均勤続年数8.0年、平均年間給与約6,459,882円です。連結子会社を含めると約711人の人員がいます。臨時雇用者はいないようです。氏名又は名称 | 所有株式数(株) | 所有株式数割合(%) |
丸紅株式会社 | 25,000,000 | 50.00 |
Red Anchor Investments Limited | 25,000,000 | 50.00 |
【目論見抜粋】
グローバル・オファリングに関連して、売出人及び貸株人であるRed Anchor Investments Limitedは、ジョイント・グローバル・コーディネーターに対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む。)後90日目の日(当日を含む。)までの期間中、ジョイント・グローバル・コーディネーターの事前の書面による同意なしには、当社普通株式等の売却等(但し、売出人によるグローバル・オファリングにおける当社普通株式の売出し、オーバーアロットメントによる国内売出し及びオーバーアロットメントによる海外売出しのための当社普通株式の貸渡し、国内グリーンシューオプション及び海外グリーンシューオプションの行使に基づく当社普通株式の売却等を除く。)を行わない旨を約束する書面を差し入れる予定であります。
また、グローバル・オファリングに関連して、当社の株主である丸紅株式会社は、ジョイント・グローバル・コーディネーターに対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む。)後180日目の日(当日を含む。)までの期間中、ジョイント・グローバル・コーディネーターの事前の書面による同意なしには、当社普通株式等の売却等を行わない旨を約束する書面を差し入れる予定であります。
さらに、グローバル・オファリングに関連して、当社は、ジョイント・グローバル・コーディネーターに対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む。)後180日目の日(当日を含む。)までの期間中、ジョイント・グローバル・コーディネーターの事前の書面による同意なしには、当社普通株式等の発行等(但し、株式分割による新株式発行等を除く。)を行わない旨を約束する書面を差し入れる予定であります。
上位株主には90日間と180日間のロックアップが付与されています。しかし、Red Anchor Investments Limitedは売出人であり、丸紅はさらに市場から株を取得するようです。Red Anchor Investments Limitedの残株は7,500,000株となります。ロックアップ解除倍率の記載は目論見にありません。
アルテリア・ネットワークス(4423)IPO大手初値予想と各社配分
仮条件範囲は広く設定され1,150円~1,500円に決定しています。上場規模が大きいため仮条件上限に決定するわけではありませんが、上限の1,500円算出だと市場からの吸収は約262.5億円、オーバーアロットメントを含めると約301.8億円になります。悩む銘柄ですが公開価格が想定よりも低くなれば妙味ありでしょう。2019年3月連結業績予想は売上1.31%増、営業利益4.04%増(3億05百万円増)の増収増益予想になります。EPS97.52を基にPERを算出すると約15.38倍、BPS336.68を基にPBRを算出すると約4.46倍です。配当は26.22円を予定しているため配当利回りは1.75%になります。
初値予想1,400円~1,500円
幹事名 | 配分単位(株) |
SMBC日興証券(主幹事) | 3,500,100 |
みずほ証券(主幹事) | 2,625,100 |
UBS証券(主幹事) | 700,000 |
大和証券 | 612,500 |
三菱UFJモルガン・スタンレー証券 | 437,500 |
野村證券 | 437,500 |
SBI証券 | 175,000 |
マネックス証券 | 87,500 |
岡三証券 | 43,700 |
東海東京証券 | 43,700 |
岩井コスモ証券 | 43,700 |
水戸証券 | 43,700 |
類似企業 | PER | PBR |
フリービット(3843) | PER76.73倍 | PBR2.17倍 |
usen-next holdings(9418) | PER23.18倍 | PBR4.65倍 |
ワイヤレスゲート(9419) | PER284.21倍 | PBR1.84倍 |
ソフトバンク上場前にとんでもない案件が来たと思っていましたが、内容をみると引かれる部分があります。上場規模は約281.8億円ですが、国内募集は半分の約141億円です。グローバルオファリングのため、公開価格決定時まで配分はわかりませんが、141億円で丸紅(8002)が親会社となれば話は別だと感じます。
最も当選できそうなSMBC日興証券からの申し込みは必須でしょう。その他には引受株数を全て回すマネックス証券も期待できそうです。幹事構成はネット申し込み派の方でも対応ができそうです。
ソフトバンクに注力している方が多いと思われるだけに、ブックビルディング段階で最終判断をしたいと思いますが、意外にいけそうな気がしています。他のIPOは上場規模が小さいため申し込みは積極的に行います。アルテリア・ネットワークスは意外に穴場かもしれませんね。
昨年も同時期に微妙な銘柄が多数出てきましたが、元気よく発進した銘柄が殆どだったように思います。絶対に損をしたくない方は申込みを控えてもよいと思いますが、当選確率は高いためある意味チャンスでしょう!
アルテリア・ネットワークスのストックオプション詳細を調べました
ストックオプション行使期間 | 株式の数(株) | 発行価格(円) |
ストックオプションの採用はありません | – | – |
ストックオプション(新株発行予約権)の該当事項はありません。ライツプランについても該当事項なしとなります。
アルテリア・ネットワークス(4423)IPO私見と申し込みスタンス
アルテリア・ネットワークスは悩ましいIPOだと思いますが、ソフトバンク上場前なので利益がでそうだと考えています。株数が多かったため悩みましたが、詳細情報をみると初値利益が見込めそうだと感じています。あまり人気がないと思いますが、東証1部への上場と考えると公開価格に対し20%くらいの利益が見込めるのではないでしょうか。事業は異なりますが、日総興産(6569)や国際紙パルプ商事あたりが参考になりそうです。どちらも大きく初値を超えており、20%~30%の騰落率となっています。
大型銘柄の上場は地合いによる影響が大きいと思いますが、積極的に申し込むと配分は可能だと思います。公開価格割れも視野に入ると思いますが、申し込む方は多そうです。同社も親子上場になりますが、ソフトバンクと比べると規模はかなり小さいものになります。個人的には意外性で爆益にならないかな?と考えています。
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