WOLVES HAND[ウルブズハンド](194A)がグロース市場に新規上場承認されたのでご紹介したいと思います。ファンドのためにIPOを行うようなので考えられた内容となっています。


主幹事はSMBC日興証券が務め公開株数913,100株、オーバーアロットメント136,900株です。上場規模は想定発行価格755円から計算すると約7.9億円になります。


WOLVES HAND[ウルブズハンド](194A)IPOが上場承認
※WOLVES HAND公式サイト引用


この上場規模で海外販売も行われる予定となっています。


ペット医療市場全体の傾向は、ペット数は漸減しているもののペット医療市場規模は拡大傾向にあるそうです。


ペット(犬・猫)にかける1匹当たり年間支出額が増加傾向にあり、高度医療を含む獣医療サービスに対するニーズも高まっているそうです。


ただ、動物病院開設獣医師数の高齢化が目立つようです。この他、後継者不在による廃業を余儀なくされる動物病院もあるそうです。


どうやら飼育診療施設数は増加しているそうですが、法人診療施設が増加し個人診療施設は減少傾向にあるようです。同社のような企業が力を付けているということでしょう。


WOLVES HAND(194A)IPOの上場基本データと引受幹事について調べました

項目上場基本データ
上場日6月20日
市場グロース市場
業種サービス業
事業内容一次診療から高度医療まで対応可能な動物病院運営、その他周辺事業(トリミングサロン運営、動物病院向けシステム開発、獣医療関係者向け教育コンテンツ配信等)
ブックビルディング6月05日~6月11日
想定価格755円
仮条件755円~770円
公開価格770円
初値結果875円(公開価格1.14倍)
企業情報https://wolveshand.jp/
監査人太陽有限責任監査法人
手取金の使途事業拡大のための獣医師等の採用活動資金として充当する予定


項目株数データ
公募株数50,000株
売出株数863,100株
公開株数(合計)913,100株
オーバーアロットメント136,900株
上場時発行済み株数7,974,000株
※公募分を含む
想定ベースの時価総額約60.2億円
幹事団SMBC日興証券(主幹事)
野村證券
大和証券
岩井コスモ証券
SBI証券
楽天証券
委託見込大和コネクト証券
DMM.com証券


WOLVES HAND(194A)の事業内容と上場に伴う評判を考察してみました

想定発行価格755円を基に吸収金額を算出すると約6.9億円となり、オーバーアロットメントを含めると約7.9億円規模の上場となります。


同社グループはWOLVES HANDと連結子会社3社(ペットメディカルセンター・エイル、モデナ動物病院、ペット・ベット)及び持分法適用関連会社1社(飛鳥メディカル)で構成されています。


動物病院及びペットサロンの運営、動物病院向けソフトウエアの提供、獣医療教育セミナーの配信及び医療用機械器具の製造・販売を主な事業として取り組んでいます。


WOLVES HAND(194A)の業績
※有価証券届出書引用


動物病院運営は診察、検査、手術等の診療サービスを提供しその対価として診療費を受領しています。これらはグループ売上の80%以上を占めているそうです。


関西エリア、関東エリア、九州・沖縄エリアの3エリアにおいて、CTやMRIなどの高度医療機器を備え、専門分野を持った獣医師が診療を行う「センター病院」を設置しています。


また、かかりつけ病院として診療や簡易的な手術等を行う「サテライト病院」をドミナントで複数配置しています。


2024年3月31日現在における年間診療件数は345,012件と豊富な診療実績となっています。


WOLVES HAND(194A)のビジネスフロー
※有価証券届出書引用


ペットサロン運営は、ペットサロンでトリミングやペットホテルなどのサービスを提供しその対価としてサービス料を受領します。

 
同社の動物病院に併設する形で運営することを基本とし、ペット医療ニーズが顕在化していない潜在顧客との関係性構築に貢献しているそうです。


動物病院向けソフトウエアの提供は、2020年6月期にわん太郎株式会社を買収し利用ユーザーから初期費用や月額利用料を受領するサブスクリプション型の事業を行っています。


WOLVES HAND(194A)の販売実績
※有価証券届出書引用


獣医療教育セミナーの配信は、小動物臨床獣医師向けに情報提供を行う「VMN」サイトを運営しており、有料会員から会員種別に応じた月額利用料を受領するサブスクリプション型の事業を行います。


医療用機械器具の製造・販売は、医療用機械器具の製造・販売を手掛ける飛鳥メディカル株式会社に出資を行い関連会社化し、レーザー医療に特化した動物用の製品の製造、販売を手掛けています。


WOLVES HAND(194A)の株主状況とロックアップについて調べました

会社設立は2019年4月04日、大阪府大阪市西区南堀江三丁目7番22号に本社を構えます。代表取締役CEOは北井正志氏(1973年5月23日生まれ)、株式保有率は42.08%(3,291,500株)です。


従業員数344人で臨時雇用者87人、平均年齢32.3歳、平均勤続年数3.0年、平均年間給与3,687,000円です。連結従業員数は383人で臨時雇用者は103人です。


セグメントは動物病院事業の単一セグメントになります。


氏名又は名称所有株式数(株)所有株式数割合(%)ロック
北井 正志3,291,500株42.08%
J-STAR No.3 SS, LP1,588,298株20.31%
J-STAR No.3 JF, LP822,689株10.52%
J-STAR No.3 JC, LP680,451株8.70%
J-STAR No.3 GF, LP677,166株8.66%
山下 瞬94,000株1.20%
J-STAR有限責任事業組合201683,396株1.07%
※株主上位7名の状況、△表示は新株予約権を表します


上位株主には180日間(2024年12月16日まで)のロックアップが付与されています。ロックアップ解除倍率の記載は目論見にありません。


上記に掲載しているファンド5社に対しては180日間のロックアップ付与、さらに発行価格(売出価格)1.5倍以上でロックアップが解除されます。


上場前の第三者割当等による新株予約権の割当を受けた者との間に継続所有等の確約を行っています。


親引けはありません。


WOLVES HAND(194A)IPOの初値予想と幹事引受け株数をチェックしました

大手初値予想は仮条件発表後に掲載を予定しています。しばらくお待ちください。最新業績予想の他、仮条件発表後のPERやPBRなども後日追記します。


仮条件が755円~770円に決定し上場による吸収金額は最大で約8.1億円、時価総額は約61.4億円になります。


ファンド出口案件となっていますが、吸収金額の小ささと低位株効果で需給の心配はなさそうです。なにしろ利益が出ているため公開価格割れはないと思います。


同社はファンド資金によりM&Aを行い、企業規模を拡大しています。また、獣医療業界ではファンドによる買収が活発化していると観測されています。海外では成功例が多く日本もファンドのターゲットになっているようです。


同社の成長ペースはまだ遅いようですが、後継者不在に悩む動物病院も多いことから今後もM&Aを積極的に行うそうです!


大手初値予想1,000円~1,200円
修正値1,000円前後
最終予想970円

※注目度B


業績を確認すると2024年6月期の連結予想を確認することができました。売上50.48億円となり前期比8.54%増、経常利益8.30億円となり前期比3.75%増となります。


四半期利益は5.46億円となり前期比7.91%増を予想しています。


公開価格が770円決定の場合の指標はEPS73.53からPER10.47倍、BPS279.77からPBR2.75倍になります。配当や株主優待の設定は現時点でありません。


オファリングレシオが低く抑えてあり上手く上場させようという思惑が伝わります。株価設定は割安感がありませんが、日本では2例目の動物病院の上場になり新味があります。


kimukimu

新奇性があるとは言えませんがある程度注目されると考えています!配当はしばらく実施せず買収や事業投資に回すそうです。

ファンド出口案件でもタウンズ(197A)とは印象が全く異なりますよね。



WOLVES HAND[ウルブズハンド]のIPOは積極的にIPO抽選に参加する方向で考えています!!


幹事名割当株数引受割合
SMBC日興証券(主幹事)776,400株85.03%
野村證券54,700株5.99%
大和証券36,500株4.00%
岩井コスモ証券27,300株2.99%
SBI証券9,100株1.00%
楽天証券9,100株1.00%


第2期に大赤字を計上していますがその後は安定した利益を確保しています。


また、想定ベースのオファリングレシオが13.1%に絞られているため考えて上場してくるようです。ファンドによる売出株を警戒したためでしょう。


ほぼファンドのためのIPOですからね。とは言っても吸収金額が低いため投資妙味がありそうです。公開価格割れはないと思います。海外市場への販売も予定されています。


IPOとしては面白いかもしれません。ファンド案件でも公募組は利益が出ると考えています!


SMBC日興証券が主幹事なのでIPOラッシュは逆に好材料です。銘柄毎に資金拘束されるためよく考えて抽選に参加しておきましょう。


IPO投資は主幹事から申込むことを優先してください。当選確率が高くなります。IPOルールは下記記事でまとめています。




高利回りファンドを提供しているヤマワケエステートに投資してみました。口座開設で500円分のアマギフが貰えます。


クラファンで今一番人気が高まっている企業では?と感じています。利回り10%以上のファンドがどんどん出てきます。詳しい内容は下記記事を参考にお願いします。


ここはマジで凄いですね。私は他のクラファン事業者にも投資していますがヤマワケエステートは利回りが驚異的だと思います。




類似企業のPERやPBRを調べました

類似企業とPERやPBRは仮条件発表後に記載したいと思います。


類似企業PER
PBR
日本動物高度医療センター(6039)PER11.98倍PBR1.38倍
アニコムホールディングス(8715)PER16.67倍PBR1.73倍
※2024年6月06日の株価基準

ストックオプションの株数や発行価格を調べました

ストックオプション行使期間株式の数発行価格
上場した翌日から1年を経過した日又は2023年1月01日のいずれか遅い日から2029年10月31日まで158,400株500円
上場した翌日から1年を経過した日又は2023年1月16日のいずれか遅い日から2030年12月06日まで28,000株500円
上場した翌日から1年を経過した日又は2023年7月01日のいずれか遅い日から2031年5月31日まで93,600株500円
上場した翌日から1年を経過した日又は2024年11月01日のいずれか遅い日から2032年9月28日まで118,000株600円


ストックオプション(新株予約権)は280,000株が上場時に行使期限を迎えます。


発行済株式総数7,924,000株に対する新株予約権の割合は5.02%に相当します。新株予約権による潜在株式数は398,000株です。


WOLVES HAND(194A)IPOの評価と申し込みスタンス!まとめ

WOLVES HAND[ウルブズハンド]のIPOはファンド案件でも投資妙味がありそうです。


IT系の銘柄ではないため高い初値は期待できないと思いますが上場による吸収額が低いですからね。


WOLVES HAND[ウルブズハンド]IPOのまとめ
※WOLVES HAND公式サイト引用


強みとしては一次診療と二次診療のいずれかに特化するのではなく、爪切りなどの身近なケアからCTやMRI、放射線治療装置を備えた高度医療まで総合的に提供する経営モデルを構築していることです。


また、犬や猫の飼育頭数が減少傾向にある一方で、全国の動物病院数は増加傾向にあるため競争環境が激化する可能性があるそうです。


後継者問題を解決するにはM&Aを行い既存病院を継続、そして発展させていくそうです。


業績はここ数年緩やかな増収増益となっているようです。ただ上場しても殆ど売出株なのでこれまでと何も変わらないはずです。知名度向上は狙えますけどね。


kimukimu

上場後もファンド持ち分が多いため公開価格1.5倍以上は手が出しずらいIPOだと思います。大きな買いが入れば面白そうです。



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