トランザクション・メディア・ネットワークス(5258)のIPOがグロース市場に新規上場承認されたのでご紹介したいと思います。銘柄略称はTMNになります。


主幹事は野村證券が務め公開株数11,351,200株、オーバーアロットメント1,702,600株です。上場規模は想定発行価格880円から計算すると約114.9億円になります。


キャッシュレス決済サービスのため注目されると思います!


トランザクション・メディア・ネットワークス(5258)IPOが上場承認
※TMN公式サイト引用


国策として2025年にキャッシュレス決済比率40%の実現を目指すと言われています。そのため現在もキャッシュレス市場には追い風が吹き市場規模が拡大すると考えられます。


同時に業界全体の決済手数料減少が推進されることが見込まれている他、決済手数料を主な収益源としないQR・バーコード決済サービス事業者の新規参入などが懸念材料としてあるようです。


決済ネットワーク以外に次世代決済ネットワークなども登場しているため業界全体の再編の可能性もあり得るようです。


上場タイミングとしてはどうなんでしょうね。


他社のほうが優位なのか?それとも同社が推し進める市場で今後も継続的に拡大が見込めるのか?と疑問もあります。


IPOで複数株の当選を狙うにはよさそうですがグロース市場では大きな吸収になります。とりあえずは仮条件待ちとなりそうです!!


トランザクション・メディア・ネットワークス(5258)IPOの上場基本データと引受幹事について調べました

項目上場基本データ
上場日4月04日
市場グロース市場
業種情報・通信業
事業内容 電子マネーを中心としたキャッシュレス決済サービスやそれに伴う決済端末の販売、関連する開発等
ブックビルディング3月16日~3月23日
想定価格880円
仮条件880円~930円
公開価格930円
初値結果1,388円(公開価格1.49倍)
企業情報https://www.tm-nets.com/
監査人PWCあらた有限責任監査法人
手取金の使途
  • データセンターの拡張性・安全性強化のためのシステム投資
  • 決済サービスの拡充等に対応するためのシステム投資
  • 情報プロセシング基盤構築のためのシステム投資
  • 決済システム岩盤化のためのシステム投資
  • 事業拡大に向けたデータセンターのシステムへの設備資金


項目株数データ
公募株数5,971,700株
売出株数5,379,500株
公開株数(合計)11,351,200株
オーバーアロットメント1,702,600株
上場時発行済み株数36,872,500株
※公募分を含む
想定ベースの時価総額約324.5億円
幹事団野村證券(主幹事)
三菱UFJモルガン・スタンレー証券
SMBC日興証券
東海東京証券
SBI証券
楽天証券
松井証券
岩井コスモ証券
委託見込LINE証券
auカブコム証券
DMM.com証券


トランザクション・メディア・ネットワークス(5258)の事業内容と上場に伴う評判を考察してみました

想定発行価格880円を基に吸収金額を算出すると約99.9億円となり、オーバーアロットメントを含めると約114.9億円規模の上場となります。


同社は三菱商事株式会社とトヨタファイナンシャルサービス株式会社の共同出資により電子決済業界の共通インフラの提供会社を目指し設立された企業です。


複数のキャッシュレス決済事業者と加盟店をつなぎ、あらゆるキャッシュレス決済サービスをワンストップで提供するゲートウェイサービス、さらにそれに伴う決済端末の販売や関連する開発等を提供します。


トランザクション・メディア・ネットワークス(5258)の業績
※有価証券届出書引用


同社はクラウド(シンクライアント)型電子決済を国内で初めて商用化した企業になります。


決済サービスをクラウド化したことで、それまで店舗に複数台設置されていた決済ブランド毎の決済端末を1台に集約することが可能となりました。


また、複雑な複数層のネットワークの簡素化による障害箇所の低減や、決済情報をデータベース化の上、一元管理することによる保守性の大幅改善等を実現しています。


トランザクション・メディア・ネットワークスIPOの事業概要
※有価証券届出書引用


加盟店に対して電子マネーのみならずクレジット、QR・バーコード、ハウスプリペイド、共通ポイントといった幅広い43の決済サービスをワンストップで提供できます。


1台の端末で複数の決済手段に対応したい小売店舗のニーズと、多くの小売店舗と繋がりたい決済ブランド事業者のニーズに対応するゲートウェイとして1,000社を超える加盟店に導入されています。


2023年1月末現在で接続されている決済端末台数は80万台、年間で3.1兆円、17億件(2022年3月期実績)の決済処理を行うまでになったそうです!


トランザクション・メディア・ネットワークスIPOの販売実績と取引先
※有価証券届出書引用


現状の収益源は、同社が製造・販売する非接触リーダー・ライター等の「決済端末販売売上」、加盟店へのデータ還元や決済ブランド追加等のシステムカスタマイズによる「開発売上」、


加盟店等から得られる月額固定の決済処理利用料の「センター利用料」、利用する決済ブランド毎の課金および台数から設定する「登録設定料」、加盟店への入金精算の手数料である「QR・バーコード精算料」の5つになります。


前期2022年3月期は約3.9億円の赤字となっています。今期は黒字見込みのようです。


トランザクション・メディア・ネットワークス(5258)の株主状況とロックアップについて調べました

会社設立は2008年3月03日、東京都中央区日本橋二丁目11番2号に本社を構えます。社長は大高敦氏(1970年3月03日生まれ)、株式保有率は2.98%(1,007,000株)です。※保有株式は全て新株予約権


従業員数251人で臨時雇用者61人、平均年齢41.5歳、平均勤続年数4.4年、平均年間給与6,853,000円です。


セグメントはキャッシュレス決済サービス事業の単一セグメントになります。


氏名又は名称所有株式数(株)所有株式数割合(%)ロック
三菱商事株式会社11,494,500株34.03%
トヨタファイナンシャルサービス株式会社4,508,000株13.35%
株式会社NTTドコモ3,225,000株9.55%
株式会社エヌ・ティ・ティ・データ2,000,000株5.92%
三井住友カード株式会社1,904,500株5.64%
株式会社ジェーシービー1,904,500株5.64%
ユーシーカード株式会社1,904,500株5.64%
※株主上位7名の状況、△表示は新株予約権を表します


上位株主には90日間(2023年7月02日まで)のロックアップが付与されています。ロックアップ解除倍率の記載は目論見にありません。


また、上場前の第三者割当等による募集株式等の割当等に関し、普通株式の割当を受けた者、さらに新株予約権の割当を受けた者との間に継続所有等の確約を行っています。


親引けは行われません。


トランザクション・メディア・ネットワークス(5258)IPOの初値予想と幹事引受け株数をチェックしました

大手初値予想は仮条件発表後に掲載を予定しています。しばらくお待ちください。最新業績予想の他、仮条件発表後のPERやPBRなども後日追記します。


大型のIPOにもかかわらず仮条件範囲が880円~930円に上振れし、機関投資家の評価が高いと考えられます。上場による吸収金額は最大で約121.4億円、時価総額約342.9億円になります。


また、最近目論見で登場する「関心の表明」が行われています。


「Seiga Asset Management Limited」が運用しているファンド3本が最大で1,840,000株を売出価格で購入すると表明しています。IPOとしては好材料になります。


「Seiga Asset Management Limited」は香港を拠点とする独立系投資顧問会社になり、有沢敬太氏が最高投資責任者(CIO)となっています。


同社事業はキャッシュレス推進という国策に絡んだ事業となっており、上場後も業績に期待ができそうです。同社だけでなく業界全体で国策に取り組んでいるためPERがバカ高い業種と言えます。


大手初値予想1,000円~1,200円
修正値1,200円~1,400円
直前予想1,500円

※注目度A


業績を確認すると2024年3月期の単独予想を確認することができました。売上94.23億円となり前期比22.68%増、経常利益7.85億円となり前期比96.25%増となります。


四半期利益は7.05億円となり前期比80.77%増を予想しています。2022年3月期が赤字計上となっているため繰越欠損金の関係もあるようです。


公開価格が930円決定の場合の指標はEPS19.15からPER48.56倍、BPS280.49からPBR3.32倍になります。配当や株主優待の設定は現時点でありません。


市場環境が良いとは言えない中で、類似企業のGMOフィナンシャルゲート(4051)やスマレジ(4431)の株価が高く推移しています。


人気となる見込みが高い業種になり、トランザクション・メディア・ネットワークス(TMN)も買われると観測されています。下値不安はあまりなく注目を集めるとされています。


株主には三菱商事を筆頭に大手企業が並んでおり、某紙はサラブレッドという表現を使っているようです。NTT系列やクレジットカード会社も株主になっています。


また、キャッシュレス決済市場が拡大しているため大手であればあるほどシェアを伸ばすと考えられます。


GMOフィナンシャルゲートまでの評価はないにしろ、スマレジのPERは狙いに行くかもしれません。直近でスマレジの株価が飛んでいるためPER60倍程度であれば可能なのかもしれませんね。


業績が拡大するのであれば株高となることは期待できそうです。個人的にグロース株に資金が向かうには金融市場の安定が大前提だと考えています!!


幹事名割当株数引受割合
野村證券(主幹事)10,216,300株90.00%
三菱UFJモルガン・スタンレー証券227,000株2.00%
SMBC日興証券227,000株2.00%
東海東京証券170,200株1.50%
SBI証券170,200株1.50%
楽天証券113,500株1.00%
松井証券113,500株1.00%
岩井コスモ証券113,500株1.00%


上場規模に対して業績面の魅力があまり感じられません。野村證券の単独主幹事なのは天晴状態です。


ブックビルディングに関しては機関投資家の評価を待ってから参加したいと思います。リスクを取らないとIPOに当選できないこともあるためよく考えたいと思います。


大手企業が株主のため安心感もありますが、売出しである程度処分してくるためロックアップが外れるとさらに売ってくる可能性があります。


大手企業が株式を処分してきたあたりに投資妙味がありそうですね。


人気があまりなければ後期型抽選の岩井コスモ証券が穴場になる可能性もありそうです。昨年は大栄環境(9336)でネット口座で全プレかも?といった配分が行われています。


後期型抽選なので2回申込みを行わなければならないため少し面倒なんですよね。抽選申込みだけしておいて購入申込の段階で最終的に検討すればOKです。IPOルールはー下記記事でまとめています!




dポイントをたくさん保有している方は日興フロッギーでポイントを使った投資を行ってみませんか?株式を100円から購入できるため魅力ある投資先だと思います。


株式購入手数料が100万円まで無料になります。もちろんdポイントを100pt持っていれば株式を購入できます!!


記事を読むだけでdポイントが貰えることもあるため投資初心者に特にお勧めできます。詳しい内容は下記記事にまとめているので参考になればと思います。




類似企業のPERやPBRを調べました

類似企業とPERやPBRは仮条件発表後に記載したいと思います。


類似企業PER
PBR
GMOフィナンシャルゲート(4051)PER144.41倍PBR18.96倍
スマレジ(4431)PER84.71倍PBR14.19倍
東芝テック(6588)PER-倍PBR1.83倍
※2023年3月17日の株価基準

ストックオプションの株数や発行価格を調べました

ストックオプション行使期間株式の数発行価格
2022年10月31日~2027年10月30日963,800株469円
2024年11月15日~2029年11月14日69,300株1,200円
2025年7月01日~2032年12月02日1,846,400株1,212円


ストックオプション(新株予約権)は963,800株が上場時に行使期限を迎えます。


発行済株式総数30,900,800株に対する新株予約権の割合は9.32%に相当します。新株予約権による潜在株式数は2,879,500株です。


トランザクション・メディア・ネットワークス(5258)IPOの評価と申し込みスタンス!まとめ

トランザクション・メディア・ネットワークスのIPOは機関投資家のスタンス待ちだと思います。


昔なら積極的に抽選に参加していたと思います。今回は3月上場ラッシュの後になり資金を呼び込むことができるのか?と注視しておきたいと思います。


上場規模が大きいため悩む投資家が多そうです。


トランザクション・メディア・ネットワークス(5258)IPOのまとめ
※TMN公式サイト引用


接続端末の増加戦略としては、三井住友カード等が推進する次世代決済プラットフォーム「stera」と接続し電子マネー、QR・バーコード決済等々を提供し新たな面の拡大を追求しているそうです。


また、サブスクリプション型の課金体系から一部の従量課金の導入を進め、ストック収入による収益拡大とあわせて定額型・従量型のベストミックスを追求するともあります。


企業規模が大きいため面白そうな感じもしますがやはり業績面が気になります。


上場企業も株主名簿に複数確認できるため最後まで投資を検討してみたいと思います。利益が見込めるとわかれば積極的に投資してみたいと思います!


業績や機関投資家のスタンスについては追記します。


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