住信SBIネット銀行が上場中止を発表しました。朝一に大手メディアで情報公開されていたためご存知の方も多いはずです。
しかし、公式サイトでは日本経済新聞を名指しして、現時点での上場手続きの延期が決定したわけではないとのプレスリリースが掲載されていました。
夕方になり結局は公式サイトで上場中止の案内が掲載されています。
確認してみると外部環境が悪いと言った内容になっています。本来であれば時価総額3,000億円程度の企業が誕生したことになりますが、上場タイミングが悪かったとしか言いようがありません。
国内募集36,093,300株、海外募集24,062,200株となっており、公開株数は60,155,500株でオーバーアロットメントは9,023,000株となっていました。
地政学リスクが高まり現時点で投資家を呼び込んでも需要が見込めないと判断したためだと思います。
海外でも大型IPOが上場中止を行ったと発表もあったため、世界的に似たようなことが起きていると言えそうです。これで2022年は既に5社の上場中止(延期)が決定したことになります。
ビッグツリーテクノロジー&コンサルやシノケンリート投資法人は数百億円規模の吸収になりますが、同社の場合は想定で1,328億の吸収なのでより資金が集まりにくいと考えられます。
この状況下なのでさらに上場中止を発表するIPOが増える可能性があります。住信SBIネット銀行の上場承認記事とプレ初値予想記事は別記事でまとめています。
住信SBIネット銀行の上場データと初値予想を考察記事へ
住信SBIネット銀行(7163)IPOの評価記事へ
住信SBIネット銀行が上場中止になった理由は何だったのか?
住信SBIネット銀行が上場中止になった理由がリーク情報と同じなのか確認してみました。東京証券取引所で売買が始まる前から既に日本経済新聞やロイターなどで情報が出ていたため驚きました。IRを含め考えられる内容は「ウクライナ情勢による投資家心理の冷え込み」です。
【住信SBIネット銀行公式抜粋】
ウクライナ情勢の影響や最近の市場動向など様々な環境の変化を総合的に勘案し、2022年2月15日開催の住信SBIネット銀行取締役会にて決議した住信SBIネット銀行普通株式の東京証券取引所への上場に伴う募集株式発行及び株式売出しを中止すること並びに東京証券取引所への上場手続きを延期することを決議いたしました。それに伴い、三井住友信託銀行株式会社、SBI ホールディングス株式会社も株式売出しを中止いたしますので、お知らせいたします。
公式サイトでは上記内容が掲載されていました。2月15日に既に決まっていた内容ののようですね。
公式サイトの発表前から大手メディアにリークしていたことを考えると、早めに周知しておきたい狙いがあったのか?それとも情報が本当にリークしたのかどちらかだと思います。
インターネット専業銀行で期待されていたIPOになりますが、地合いには勝てないため上場延期は妥当だと思います。
株価設定が割高だと言われていたため外部環境的にも厳しい面がありましたからね。機関投資家からの資金が見込めない状況下なので仕方がないと思います。
再承認を行うにしても上場規模が大きいいため、ある程度市場が落ち着いてからだと思います。住信SBIネット銀行クラスのIPO(上場)であれば再承認も容易だと思います。業績が良いですからね。
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