イーソル(4420)IPOが新規上場承認されました。上場市場はマザーズとなり主幹事は野村證券、公開株数1,035,100株、オーバーアロットメント155,200株、上場による資金吸収は想定発行価格ベースで約17.5億円となります。業績は好調に推移しており、株数も多めなので狙えるIPOだと思われます。


既に創業43年を超えている企業になり業績も安定しているようです。事業は「組込み機器向けのOS開発、組込みソフトウェアの受託開発等」となっており大手メーカーとのつながりも多いようです。IoTシステムとも関係があり、今後はAI技術の実現化も早期対応の必要があるようです。


イーソル(4420)新規上場と初値予想


同社グループの顧客層は自動車や産業機器、ロボット、医療機器、通信機器等、様々な産業分野に及んでいます。組込みソフトウエア事業は、数年先の開発案件に対する受注がほとんどであり、景気動向に左右される可能性は比較的低いため、市場悪化リスクが軽減できるメリットがあります。


イーソル(4420)IPOの詳細データ

項目上場基本データ
市場マザーズ
業種情報・通信業
事業内容組込み機器向けのOS開発、組込みソフトウェアの受託開発等
公開予定10月12日
ブックビルディング期間9月25日~10月01日
想定価格1,470円
仮条件1,580円~1,680円
公開価格10月02日
企業情報https://www.esol.co.jp/


【手取金の使途】

手取概算額1,135百万円については、「1 新規発行株式」の(注)5.に記載の第三者割当増資の手取概算額上限209百万円と合わせて、主に運転資金(研究開発費、人材採用費等)及び設備資金(敷金等の設備投資を含む)に充当する予定であります。具体的には、下記の通りであります。

①研究開発費
組込みソフトウエア事業の維持と成長、リビジョンアップ(プログラムの障害除去や機能維持を指します)を目的として962百万円を充当予定であります。

②人材採用費等
当社グループの事業の更なる拡大のため、組込みソフトウエア開発の人材を含む人材採用に係る採用費及び知名度向上のための広告宣伝費に223百万円を充当予定であります。

③設備資金
基幹システム(販売管理等ソフトウエア)の社内構築31百万円、社内サーバ(社内ICTインフラ)の入替14百万円、電話交換機(通信設備)劣化に伴う置換え25百万円、社員の増加に伴う事務所増床設備22百万円及び増床に伴う敷金22百万円を目的として114百万円を充当する予定であります。

※上記以外の残額は、事業規模拡大のための人材採用費を含む運転資金に充当する方針であります。なお、具体的な充当時期までは、安全性の高い金融商品等で運用していく方針であります。



項目株数データ
公募株数850,000株
売出株数185,100株
公開株数(合計)1,035,100株
オーバーアロットメント155,200株
上場時発行済み株数5,210,000株(公募分を含む)
想定ベースの時価総額約76.6億円
幹事団野村證券(主幹事)
三菱UFJモルガン・スタンレー証券
auカブコム証券 ←後期型抽選
みずほ証券
岩井コスモ証券
むさし証券
SBI証券


イーソル(4420)上場評判とIPO分析

想定発行価格1,470円を基に吸収金額を算出すると約15.2億円となり、オーバーアロットメントを含めると約17.5億円規模の上場となります。上場規模は大きめですが、需要はあると考えています。


同社グループは、同社と連結子会社のイーソルトリニティ株式会社、持分法適用関連会社の株式会社オーバスから構成されており、「組込みソフトウエア事業」と「センシングソリューション事業」の2つを主たる業務としています。


組込みソフトウエア事業の具体的な内容は、国内外の顧客(自動車関連メーカ、デジタル家電メーカ、産業機器メーカ、医療機器メーカ等を含む)に対して、リアルタイム・オペレーティング・システムの開発や販売、組込みソフトウエアの受託業務としての「組込みソフトエンジニアリングサービス」、「組込みソフトウエア開発にかかわるコンサルテーション」、「組込みソフトウエア開発のためのツールの販売」、「組込みソフトウエア開発エンジニアの教育」を行っています。


イーソル(4420)上場評判と分析


同社グループの提供するソリューションは、今後の成長を期待しているIoTの基盤技術であり、個別の応用市場に特化しない産業横断的な技術要素からなる組込み市場において、様々な顧客層を対象としています。平成28年には株式会社デンソー、日本電気通信システム株式会社と3社で同社が成長著しいと考えている自動車向けソフトウエア市場に特化した、株式会社オーバスを合弁会社として設立し、日本国内外の自動車メーカや部品メーカへ製品とサービスの提供を行っています。


組込みソフトウエア製商品にはネットワーク等の通信機能、ハードディスクやSDカードなどのストレージデバイスにデータを書き込むためのファイル機能や各種デバイスドライバなどがあるそうです。


また、エンジニア向けの教育(トレーニング、コンサルティング)はすべてプロジェクトベースで顧客に提供しており、最も売上貢献度の高いものがエンジニアリングサービスになるそうです。同社グループのエンジニアリングサービスの特徴としては、大企業との直接取引が多いこと、また顧客との取引期間が非常に長く、10年以上継続して取引している企業を多く抱えているということが挙げられます。


イーソル(4420)事業構造


センシングソリューション事業は大きく2つのビジネスから構成され全て自社で行っています。1つ目のビジネスは、組込み技術の応用製品としてニッチ市場向けのハードウエアを開発・販売する物流関連ビジネスです。主にハム・食品メーカ、冷食(アイスメーカ)・卸、倉庫・運送業、ハンディターミナルメーカ、フォークリフトメーカ等を顧客としています。


2つ目のビジネスは、すでに衰退期に入ったと考えられる車載プリンタのビジネスに替わるものとして平成26年12月より始めたセンサネットワーク関連ビジネスです。主に自動販売機ベンダや地方自治体・農家・漁業組合等に直接又は仲介会社を通じて営業活動を行っています。


イーソル(4420)IPO販売実績と取引先

イーソル(4420)の企業財務情報と配当性向

回次第42期第43期
決算年月平成28年12月平成29年12月
売上高6,610,0437,546,838
経常利益373,901445,530
親会社株主に帰属する当期純利益265,623348,644
包括利益306,164438,242
純資産額1,948,8062,387,049
総資産額3,261,4104,097,873
1株当たり純資産額477.63585.04
1株当たり当期純利益金額65.1085.45
自己資本比率(%)59.7558.25
自己資本利益率(%)14.7916.08
株価収益率(倍)
配当性向(%)
営業活動によるキャッシュ・フロー255,772694,544
投資活動によるキャッシュ・フロー△107,975△88,662
財務活動によるキャッシュ・フロー△173,365
現金及び現金同等物の期末残高919,5611,525,810
※数値は千円単位


第44期第2四半期連結累計期間(平成30年1月01日~平成30年6月30日)
売上高4,357百万円
営業利益478百万円
経常利益490百万円
親会社株主に帰属する四半期純利益344百万円


わが国経済は、企業収益や雇用情勢、個人消費に改善の動きが見られ、景気は緩やかな回復が続きましたが、米国の政策運営や世界的な保護主義の台頭による先行き不透明感により、海外経済は不確実性が高まっております。

当社グループは自動車関連業界をメインターゲットと位置づけ、ワンストップソリューションの提供に注力するとともに、研究開発への投資を引き続き行ってまいりました。食肉市場並びに倉庫・物流業界に対しては、「eSOL Geminus」を主力商品とするハンディターミナル並びに車載プリンタの拡販を進めました。



イーソル(4420)従業員と株主の状況

会社設立は1975年5月29日、東京都中野区本町一丁目32番2号に本社を構えます。社長は長谷川勝敏氏(昭和37年1月26日生まれ)、株式保有率は4.59%と低いようです。従業員数は409人で臨時雇用者は年間53人、平均年齢38.7歳、平均勤続年数10.6年、平均年間給与5,973,298円となります。


氏名又は名称所有株式数(株)所有株式数割合(%)
イーソル従業員持株会1,191,37027.33
株式会社KAM352,6808.09
笠谷 喜代年340,1907.80
株式会社ビーオービー300,0006.88
イーソル株式会社279,8206.42
山田 光信212,0304.86
長谷川 勝敏200,0004.59
※株主上位7名の状況


【目論見抜粋】

本募集並びに引受人の買取引受による売出しに関連して、貸株人及び売出人である山田光信並びに売出人である長谷川勝敏、笠谷喜代年、上山伸幸、上前勉、久保田伊佐雄、丸山武四、奥谷弘和、権藤正樹及び徳永太並びに当社株主であるイーソル従業員持株会、株式会社KAM、株式会社ビーオービー、株式会社アバールデータ、澤田勉、高橋佐敏、株式会社三菱UFJ銀行、株式会社りそな銀行、日本生命保険相互会社、屋江保秀、阿部義宏、玉井綾子、石川正敏、戸谷陽一、室岡基、金子健及び高野憲一郎は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む)後90日目の平成31年1月9日までの期間中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社普通株式の売却等(ただし、引受人の買取引受による売出し及びオーバーアロットメントによる売出しのために当社普通株式を貸し渡すこと等を除く。)を行わない旨合意しております。



上位株主には90日間(平成31年1月09日まで)のロックアップが付与されています。ロックアップ解除倍率の記載は目論見に書かれていません。また、ベンチャーキャピタル出資はないようです。従業員持株会が筆頭株主となり、三菱UFJ銀行やりそな銀行などの金融機関、日本生命保険相互会社の名前があるようです。


イーソル(4420)IPO大手初値予想と各社配分

想定発行価格1,470円に対し、仮条件は1,580円~1,680円に決定しました。上限算出による市場からの吸収額は約17.4億円、オーバーアロットメントを含めて約20億円となります。上場規模はやや荷もたれ感がありますが、事業と業績から人気だと推測されます。


2018年12月連結業績予想は売上11.2%増、経常利益7.2%増(3,200万円増)の増収増益見込みとなります。EPS79.80を基にPERを算出すると約21.05倍、BPS801.14を基にPBRを算出すると約2.10倍となります。


初値予想1,900円~2,200円

初値予想(第2弾)2,000円~2,400円


公開株数が多いIPOですが、買い需要は大きいはずなので積極的に狙いたい銘柄です。VC保有はなくストックオプションもありません。ロックアップは90日間となり、ロック解除倍率の設定はありません。初値利益は5万円~10万円が狙えそうです!


幹事名配分単位(株)
野村證券(主幹事)900,700
三菱UFJモルガン・スタンレー証券41,400
みずほ証券41,400
岩井コスモ証券31,000
むさし証券10,300
SBI証券10,300


類似企業PER
PBR
ソーバル(2186)PER25.36倍PBR3.87倍
コア(2359)PER19.42倍PBR2.13倍
PCIホールディングス(3918)PER26.86倍PBR2.54倍


株数が多いためどの企業からの申し込みも当選期待ができそうです。殆どの方がすべての口座を開設していると思われるためある意味激戦ですが、三菱UFJモルガン・スタンレー証券店頭口座やauカブコム証券からの申し込みは押さえておきたいところです。


野村證券は前受け金不要ですが、この規模でもなかなか当選できません。しかし、申し込みだけは忘れないようにしておきましょう。岩井コスモ証券は資金があれば申し込みをしておくスタンスでよいでしょう。頑張れる方は他の証券抽選に落選後、即時入金を使えば後期型抽選に間に合います!


auカブコム証券のIPO抽選ルール


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イーソルのストックオプション詳細を調べました

ストックオプション行使期間株式の数(株)発行価格(円)
新株予約権の採用はなし


ストックオプション(新株予約権)は該当事項がありません。また、ライツプランの該当事項もありません。


イーソル(4420)IPO私見と申し込みスタンス

イーソルは狙えるIPOだと思います。ベンチャー企業という位置づけではありませんが、創業歴が長く信頼できる企業だと思います。開示情報では増収増益を繰り返しているため不安要素はありません。


同日上場にはDelta-Fly Pharma(4598)があり資金分散が起きることはやや残念です。個人的にはイーソルのほうが安心できるため全力申し込みを行いたいと思います。大きな利益とは言い難いですが、10万円程度利益が出ればうれしいと思います。


9月上場から途切れなく上場承認が続いており、投資をする側も大変ですが利益が出そうな銘柄の申し込みは行っておきましょう。私も申し込み忘れが起こりがちでやや苦しんでいます。あまり悩まずに淡々と申し込みだけ行うスタイルがよさそうです。


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