D&Mカンパニー(189A)のIPOがグロース市場に新規上場承認されたのでご紹介したいと思います。初値1.5倍~2倍程度は期待できそうな感じですね。
主幹事は大和証券が務め公開株数680,000株、オーバーアロットメント102,000株です。上場規模は想定発行価格1,000円から計算すると約7.8億円になります。
※D&Mカンパニー公式サイト引用
主力事業は診療報酬債権等譲渡契約等に基づく資金支援と経営サポート、人材支援等の事業展開を行います。
M&A仲介だけでなく債権買取を中心とした資金支援を行いM&A支援を行うそうです。
業績が急激に伸びる感じはしませんが安定した業績が期待できそうです。IPOとしての魅力はいまいちかもしれません。
上場による手取金が「借入金の返済資金」となっていますが、債権買取時に必要な原資を調達したいためのようですね。
D&Mカンパニー(189A)IPOの上場基本データと引受幹事について調べました
項目 | 上場基本データ |
上場日 | 6月11日 |
市場 | グロース市場 |
業種 | サービス業 |
事業内容 | 医療機関等に対する経営サポート事業 |
ブックビルディング | 5月27日~5月31日 |
想定価格 | 1,000円 |
仮条件 | 950円~1,000円 |
公開価格 | 1,000円 |
初値結果 | 1,308円(公開価格1.31倍) |
企業情報 | https://www.dmcompany.co.jp/ |
監査人 | EY新日本有限責任監査法人 |
手取金の使途 | 借入金の返済資金 |
項目 | 株数データ |
公募株数 | 580,000株 |
売出株数 | 100,000株 |
公開株数(合計) | 680,000株 |
オーバーアロットメント | 102,000株 |
上場時発行済み株数 | 2,114,000株 ※公募分を含む |
想定ベースの時価総額 | 約21.1億円 |
幹事団 | 大和証券(主幹事) みずほ証券 SBI証券 松井証券 ひろぎん証券 岡三証券 |
委託見込 | 大和コネクト証券 岡三オンライン |
D&Mカンパニー(189A)の事業内容と上場に伴う評判を考察してみました
想定発行価格1,000円を基に吸収金額を算出すると約6.8億円となり、オーバーアロットメントを含めると約7.8億円規模の上場となります。同社グループはD&Mカンパニーと連結子会社2社で構成されており、医療機関等に対する経営サポート事業を行っています。
事業を構成する主要サービスはF&I(ファイナンス&インベストメント)、C&Br(コンサルティング&ビジネスリノベーション)、HR&OS(人材&アウトソーシング)の3つのサービスになります。
※有価証券届出書引用
F&Iサービスは、診療・介護報酬債権等譲渡に基づく資金支援と各種動産のリースで構成されています。
診療・介護報酬債権等買取サービスは、医療機関・介護施設等が国民健康保険、社会保険、介護保険に対して有する債権が対象になります。
あらかじめ定めた月あたりの買取債権金額分を買取り、事業者等から手数料を受領しています。これらの債権買取を継続することで事業者等の必要な資金を継続的に支援しています。
同社グループに在籍する大手金融機関出身者や医療コンサルタントらの目利きと経験を活かすことで、事業者等の再生が可能なのかを見極め積極的に将来債権を買取る点が特徴となっています。
また、各種動産のリースでは事業者等の医療用機器等の導入に対してリースサービスを提供しています。
※有価証券届出書引用
C&Brサービスは、経営診断やコスト削減コンサルティングを行います。
経営改善を目的としてコンサルティングを実施しているそうです。
規模や立地において経営改善が相当困難な事業者においては、事業再生における「ハンズオン」に相当する経営サポートを行うそうです。
事業者等と同じ目線に立ち、コスト削減提案や種々の交渉等への積極的関与など業績改善を図るようです。
※有価証券届出書引用
HR&OSサービスは、医療・介護事業者の経営層や管理者人材紹介、事務系やヘルパー系人材派遣及びアウトソーシングを行っています。
法に基づいた事業を行っているそうです。
D&Mカンパニー(189A)の株主状況とロックアップについて調べました
会社設立は2015年11月02日、大阪府大阪市中央区平野町三丁目1番2号に本社を構えます。社長は松下明義氏(1967年4月29日生まれ)、株式保有率は6.22%(102,000株)です。従業員数19人で臨時雇用者0人、平均年齢51.8歳、平均勤続年数2.2年、平均年間給与5,581,000円です。連結従業員数は33人です。
セグメントは医療機関等に対する経営サポート事業の単一セグメントになります。
氏名又は名称 | 所有株式数(株) | 所有株式数割合(%) | ロック |
株式会社YSY | 800,000株 | 48.78% | ○ |
松井 信博 | 160,000株 | 9.76% | ○ |
松下 明義 | 102,000株 | 6.22% | ○ |
イノベーション・エンジンPOC第2投資事業有限責任組合 | 84,000株 | 5.12% | ○ |
松井 太 | 80,000株 | 4.88% | ○ |
大阪商工信用金庫 | 62,000株 | 3.78% | ○ |
松井 雅子 | 60,000株 | 3.66% | × |
上位株主には180日間のロックアップが付与されています。ロックアップ解除倍率の記載は目論見にありません。
イノベーション・エンジンPOC第2投資事業有限責任組合、HVC2号投資事業有限責任組合、イノベーション・エンジンPOC投資事業有限責任組合の3社には90日間のロックアップ付与、ロックアップ解除倍率は発行価格(売出価格)の1.5倍以上となっています。
松井雅子氏については売出株で全株式を処分予定です。
また、上場前の第三者割当等による新株予約権の割当を受けた者との間に継続所有等の確約を行っています。
親引けはありません。
D&Mカンパニー(189A)IPOの初値予想と幹事引受け株数をチェックしました
大手初値予想は仮条件発表後に掲載を予定しています。しばらくお待ちください。最新業績予想の他、仮条件発表後のPERやPBRなども後日追記します。仮条件が950円~1,000円に決定し上場による吸収金額は最大で約7.8億円、時価総額は約21.1億円になります。
人気業態で市場拡大への期待はありますが、業績の伸び悩みが確認されているためロックアップを外す力はないと観測されています。
色々頑張っているようですが収益規模が小さいため費用を捻出するのが精一杯のようです。
また、ファンド持ち分が少ないため盛り上がれば面白い展開も期待できるかもしれません。この辺りは先に上場するIPO次第だと思います。
修正値1,300円~1,500円
再修正1,200円~1,300円
最終予想1,250円
※注目度B
業績を確認すると2024年5月期の連結予想を確認することができました。売上11.77億円となり前期比5.94%増、経常利益2.70億円となり前期比8.00%増となります。
四半期利益は1.77億円となり前期比3.51%増を予想しています。
公開価格が1,000円決定の場合の指標はEPS115.59からPER8.65倍、BPS828.69からPBR1.21倍になります。配当金が5円予定されているため配当利回り0.50%になります。
類似企業比較では株価設定が低いようですが実力からすれば妥当のようです。
医療・介護事業者の経営はコロナ禍以降苦しく、病院で言えば2022年度は72.8%が赤字経営となっています。そう考えると同社の債券買取りサービスは今後必要だと考えられます。
通常は現金化するのに2ヶ月~3ヶ月くらい掛かりますからね。
D&Mカンパニーの場合は債券買取りサービスの他に経営診断やコンサルティングの強みがあるため将来性はあるようです。人材紹介や派遣などアウトソーシングも行います。
まとめると、ある程度人気が見込めてもファンド出資があるためロックアップ解除を意識した展開みたいですね!
学びエイド(184A)は公開価格に対して32.16%の上昇でしたがセカンダリーが弱くIPOに資金が向かっていないことが再確認されました。そのためD&Mカンパニーにも資金が入らない可能性があり大手予想が再修正されています。新興市場に資金が入らない状況が続きIPO株は苦戦しています。
幹事名 | 割当株数 | 引受割合 |
大和証券(主幹事) | 557,600株 | 82.00% |
みずほ証券 | 68,000株 | 10.00% |
SBI証券 | 34,000株 | 5.00% |
松井証券 | 13,600株 | 2.00% |
ひろぎん証券 | 3,400株 | 0.50% |
岡三証券 | 3,400株 | 0.50% |
上場規模が小さいため公開価格割れはなさそうです。利益もしっかり出ています!
大和証券と大和コネクト証券からの抽選参加を忘れないようにしましょう。大和コネクト証券は補欠当選を貰うことが今年は多いためそろそろ当選してほしいと願っています。
毎年なぜか夏に当選できています。投資家のモチベーションが低下するのかもしれません。IPOルールをまとめたのでよかったら参考にしてください。
銘柄毎に資金拘束はありません。ブックビルディングが重なった場合は一番高い株に合わせて入金しておけばOKです!
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類似企業のPERやPBRを調べました
類似企業とPERやPBRは仮条件発表後に記載したいと思います。類似企業 | PER | PBR |
エス・エム・エス(2175) | PER20.39倍 | PBR3.75倍 |
メドピア(6095) | PER22.87倍 | PBR1.5倍 |
ソラスト(6197) | PER17.05倍 | PBR2.08倍 |
ストックオプションの株数や発行価格を調べました
ストックオプション行使期間 | 株式の数 | 発行価格 |
2021年5月18日~2029年5月17日 | 52,000株 | 160円 |
2022年5月19日~2030年5月18日 | 6,000株 | 160円 |
2025年8月09日~2033年8月08日 | 48,000株 | 750円 |
ストックオプション(新株予約権)は58,000株が上場時に行使期限を迎えます。
発行済株式総数1,534,000株に対する新株予約権の割合は6.91%に相当します。新株予約権による潜在株式数は106,000株です。
D&Mカンパニー(189A)IPOの評価と申し込みスタンス!まとめ
D&MカンパニーのIPOは全力で当選を狙いたいと思います。地合いが多少悪くても利益が見込めると考えています。※D&Mカンパニー公式サイト引用
医療・介護事業者の経営環境が年々厳しくなっているため同社のような企業の需要が増加傾向にあります。
M&Aによる事業再編のニーズもあり仲介に入ることもあるようです。債権買取を中心とした資金支援を行うため事業者等と同じ目線に立った支援を行うそうです。
特殊な事業を対象としているためより専門性が求められると考えられます。
上場後は知名度や社会的信用力を活用しコンサルティング人材の増強、さらに採用と教育へ投資を行う予定となっています。給与が高いとは言えないため人材確保も課題だと思います。
また、貸し倒れなども発生する可能性がありそうです。
2024年2月期において141社と取引があり債権買取社数は64社と目論見に記載があります。利益が出ている企業なので不安はあまりありませんが業績にインパクトは感じられません。
今の地合いだとベンチャーキャピタル(VC)出資があるため公開価格1.5倍あたりの初値を見込んだ投資が良さそうですね。
高利回りファンドを提供しているヤマワケエステートに20万円投資してみました。IPOと同じで当選すれば利益が出ると考えています!
1万円以上投資したらAmazonギフトカード2,000円分を貰えるためその内容をまとめてみました。公式サイトにキャンペーン表記がないため下記記事を参考にしていただければと思います。
IPOよりは断然当選しやすいですからね。
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