ナルネットコミュニケーションズ(5870)のIPOがグロース市場に新規上場承認されたのでご紹介したいと思います。自動車リース車両のメンテナンス受託サービスを行う企業です。


主幹事はみずほ証券が務め公開株数2,297,900株、オーバーアロットメント344,600株です。上場規模は想定発行価格1,180円から計算すると約31.2億円になります。


ナルネットコミュニケーションズ(5870)IPOが上場承認
※ナルネットコミュニケーションズ公式サイト引用


筆頭株主のジャフコグループは売出株で保有株式を処分できるのでウハウハのIPOでは?と感じます。


全ての株式を売却する訳ではありませんが、上場後は伊藤忠商事系列の企業(Mobility & Maintenance Japan株式会社)が筆頭株主になる可能性がありそうです。


ロックアップが外れたら売ってくるかもしれませんけどね。結局はファンド出口案件なのでIPOでは人気が低そうです。


新味が全くない自動車メンテナンス受託サービスを行います!


グロース案件なので企業規模が大きくなれば徐々に収益も拡大すると考えられます。大手企業が関わっている安心感はありますが売り逃げしそうな気がしています。


ナルネットコミュニケーションズ(5870)IPOの上場基本データと引受幹事について調べました

項目上場基本データ
上場日12月25日
市場グロース市場
業種サービス業
事業内容オートリース企業をはじめとする法人(自動車関連企業)・個人ユーザーに対する車両管理やメンテナンス管理事業
ブックビルディング12月07日~12月13日
想定価格1,180円
仮条件870円~1,040円
公開価格1,040円
初値結果956円(騰落率-8.08%)
企業情報https://www.nal-mt.co.jp/
監査人太陽有限責任監査法人
手取金の使途
  • 新商品を効率的に管理できる仕組みの構築を可能とする見積契約の開発費用
  • 車両管理契約開始後の請求及び入金を管理する機能を強化する請求入金機能開発費用


項目株数データ
公募株数56,000株
売出株数2,241,900株
公開株数(合計)2,297,900株
オーバーアロットメント344,600株
上場時発行済み株数5,332,100株
※公募分を含む
想定ベースの時価総額約62.9億円
幹事団みずほ証券(主幹事)
安藤証券
岩井コスモ証券
岡三証券
SBI証券
東海東京証券
野村證券
三菱UFJモルガン・スタンレー証券
委託見込岡三オンライン
DMM.com証券


ナルネットコミュニケーションズ(5870)の事業内容と上場に伴う評判を考察してみました

想定発行価格1,180円を基に吸収金額を算出すると約27.1億円となり、オーバーアロットメントを含めると約31.2億円規模の上場となります。


事業内容は主にオートリース企業をはじめとする自動車関連企業の法人や個人ユーザーに対して、車両管理及びメンテナンス管理等業務を受託し、一般的な自動車向けサービスを提供しています。


同社は自動車関連BPO事業の単一セグメントになり、自動車関連BPO事業を「メンテナンス受託事業」「MLS(マイカーリースサポート)事業」「BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)事業」「その他」に区分しています。


メンテナンス受託事業は、法人向けリースサービス提供者及び一般法人より車両管理における点検・車検・修理等メンテナンス管理部分を一括で受託しています。


メンテナンスについては全国の整備工場と連携して整備を依頼し、リース期間に合わせてメンテナンス管理業務を受託しています。非常に安定した事業基盤となるそうです。


ナルネットコミュニケーションズ(5870)の業績
※有価証券届出書引用


MLS(マイカーリースサポート)事業は、個人向けリースサービス提供者に対してリース車両のメンテナンス管理業務を提供しています。


また、メンテナンス受託事業では一般故障整備を含んだ契約内容となっていますが、MLSでは決められたサイクルによる点検基本工賃と決められた作業、消耗品交換のみの限定的な契約内容となっています。


BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)事業は、メンテナンス受託事業とMLS(マイカーリースサポート)事業のメンテナンス関連業務を除く、部分的なBPOビジネスとして実施しています。


メンテナンス費用管理等のデータ管理サービス、タイヤ保管サービス、納税管理サービス等の車両に係る多種多様な業務を受託しているそうです。


ナルネットコミュニケーションズIPOのサービス領域
※有価証券届出書引用


その他では、中古車売却やワランティ(故障修理保険)、メンテナンスパック、オートリース等、他の区分に該当しないサービスを提供しています。


また、Mobility & Maintenance Japan株式会社は伊藤忠商事系列の企業になるそうです。関係会社の状況を確認すると議決権の36.00%を保有する株主となっています。


ナルネットコミュニケーションズIPOの販売実績と取引先
※有価証券届出書引用


ナルネットコミュニケーションズ(5870)の株主状況とロックアップについて調べました

会社設立は2019年7月18日、愛知県春日井市下市場町五丁目1番地16に本社を構えます。社長は鈴木隆志氏(1965年1月11日生まれ)、株式保有率は0.72%(40,000株)です。※保有株は全て新株予約権


従業員数101人で臨時雇用者119人、平均年齢39.9歳、平均勤続年数8.3年、平均年間給与5,711,000円です。


セグメントは自動車関連BPO事業の単一セグメントになります。


氏名又は名称所有株式数(株)所有株式数割合(%)ロック
ジャフコSV6投資事業有限責任組合2,602,096株47.35%
Mobility & Maintenance Japan株式会社1,899,396株34.56%
ジャフコSV6-S投資事業有限責任組合650,508株11.83%
JIA1号投資事業有限責任組合62,100株1.13%
あいぎんベンチャーファンド2号投資事業有限責任組合62,000株1.12%
鈴木隆志40,000株0.72%
東村 大介40,000株0.72%
※株主上位7名の状況、△表示は新株予約権を表します


ジャフコSV6投資事業有限責任組合とジャフコSV6-S投資事業有限責任組合は90日間(2024年3月23日まで)のロックアップが付与されています。ロックアップ解除倍率は発行価格の1.5倍以上となっています。


また、JIA1号投資事業有限責任組合とあいぎんベンチャーファンド2号投資事業有限責任組合も90日間のロックアップと発行価格1.5倍以上でロックアップ解除となっています。


Mobility & Maintenance Japan株式会社は180日間(2024年6月21日まで)のロックアップとなっています。こちらは解除倍率設定はありません。


上場前の第三者割当等による新株予約権の割当を受けた者との間に継続所有等の確約を行っています。


親引けは取得金額3,000万円に相当する株式数を上限としてナルネットコミュニケーションズ社員持株会が要請予定となっています。


ナルネットコミュニケーションズ(5870)IPOの初値予想と幹事引受け株数をチェックしました

大手初値予想は仮条件発表後に掲載を予定しています。しばらくお待ちください。最新業績予想の他、仮条件発表後のPERやPBRなども後日追記します。


仮条件が870円~1,040円に決定し吸収金額は最大で約27.5億円、時価総額は約55.5億円です。想定発行価格から下振れしています。


機関投資家の評価が低いみたいですね。ただ某紙によれば「自動車メンテナンス専業の上場企業」は見当たらないそうです。


自動車メンテナンスの受託を専業にしていると言っても将来性があるのか?ないのか?いまいちわかりませんよね。ファンド絡みのためなのか財務体質は悪いそうです。


クリスマス上場ということで参加者も限られ注目度は低そうです。伊藤忠グループ絡みなので期待している方もいるようですね。私はBBにほぼ参加しないと思います。


大手初値予想1,000円~1,500円
修正値950円~1,050円
最終予想956円

※注目度B


業績を確認すると2024年3月期の単独予想を確認することができました。売上78.70億円となり前期比12.00%増、経常利益6.67億円となり前期比35.57%増となります。


四半期利益は4.02億円となり前期比35.37%減を予想しています。


公開価格が1,040円決定の場合の指標はEPS76.01からPER13.68倍、BPS630.35からPBR1.65倍になります。配当や株主優待の設定は現時点でありません。


オファリングレシオが50%近くになるため見た目の印象も悪そうです。しかもファンド出口案件なので個人投資家は敬遠傾向にあると思います。


kimukimu

ベンチマークはイチネンホールディングス(9619)になるようですね。どうせならイチネンホールディングスのほうが配当が出るので良いと思うのは私だけ?



IPOに参加するよりも株価が落ちたところで拾ったほうがリスクが少ないと考えています。初値売却益を狙うには少し厳しいと思っています!


幹事名割当株数引受割合
みずほ証券(主幹事)1,976,600株86.02%
安藤証券45,900株2.00%
岩井コスモ証券45,900株2.00%
岡三証券45,900株2.00%
SBI証券45,900株2.00%
東海東京証券45,900株2.00%
野村證券45,900株2.00%
三菱UFJモルガン・スタンレー証券45,900株2.00%


単体では第3期まで赤字だった企業です。吸収合併などを経て現在に至ります。


親会社はジャフコグル-プ株式会社になり、今回のIPOでは売出株として多くの株式を処分します。簡単に言えばファンド出口案件になります。もううんざりのIPOみたいですね。


詳しく確認しないとわかりませんが、今の状況で割安でなければ簡単に割れると思います。今後の成長期待なのかもしれません。


kimukimu

話は変わり、凄く勢いがある不動産投資型クラウドファンディングをご紹介したいと思います!サブ口座で持っておくと重宝しそうです。



実は利回り10%案件が登場しシステムのキャパシティーギリギリだったようなんですよね。その企業名はLEVECHY(レベチー)になります。凄く人気があります。


SPCスキームにより倒産隔離を行いレバレッジを掛けた投資ができます。レバレッジと言っても投資家のリスクが高まるわけではありませんけどね。


投資家にはメリットが大きいため詳しい内容を下記記事でご紹介しています。次も利回りが高い案件に期待しましょう!




この他、利回りが低くても資金回収率が高いAGクラウドファンディングのアイフルファンドも良いかもしれません。銀行預金などに比べると利回りが高いと言った考え方ができます。


貸金業のアイフルにお金を貸し付けて分配金を貰える投資になります。利回りが高い不動産担保ローンも取扱いがあります。


こちらはタイアップ中なので口座開設だけで2,000円分の特典をプレゼントしています。資金を遊ばせているよりはよさそうです!!




類似企業のPERやPBRを調べました

類似企業とPERやPBRは仮条件発表後に記載したいと思います。


類似企業PER
PBR
プレミアグループ(7199)PER15.77倍PBR4.40倍
オリックス(8591)PER9.54倍PBR0.84倍
イチネンホールディングス(9619)PER6.46倍PBR0.72倍
※2023年12月07日の株価基準

ストックオプションの株数や発行価格を調べました

ストックオプション行使期間株式の数発行価格
2025年9月01日~2033年8月20日219,000株1,500円


上場時に行使期限を迎えるストックオプション(新株予約権)はありません。


発行済株式総数5,276,100株に対する新株予約権の割合は4.15%に相当します。新株予約権による潜在株式数は219,000株です。


ナルネットコミュニケーションズ(5870)IPOの評価と申し込みスタンス!まとめ

ナルネットコミュニケーションズのIPOは不参加でも良いのかもしれません。


ジャフコ関係のIPOなので上場はしてきそうですけど、公開株式を手にした投資家は不安だと思います。個人的にまずは様子を伺いたいと思います。


ナルネットコミュニケーションズ(5870)IPOのまとめ
※ナルネットコミュニケーションズ公式サイト引用


自動車関係のIPOはビッグモーター問題があったので不安があります。


一応、目論見によればメンテナンス受託事業は高い参入障壁があるそうです。自動車アフターマーケット領域の業界動向や幅広い整備工場とのネットワークが不可欠になるためです。


競合の数が限定されるため安定的な成長が期待できるようです。


主力得意先がリース会社となっているため取引先の方針に一定程度の影響を受けるそうです。ただ、メンテナンス受託契約は複数年の契約が大多数となっているためすぐに業績に影響は出ないそうです。


また、旧ナルネットコミュニケーションズの株式をLBOスキームにより取得しているため「のれん」があります。この辺りはしっかり調べる必要がありそうです。


kimukimu

個人的には魅力をほぼ感じないIPOなんですよね。自動車関連の銘柄があまり好きではないです。



SBIグループに入ったROBOPROが人気です。テレビCMも始まり口座開設者が増えているようです。


キャンペーンも行われていますが、それよりも普通に投資を楽しめるため面白いと思います。口座開設だけ先にしておいて相場が下落した時に始める方もいるようです。入出金を無料にできるようになり環境が良くなっています!


セミナー受講内容なども下記記事にまとめています。よかったら参考にしてください。


上場企業のCREAL(クリアル)で「当サイト経由の特典」が付きました

新規登録を行うとAmazonギフトカード1,000円分プレゼント、さらに初回投資に応じて最大5万円分貰えます。劣後出資とマスターリース契約、さらに信託銀行活用の分別管理は業界随一!

CREAL(クリアル)

1万円から投資でき「ほったらかし」で資産運用できます。賃料収入をもとに配当、想定利回り4.0%~5.5%で償還実績は元本割れ0件。最強スペック企業なので下記記事でまとめました。