揚羽(アゲハ)[9330]のIPOがグロース市場に新規上場承認されたのでご紹介したいと思います。リクルーティング支援を得意とする企業で動画コンテンツ作成やWEBに強いため人気だと思います。
主幹事は岡三証券が務め公開株数450,000株、オーバーアロットメント67,500株です。上場規模は想定発行価格1,390円から計算すると約7.2億円になります。
※揚羽公式サイト引用
岡三証券が主幹事を務める小粒グロース案件のため利益見込みがあります。今回は地方上場のIPOではないため期待できそうです。
同社サービスを利用することで、戦略策定から企画・制作、また理念など課題解決という一気通貫の循環サービスを提供することができるそうです。
取引先の名前は出ていないようなので、大口取引先で継続している企業は少ないのかもしれません。動画やWEBサイトなどを作ったあとの収益期待は低そうです。
それでもコロナ禍以降の業績が伸びているため、インターネット広告や動画広告などの市場拡大が同社にも追い風となっていると感じます。
時代に合ったソリューションが求められITに強みを持つ企業だと思います!!
揚羽(アゲハ)IPOの上場基本データと引受幹事について調べました
項目 | 上場基本データ |
上場日 | 9月21日 |
市場 | グロース市場 |
業種 | サービス業 |
事業内容 | Webサイト・映像・グラフィックの制作を中心に顧客のリクルーティングやコーポレートブランディング領域でのブランド浸透・構築を支援 |
ブックビルディング | 9月04日~9月08日 |
想定価格 | 1,390円 |
仮条件 | 1,340円~1,400円 |
公開価格 | 1,400円 |
初値結果 | 1,490円(公開価格1.06倍) |
企業情報 | https://www.ageha.tv/ |
監査人 | 東陽監査法人 |
手取金の使途 |
|
項目 | 株数データ |
公募株数 | 350,000株 |
売出株数 | 100,000株 |
公開株数(合計) | 450,000株 |
オーバーアロットメント | 67,500株 |
上場時発行済み株数 | 1,350,000株 ※公募分を含む |
想定ベースの時価総額 | 約18.8億円 |
幹事団 | 岡三証券(主幹事) 野村證券 SBI証券 SMBC日興証券 楽天証券 マネックス証券 松井証券 あかつき証券 |
委託見込 | 岡三オンライン |
揚羽(アゲハ)の事業内容と上場に伴う評判を考察してみました
想定発行価格1,390円を基に吸収金額を算出すると約6.3億円となり、オーバーアロットメントを含めると約7.2億円規模の上場となります。同社は大手企業群およそ累計800社を主なクライアントとし、人的資本経営に特化したブランディング支援サービスを提供しています。
人財への投資による企業の生産性向上、企業の人材活用・人材戦略を支える人的資本経営の重要性が高まる中、HR(人的資源による価値創造)を起点とした全方位型のブランディング支援を行います。
同社の大手企業群とは「従業員数100名以上の企業」を指すそうです。
ブランディング事業の単一セグメントになりますが「リクルーティング支援領域」と「コーポレート支援領域」に区分されています。
※有価証券届出書引用
リクルーティング支援領域では、採用コンセプト/メッセージの策定及び採用分野で使われる映像・WEBサイト・グラフィックなどのクリエイティブツールの制作などを行います。
採用ターゲットに企業の魅力を伝え、採用に繋げるブランディング支援を提供しています。
同社売上の約4割を占めるリクルーティング支援領域では、クライアントの採用部門における「優秀な学生・求職者を採用したい」という目的達成を支援しているそうです。
※有価証券届出書引用
コーポレートブランディング支援領域は、ステークホルダーから支持を集めブランド力を上げるための支援活動です。
企業のブランドアイデンティティ(強みや独自性)や商品・サービスの魅力を調査・分析し、ブランド力を上げるための活動を支援しています。
ブランド力を上げるための活動とは、魅力が伝わるクリエイティブの制作やプロモーションの企画・広告運用、事業の実行などを指します。
※有価証券届出書引用
この他に、サステナビリティブランディング支援がありSDGs経営・ESG経営・CSVなど、サステナブルな社会を実現したいと考える企業に対しての支援活動を行います。
さらに、インナーブランディング支援では企業理念や価値を定義し、自社の従業員に対して浸透と共感を促す支援活動を行います。
同社の強みは、サステナブルな企業としての企業理念やパーパス・ミッション・ビジョン・バリュー・スローガン等の戦略策定。
それに必要とされるコミュニケーションサイト・映像やビジョンブック等のクリエイティブツール制作、研修、イベント、WEBマーケティング等を行うことだそうです。
揚羽(アゲハ)の株主状況とロックアップについて調べました
会社設立は2001年8月07日、東京都中央区八丁堀二丁目12番7号に本社を構えます。社長は湊剛宏氏(1968年12月26日生まれ)、株式保有率は63.49%(700,000株)です。従業員数135人で臨時雇用者3人、平均年齢33.4歳、平均勤続年数3.6年、平均年間給与4,831,000円です。
セグメントはブランディング事業の単一セグメントになります。
氏名又は名称 | 所有株式数(株) | 所有株式数割合(%) | ロック |
湊 剛宏 | 700,000株 | 63.49% | ○ |
株式会社ポルト | 300,000株 | 27.21% | ○ |
忽滑谷 勉 | 10,000株 | 0.91% | △ |
松浦 泰介 | 10,000株 | 0.91% | △ |
大川 成儀 | 10,000株 | 0.91% | △ |
額田 康利 | 10,000株 | 0.91% | △ |
佐々木 翔一 | 3,000株 | 0.27% | △ |
上位株主には180日間(2024年3月18日まで)のロックアップが付与されています。ロックアップ解除倍率の記載は目論見にありません。
上場前の第三者割当等による新株予約権の割当を受けた者との間に継続所有等の確約を行っています。
親引けは行われません。
揚羽(アゲハ)IPOの初値予想と幹事引受け株数をチェックしました
大手初値予想は仮条件発表後に掲載を予定しています。しばらくお待ちください。最新業績予想の他、仮条件発表後のPERやPBRなども後日追記します。仮条件が1,340円~1,400円に決定し上場による吸収金額は最大約7.2億円、時価総額は約18.9億円に決定しました。
企業ブランディング支援を主力に行う企業になり一気通貫で手掛けるため競合との差別化が行えているようです。競合は基本的に大手広告代理店になり細かいサポートを行える同社に軍配が上がるようです。
そのため増収傾向にあり今後も業績面の期待ができるようです。ただ既に株価設定が高いと観測されているため初値2倍を超えるような状況にはなりにくいようです。
何かのきっかけで投機的な資金が向かえば初値持越しは簡単だと思います。2023年上半期のIPOバブルが再来する可能性は低そうですけどね。
また上場費用が重しとなり今期は減益見込みとなっています。
修正値1,700円~1,900円
最終予想1,800円
※注目度B
業績を確認すると2023年9月期の単独予想を確認することができました。売上16.72億円となり前期比19.60%増、経常利益1.09億円となり前期比0.91%減となります。
四半期利益は0.7億円となり前期比11.39%減を予想しています。
公開価格が1,400円決定の場合の指標はEPS69.30からPER20.20倍、BPS610.48からPBR2.29倍になります。配当や株主優待の設定は現時点でありません。
今期は7月に行われた50周年記念イベントにより費用が発生しそれも負担になっているようです。
事業内容や業績水準から特別人気があるようには思いませんが、IT系の小粒上場のIPOは毎回人気なので個人的には2,000円は期待できるかも?と考えています。
ベンチャーキャピタル出資がなくロックアップ解除設定もありません。上場日も単独となっていることから期待しています!
業績水準が低くオファリングレシオが高いデメリットはありますけどね。
幹事名 | 割当株数 | 引受割合 |
岡三証券(主幹事) | 396,000株 | 88.00% |
野村證券 | 22,500株 | 5.00% |
SBI証券 | 9,000株 | 2.00% |
SMBC日興証券 | 4,500株 | 1.00% |
楽天証券 | 4,500株 | 1.00% |
マネックス証券 | 4,500株 | 1.00% |
松井証券 | 4,500株 | 1.00% |
あかつき証券 | 4,500株 | 1.00% |
業績規模が低いけれど上場規模も小さいため初値利益が狙えそうですね。IPO的には人気事業だと思います。
岡三証券が主幹事のため岡三オンラインでも取扱いが行われるはずです。
岡三オンラインは一度も入金せずにIPO抽選に参加できます。また、タイアップを行っているためよかったら現金3,500円をいただいて下さい。詳しくは下記記事にまとめています。
株式売買手数料を無料にできるため簡単にGETできると思います!
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類似企業のPERやPBRを調べました
類似企業とPERやPBRは仮条件発表後に記載したいと思います。類似企業 | PER | PBR |
ネットイヤーグループ(3622) | PER20.40倍 | PBR1.62倍 |
Birdman(7063) | PER29.54倍 | PBR12.15倍 |
ブランディングテクノロジー(7067) | PER15.36倍 | PBR1.41倍 |
ストックオプションの株数や発行価格を調べました
ストックオプション行使期間 | 株式の数 | 発行価格 |
2021年7月30日~2029年7月29日 | 21,000株 | 500円 |
2021年10月19日~2029年7月29日 | 3,000株 | 500円 |
2022年9月19日~2030年9月18日 | 3,000株 | 800円 |
2022年9月19日~2030年9月18日 | 31,200株 | 800円 |
2024年8月27日~2032年8月26日 | 22,000株 | 800円 |
2024年8月27日~2032年8月26日 | 22,400株 | 800円 |
ストックオプション(新株予約権)は58,200株が上場時に行使期限を迎えます。
発行済株式総数1,000,000株に対する新株予約権の割合は10.26%に相当します。新株予約権による潜在株式数は102,600株です。
揚羽(アゲハ)IPOの評価と申し込みスタンス!まとめ
揚羽(アゲハ)のIPOは全力で当選を目指したいと思います。一応人気のIT系企業なので1単元で10万円以上の利益期待があると思います。地合いが戻れは初値持越しも期待できるかもしれません!
※揚羽公式サイト引用
2020年9月期に従業員数を26人(全体の約20%)増やしています。昨年はWEBサイト、グラフィック、映像の各部門で政策人数を増やし原価率の改善も進んでいるようです。
ただ前期(2022年9月期)の利益率は売上に対し5.69%程度なので低いようです!
今後は優秀な社員の確保と定着に力を入れ業績拡大を狙うそうです。IT関連分野の技術革新スピードにも対応しなければなりません。
競合については参入障壁が必ずしも高くない事業も存在するそうです。目論見を見る限り参入障壁は高くないと個人的に思います。
揚羽のIPOはそれほど盛り上がる感じはしませんが、結局はグロース市場の小粒IT系企業なので個人投資家に人気だと思います!
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業績絶好調なので資産運用を考えると安心できそうです。そもそも上場企業は業績の開示が行われますからね。
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