Chordia Therapeutics(コーディア セラピューティクス)[4895]のIPOがグロース市場に新規上場承認されたのでご紹介したいと思います。創薬バイオベンチャーで赤字体質の企業となっています。


主幹事は野村證券が務め公開株数16,666,700株、オーバーアロットメント2,500,000株です。上場規模は想定発行価格150円から計算すると約28.8億円になります。


売出株がないため印象は良さそうです。今期黒字化予想も強みだと思います!!


Chordia Therapeutics(コーディア セラピューティクス)[4895]IPOが上場承認
※Chordia Therapeutics公式サイト引用


バイオ系のIPOは基本的に人気がありません。同社の場合は一時的に黒字化する見込みとなっており利益見込みはあるかもしれません。


ただベンチャーキャピタル保有株が大量にあるため上値は重たいと思います。短期的な需給を狙った投資に期待といった感じだと思います。


国が負担する医療費が増大しているため、薬価引下げを強化し薬剤費を抑えようという動きがあります。しかし、高齢化に伴うがん患者が増加している背景があり抗がん剤等の新薬は販売拡大となっているようです。


同社はCTX-712とCTX-177の開発に特に力を入れているようです。CTX-712に関しては「先駆的医薬品指定制度」や「条件付き早期承認制度」が活用できる可能性があるそうです。


バイオ株のIPOは難しいためよく考えてIPOに参加しておきましょう!

2023年8月30日に上場中止(上場延期)となることが発表されました。理由は「最近の株式市場の動向等諸般の事情を総合的に勘案し、当該募集株式発行及び株式売出しの中止を決議」したそうです。



Chordia Therapeutics(コーディア セラピューティクス)IPOの上場基本データと引受幹事について調べました

項目上場基本データ
上場日上場中止
市場グロース市場
業種医薬品
事業内容RNA制御ストレスを標的とするがん治療薬の開発等
ブックビルディング8月31日~9月05日
想定価格150円
仮条件8月30日
公開価格9月06日
初値結果
企業情報https://www.chordiatherapeutics.com/
監査人有限責任あずさ監査法人
手取金の使途運転資金としてCTX-712(CLK阻害薬)にかかる開発費等に充当する予定


項目株数データ
公募株数16,666,700株
売出株数0株
公開株数(合計)16,666,700株
オーバーアロットメント2,500,000株
上場時発行済み株数73,110,500株
※公募分を含む
想定ベースの時価総額約109.7億円
幹事団野村證券(主幹事)
SBI証券
SMBC日興証券
楽天証券
東海東京証券
岡三証券
岩井コスモ証券
丸三証券
東洋証券
あかつき証券
極東証券
委託見込SBIネオトレード証券
岡三オンライン
DMM.com証券


Chordia Therapeutics(コーディア セラピューティクス)の事業内容と上場に伴う評判を考察してみました

想定発行価格150円を基に吸収金額を算出すると約25.0億円となり、オーバーアロットメントを含めると約28.8億円規模の上場となります。


同社は新規抗がん薬の上市を目指して研究開発を行う創薬ベンチャー企業です。


未だに満たされていない医療ニーズ(アンメットメディカルニーズ)の高いがん領域で、これまでになかった新しい作用機序を有する低分子の画期的医薬品の研究開発が主要な事業内容となっています。


マネジメントと研究業務(探索研究、前臨床研究、臨床研究)、特に候補化合物の探索や評価、最適化、臨床試験に事業が集中しています。


また、外部協力先が得意な業務、中でも基礎研究や原薬や製剤の製造や製剤、販売などは各外部協力先に委託するという形を取ってビジネスを進めています。


Chordia Therapeutics(コーディア セラピューティクス)の業績
※有価証券届出書引用


同社は効率的な創薬事業を実現するために、大学や公的機関、事業補完性のある企業、製薬会社などと積極的に共同研究やライセンス提携などの協業を行い、より短い期間で効率的に新しい抗がん薬の創出に取り組んでいます。


事業開発の基本戦略は、パイプライン上市への確率が高まったタイミングで日本国外の販売権についてライセンス交渉を行うそうです。


また、第2相臨床試験の結果を確認できるタイミングでライセンス交渉を行うことが最適なタイミングだと考えているようです。


Chordia Therapeutics(コーディア セラピューティクス)IPOのパイプライン
※有価証券届出書引用


パイプラインは2つの臨床パイプライン(CLK阻害薬、MALT1阻害薬)に加え、1つの前臨床研究段階のパイプライン(CDK12阻害薬)、探索研究段階のパイプライン2つ(GCN2阻害薬、新規パイプライン)の合計5つのパイプラインを保有しています。


そのうちMALT1阻害薬は全世界での開発及び商用化の権利を小野薬品工業株式会社に導出し、その他のパイプラインは全世界での権利をChordia Therapeuticsが有しています。


収入形態は当面の間、ライセンス契約に基づく提携企業からの収入を想定しています。


ライセンス契約の収入には「契約一時金」「開発マイルストン収入」「販売マイルストン収入」「ロイヤリティ収入」があります。


Chordia Therapeutics(コーディア セラピューティクス)IPOの販売実績と取引先
※有価証券届出書引用


2020年12月に小野薬品工業株式会社との間で全世界におけるCTX-177の独占的ライセンス契約を締結しています。


2020年12月に8億円の契約一時金受取り、2023年2月に初回開発マイルストンとして25億円を受取っています。今後最大で496億円のマイルストーンと売上高に応じたロイヤリティに期待できるそうです。


先のことはわかりませんが投資材料にはなりそうです。


Chordia Therapeutics(コーディア セラピューティクス)の株主状況とロックアップについて調べました

会社設立は2017年10月12日、神奈川県藤沢市村岡東二丁目26番地の1に本社を構えます。代表取締役は三宅洋氏(1970年6月25日生まれ)、株式保有率は6.12%(3,930,000株)です。ただし3,030,000株は新株予約権。


従業員数21人で臨時雇用者3人、平均年齢44.6歳、平均勤続年数3.1年、平均年間給与12,862,292円です。


セグメントは医薬品事業のみの単一セグメントです。最近1年間で従業員が3名増加しています。


氏名又は名称所有株式数(株)所有株式数割合(%)ロック
武田薬品工業株式会社9,453,400株14.71%
イノベーション京都2016投資事業有限責任組合7,954,800株12.38%
New Life Science1号投資事業有限責任組合6,598,600株10.27%
日本グロースキャピタル投資法人5,052,800株7.86%
ジャフコSV5共有投資事業有限責任組合4,615,600株7.18%
MEDIPAL Innovation投資事業有限責任組合4,210,800株6.55%
三菱UFJライフサイエンス1号投資事業有限責任組合3,977,200株6.19%
※株主上位7名の状況、△表示は新株予約権を表します


上位株主には90日間(2023年12月13日まで)のロックアップが付与されています。ロックアップ解除倍率の記載はベンチャーキャピタル等に対して発行価格の1.5倍以上となっています。


また、新株予約権者の一部に対して90日間(2023年12月13日まで)のロックアップが適用されます。


上場前の第三者割当等による同社株式の割当を受けた者、又は新株予約権の割当を受けた者との間に継続所有等の確約を行っています。対象はVC等6社となっています。ロックアップ率は高そうです!


親引けは行われません。


Chordia Therapeutics(コーディア セラピューティクス)IPOの初値予想と幹事引受け株数をチェックしました

大手初値予想は仮条件発表後に掲載を予定しています。しばらくお待ちください。


最新業績予想の他、仮条件発表後のPERやPBRなども後日追記します。


幹事名割当株数引受割合
野村證券(主幹事)-株-%
SBI証券-株-%
SMBC日興証券-株-%
楽天証券-株-%
東海東京証券-株-%
岡三証券-株-%
岩井コスモ証券-株-%
丸三証券-株-%
東洋証券-株-%
あかつき証券-株-%
極東証券-株-%


ファンド出口案件の次はバイオ株の上場です。コロナ禍で上場タイミングを逃がした銘柄が続々とIPOを行っているようです。


同社につていはパイプラインが第1相までしかありませんが今期黒字化が期待されるようです。今期第三四半期で売上が25億円出ているため気になる銘柄です。


調べると小野薬品工業への売上が25億円確認でき、今期2023年8月期予想は黒字を見込んでいるそうです。ただ翌年以降は損失計上が継続する予定となっています。単発のマイルストン収入です!


難しいIPOになりそうですが上場タイミングは黒字化に合わせているようです。


kimukimu

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類似企業のPERやPBRを調べました

類似企業とPERやPBRは仮条件発表後に記載したいと思います。


類似企業PER
PBR
PER-倍PBR-倍
PER-倍PBR-倍
PER-倍PBR-倍

ストックオプションの株数や発行価格を調べました

ストックオプション行使期間株式の数発行価格
新株予約権発行の取締役会決議の日後2年を経過した日から10年を経過する日まで1,190,000株36円
新株予約権発行の取締役会決議の日後2年を経過した日から10年を経過する日まで100,000株36円
新株予約権発行の取締役会決議の日後2年を経過した日から10年を経過する日まで40,000株36円
2023年6月25日~2031年6月15日まで1,549,000株50円
2023年6月25日~2031年6月15日まで150,000株50円
2021年6月28日~2031年6月27日まで2,796,000株52円
2021年6月25日~2051年6月25日まで460,000株1円
2024年10月15日~2032年10月14日まで1,412,000株68円
2024年10月15日~2032年10月14日まで110,000株68円


ストックオプション(新株予約権)は6,285,000株が上場時に行使期限を迎えます。


発行済株式総数56,443,800株と潜在株式数を合計した株式数に対する割合は12.2%に相当します。新株予約権による潜在株式数は7,807,000株です。


Chordia Therapeutics(コーディア セラピューティクス)IPOの評価と申し込みスタンス!まとめ

Chordia Therapeutics(コーディア セラピューティクス)のIPOは単価が低いため参加者は多いと思います。


また、売出株がないため上場イメージも悪くないようです。しかも今期黒字予想と目論見に書かれています!


Chordia Therapeutics(コーディア セラピューティクス)[4895]IPOのまとめ
※Chordia Therapeutics公式サイト引用


野村證券では複数株のセット販売になると思います。意外と当選者は少ないかもしれません。


単価が低いため店頭証券から申込むと手数料負けとなる可能性もありそうです。個人的には前向きに参加したいと考えています。


バイオ株なので参加しないほうが賢明だと思いますが、IPOも少ない時期のため遊び感覚で投資する投資家も一定数いそうです。


個人的にはとりあえずIPO当選を目指して参加の方向で考えています。海外投資家に対しての販売も行われる予定となっています。色んな意味でドキドキしそうなIPOだと思います!


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ファンド機能が追加され最低取引数量が0.1lotからと下がりました。小額投資がある程度可能になったためお試しで利用してみると面白いと思います。


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