グローバルナレッジ(GKI)がユニコーンで資金調達することを発表しました。株式投資型クラウドファンディング(ECF)を利用し最大5,000万円を上限募集としています。そこで評判や評価を投資家目線で詳しく調べてみました。
代表の杉山良仁氏は大手企業に在していたこともあり、その経験をもとに2018年5月にグローバルナレッジを設立しています。
※ユニコーン公式サイト引用
本案件はエンジェル税制優遇措置Bの対象となり株主優待の設定が行われています!
上場(IPO)を行う時期は文面を読む限り2026年3月期以降になるようです。それほど遠くない将来を目標としているようです。また業績は2024年3月期から黒字化予定となっています。
同社はRPAとAIを組み合わせた、業務自動化を行うソフトウェアロボットの「GKIデジタルワーカー」をクラウドサービスとして提供する予定となっており、既存サービスを提供しながら事業拡大を狙うようです。
約1,000社へのGKIデジタルワーカーの導入を目指しているそうなので、実現すれば上場(IPO)の期待が高まると思います。では内容を確認してみたいと思います!
- GKIデジタルワーカーについて詳しく調べている
- ビジネスモデルと特徴を調べ競争の優位性を調べている
- 上場(IPO)を行う時期を確認し業績をチェックしている
- 株主優待の内容とエンジェル税制について調べている
- ECFの募集要項を調べ、まとめている
グローバルナレッジ(GKI)が提供するGKIデジタルワーカーとは?ターゲットは物流や運輸業界
グローバルナレッジの事業はRPAツールを活用したサービス、DX(デジタルトランスフォーメーション)人材の養成と研修コースの提供、即戦力のIT人材のアサインの3つのサービスを行っています。そして4つ目のサービスとしてRPAとAIを組み合わせた、デジタルワーカー(GKIデジタルワーカー)をクラウドサービスとして提供する予定となっています。
GKIデジタルワーカーとは業務自動化を行うソフトウェアロボットになります。
※ユニコーン公式サイト引用
同社によれば2021年中に人間と協働するソフトウェアロボット、GKIデジタルワーカーをクラウドサービスとして導入するとあります。
上場を目標にしており「GKIデジタルワーカー」が収益のポイントになりそうです。
まずは物流・運輸業界を中心とした約1,000社にアプローチするとされています。同社代表の杉山良仁氏が豊富な経験と強力なコネクションを有しているため「物流・運輸業界」をターゲットにしたようです。
物流・運輸業界では、従来から問題視されていたトラックドライバーの時間外労働の長さがこれまで以上に深刻化しており、紙の帳票や書類が多く使われ効率化の余地が大いにあるそうです。
そこでGKIデジタルワーカーを活用し、手作業で行っていた業務をデジタル化することで、各種システムと連携を行い全体の業務を自動化できるそうです。
一例として、トラックドライバーの手書きの日報をスマートフォンやタブレットでの入力に置き換え、また倉庫の現場での入出庫で使用する手書きを含む納品書をAI-OCRでデジタル化します。そのデータを、GKIデジタルワーカーがPCへ入力、各種システムと連携を行い、全体の業務を自動化していきます。
すでにテストを兼ねて導入している運送会社のデータをもとにしたシミュレーションでは、手書きだった日報をデジタル化することで人的コストを50%以上削減できる見込みが立っています。
これまでアナログで処理していた作業にRPAを用いることで、データの自動集計や分析などができるようになるそうです。
また、日報などのデジタル化とデジタコ、ドライブレコーダーといった車載機から得られたデータを分析し、運行計画の最適化や業務改善の方法をAIとグローバルナレッジのコンサルティング力で導出する計画だそうです。
サービス料金は「業務シナリオ制作」「運用」「管理」をグローバルナレッジがすべて行い、初期費用10万円で実行用基本PCライセンスが月額5万円~となっています。また追加PC用ライセンスは月額3万円~の提供だそうです。
個人的には初期費用が安すぎると感じましたが、どうやら物流業界の業務はわかりやすい構造のようなので個別にシステムを組むことが少ないようです。独自にRPAを組むようなことになれば別料金が発生するのかもしれません。
同社は電子帳票や音声認識、AI-OCR、複合機などの技術を組み合わせ、非定型業務を人間と協働させ業務改革に貢献したいとあります。
AI-OCRと言えばAI inside(4488)を思い浮かべます。難しい技術のように感じていましたが汎用性があるのかもしれません。
企業概要を詳しく調べてみました
代表取締役の杉山良仁氏は、東証1部上場の菱洋エレクトロ(8068)に約20年在籍していたそうです。菱洋エレクトロと言えば半導体やICTで有名な企業です。またユニコーン公式サイトでは「NTTドコモ」「ドコモ・システムズ」でITビジネスに長年従事していたとあります。
※代表取締役の杉山良仁氏
項 目 | その内容 |
会社名 | グローバルナレッジ株式会社 英語表記:GKI Global Knowledge, Inc. |
本社住所 | 〒220-0004 神奈川県横浜市西区北幸1丁目11番1号 水信ビル7階 |
代表者名 | 杉山 良仁 |
設立年月日 | 2018年5月02日 |
決算期 | 3月 |
事業内容 |
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参加団体 |
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資本金 | 500万円 |
発行済株式数 | 10,000株 |
主要株主 | 杉山良仁 100% |
同社CIO(最高イノベーション責任者)は入鹿山剛堂氏になり、1991年9月に日本で最初のモバイル・コンピューティング(モバイル・グループウエア)を開発した方のようです。
2014年4月から株式会社入鹿山未来創造研究所の代表取締役(所長)を行っているそうです。詳しくはユニコーンの経営陣紹介から確認ができます。
また、グローバルナレッジの公式ページには代表者経歴に以下のような文言が掲載されていました。
業界団体 モバイルコンピューティング推進コンソーシアム(MCPC) のベンチャービジネスWGのリーダーを務め、計50社以上のベンチャー企業等を支援した。韓国KOTRA主催のベンチャー企業のコンテスト Start-Up KOREAの審査員を2期連続で務めるなど海外のベンチャー企業の支援経験も豊富に持つ。
同社は日本経済を支える中堅・中小企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する様々なサービスで企業経営の変革を支援する狙いがあるそうです。
また、日本で初となるITコーディネータと国家資格キャリアコンサルタントのダブル資格を取得し、「IT活用」と「人材開発」両面からのユニークなアプローチで、中小企業経営者の期待に応えてきたそうです。※グローバルナレッジ調べ
グローバルナレッジ(GKI)のビジネスモデルと特徴を考察!
GKIデジタルワーカーの導入に際し中堅クラスの「物流・運輸業界」を中心とした約1,000社に対しまずアプローチするそうです。公益財団法人全日本トラック協会のデータでは、車両50台から500台を保有する運輸会社は4,093社ありそのうち約25%に対して導入を目指すとされています。
※ユニコーン公式サイト引用
同社のパイプを活かし導入企業を拡大しつつ、並行して他業界にもシェアを広げるとされています。
2021年から2025年までに物流・運輸業界を含め10,000社の経営者にダイレクトにアプローチする予定だそうです。
現時点での実力が見えてこないため疑問に思うところもありますが、ユニコーンが事業計画を確認し資金調達を行ってよいと判断したことは間違いないはずです。
同社では現在のRPAは「ITツール」になっているため中小企業が求めているツールではないと考えています。課題を解決し、即効果が表れるソリューションが必要だと言っています。
売り文句的には、GKIデジタルワーカーを利用すれば課題解決や業務自動化を実現し、費用対効果が見えるサービスになるそうです。
競争の優位性では安価な料金と既存サービスの「コンサルティング」が行えること、人材開発などを活かし総合的なサービスができることになります。GKIデジタルワーカーの導入だけでなくコンサルティングを行える強みがあるそうです!
代表の杉山良仁氏はドコモ・システムズに在籍していた当時、通信型ドライブレコーダー「docoですcar」のサービス企画と市場開発の責任者として活動し、物流・運輸業界の企業や団体と関係性を築いてきた経緯があるそうです。
※山村ロジスティクス公式サイト引用
さらに同社顧問の内山修氏は運送業・倉庫業を展開する山村ロジスティクス前社長のため、業界におけるキーマンとの人脈があるそうです。
そのため「物流・運輸業界」に強みを持つとされているようです。早い話、この業界で成功できなけれ上場は見えてこないと言えそうです。
山村ロジスティクスを調べると2021年3月時点で従業員数が1,850人(社員300名 準社員その他1,550名)となっていました。事業所は全国に39ヶ所あるそうです。
グローバルナレッジの公式ページにはDX推進リーダー養成講座と言うページがあり、この辺りからもコンサルティングに強みを持つと企業だと推測できます。
グローバルナレッジ(GKI)の業績と上場(IPO)を行う時期を確認してみました
事業計画を確認すると2022年3月期はGKIデジタルワーカーとしての売上はあまり期待できないようです。2023年3月期になると既存サービスの売上高の数倍になると見込まれています。
※ユニコーン公式サイト引用
営業利益が出るのは2024年3月期となる予定なので、これから3年乗り越えることができれば将来が明るいのかもしれません。
クラウドでサービスを行っているため取引件数が多くなれば収益率が高まると考えられます。数値的には300社の導入があれば営業利益が黒字になるようです。
また、GKIデジタルワーカーを活用した新サービスのリリースが2022年3月までに行われるそうです。
上場(IPO)の時期は「2026年3月期までに導入企業を1,000社まで増やしてIPOを目指します」と書かれているため2026年3月期以降になると考えられます。
株式投資型クラウドファンディングで資金調達を行った企業の事業計画が前倒しになることも増えてきたため、今後の進捗に期待したいと思います。
将来のビジョンとしては、デジタルワーカーとDXを物流・運輸業界からスタートし介護や医療製造業など幅広い市場に拡大することも視野に入れているようです。
株式投資型クラウドファンディング(ECF)の投資を行ったことがない方は下記記事も参考になると思います。
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グローバルナレッジ(GKI)の株主優待とエンジェル税制適用について調べてみた結果
グローバルナレッジの株主優待は横浜の名店である江戸清のオリジナル詰合せとなっています。8株(10万円)の株主はAセットになり、16株(20万円)以上の株主はBセットになります。
※ユニコーン公式サイト引用
- ブタまん120g×2個
- クルミ入り黒ゴマあんまん100g×2個
- 海老チリ200g×1パック
- ブタまん120g×3個
- クルミ入り黒ゴマあんまん100g×2個
- 海老チリ200g×1パック
- 黒酢酢豚200g×1パック
江戸清のホームページを確認するとブタまんはテレビで紹介されたことがあるそうです。
ネットで商品を購入することができるため株主優待を通してファンが付く可能性もありそうです。江戸清は「中身が2倍、美味しさ3倍」とお店の宣伝文句がホームページに掲載されていました。
ギフト券などよりも面白みのある優待だと思います。
2021年の株主優待は5月末日に同社主名簿に記載された株主となっています。2022年からは毎年3月末に株主名簿に記載された株主となります。
株主優待が届く時期は7月以降に順次贈呈される予定となっています。2022年以降も7月以降となっています。
エンジェル税制の適用はBとなっています。ベンチャー企業への投資額全額をその年の「他の株式譲渡益」から控除できます。控除対象となる投資額の上限はありません。
グローバルナレッジ(GKI)に投資を行っても問題がないのか?まとめ
投資を行う際にポイントになるのはGKIデジタルワーカーの存在です。杉山良仁は菱洋エレクトロに長く在籍したようですが、ドコモ・システムズで運輸業界の企業や団体と関係性を深めたことが同社ビジネスの切欠になるようです。杉山氏は1954年生まれとなっているため67歳になられるそうです。意欲的な方だと感じます。※2021年4月23日現在
ユニコーンが得意とするシニアベンチャー企業のECFになるため一定の層からは特に支持されそうです。若手が代表を務める企業とは異なり地味に感じるかもしれませんが、代表者の経歴や環境から信頼に結び付く材料が多いと感じます。
募集要項は下記のようになります。
項 目 | その内容 |
プロジェクト名 | アナログ業務をデジタル化し業務改革、さらにビジネス改革へ「グローバルナレッジ」 |
目標募集額(株数) | 10,000,000円(800株) |
上限募集額(株数) | 50,000,000円(4,000株) |
募集価格 | 1株当たり12,500円 |
申込単位 | 8株 |
最低申込金額(株数) | 100,000円(8株) |
上限申込金額(株数) | 500,000円(40株) |
申込期間 | 2021年4月30日~2021年5月05日 |
株式投資型クラウドファンディングで得た資金は、開発費用や人件費、運転資金などに使われるそうです。
成長過程にある企業なのは確かだと思いますが、GKIデジタルワーカーの導入が一定数に達すればサブスクリプションモデルの収益構造になるため黒字化を維持できると考えられます。
事業計画では300社の提携で営業利益が黒字化する流れなので、まずは300社の提携が必要だと思います。RPAとAIを組み合わせた業務自動化ソフトウェアロボットを扱う企業のIPOは人気化すると思います!
物流・運輸業界の問題点はいくつかに絞られると考えられ、その中でも同社は「トラックドライバーの時間外労働の長さ」「労働環境の改善」などを問題視しています。
何でも電子化すればよいとは思いませんが、少子化問題で日本の人口も減ることが予想されているため世の中に必要なサービスだと感じました。
大手企業では自社で行っているかもしれませんが、同社は中小企業向けとなっていることでサービス拡大の余地がありそうです。個人的には物流業界にあまり詳しくないため調べてみて面白いと感じました。
株式投資型クラウドファンディング(ECF)を行うユニコーンに口座開設を行うとAmazonギフト券がプレゼントされるキャンペーンが始まりました。キャンペーン期間は約1ヶ月間の予定です。 口座開設で貰えるAmazonギフト券 …
また2021年4月30日までと期間は短くなりますが、口座開設時に「angel04」と入力すればAmazonギフト券を1,500円分プレゼントさせて頂いています。※4月30日申込み分までOK
通常は1,000円分となりますが当サイト限定で1,500円になります。詳しくは上記記事を参考にして頂ければと思います。
投資のイメージとしては投資後に企業成長を待ち、上場やM&A(企業買収等)を行った場合に大きなリターンが見込めます。ただし全ての投資先が上場できるとは限りません。
株主総会などにも参加できるため投資家の意見を発言することも可能です!
下記記事に株式投資型クラウドファンディングのメリットやデメリット、さらに初めて東京証券取引所に上場を行った琉球アスティーダスポーツクラブ(7364)についてもまとめています。
ECF事業者4社にインタビューを行い投資を行う考えとリターンの追求方法についても確認できます。よかったら参考にしてください!!
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