コパ・コーポレーション(7689)IPOが東証マザーズに新規上場承認されました。今回も業績や上場規模などを確認し評価していきたいと思います。


主幹事は野村証券が務め公開株数620,000株、オーバーアロットメント93,000株です。想定発行価格1,560円による吸収額は約11.1億円です。再承認により上場規模が見直され約25.4億円から約11.1億円まで減らされています!


コパ・コーポレーションIPO上場承認と初値予想

※この記事は2020年5月25日の再承認に合わせて最新の情報に更新しています


事業は実演販売になりインパクトがあります。しかもメディアに登場している実演者も広告塔で在席しています。


実演販売を見ていると購入意欲が湧きますよね。私も「ジャパネットたかた」を利用したりしているため興味があります。コパ・コーポレーションでは購入したことがありませんが機会があれば買いたいと考えています。


レジェンド松下さんが実演していると凄く魅力的な商品のような気がして購買意欲が高まります。公式サイトで実演販売士を確認してみると35人もいらっしゃいました。※2020年2月27日確認


コパ・コーポレーション(7689)IPOの上場基本データと引受幹事

項目上場基本データ
市場マザーズ
業種卸売業
事業内容実演販売を利用した卸売業
上場日6月24日(再承認)
ブックビルディング期間6月08日~6月12日
想定価格2,600円⇒ 1,560円に修正
仮条件1,850円~2,000円
公開価格2,000円
初値結果4,530円(公開価格2.27倍)
企業情報https://www.copa.co.jp/
監査人應和監査法人


【手取金の使途】

手取概算額452,264千円については、「1 新規発行株式」の(注)5.に記載の第三者割当増資の手取概算額上限133,473千円と合わせて、運転資金及び借入金の返済に充当する予定であります。具体的には、以下のとおりであります。

①運転資金
商品の保有在庫を増加させるための仕入資金として100,000千円、主に自社ECサイト「デモカウ」の集客強化を図るための広告宣伝費として126,000千円、今後の事業拡大に伴い人員増強を予定しており、人材確保のための採用活動費として22,285千円、人件費の増加分に130,413千円を充当する予定であります。

②借入金の返済
運転資金のために借入れた銀行からの借入金の返済資金として58,184千円を充当する予定であります。

※また残額につきましては事業規模拡大のための運転資金に充当する方針でありますが、具体化している事項はありません。なお、具体的な充当時期までは、安全性の高い金融商品等で運用する予定であります。

※有価証券届出書(新規公開時)引用



項目株数データ
公募株数500,000株⇒ 320,000株に修正
売出株数350,000株⇒ 300,000株に修正
公開株数(合計)850,000株⇒ 620,000株に修正
オーバーアロットメント127,500株⇒ 93,000株に修正
上場時発行済み株数2,720,000株(公募分を含む)
想定ベースの時価総額約42.4億円
幹事団野村證券(主幹事)
大和証券
SBI証券
三菱UFJモルガン・スタンレー証券
東海東京証券
マネックス証券 ←完全平等抽選
岡三にいがた証券
※再承認によりSMBC日興証券が幹事から外れています
委託見込auカブコム証券
SBIネオトレード証券


コパ・コーポレーション(7689)上場評判とIPO分析

想定発行価格1,560円を基に吸収金額を算出すると約9.7億円となり、オーバーアロットメントを含めると約11.1億円規模の上場となります。上場規模に荷もたれ感が出てくるサイズとなっています。


コパ・コーポレーションと言えば実演販売ですよね。インターネット販売よりも個人的にはテレビ通販のイメージが強い企業です。2018年にはソラマチに「デモカウ」店舗を出店し、同年自社ECサイトも開始しています。メディア露出も多いことから業績もうなぎ上りのようです!


同社の強みは実演販売になり、実演販売士が消費者の目の前で実際に商品を使って見せて使用価値をアピールし購入を促す販売手法です。


実演販売は対象とする商品の使用方法や特徴、効果、利点等を消費者へ直接伝えることができ、能動的に需要を喚起させることができる手法になります。自社の役職員及び業務委託先として実演販売士を擁しているそうです。


コパ・コーポレーション上場評判と業績


実演販売士は売り場で消費者に対して話す内容を事前に実演口上として作り上げ、実演販売を開始した後でも実演口上を何度もブラッシュアップし、販売力を向上させる努力を続けているそうです。


実演販売は単に売るだけではなく広告効果も高いため売り場への営業ツールとしての機能も有しています。


さらに、実演販売士は売り場において消費者の動向を体感していることもあり、商品の目利き力を備えることができ次に売れる商品についてメーカーや工場と共同で企画し、発売前から販売まで携わる力が実演販売士にはあるそうです。


コパ・コーポレーションIPOの事業系統図


同社は「売の極意塾」と称する実演販売士育成講座を開催しており、最新の心理学や脳科学に基づく実演ノウハウや関連する法令知識を身に付けることが可能だそうです。


また実演口上に基づいた商品企画のできる実演販売士を継続的に輩出する仕組みを整えています。


このノウハウによりあらゆる商品を実演販売において手掛けることができ、さらには実演販売のみならずセミナー講師や販促動画出演等にも応用できる力が備わってまいるそうです。


コパ・コーポレーションIPO販売実績


実演販売の力を最大限に活かすために独自の戦略である「3Dマーケティング販売戦略」を採用し、戦略的に販売活動を行っています。


3Dマーケティング販売戦略とは、実演販売士がテレビの通販番組で商品を実演販売することによって新たな需要を活性化させる手法です。


これによりベンダー販売やインターネット通販など、顧客層も販売特性も違う販売チャネルへとそれぞれのシナジー効果を得ながら販売に繋げて行き、実演販売士が新たに開拓した需要を回収して販売量と利益を獲得する戦略です。


なおプライベートブランド又は独占販売商品を取り扱うことで、商品の値崩れ及び当社の宣伝広告活動に競合他社がフリーライドすることを防止することが可能となっているそうです。


コパ・コーポレーション(7689)の企業財務情報と配当性向

回次第20期第21期
決算年月2018年3月2019年3月
売上高2,503,1483,506,546
経常利益265,073475,744
当期純利益187,660320,562
資本金12,00012,000
純資産額566,497887,060
総資産額1,032,6681,459,692
1株当たり純資産額236.04369.61
1株当たり当期純利益金額78.19133.57
自己資本比率(%)54.960.8
自己資本利益率(%)39.744.1
株価収益率(倍)
配当性向(%)
営業活動によるキャッシュ・フロー△85,278481,638
投資活動によるキャッシュ・フロー15,20731,968
財務活動によるキャッシュ・フロー78,799△114,613
現金及び現金同等物の期末残高365,466764,460
※数値は千円単位


第22期第3四半期累計期間(2019年4月01日~2019年12月31日)
  • 売上高4,296,244千円
  • 営業利益742,295千円
  • 経常利益740,959千円
  • 四半期純利益484,176千円


【コパ・コーポレーションIPOの第22期第3四半期累計期間のチェックポイント!】

同社ではインテリア系商品の体圧分散効果がある「Gゼロクッション」、ビューティ&ヘルス系商品の濡らして振ると冷たくなるタオル「夢ゲンクールタオル」、クリーン系商品の掃除用クロス「パルスイクロス」、ビューティ&ヘルス系商品のゴムを使用したピーリングタオル「ゴムポンつるつる」

ビューティ&ヘルス系商品である「5セカンズシャイン(かかと角質けずり)」等の商品が売上を牽引し、また収益向上を維持するべく売れ筋商品や季節商品の安定した在庫確保を行い、積極的に営業活動を行った結果として売上高は堅調に推移しているそうです。


コパ・コーポレーション(7689)の株主状況とロックアップについて

会社設立は1998年10月21日、東京都渋谷区恵比寿南二丁目23番7号に本社を構えます。社長は吉村泰助氏(1968年8月18日生まれ)、株式保有率は56.47%(1,440,000株)です。


従業員数29人で臨時雇用者3人、平均年齢39.6歳、平均勤続年数4.4年、平均年間給与5,790,000円です。


氏名又は名称所有株式数(株)所有株式数割合(%)ロック
吉村 泰助1,440,000株56.47%
エンパワーフィールド株式会社700,000株27.45%
株式会社チョイズ200,000株7.84%
松下 周平100,000株3.92%
コパ・コーポレーション従業員持株会60,000株2.35%
北田 陽士10,000株0.39%
木原 祐貴10,000株0.39%
※株主上位7名の状況


【ロックアップについて】

本募集並びに引受人の買取引受による売出しに関連して、売出人及び貸株人である吉村泰助、当社株主であるエンパワーフィールド株式会社及び株式会社チョイズ並びに当社新株予約権者である松下周平、北田陽士、木原祐貴、後藤伊奈波、村山祐介及び中島章吾は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場日後90日目の2020年9月21日までの期間中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社普通株式の売却等を行わない旨合意しております。

また、当社の株主であるコパ・コーポレーション従業員持株会は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場日後180日目の2020年12月20日までの期間中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社普通株式の売却等を行わない旨合意しております。

※有価証券届出書(新規公開時)引用



上位株主には90日間(2020年9月21日まで)のロックアップが付与されています。ロックアップ解除倍率の記載は目論見にありません。またコパ・コーポレーション従業員持株会に対してはロックアップ180日間(2020年12月20日まで)となっています。こちらもロックアップ解除倍率設定はありません。


親引けは22,000株を上限として福利厚生を目的に行われることになっています。※前回は13,000株でしたが今回は22,000株に増えています


コパ・コーポレーション(7689)IPOの初値予想と幹事引受け株数

大手初値予想は2社掲載予定です。しばらくお待ちください。最新業績予想の他、仮条件発表後のPERやPBRなども後日追記します。


※2020年5月25日再承認が発表されたため仮条件発表後に最新の情報を掲載予定です。また前回の大手予想は公開価格を上回る予想が出ていました。仮条件2,350円~2,600円に対してA社2,400円~2,800円、B社2,600円~3,000円です。


大手初値予想(A社)2,000円~3,000円
初値予想修正値3,200円~3,800円
※注目度A、6月09日に修正値を追記


大手初値予想(B社)1,800円~2,100円
※注目度5段階中上から3番目


大手予想1社目は強気な価格設定になっています。想定発行価格が1,560円に変更されるも地合いが急回復したおかげもあり仮条件条件が2,000円になっています。その差は440円にもなり金額にすると約3.1億円です。


これにより上場規模が約11.1億円から約14.26億円になる予定です。コパ・コーポレーションにとっては収益のチャンスです。新型コロナ感染症により利益が落ちるようですが、そこまで大きな影響を受けるような業種ではなさそうです。


2021年3月期の単独業績予想は売上が56.1億円と前期と変わらず推移するようです。営業利益は7.1億円となり前期比17.9%減、経常利益7.0億円で19%減、四半期利益4.6億円で18.5%減と出ています。


EPS172.94からPERを計算すると約11.56倍、BPS866.82からPBRを計算すると約2.31倍になります。配当設定や株主優待設定はありません。


kimukimu

2020年3月期の業績は実績が出ていました!売上は50.3億円に対して56.1億円、営業利益7.4億円に対して8.6億円で着地したそうです。そう考えると今期実績も保守的な数値かもしれませんね。


コロナにより市場が暴落した時期もコパ・コーポレーションはテレビ通販による収益が好調だったことで、巣ごもり消費にも対応できた結果がでています。テレビメディアへの出演は減りましたが様々な売却スタイルを確立しているため、今後も企業成長期待ができそうです。


前回に比べ上場規模が半分になりベンチャーキャピタル出資もないため、利益が見込めそうなIPOとなっています。仮条件引上げ幅が多きかったのは予想外だと思いますが、地合いが改善しているため初値利益が狙えそうです。


幹事名配分単位引受割合
野村證券(主幹事)545,600株88.00%
大和証券31,000株5.00%
SBI証券18,600株3.00%
三菱UFJ・モルガンスタンレー証券12,400株2.00%
東海東京証券6,200株1.00%
マネックス証券3,100株0.50%
岡三にいがた証券3,100株0.50%
※再承認によりSMBC日興証券が幹事から外れているためご注意ください


店頭系の幹事引受けが多くなっている案件です。上場規模が見直されコンパクトになり何とか公開価格を割らずに済むのではないかと考えています。今期業績が落ち込むことが予想されるため早めに上場したほうが良いと思います。多分そのような戦略だと考えられます。


野村證券の他にはマネックス証券からの申し込みが有効そうです。店頭系のネット申し込みは幹事引受けの10%が基本となります。マネックス証券の場合は引受株数を全て抽選に回します!




野村証券は資金不要でIPO抽選に参加できるため口座を開設しておくべきです。その他の証券会社については下記記事でまとめてみました。




この他、三菱UFJモルガン・スタンレー証券経由の委託幹事としてauカブコム証券が入ると考えられます。委託幹事も複数社存在するため下記記事でまとめてみました。合わせて参考になればと思います。




IPO投資は募集に参加できる資金があれば口座数を増やすことで当選確率が高くなります。当選するまで申し込み続けるメンタルは必要になりますが、リスクが低くリターンが大きな投資なので気に入って投資を行っています。

類似企業のPERやPBRを調べてみました

類似企業とPERやPBRは仮条件発表後に記載したいと思います。※再承認のため類似企業指標の数値を更新しています


類似企業PER
PBR
トランザクション(7818)PER20.81倍PBR3.53倍
粧美堂(7819)PER75.21倍PBR0.92倍
レック(7874)PER22.56倍PBR2.02倍
※2020年6月06日の株価基準に訂正

ストックオプションの株数や発行価格を調べました

ストックオプション行使期間株式の数発行価格
2019年1月19日~2026年12月31日100,000株108円
2020年3月27日~2028年2月29日50,000株152円


ストックオプション(新株予約権)は150,000株全てが上場時点で行使期限を迎えています。行使条件を確認する限りでは行使可能のようです。


ベンチャーキャピタル出資がないことはプラス材料だと考えられます。


ツイッターでもIPO記事のチェックができます!

最新情報を手に入れたい方やレア情報、気になったことをツイートしています。IPO投資歴は14年と長くソーシャルレンディングも4年目突入!安定の利益でブログも14年目に突入。


コパ・コーポレーション(7689)IPOの評価と申し込みスタンス

コパ・コーポレーションIPOは地合いが落ち着いていれば利益が見込めると思います。再承認によりかなり上場規模がスリム化されているため現在の地合いが続くのであれば利益が見込めると思います。


知名度ある企業にまで成長しているため今後も業績を伸ばし続けると考えられます。ただし新型肺炎コロナウイルス感染症により、ベンダー販売やデモカウにおける直営店舗の休業、さらに実演販売士の活動停止などにより業績への影響が生じているそうです。


楽天やAmazonなどでも同社製品を販売しているため消費者も気楽に買えるメリットもありますが、急いで購入しなくてもよい製品だと思われるため今期の業績落ち込みが気になります。


コパ・コーポレーション(7689)IPOの評価


日本の経済を揺るがすような事態になればどんな企業でも公開価格割れが視野に入るはずです。目論見を見て気になったのは在庫リスクです。基本的に自社で仕入れを行い自社在庫を抱え販売しているため在庫リスクが伴います。


前期売上35億円で四半期利益が3.2億円となっています。従業員数29人と小規模ですが一定の評価がある企業だと思います。


売上はジュピターショップチャンネル13.6%、ロッピングライフ12.4%と通販による収益が大きくなっています。通販以外で販売ができることは評価対象です。


実演販売士がテレビ通販番組で商品を実演販売することで需要活性化を促し同社で言う「3Dマーケティング販売戦略」を行いBtoC事業を拡大し続けると考えられます。


ただどこかで頂点ができ、事業が大きくなりすぎると大手通販のように赤字体質になる可能性は考えられます。上場段階では高評価だと思われるためブックビルディングに参加予定です!


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