アルー(7043)IPOが新規上場承認されました。上場市場はマザーズで野村證券が主幹事を務めます。公開株式数は587,500株、オーバーアロットメント88,100株となり、想定発行価格1,300円から算出される市場からの吸収は約8.8億円となります。上場規模が小さいため初値段階では人気となりそうです。


事業は、「人材育成データ・機械学習技術等を活用した、社会人向け教育サービスの提供」となり人材育成を支援する事業を行います。連結子会社は南アジアに多くなっていますが、インドにもあります。


アルー(7043)新規上場と初値予想


法人向けサービス主軸としていますが、個人向けサービスも行っています。短期間での英会話能力の向上を実現することを目標としています。また、現地に勤務する日本人だけではなく現地従業員向けの研修も行っています。


アルー(7043)IPOの詳細データ

項目上場基本データ
市場マザーズ
業種サービス業
事業内容人材育成データ・機械学習技術等を活用した、社会人向け教育サービスの提供
公開予定12月11日
ブックビルディング期間11月22日~11月29日
想定価格1,300円
仮条件1,300円~1,370円
公開価格11月30日
企業情報https://www.alue.co.jp/


【手取金の使途】

手取概算額351,800千円については、「1 新規発行株式」の(注)4.に記載の第三者割当増資の手取
概算額上限105,367千円と合わせて、事業拡大のための運転資金として、①人材の採用費及び人件費、②システム等の強化並びに保守費用、③個人向け「ALUGO」の新規顧客獲得及び拡大を目指した広告宣伝費、④借入金の返済資金に充当する予定であります。具体的には以下のとおりです。

①人材の採用費及び人件費として144,000千円
当社は、お客様へプラスアルファの付加価値を提供出来る人材こそが当社の競争力の源泉であると考えていることから 、優秀な人材の採用費及び人件費として144,000千円(平成31年12月期:44,000千円、平成32年12月期:100,000千円)を充当する予定であります。

②システム等の強化並びに保守費用として134,000千円
当社の個人向け「ALUGO」において、当社に蓄積されているアセスメント、レッスンのデータを活用した機械学習のサービス展開及び拡大のためのシステム等の強化並びに保守費用として134,000千円(平成31年12月期:34,000千円、平成32年12月期:100,000千円)を充当する予定であります。

③個人向け「ALUGO」の新規顧客獲得及び拡大を目指すための広告宣伝費として134,000千円
当社の個人向け「ALUGO」において、②に記載のとおり機械学習のサービス展開及び拡大を目指すための広告宣伝費として134,000千円(平成31年12月期:34,000千円、平成32年12月期:100,000千円)を充当する予定であります。

④借入金の返済資金として45,000千円
オフィス移転に伴う設備投資に必要な資金として調達した長期借入金の返済資金として、45,000千円(平成31年12月期:45,000千円)を充当する予定であります。

※残額につきましては、事業展開に伴い将来的に必要となる運転資金に充当する方針でありますが、具体的内容、金額及び支払時期が確定しておりません。なお、具体的な資金需要が発生し支払時期が決定するまでは、安全性の高い金融商品等で運用していく方針であります。



項目株数データ
公募株数300,000株
売出株数287,500株
公開株数(合計)587,500株
オーバーアロットメント88,100株
上場時発行済み株数2,466,300株(公募分を含む)
想定ベースの時価総額約32.1億円
幹事団野村證券(主幹事)
SMBC日興証券
大和証券
岡三証券
岡三オンライン証券 ←前受け金不要
いちよし証券
エース証券
水戸証券
SBI証券
マネックス証券 ←完全平等抽選


アルー(7043)上場評判とIPO分析

想定発行価格1,300円を基に吸収金額を算出すると約7.6億円となり、オーバーアロットメントを含めると約8.8億円規模の上場となります。上場規模は小さく業績も好調に推移しています。


グループ企業は、同社及び連結子会社7社で構成され、大手企業を主要顧客として法人を対象とした人材育成事業を行っています。個人向けサービスでは、顧客企業の多様な課題を解決するべく、「ビジネススキル研修」「マインド研修」「語学研修」を実施し、顧客企業の組織や個人の成長を支援するサービスを行います。


研修単体での提供だけではなく事前事後のアセスメント等による育成成果の可視化、事後のフォロー施策を通じて職場での育成成果の定着までを支援しています。


アルー(7043)上場評判


サービス対象者は国内外の官公庁や民間企業、学校法人、地方自治体に所属する従業員になります。法人向けの英会話サービス「ALUGO」では、宿題やカウンセリングなどの学習サポートを充実させ、最後までやり抜くための伴走体制を構築し、個人顧客向けに展開しています。


法人向けだと、企業に所属する多忙な社会人の方向けに提供する、携帯電話によるビジネス英会話サービスの提供のみになり、その延長線に個人向けサービスを展開しているよです。目論見では現地スタッフによるサービスプログラムと書かれています。


アルー(7043)事業内容詳細


売上が最も多いのは教室型の研修になり、新人や若手を中心に階層別のビジネススキル研修、マインド研修を実施しているそうです。また、管理職領域にも注力していて、提供するサービスは独自のカリキュラムを基に、専門のカスタマイズチームによる市場や顧客企業のニーズに合わせた商品開発やカスタマイズサービスを提供しています。


海外派遣研修では中国、フィリピン、シンガポール、インドネシア、インドとなっており連結子会社がある地域になっているようです。アジア各国の当社グループと連携した現地パートナー(大学)の拠点へ滞在し、同社グループが実施する研修を受講するサービスとあります。


アルー(7043)IPOの販売実績と取引先


アルー(7043)の企業財務情報と配当性向

回次第14期第15期
決算年月平成28年12月平成29年12月
売上高1,788,1461,913,425
経常利益68,173129,307
親会社株主に帰属する当期純利益47,72475,811
包括利益45,49279,212
純資産額339,776419,589
総資産額978,361975,784
1株当たり純資産額156.85193.69
1株当たり当期純利益金額22.0635.00
自己資本比率(%)34.743.0
自己資本利益率(%)15.120.0
株価収益率(倍)
配当性向(%)
営業活動によるキャッシュ・フロー83,23992,984
投資活動によるキャッシュ・フロー△7,293△19,844
財務活動によるキャッシュ・フロー△45,676△143,084
現金及び現金同等物の期末残高638,649571,679
※数値は千円単位


第16期第3四半期連結累計期間(平成30年1月01日~平成30年9月30日)
売上高1,656,492千円
営業利益176,104千円
経常利益163,106千円
親会社株主に帰属する四半期純利益は94,734千円


我が国経済は、企業の生産活動や個人消費により緩やかな回復基調が続いております。当社グループの事業にかかわるわが国の雇用情勢におきましても、企業からの求人数が高い水準で推移し、平成30年8月の完全失業率(季節調整値)は2.4%と、平成29年の平均完全失業率2.7%に比べ改善傾向にあります。

一方で、求人に対して実際に職に就いた人の割合を示す充足率(季節調整値)は平成30年8月で14.0%となり、企業側にとっては、前四半期に引き続き、求人ニーズが充足されないという状況が見られました。このような市場環境の中、当初グループは、『育成の成果にこだわる』ことをテーマに、既存サービスの成長に注力し、教室型研修サービスの規模拡大に努めました。



アルー(7043)従業員と株主の状況

会社設立は2003年10月29日、東京都千代田区九段北一丁目13番5号に本社を構えます。社長は落合文四郎氏(昭和52年3月22日生まれ)、株式保有率は43.68%です。従業員数98人で臨時雇用者21人、平均年齢34.6歳、平均勤続年数4.6年、平均年間給与5,989,000円となります。連結従業員数は160人(臨時雇用者55人)です。


氏名又は名称所有株式数(株)所有株式数割合(%)
落合 文四郎982,00043.68
株式会社フォーティーシクサーズ442,20019.67
株式会社ドリームインキュベータ375,00016.68
池田 祐輔196,0008.72
稲村 大悟110,9004.93
アルー社員持株会85,7003.81
田中 英範29,9001.33
※株主上位7名の状況


【目論見抜粋】

本募集並びに引受人の買取引受による売出しに関連して、売出人かつ貸株人である落合文四郎並びに売出人である池田祐輔並びに当社株主である株式会社フォーティーシクサーズ、稲村大悟、アルー社員持株会及び田中英範は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む)後90日目の平成31年3月10日までの期間中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社普通株式の売却等(ただし、引受人の買取引受による売出し及びオーバーアロットメントによる売出しのために当社普通株式を貸し渡すこと等は除く。)を行わない旨合意しております。

また、当社株主である株式会社ドリームインキュベータ及び株式会社ライトパブリシティは、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む)後90日目の平成31年3月10日までの期間中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社普通株式の売却等(ただし、その売却価格が「第1 募集要項」における発行価格の1.5倍以上であって、主幹事会社を通して行う売却等は除く。)を行わない旨合意しております。



上位株主には90日間(平成31年3月10日まで)のロックアップが付与されています。ドリームインキュベータとライトパブリシティには発行価格の1.5倍解除が設定されています。


アルー(7043)IPO大手初値予想と各社配分

想定発行価格を下限とし仮条件範囲が1,300円~1,370円に決定しました。仮条件上限による吸収額は約8.05億円、オーバーアロットメントを含め約9.26億円になります。需要は10億円以下なので良好でしょう。


2018年12月連結業績は売上17.7%増、経常利益16.2%増(2,100万円増)の見込みとなり増収増益期待があります。EPS41.24からPERを求めると約33.22倍、BPS346.52からPBRを求めると約3.95倍となります。


初値予想2,500円~3,000円


幹事名配分単位(株)
野村證券(主幹事)517,500
SMBC日興証券20,500
大和証券20,500
岡三証券5,800
いちよし証券5,800
エース証券5,800
水戸証券5,800
SBI証券2,900
マネックス証券2,900


類似企業PER
PBR
リンクアンドモチベーション(2170)PER37.72倍PBR12.09倍
ビジネス・ブレークスルー(2464)PER18.93倍PBR1.11倍
インソース(6200)PER56.17倍PBR14.6倍


当選を狙うには主幹事の野村證券からの申し込みを行いつつ、平幹事からも申し込みを行うことが必要でしょう。当選確率は低いと思いますが、出来ることは行っておきたいところです。


初値2倍以上は可能だと思われるため、積極的に抽選に参加しておきましょう。同日上場のピアラ(7044)のほうがまだ当選確立は高いかもしれません。


松井証券のIPO抽選ルールが前受け金不要に変更


ソフトバンク上場も控えているため、出来るだけ証券口座を増やして起きたほうが当選確率が高くなります。前受け金不要の企業だと当選後の入金になりますが、前受け金が銘柄ごとに必要なマネックス証券の口座も開設しておくと当選しやすいかもしれません。


SMBC日興証券も同様です。野村證券は前受け金不要ですが、大型銘柄の当選期待しか基本的に難しいように思います。それでも某サイトには毎回当選者が出ますけどね。過去には水戸証券もネット配分が行われていたため、申し込んだ記憶がありますが現在では行われていないようです。


アルーのストックオプション詳細を調べました

ストックオプション行使期間株式の数(株)発行価格(円)
平成30年12月23日~平成38年12月22日59,900500
平成31年12月20日~平成38年12月22日21,900500

上場日が12月11日と言うことで、上場時点でストックオプションは関係がありません。また、「新株予約権の割当てを受けた者は、普通株式に係る株券が日本国内の証券取引所に上場された後1ヶ月の期間が経過するまで、新株予約権を行使することができない」と定められているため、関係者の即売却は基本的にできないようです。


アルー(7043)IPO私見と申し込みスタンス

アルーは無難に上場しそうな銘柄なので口座と資金の限り申し込んでおきましょう。今後上場承認される銘柄のほうが当選しやすければ、そちらを優先してもよいでしょう。公開価格割れとならない銘柄は出来るだけ抽選に参加することをお勧めします。


同社の顧客は官公庁や民間企業、学校法人、地方自治体などが主要のようですから、収益性は高いイメージが持てます。2003年設立からすでに15年経過し、海外展開も行っています。


前期は売上19.13億円に対し7,500万円の利益だったようです。今期は第3四半期開示で16.56億円に対し9,400万円と利益率も上がっているようです。上場による知名度アップでさらに提携が増える可能性がありそうです。手取金の使途でも人材費として計上しています。


アルー(7043)取扱い期待の岡三オンライン証券 【前受け金不要でIPO参加可能】
⇒ 岡三オンライン公式サイト

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