Geolocation Technology[ジオロケーションテクノロジー](4018)のIPOが福岡証券取引所のQ-Boardに新規上場承認されたので詳しくご紹介したいと思います。今回も業績や上場規模などを確認し、IPO抽選に参考になるような情報を評価してみたいと思います。


主幹事はエイチ・エス証券が務め公開株数100,000株、オーバーアロットメント15,000株です。上場規模は想定発行価格2,030円から計算すると約2.33億円になります。


ジオロケと公式サイトで書かれているため短縮して社名を表現するようですね。福岡証券取引所の銘柄略称でもジオロケと書かれていました。


Geolocation Technology[ジオロケーションテクノロジー](4018)のIPO初値予想と上場
※ジオロケ公式サイト引用


同社はこれまで「TOKYO PRO Market」に上場していた銘柄になります。2020年12月に上場し1年も経たずに福証に上場(昇格)します。


個人的に気になったのは静岡県の企業だと言うことです。何故遠い福証に上場するの?とそこが疑問です。名古屋証券取引所でも良い気がしますが、主幹事の考えがあるのでしょう。


事業はIPアドレスによるインターネットユーザーの位置情報に関連する技術をベースに、各種サービスを開発・運営することで収益を得ています。


日本では「IPアドレスから顧客のウェブサイトにアクセスした人がどの地域からアクセスをしたのかがわかる」という技術を活用したサービスを行うのはジオロケーションテクノロジーだけとなっています。


サイト運営者ならわかると思いますが似たようなサービスって複数ありますよね。


目論見には同社がIPアドレスに各種情報を付加しているのに対し、自社が所有している法人企業データベースにIPアドレス情報を付加することで、類似する結果を提示できるサービスが複数存在するとあります。


現状で優位性はあるようですが、競合との差が投資家には見えにくいと感じています。


Geolocation Technology(4018)IPOの上場基本データと引受幹事

項目上場基本データ
市場Q-Board
※福岡証券取引所の新興企業向け株式市場
業種情報・通信業
事業内容IPアドレスデータベース「SURFPOINT™」を基にした技術・サービスの提供等
上場日9月13日
ブックビルディング期間8月27日~9月02日
想定価格2,030円
仮条件2,040円~2,240円
公開価格2,240円
初値結果3,550円(公開価格1.58倍)
企業情報https://www.geolocation.co.jp/
監査人有限責任監査法人トーマツ


【手取金の使途】

手取概算額179,760千円及び「1新規発行株式」の(注)5.に記載の第三者割当増資の手取概算額上限28,014千円については、①社債の償還、②開発資金、③運転資金(データ購入費、人件費、売掛金増加分)に充当する予定。

※有価証券届出書(新規公開時)引用



項目株数データ
公募株数100,000株
売出株数0株
公開株数(合計)100,000株
オーバーアロットメント15,000株
上場時発行済み株数696,000株(公募分を含む)
想定ベースの時価総額約14.1億円
幹事団エイチ・エス証券(主幹事)
SBI証券
西日本シティTT証券
岡三証券
マネックス証券
委託見込岡三オンライン証券
SBIネオトレード証券


Geolocation Technology(4018)上場評判とIPO分析

想定発行価格2,030円を基に吸収金額を算出すると約2.03億円となり、オーバーアロットメントを含めると約2.33億円規模の上場となります。


地方上場と考えてもこの規模なら初値売却で公募組は利益が見込めると思います。


同社はインターネットユーザーの位置情報を活用した、効果的なウェブマーケティングを実現するサービスや不正アクセスを防止するサービスの開発・提供に取り組んでいます。


具体的にはIPアドレスを活用したデータベース「SURFPOINT™」を構築し、その運営及び利用による各種サービスの提供を行う「IP Geolocation事業」と、IPアドレスの売買の仲介を行う「IPアドレス移転事業」の2つのセグメントを運営しています。


Geolocation Technology[ジオロケーションテクノロジー]IPOの上場評判
※有価証券届出書引用


IP Geolocation事業では、IPアドレスに、位置情報、組織属性、回線情報、気象情報等100種類以上のデータを組み合わせた自社データベースである「SURFPOINT™」を維持管理し、これをベースに顧客のサイト閲覧者の属性に合う各種サービスをSaaS又はAPIで提供しています。


それらのサービスは、インターネットユーザーの位置情報を把握する技術であるIP Geolocation(位置情報認識技術)を土台としたサービスであり、顧客のニーズに応じてエリアターゲティング、企業分析、不正アクセス防止・セキュリティ対応、インターネット広告プラットフォームの提供に大別されます。


Geolocation Technology[ジオロケーションテクノロジー]の事業内容詳細
※有価証券届出書引用


「SURFPOINT™」は各種サービスの土台となるデータベースです。


同社はIPアドレスの利用環境の変化に対応して自動分析プログラムを常時稼働させており、ネットワーク環境を熟知した専門調査員(ネットトレーサー)が情報の分析・検証を行います。


このようにしてデータベースの精度を高めているほか、顧客の利用の際に対象データ範囲の絞り込みや、特定の属性データの取得を可能とするために、適宜組み合わせる情報の種類を増やしてより精緻なバージョンへの更新を行っています。


また、顧客のニーズに応じて「SURFPOINT™」の中から必要とされるデータを販売しています。


Geolocation Technology[ジオロケーションテクノロジー]IPOの販売実績
※有価証券届出書引用


エリアターゲティングでは、ウェブサイト閲覧者のいる地域を特定し、顧客のウェブサイトの表示をその地域に合った内容のものにしたり、広告や告知内容を地域別に表示し、閲覧者に一番近い顧客の店舗やアクセスルートを示すことを可能にしています。


また、企業分析や不正アクセス防止・セキュリティ対応、インターネット広告プラットフォームの提供、提供アプリケーション、web制作・各種受託開発など複合的に事業を行っています。


IPアドレス移転事業では、法人や各種団体等が保有しているものの使用せず余っているIPアドレスを、必要とする企業等へ売却仲介を行うサービスを行います。


Geolocation Technology(4018)の企業財務情報と配当性向

回次第20期第21期
決算年月2019年6月2020年6月
売上高459,375475,145
経常利益18,09031,556
当期純利益21,14222,730
資本金100,000100,000
純資産額115,731138,462
総資産額257,905298,600
1株当たり純資産額200.92240.39
1株当たり当期純利益金額36.7139.46
自己資本比率(%)44.946.4
自己資本利益率(%)20.117.9
株価収益率(倍)
配当性向(%)
営業活動によるキャッシュ・フロー△6,14963,265
投資活動によるキャッシュ・フロー△6,035△3,175
財務活動によるキャッシュ・フロー△11,008△11,008
現金及び現金同等物の期末残高147,026196,108
※数値は千円単位



第22期第3四半期累計期間(2020年7月01日~2021年3月31日)
  • 売上高453,325千円
  • 営業利益80,734千円
  • 経常利益80,018千円
  • 四半期純利益53,966千円



【第22期第3期のチェックポイント!】

同社が属している情報サービス業界は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により企業のIT関連投資は全般的に鈍っているものの、アフターコロナを見据えた社会の変化に対応するため、IT活用に積極的な企業や自治体で具体的なサービス導入の検討や設備投資が始まっているそうです。

このことから同社もこの流れに乗り有望な商談を数多く獲得できるよう、営業と開発の両面で引き続き成果を上げる努力を続けています。


Geolocation Technology(4018)の株主状況とロックアップについて

会社設立は2000年2月21日、静岡県三島市一番町18-22に本社を構えます。社長は山本敬介氏(1974年2月12日生まれ)、株式保有率は32.87%(228,800株)です。※計算は上場時発行済株式総数から算出しています


従業員数37人で臨時雇用者10人、平均年齢33.5歳、平均勤続年数4.3年、平均年間給与4,601,490円です。


セグメント別従業員数はIP Geolocation事業とIPアドレス移転事業を合わせ33人(臨時10人)、全社共通4人(臨時0人)となっています。


氏名又は名称所有株式数(株)所有株式数割合(%)ロック
山本 敬介228,800株32.87%
遠藤 寿彦12,000株1.72%
福井 隆一10,000株1.44%
但野 正行0株0%
髙橋 邦美2,000株0.29%
吉原 明雄2,000株0.29%
茂田井 純一2,000株0.29%
※役員の状況(所有株式数割合に新株予約権は含まれていません)


【ロックアップについて】

貸株人である山本敬介、当社株主である小川武重、株式会社エレファント、株式会社キャピタルバンク、遠藤寿彦、福井隆一、株式会社MASA、株式会社NORIKO、吉原明雄、髙橋邦美、茂田井純一その他7名の計18名は、主幹事会社に対し、当社普通株式の福岡証券取引所Q-Board上場日後180日目の2022年3月11日までの期間中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社株式の売却等は行わない旨合意しております。

この他、新井穣、星久は上場後90日目(2021年12月11日)までの期間中、株式の売却等(ただし、当社普通株式の売却価格が本募集等における発行価格又は売出価格の1.5倍以上であって、主幹事会社を通して行う証券会員制法人福岡証券取引所での売却等を除く)を行わない旨合意しております。

※有価証券届出書(新規公開時)引用



上位株主には180日間(2022年3月11日まで)のロックアップが付与されています。一部の株主に対しては90日目(2021年12月11日まで)のロックアップとロックアップ解除倍率1.5倍が設定されています。


親引けは5,000株を上限として従業員持株会が引受けることになっています。


Geolocation Technology(4018)IPOの初値予想と幹事引受け株数

大手初値予想は仮条件発表後に掲載を予定しています。しばらくお待ちください。最新業績予想の他、仮条件発表後のPERやPBRなども後日追記します。


仮条件範囲が上限方向に引き上げられ2,040円~2,240円に決定しました。吸収金額はわずか2.6億円で時価総額は15.6億円となります。


大手予想では新味がある業態と言った発言もあるようですが、直近上場のタンゴヤ(7126)は吸収額3.9億円で初値パフォーマンスは6.4%しか上昇しませんでした。


マザーズ上場でも賑わうことなく上場1日目にして公開価格割れとなっています。そのため同社もあまり期待しないほうがよいかもしれません。


大手初値予想4,000円~6,000円
修正値2,500円~3,000円

※注目度C、修正値は8月27日に追記


業績水準が低く地方上場のサイズ感ある銘柄です。業績を確認すると2022年6月期の業績が出ており、売上6.75億円となり前期比15.78%増、経常利益1.13億円となり前期比126.0%増になります。


四半期利益は7,800万円となり前期比122.86%増となる予想が出ています。業績規模が小さいことで振れ幅も大きくなりそうです。指標はEPS115.37からPER19.42倍、BPS625.76からPBR3.58倍になります。


多少割安感があるようにも感じられますが、地方上場なので妥当なのかもしれません。


TOKYO PRO Marketからの市場変更となり2021年上場の銘柄の中では最小になります。地方上場のため評価がしずらいと思いますが業績は好調に推移しています。


個人投資家の気分次第で初値も大きく変わると考えられます。機関投資家が売買するような銘柄ではないため、個人投資家の遊び場になればと言った感じでしょう。セカンダリー投資はリスクが高そうです!


幹事名割当株数引受割合
エイチ・エス証券(主幹事)89,000株89.00%
SBI証券5,000株5.00%
西日本シティTT証券3,000株3.00%
岡三証券2,000株2.00%
マネックス証券1,000株1.00%


株数が少ないためエイチ・エス証券からの申込みが一番良さそうです。しかしオーバーアロットメントを含めても115,000株しかないため当選する可能性はかなり低いと思います。


個人的にはエイチ・エス証券と相性が悪いため既に落選した気分でいます。とにかく申込める証券会社から申込みを行っておきましょう。


今回は当選しないと思いますが、マネックス証券は引受株数が多い場合に当選確率が高くなることがあるため口座開設を行っておきましょう。2021年も当選を頂いています。


銘柄別に資金拘束されるため上場ラッシュ中に微妙な銘柄を狙うと当選するかもしれません。IPOルールは下記記事でまとめています。




未上場企業に興味があればファンディーノに口座開設するとAmazonギフト券を1,000円分プレゼントしています。当サイト限定の特典となっています!


投資金額の数倍~数十倍を狙う投資になります。リスクは高めだと思いますがこれぞと思う銘柄に投資を行い、企業成長を待ちましょう。




また、キャンペーン狙いだとWARASHIBE(ワラシベ)がお勧めです。確認したところ先着順となっていますが、まだ口座開設でAmazonギフト券2,000円分の枠があるそうです。8月31日まで大丈夫みたいです!!


かなり頑張って成長しようとしている企業なのでこれからもイベントが続くと考えています。社名変更も行われ10億円規模のファンド組成も行うことがわかりました。


しかも抽選方式採用で投資家が買わなかった分は全て劣後で引受けるそうです。想定利回り20%(年利)なので人気だと思います。引受できるだけの資本がある事に注目しています。




類似企業のPERやPBRを調べてみました

類似企業とPERやPBRは仮条件発表後に記載したいと思います。


類似企業PER
PBR
アイスタイル(3660)PER100.48倍PBR3.82倍
デザインワン・ジャパン(6048)PER21.57倍PBR1.01倍
フリークアウト・ホールディングス(6094)PER752.07倍PBR6.62倍
※2021年8月26日の株価基準

ストックオプションの株数や発行価格を調べました

ストックオプション行使期間株式の数発行価格
2015年10月01日~2022年9月30日10,800株200円
2018年10月01日~2025年9月30日35,000株200円
2019年4月01日~2026年3月30日14,200株200円
2023年5月01日~2031年4月30日29,000株525円


ストックオプション(新株予約権)は60,000株が行使期限に入ります。また行使できる状況のようですね。


ツイッターでもIPO記事のチェックができます!

最新情報を手に入れたい方やレア情報、気になったことをツイートしています。IPO投資歴は15年と長くソーシャルレンディングも6年目突入!安定の利益でブログも15年目に突入。


Geolocation Technology(4018)IPOの評価と申し込みスタンスまとめ

Geolocation Technology[ジオロケーションテクノロジー]IPOは当選できないと思いますが、個人的には全力で申込を行いたいと思います。


Geolocation Technology[ジオロケーションテクノロジー]IPOの評価
※ジオロケ公式サイト引用


事業規模は小さいと思いますが、利益が出ていますし、公開株式数も少ないため魅力があります。ただ業績からもわかるように成長性はあまり感じられません。


目論見では競合について詳しく書かれていると感じます。同社とは異なる手法で同様の結果が得られるサービスを提供する競合先が存在するそうです。


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また、IPアドレス移転事業は仲介事業であるため同事業の参入障壁は高くないそうです。



インターネット関連分野における技術革新が速く、対応できない場合は業績悪化となることも考えられます。この辺りはどの企業でも同じだと思います。


また、IPアドレスをめぐる法的規制が今後行われると減収になる可能性があるようです。上場時点では関係がないでしょう。


IPO的な材料では一応SaaS型サービスも行っていることからキーワードで買われる可能性もあります。とにかく全力で申込を行い落選してみたいと思います。この銘柄に当選したら運を使い果たしそうですね。


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詳しくは下記記事でまとめています。ファンディーノと同じで未上場企業に投資ができます。国内最大のクラウドファンディングを行うグループ企業なので知名度は高いと思います。


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